ケアマネの引継ぎ挨拶文の書き方と文例集|利用者・家族・関係事業所別に紹介

ケアマネジャーの異動や退職、担当変更の際に欠かせないのが「引継ぎのあいさつ」です。
利用者やご家族、関係事業所にきちんと挨拶を行うことで、信頼関係を保ちつつスムーズな引継ぎができます。
しかし、「どんな言葉で伝えたらいいの?」「メールや文書ではどのように書くのが正解?」と悩む方も多いのではないでしょうか。
この記事では、ケアマネの引継ぎ挨拶文の基本構成と、利用者・家族・事業所・医療機関など宛先別の文例を紹介します。
ケアマネ引継ぎ挨拶の目的と基本マナー
ケアマネの交代は、利用者や家族にとって大きな変化です。
そのため、誠実で丁寧な挨拶を行うことが大切です。
引継ぎのあいさつには次の3つの目的があります。
- 担当変更の経緯を正確に伝える
- 感謝の気持ちを伝える
- 今後も安心して支援を受けられるように配慮する
書面や口頭で伝える際も、専門用語を避け、簡潔でわかりやすい言葉を心がけましょう。
ケアマネ引継ぎ挨拶文の基本構成
- 挨拶・導入文
- 担当変更の報告
- 感謝の言葉
- 新担当者の紹介
- 結びの言葉
この構成で書けば、どの宛先にも失礼のない丁寧な挨拶文になります。
文面は長くなりすぎず、1枚の用紙に収まる程度が理想です。
利用者・家族宛ての挨拶文例(文書・手紙形式)
件名:担当ケアマネジャー変更のご挨拶
拝啓
日頃より介護サービスのご利用に際し、ご協力をいただき誠にありがとうございます。
このたび、私〇〇〇〇は〇月末日をもちまして〇〇居宅介護支援事業所を退職(または異動)することとなりました。
これまで〇年間、〇〇様の支援に携わらせていただきましたことを心より感謝申し上げます。
今後は、後任のケアマネジャー〇〇〇〇が引き続き担当いたします。
引継ぎはすでに完了しており、今後も安心してサービスをご利用いただけます。
新しい担当者ともども、引き続きどうぞよろしくお願い申し上げます。
敬具
令和〇年〇月〇日
〇〇居宅介護支援事業所
介護支援専門員 〇〇〇〇
TEL:000-000-0000
関係事業所宛ての挨拶文例(FAX・メール・文書用)
件名:担当ケアマネジャー変更のご連絡
〇〇事業所 〇〇様
平素より大変お世話になっております。
このたび、〇〇居宅介護支援事業所の〇〇(氏名)は、〇月〇日付で退職(または異動)することとなりました。
後任のケアマネジャーは〇〇(新担当者名)となります。
すでに引継ぎを行っており、〇月〇日以降の対応は新担当者が行います。
長らくご協力を賜りましたこと、心より感謝申し上げます。
今後とも引き続き、変わらぬご支援のほどよろしくお願いいたします。
令和〇年〇月〇日
〇〇居宅介護支援事業所
介護支援専門員 〇〇〇〇
TEL:000-000-0000 FAX:000-000-0000
医療機関宛ての挨拶文例
件名:介護支援専門員交代のご挨拶
〇〇病院
内科 〇〇先生 御机下
平素より格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
このたび、〇〇様を担当しておりました〇〇(氏名)は、〇月〇日をもちまして退職(または異動)いたしました。
後任として〇〇(新担当者名)が業務を引き継いでおります。
引継ぎは完了しており、今後の連絡・情報共有につきましては新担当者より改めてご挨拶申し上げます。
これまでのご指導・ご協力に心より感謝申し上げます。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
敬具
令和〇年〇月〇日
〇〇居宅介護支援事業所
介護支援専門員 〇〇〇〇
TEL:000-000-0000 FAX:000-000-0000
包括支援センター・行政宛ての挨拶文例
件名:担当ケアマネジャー変更のお知らせ
〇〇地域包括支援センター 〇〇様
平素よりお世話になっております。
このたび、当事業所の介護支援専門員〇〇(氏名)は〇月〇日をもちまして退職いたしました。
後任として〇〇(新担当者名)が担当いたします。
引継ぎは完了しておりますが、手続き上ご不明な点がございましたらお知らせください。
これまでのご支援に深く感謝申し上げるとともに、今後とも変わらぬご指導をお願い申し上げます。
令和〇年〇月〇日
〇〇居宅介護支援事業所
TEL:000-000-0000 FAX:000-000-0000
電話・訪問時の口頭挨拶例
電話や訪問で伝える場合は、短くても誠意が伝わるようにしましょう。
・「このたび、担当を交代させていただくことになりました。これまで本当にお世話になりました。」
・「〇〇様の支援を通じて多くを学ばせていただきました。今後も変わらず支援が続けられるよう引継ぎを行っております。」
・「後任の〇〇が担当いたします。引き続きよろしくお願いいたします。」
メールで伝える際の文例
件名:担当ケアマネジャー交代のご連絡
〇〇事業所 〇〇様
いつもお世話になっております。
〇〇居宅介護支援事業所の〇〇です。
このたび、担当しておりました〇〇様のケアマネ業務を〇月〇日付で後任の〇〇に引き継ぐこととなりました。
これまでのご協力に心より感謝申し上げます。
今後とも変わらぬご支援を賜りますようお願い申し上げます。
〇〇居宅介護支援事業所
介護支援専門員 〇〇〇〇
引継ぎ挨拶で気をつけたいポイント
- 利用者・家族が不安にならないよう配慮する
急な交代のように感じさせず、「丁寧な引継ぎを終えた」と伝えることが重要です。 - 新担当者の名前を必ず明記する
誰が引き継ぐのか明確に伝えることで安心感を与えます。 - 感謝の言葉を忘れない
長期に関わったケースほど「お世話になりました」「支えていただきありがとうございました」と伝えましょう。 - 医療機関・行政には形式的な文体で
先生や行政職には「敬具」などのビジネス書式を用いると印象が良くなります。
まとめ
ケアマネの引継ぎ挨拶は、単なる形式ではなく「信頼をつなぐ重要なコミュニケーション」です。
利用者・家族・関係機関それぞれに応じた文面で感謝と誠意を伝えることが、円滑な引継ぎと今後の支援の安定につながります。
これまでの関係に敬意を払い、新しい担当者への橋渡しとして丁寧な挨拶を行いましょう。















