デイサービスに行きたがらない人への声かけ方法とは?家族ができる工夫を解説

高齢の家族がデイサービスを利用することになったものの、「今日は行きたくない」「疲れるからやめたい」と拒否されて困った経験はありませんか?
デイサービスは本人の生活リズムづくりや社会参加、リハビリなどに大きなメリットがありますが、行きたがらない人に無理強いすると逆効果になることもあります。
そこで本記事では「デイサービスに行きたがらない人の声かけ」をテーマに、家族や介護職が実践できる工夫や具体的な声かけ例を紹介します。
なぜデイサービスに行きたがらないのか?
体調面の不安
高齢者は小さな体調変化でも不安を感じやすく、「体がだるいから休みたい」という気持ちが強くなります。体調不良が本当の原因なのか、気分的なものなのかを見極めることが大切です。
人間関係への抵抗感
「知らない人と一緒に過ごすのは気を使う」「人付き合いが苦手」という理由から行きたがらないケースもあります。特に新しい環境に慣れるまで時間がかかる人に多い傾向です。
意味を感じられない
「デイサービスに行ってもすることがない」「家で過ごした方が気楽」と考える人もいます。本人にとって行く意義が伝わっていないことが背景にある場合も少なくありません。
デイサービスに行きたがらない人への基本的な声かけのポイント
否定せず共感する
「なんで行きたくないの?」と問い詰めるよりも、「そうだよね、疲れているんだね」と気持ちに共感する声かけが有効です。まずは受け止める姿勢を見せることで安心感が生まれます。
行くメリットを具体的に伝える
「リハビリができるから元気になるよ」よりも、「今日は足の運動を先生と一緒にできるよ」「お昼ごはんは〇〇が出るんだって」と具体的な内容を伝えた方が効果的です。
小さな目的を作る
「今日はお友達と話せるかも」「この前の続きを聞きに行こう」など、小さな楽しみを目標にすると行きやすくなります。本人が関心を持てる要素を探すことが大切です。
状況別・具体的な声かけ例
体調が理由で行きたがらない場合
「無理しなくてもいいけど、少しだけ体を動かすと楽になるかもしれないよ」
「体調が心配だから、スタッフさんに相談して一緒に様子を見てもらおう」
人間関係に不安がある場合
「スタッフさんは優しい人だから、困ったときはすぐに助けてくれるよ」
「この前仲良くなった人に会えるかもね」
意味を感じられない場合
「行ったらお風呂に入れてさっぱりできるよ」
「今日は〇〇さんが歌を披露してくれる日なんだって」
家族の介護負担を考えて行きたがらない場合
「私も少し休ませてもらえると助かるんだ」
「行ってくれると私も安心できるよ」
声かけ以外にできる工夫
習慣化する
毎週決まった曜日・時間に通うことが当たり前になると、抵抗感が減ります。「今日はデイの日だね」と自然に伝えることで習慣として定着させやすくなります。
事前に楽しみを作る
レクリエーションや食事メニューを事前に確認して、「今日はカラオケがあるよ」「お寿司が出るよ」と知らせると前向きになりやすいです。
スタッフと連携する
家族だけで説得するよりも、施設スタッフから声をかけてもらうと効果的な場合があります。信頼できる第三者の存在は大きな後押しになります。
無理に行かせないことも大切
行きたくない気持ちが強いときに無理やり連れて行くと、デイサービスそのものへの嫌悪感につながりかねません。体調や気分によっては一度休む柔軟さも必要です。長期的に利用を続けてもらうためには「無理をさせない」ことも質の高いケアの一部です。
まとめ
デイサービスに行きたがらない人への声かけで大切なのは、 共感しつつ具体的なメリットや楽しみを伝えること です。状況に応じた声かけを工夫することで、本人が前向きに通えるようになる可能性が高まります。
- 否定せず気持ちを受け止める
- 行くメリットを具体的に伝える
- 小さな楽しみを作る
- 家族やスタッフが協力して支える
声かけ一つで利用者の気持ちは変わることがあります。焦らず、本人の立場に寄り添った対応を心がけていきましょう。