認定ケアマネと主任ケアマネの違いとは?役割・位置づけをわかりやすく解説

「認定ケアマネと主任ケアマネってどう違うの?」
ケアマネジャーのキャリアや研修制度を調べていると、似たような言葉に戸惑う人も多いでしょう。
実際には「認定ケアマネ」と「主任ケアマネ」はまったく異なる意味を持ち、制度上の役割やキャリアパスに大きな違いがあります。
この記事では、それぞれの定義や役割、年収やキャリアへの影響を整理し、混同しやすい2つの用語をわかりやすく解説します。
認定ケアマネとは?
「認定ケアマネ」という言葉は、正式には 介護支援専門員(ケアマネジャー) を指します。
介護保険制度上、ケアマネとして働くには 介護支援専門員実務研修受講試験(いわゆるケアマネ試験) に合格し、研修を修了して 各都道府県から「介護支援専門員証」の交付を受ける必要 があります。
つまり「認定ケアマネ」とは、試験に合格し正式に登録されたケアマネジャーのことを指す、やや古い言い方や俗称です。
主任ケアマネとは?
一方の「主任ケアマネ(主任介護支援専門員)」は、介護支援専門員として 実務経験5年以上 を積み、都道府県が実施する 主任介護支援専門員研修 を修了した人を指します。
主任ケアマネは通常のケアマネ業務に加え、以下のような役割を担います。
- 後輩ケアマネへの指導・助言
- 困難事例への対応支援
- 地域ケア会議などでの役割
- 特定事業所加算の算定要件として配置される
つまり主任ケアマネは「経験豊富なケアマネの上位資格」であり、制度上も重要な位置づけを持っています。
認定ケアマネと主任ケアマネの違いまとめ
項目 | 認定ケアマネ | 主任ケアマネ |
---|---|---|
定義 | ケアマネ試験に合格し、都道府県に登録された介護支援専門員 | 実務経験5年以上+主任研修を修了した介護支援専門員 |
役割 | ケアプラン作成、サービス調整、給付管理など基本業務 | 基本業務に加え、後輩指導・困難事例対応・地域連携 |
資格取得 | ケアマネ試験合格+研修修了 | 認定ケアマネとして5年以上勤務+主任研修修了 |
キャリア | ケアマネとしてのスタートライン | 経験を積んだ上でのキャリアアップ資格 |
給与水準 | 平均年収400万〜500万円程度 | 平均年収500万〜650万円程度、管理職で700万円台も |
年収やキャリアへの影響
- 認定ケアマネ:ケアマネとして働き始めた段階。給与は一般的に400〜500万円前後。
- 主任ケアマネ:加算や管理者要件に直結するため、事業所によっては手当や昇給があり、年収が50万〜150万円程度上がるケースもある。
また主任ケアマネを取得しておくと、転職市場で有利になり、求人でも「主任ケアマネ歓迎」「主任ケアマネ必須」とされるケースが増えています。
認定ケアマネから主任ケアマネへ進むべきか?
- 将来的に 管理者やリーダー職を目指したい人 → 主任ケアマネは必須
- 特定事業所加算を算定する事業所で働きたい人 → 主任ケアマネは必須条件になる
- 給与や役割は今のままで良い人 → 無理に主任を取らなくてもケアマネとしては働ける
つまり、キャリアアップや転職の選択肢を広げたい人は、主任ケアマネを目指す価値が高いといえるでしょう。
まとめ
「認定ケアマネ」とは、介護支援専門員試験に合格し正式に登録されたケアマネジャーのことを指す言葉です。
一方の「主任ケアマネ」は、実務経験と研修を経て取得するキャリアアップ資格であり、役割や責任も大きく異なります。
認定ケアマネはスタートライン、主任ケアマネはキャリアのステップアップ。
両者の違いを理解することで、自分のキャリアプランをどう描くかが見えてきます。