ケアマネ研修記録シートの振り返り記入例まとめ|書き方のコツとNG例を解説

実務研修や主任ケアマネ更新研修などでは、毎回のように「研修記録シート」「振り返りシート」の提出が求められます。しかし、ただ「勉強になった」と書くだけでは、学びが伝わりません。
この記事では、講義内容を具体的に整理して書ける振り返りのコツと、そのまま使える記入例をテーマ別に20事例紹介します。NG例やテンプレートもあわせて解説するので、研修記録シートの作成にぜひお役立てください。
- ケアマネ研修記録シートとは何か(書く目的)
- 振り返りを書くときの基本構成(3ステップ)
- テーマ別の【研修記録シートの振り返り記入例20事例】
- 振り返りを書くときの5つのコツとよくあるNG例
- そのまま使えるテンプレート

研修の振り返りシート、いつも「学びになりました」しか書けなくて…。

「学んだこと→感じたこと→今後に活かすこと」の3ステップで書くと、ぐっと伝わるようになるわよ。
ケアマネ研修記録シートとは?
研修記録シートは、受講した内容を自分の業務にどう活かすかを整理するための記録です。研修担当者が理解度を確認するためのものであると同時に、自身の実践力を高めるための「成長ツール」でもあります。
主な記入項目は、研修テーマ、学んだ内容の要約、印象に残ったこと、実務への活用方法、今後の課題・目標などです。「何を学んだか」だけでなく、「自分の現場にどう活かすか」まで書くことが重要です。
振り返りを書くときの基本構成
書きやすいフレームは、次の3ステップです。この流れで書くと、内容にまとまりが出て読みやすい振り返りになります。
- 学んだこと講義・演習の中で印象に残った内容を、具体的に書きます。
- 感じたことその学びについて、自分の考えや気づきを率直に書きます。
- 今後に活かすこと現場や日常業務でどう実践していくかを、行動レベルで書きます。
【テーマ別】研修記録シートの振り返り記入例20事例
研修でよく扱われる20のテーマについて、3ステップ構成の記入例を紹介します。自分が受けた研修内容に合わせて、言葉を調整してご活用ください。
記入例① アセスメントの視点と課題抽出
学んだこと:アセスメントでは課題を見つけるだけでなく、生活の中にある「強み」を見つける視点が重要だと学んだ。本人の生活歴や価値観に焦点を当てることで、支援の方向性がより明確になると感じた。
感じたこと:普段はリスクや課題にばかり注目しがちだった。できていることや家族・地域の支援力も含めて捉えることで、利用者に寄り添ったケアプランが作れると気づいた。
今後に活かすこと:初回アセスメント時に「強み」を必ず1つ以上記入する。利用者の意向を尊重するため、傾聴の時間を意識的に確保する。
記入例② 多職種連携とチームアプローチ
学んだこと:ケアマネは単なる「調整役」ではなく「チームのまとめ役」であると学んだ。多職種連携では情報をつなぐだけでなく、関係者が共通の目的を持つことが重要だと感じた。
感じたこと:連携会議では、つい自分の立場からの意見に偏っていた。他職種の視点を尊重し、全体最適を意識した関わり方が必要だと実感した。
今後に活かすこと:サービス担当者会議を単なる情報共有で終わらせず、「支援方針を合意形成する場」として意識的に進行する。
記入例③ 介護保険制度とケアマネジメントの倫理
学んだこと:介護保険制度の目的は自立支援であり、ケアマネは利用者の生活の質を高める専門職であると再認識した。法令遵守だけでなく、倫理観に基づく判断が必要であると学んだ。
感じたこと:業務に追われると「効率」や「慣習」を優先しがちになる。倫理的なジレンマに直面したときこそ、利用者本位に立ち返る姿勢が大切だと感じた。
今後に活かすこと:判断に迷ったときは一人で抱え込まず、上司やチームで話し合う習慣をつける。倫理的配慮を意識した対応を記録に残す。
記入例④ 認知症ケアと本人主体の支援
学んだこと:認知症ケアでは、症状そのものより「その人らしさ」に目を向けることが重要だと学んだ。行動・心理症状の背景には、本人なりの理由があると理解できた。
感じたこと:これまで「困った行動」として捉えていた場面も、本人の不安やニーズの表れだったと気づいた。本人の視点に立つ大切さを実感した。
今後に活かすこと:認知症のある利用者の言動の背景を考える習慣をつけ、家族にもその視点を伝えていく。
記入例⑤ 看取り・ターミナルケアマネジメント
学んだこと:看取り期の支援では、本人・家族の意思を継続的に確認するACP(人生会議)が中心になると学んだ。24時間体制や多職種連携の重要性も理解した。
感じたこと:看取りに対する不安は家族だけでなく、ケアマネ自身にもある。だからこそ、チームで支える体制づくりが欠かせないと感じた。
今後に活かすこと:看取り期のケースでは、ACPの内容を支援経過に丁寧に記録し、関係者と共有する。
記入例⑥ リスクマネジメントと事故予防
学んだこと:事故は「起きてから対応する」のではなく、ヒヤリハットの段階で予防することが重要だと学んだ。リスクの予測をアセスメントに反映する視点を得た。
感じたこと:ヒヤリハットを「大したことない」と見過ごしていた場面があったと反省した。小さな気づきの共有が事故予防につながると実感した。
今後に活かすこと:訪問時に気づいたリスクを必ず記録し、関係事業所と共有する。
記入例⑦ 自立支援・重度化防止のケアプラン
学んだこと:ケアプランは「できないことを補う」だけでなく、「できることを維持・向上させる」視点が大切だと学んだ。過剰なサービスは自立を妨げることもあると理解した。
感じたこと:利用者の「やってあげたい」気持ちから、つい支援を手厚くしがちだった。本人の力を引き出す視点の重要性に気づいた。
今後に活かすこと:ケアプラン作成時に「本人ができること」を明記し、目標に自立支援の視点を盛り込む。
記入例⑧ 家族支援と介護者の負担軽減
学んだこと:ケアマネの支援対象は利用者本人だけでなく、介護を担う家族も含まれると学んだ。家族の介護負担への配慮が在宅生活の継続を左右すると感じた。
感じたこと:利用者中心の支援を意識するあまり、家族の疲れに気づけていなかったと反省した。
今後に活かすこと:モニタリング時に家族の体調や負担感も確認し、必要に応じてレスパイトを提案する。
記入例⑨ 地域包括ケアシステムと社会資源の活用
学んだこと:介護保険サービスだけでなく、インフォーマルサービスや地域資源を組み合わせることで、支援の幅が広がると学んだ。
感じたこと:制度のサービスに頼りがちで、地域資源の情報が不足していたと気づいた。
今後に活かすこと:担当地域の社会資源を整理し、ケアプランにインフォーマルな支援も取り入れる。
記入例⑩ モニタリングと評価
学んだこと:モニタリングは「実施したか」を確認するだけでなく、目標の達成度を評価し、計画を見直す機会であると学んだ。
感じたこと:モニタリングが形式的になっていた面があった。利用者の小さな変化を捉える視点が大切だと感じた。
今後に活かすこと:モニタリング時に目標の達成状況を必ず確認し、必要に応じてケアプランの見直しにつなげる。
記入例⑪ 高齢者虐待の防止と権利擁護
学んだこと:高齢者虐待には身体的虐待だけでなく、心理的虐待・ネグレクト・経済的虐待などがあり、早期発見と通報が重要だと学んだ。
感じたこと:「家庭のこと」と踏み込みをためらう自分がいた。利用者の権利を守る専門職としての責任を再認識した。
今後に活かすこと:虐待の兆候に気づいたら、一人で抱え込まず地域包括支援センターに相談・通報する。
記入例⑫ 意思決定支援とACP
学んだこと:意思決定支援では、本人の意思を「引き出し・尊重する」プロセスが重要だと学んだ。意思確認が困難な場合の推定意思の考え方も理解した。
感じたこと:家族の意向を優先しがちな場面があったと気づいた。あくまで本人の意思を中心に据える姿勢が大切だと感じた。
今後に活かすこと:支援方針を決める際は、本人の意思を確認したプロセスを記録に残す。
記入例⑬ 医療と介護の連携
学んだこと:医療系サービスの導入や入退院時には、主治医・医療機関との連携が欠かせないと学んだ。情報を「正確に・タイムリーに」つなぐ重要性を理解した。
感じたこと:医療職への連絡をためらってしまうことがあった。利用者のために必要な連携は遠慮せず行うべきだと感じた。
今後に活かすこと:入退院時の情報連携を迅速に行い、主治医との連絡を簡潔・的確に行う。
記入例⑭ 課題整理総括表とケアプランの質
学んだこと:課題整理総括表を活用することで、アセスメントからケアプランまでの根拠が明確になると学んだ。
感じたこと:これまでケアプランの「根拠」を言語化できていなかったと気づいた。質の高い計画には論理的な整理が必要だと感じた。
今後に活かすこと:課題整理総括表を活用し、根拠の明確なケアプランを作成する。
記入例⑮ 法令遵守・運営基準と適切な記録
学んだこと:運営基準を理解し、根拠に基づいて業務を行うことが、利用者の信頼と適切な支援につながると学んだ。記録の重要性も再認識した。
感じたこと:記録を「事務作業」と捉えていたが、支援の根拠を残す大切な業務だと考えを改めた。
今後に活かすこと:支援経過記録を当日中に、具体的かつ簡潔に書く習慣をつける。
記入例⑯ 災害・感染症への備え(BCP)
学んだこと:災害や感染症の発生時にも支援を継続するため、業務継続計画(BCP)の整備と平時からの備えが重要だと学んだ。
感じたこと:災害時に支援が必要な利用者を把握できていなかったと気づいた。平時の準備の大切さを実感した。
今後に活かすこと:担当利用者の災害時の安否確認方法を整理し、緊急連絡先を最新の状態に保つ。
記入例⑰ 訪問・通所サービスの理解と適切な活用
学んだこと:各介護サービスの特徴や算定要件を正しく理解することで、利用者の状態に合ったサービス提案ができると学んだ。
感じたこと:サービスの違いを感覚的に捉えていた部分があった。根拠を持って説明できることの大切さに気づいた。
今後に活かすこと:各サービスの特徴と要件を整理し、利用者・家族に分かりやすく説明できるようにする。
記入例⑱ 相談援助・面接の技術
学んだこと:利用者の本音を引き出すには、傾聴と質問の技術が重要だと学んだ。沈黙を待つことも面接の一部だと理解した。
感じたこと:面接で自分が話しすぎていたと気づいた。利用者のペースに合わせる姿勢が足りなかった。
今後に活かすこと:面接では「聴く7割・話す3割」を意識し、利用者が話しやすい雰囲気をつくる。
記入例⑲ ケアマネのセルフケアと燃え尽き予防
学んだこと:対人援助職は心の負担が大きく、セルフケアが長く働き続けるために欠かせないと学んだ。
感じたこと:「自分が我慢すれば」と抱え込みがちだったと気づいた。健康に働き続けることも専門職の責任だと感じた。
今後に活かすこと:負担を感じたら早めに上司や同僚に相談し、オンとオフの切り替えを意識する。
記入例⑳ 介護報酬・加算の理解
学んだこと:加算の算定要件を正しく理解することが、適切な算定と運営指導への備えにつながると学んだ。
感じたこと:加算を「むずかしいもの」と敬遠していた。要件を理解すれば利用者の支援にも活かせると気づいた。
今後に活かすこと:算定している加算の要件を確認し、必要な記録や体制を整える。
研修の種類別・記録シートを書くときのポイント
ケアマネの研修にはいくつかの種類があり、それぞれ振り返りで意識したい視点が少し異なります。
- 実務研修初めて学ぶ内容が多い段階です。基礎をどう理解したか、現場でどう実践したいかを、素直な言葉で書きます。
- 更新研修実務経験を踏まえ、これまでの自分の支援を振り返る視点で書きます。学んだ知識と現場経験を結びつけると深みが出ます。
- 専門研修・主任研修後輩育成や事業所への還元など、リーダーとしての視点を盛り込みます。学びを「自分のため」だけでなく「チームのため」にどう活かすかを書きます。
振り返りを書くときの5つのコツ
- 講義内容+自分の気づきをセットで書く「印象に残ったのは〇〇」で終わらせず、「なぜ印象に残ったか」「どう活かすか」まで書きます。
- 「今後に活かすこと」は行動目標で書く「意識したい」ではなく、「訪問時に5分は本人の話を遮らず聴く」のように行動に落とし込みます。
- 前向きな表現でまとめる「できなかった」で終わらせず、「今後はこう改善する」と前向きに締めます。
- 自分の言葉で書くテンプレートをそのまま写すのではなく、自分の経験や担当ケースに引きつけて書きます。
- 具体的な場面を一つ入れる抽象論ではなく、自分の業務での具体的な場面を一つ挙げると、説得力が増します。
研修記録シートで評価されるのは、立派な言葉ではなく「学びを自分の現場にどうつなげたか」です。具体例と行動目標が入っているかを確認しましょう。
よくあるNG例
- 「特にありません」……振り返り欄が空欄だと、理解していないとみなされます。
- 「全部勉強になりました」……内容が曖昧で、学びの具体性が伝わりません。
- 「忙しくて集中できなかった」……正直な気持ちでも、改善策や学びにつなげる一文を必ず添えます。
- 講義内容の丸写し……要約だけで「自分の気づき」がないと、振り返りになりません。
そのまま使えるテンプレート
【研修テーマ】(例:ケアマネジメントプロセス)
【学んだこと】講義・演習で印象に残った内容を具体的に。
【感じたこと】自分の考え・気づき・これまでの実践との違いを率直に。
【今後に活かすこと】現場でどう実践するかを行動レベルで。
このテンプレートを使えば、どの研修テーマにも応用できます。手書き・Wordいずれでも、段落を分けて読みやすく書くことを意識しましょう。
よくある質問(FAQ)
研修記録シートはどれくらいの分量で書けばよいですか?
様式の欄に収まる範囲で構いませんが、各項目を2〜3文ずつ、具体例と行動目標を入れて書くと充実した内容になります。空欄や一文だけは避けましょう。
記入例をそのまま使ってもいいですか?
たたき台として参考にするのは問題ありませんが、自分が実際に受けた講義の内容や、自分の担当ケースに引きつけて書き換えてください。自分の言葉で書くことが評価につながります。
「今後に活かすこと」がうまく書けません。
「意識する」「心がける」といった抽象的な言葉を、具体的な行動に置き換えてみましょう。「傾聴を大切にする」→「訪問時に5分間は話を遮らず聴く」のように、いつ・何をするかを書きます。
まとめ|研修記録シートは「自分の成長を残すノート」
研修記録シートは、提出のためだけのものではありません。学びを整理し、自分の実践につなげる大切な記録です。「学んだこと→感じたこと→今後に活かすこと」の3ステップで、自分の言葉でまとめましょう。
- 研修記録シートは「何を学び、現場にどう活かすか」を整理する記録
- 基本構成は「学んだこと→感じたこと→今後に活かすこと」の3ステップ
- 「今後に活かすこと」は具体的な行動目標で書く
- 「特にありません」「全部勉強になった」はNG。具体例を一つ入れる
- 紹介した20事例は、自分が受けた研修内容に合わせて書き換えて使う
書き方のコツを押さえれば、毎回の研修を自分のスキルアップの糧にできます。今回の記入例を参考に、あなた自身の経験と気づきを、自分の言葉でまとめてみてください。
















