ケアマネに高圧的な態度をとられた時の対策を紹介

介護サービスを利用する中で、信頼関係が必要不可欠なケアマネジャー（介護支援専門員）とのやり取り。

しかし中には、「言い方がきつい」「上から目線で話される」など、高圧的な態度に悩まされている方もいます。

ケアマネの態度に違和感や不快感を覚える場合、どのように対処すれば良いのでしょうか？

本記事では、高圧的なケアマネの事例を紹介し、具体的な対策方法や、ケアマネの交代が可能であることについてもわかりやすく解説します。

高圧的なケアマネの事例を紹介

まずは、実際に見られる高圧的なケアマネの言動や態度について、具体的な事例を紹介します。

利用者や家族が感じやすい不快なケースを理解することで、対応方法を考えるヒントになります。事例①：「言い方が命令口調で怖い」と感じる

利用者や家族からの相談に対して、「それは無理ですから」「決まりですから」と一方的に結論を押し付けるような口調をされるケースです。相手の意向を汲まずに、制度やルールを理由に突っぱねるような対応は、利用者にとって圧迫感や恐怖心を与えかねません。本来、制度を分かりやすく丁寧に説明しながら寄り添うことがケアマネの役割ですが、対応の仕方次第では関係性が悪化する要因となります。

事例②：話を遮られたり、意見を否定される

「それは違いますよ」「そういう考えはおかしいですね」など、利用者や家族の意見を否定し、自分の価値観や判断を一方的に押し付ける言動も、高圧的と受け取られます。相談しづらくなり、結果としてケアプランの内容にも影響が出る可能性があります。こうしたケースでは、利用者側が萎縮してしまい、本音が言えなくなることもあるため、信頼関係の構築が困難になります。

事例③：忙しさを理由に冷たくされる

「今忙しいんで」「あとにしてもらえます？」など、忙しさを理由に突き放すような対応をされることも、高圧的と感じる要因になります。確かにケアマネの業務は多忙ですが、それを理由に態度が冷たくなったり、対応が雑になってしまうと、利用者や家族は「邪魔者扱いされている」と感じやすくなります。業務量と態度の問題は分けて考える必要があります。

ケアマネが高圧的な態度をとってきた時の対策

高圧的な態度に悩んだときは、一人で抱え込まず、適切な機関に相談することが大切です。

ここでは、具体的に相談できる先を紹介します。

ケアマネジャーの勤務先の相談窓口・責任者に相談

まず最初に取るべき行動は、ケアマネが所属している事業所の責任者や相談窓口に問い合わせることです。居宅介護支援事業所や地域包括支援センターなどには、サービス提供の品質を管理する責任者がいます。事実を整理し、冷静に「どのような言動に困っているか」を伝えることで、上司から注意・指導が行われる場合があります。直接ケアマネ本人に言いづらいときこそ、第三者に相談することで問題が早期に解決するケースも少なくありません。

自治体（市区町村）に相談

ケアマネは、自治体が指定・管理する「介護保険サービス事業者」の一員であるため、各市区町村の介護保険課や高齢福祉課などに相談することも可能です。市町村は、ケアマネの業務内容や事業所に対する指導・監督の立場にあるため、状況によっては指導が入ることもあります。苦情や不満を伝えることで、今後の対応が改善されたり、適切な対応を受けられるきっかけになります。書面での報告や電話相談も可能です。

ケアマネは交代可能！

高圧的な態度が継続し、どうしても関係修復が難しいと感じる場合には、「ケアマネの交代」を申し出ることが可能です。ケアマネは利用者が選ぶことができるサービス提供者であり、契約関係にあるため、いつでも交代を希望することができます。交代を希望する場合は、まず現在のケアマネの所属事業所にその旨を伝えるか、地域包括支援センターや自治体の介護保険課に相談しましょう。新たなケアマネに切り替えることで、より良い関係のもとでサービスを継続できることも多くあります。遠慮せず、自分に合ったケアマネを選ぶことが、安心した介護生活を送る第一歩です。

まとめ

ケアマネに高圧的な態度を取られた場合、多くの方が「我慢すればいい」と感じてしまいがちですが、決して一人で抱え込む必要はありません。まずは具体的な言動を把握し、所属事業所や自治体に相談することで、適切な対応を受けられる可能性があります。そして、どうしても改善されない場合にはケアマネの交代も選択肢の一つです。介護サービスは信頼関係のうえに成り立つものだからこそ、安心して相談できるケアマネを見つけることが、より良い介護環境につながります。困ったときは、ためらわずに行動してみましょう。