新人ケアマネ必見!初回訪問で押さえておくべき質問事項とポイント
当ページのリンクには広告が含まれています。

新人ケアマネジャーにとって最も緊張する場面のひとつが 利用者宅への初回訪問 です。
初回訪問は、ケアマネジメントの出発点であり、その後の信頼関係やケアプラン作成の精度を大きく左右します。
「何を聞いたらいいのか整理できない」「聞き漏れがあったらどうしよう」と不安になる人も多いでしょう。
そこで今回は、初回訪問で必ず確認すべき質問事項を分野ごとに整理し、注意点も解説します。
目次
初回訪問の目的
- 利用者の心身状態・生活状況を把握する
- 家族や介護者の支援状況を確認する
- 利用者・家族との信頼関係を構築する
- 今後のケアマネジメントの方向性を共有する
ただ情報を集めるだけではなく、「この人に任せて大丈夫」と思ってもらえる姿勢が大切です。
初回訪問で確認すべき質問事項
1. 基本情報
- 氏名・年齢・家族構成・同居/独居の状況
- 連絡先、かかりつけ医、主治医意見書の有無
- 介護保険証、障害者手帳などの確認
2. 健康状態・医療情報
- 既往歴や現在の病気
- 服薬内容(誰が管理しているかも含む)
- 栄養状態や食事の摂取状況
- 睡眠、排泄、入浴など日常生活動作の状況
3. 生活状況
- 住環境(段差、手すり、バリアフリーの有無)
- 一日の過ごし方、趣味や活動内容
- 買い物や掃除などのIADL(日常生活関連動作)の状況
4. 介護者・家族の状況
- 主な介護者は誰か
- 介護時間や負担感
- 他の家族の協力体制(同居・遠方含む)
- 家族の就労状況や経済的負担
5. 本人・家族の希望
- 本人が「どう暮らしたいか」
- 家族が「どのような支援を望んでいるか」
- 将来的な生活の希望(自宅継続、施設入所など)
6. 現在利用しているサービス
- デイサービス、訪問介護、訪問看護、配食など
- サービスの満足度や不満点
7. 今後の課題とニーズ
- 本人の困りごと(移動、排泄、孤独感など)
- 家族の困りごと(介護疲れ、就労と介護の両立など)
初回訪問での注意点
傾聴と共感を意識する
質問事項を埋めることに集中しすぎず、利用者や家族の言葉に耳を傾けましょう。「それは大変でしたね」と共感を示すことで信頼関係が深まります。
専門用語は避ける
「IADL」「アセスメント」などの専門用語は避け、誰にでも分かる言葉に言い換えることが大切です。
記録は簡潔に
聞き取りながらメモを取る際は、本人や家族が「話を聞いてもらえていない」と感じないよう注意しましょう。
本人の意思を尊重
家族が主に答える場合でも、できる限り本人に質問し、本人の意思を反映するように心がけます。
初回訪問質問リスト(チェックシート例)
- 基本情報(氏名・年齢・家族・主治医)
- 健康状態(既往歴・服薬・栄養・睡眠)
- 生活状況(住環境・日常動作・趣味)
- 介護者状況(負担・協力体制・就労)
- 本人の希望(生活の目標・望む支援)
- 家族の希望(介護の継続可否・支援ニーズ)
- 現在のサービス利用状況
- 今後の課題と困りごと
まとめ
新人ケアマネにとって初回訪問は緊張する場面ですが、質問事項を整理して臨むことで安心して対応できるようになります。
- 初回訪問の目的は「情報収集」と「信頼関係の構築」
- 健康・生活・介護者・希望・サービス利用の5領域を網羅する
- 専門用語を避け、傾聴・共感の姿勢を大切にする
チェックリストを活用すれば聞き漏れを防ぎ、より正確で利用者本位のケアプラン作成につながります。