ケアプラン有料化はどうなった?2026年の結論と自己負担の対象

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「ケアプラン有料化はどうなった?」——長く議論されてきたこのテーマに、2026年についに一つの結論が出ました。結論からいえば、居宅介護支援の全面的な有料化は見送り。一方で、住宅型有料老人ホーム等の入居者に限って自己負担を求める新しい仕組みが動き出しました。この記事では、2026年の決定内容と「誰が自己負担の対象になるのか」を、ケアマネ実務と利用者説明の両方の目線で整理します。

この記事でわかること
  • ケアプラン有料化が2026年にどうなったのか(最新の結論)
  • 2026年4月の閣議決定で創設された新類型「登録施設介護支援」の中身
  • 自己負担の対象になる人・ならない人の違い
  • 負担割合・開始時期など、現時点で決まっていること
  • ケアマネと利用者・家族への影響と今後の見通し
目次

ケアプラン有料化はどうなった?2026年の結論

まず結論です。すべての利用者を対象としたケアプランの有料化(居宅介護支援全般への利用者負担)は、2026年も見送られました。居宅介護支援は引き続き、利用者の自己負担が発生しない「全額保険給付」のサービスとして残ります。

ただし、まったく動きがなかったわけではありません。2026年4月3日、政府は2027年度(令和9年度)の制度改正に向けた介護保険法等の改正案を閣議決定し、その中で住宅型有料老人ホームの入居者に特化した新しいケアマネジメントの類型を創設することを打ち出しました。この新類型では、入居者に原則1割の自己負担が求められます。

つまり2026年の結論は、「全面有料化は見送り。ただし一部の住まいの入居者については有料化への道筋がついた」という二段構えになっています。

新人ケアマネ新人

「ケアプラン有料化」って、結局みんなのケアプランが有料になるわけではないんですか?

ベテランケアマネ先輩

そう、そこが大事なところよ。一般の在宅利用者の居宅介護支援は今まで通り自己負担なし。今回有料になるのは、対象を絞った特定の住まいの入居者だけなの。混同しないように整理しておきましょうね。

そもそもケアプラン有料化とは?議論の背景

「ケアプラン有料化」とは、これまで利用者の自己負担がなかった居宅介護支援(ケアマネジメント)に、利用者負担を導入しようという議論を指します。訪問介護や通所介護など多くの介護サービスには1〜3割の自己負担がありますが、ケアプランの作成・給付管理を担う居宅介護支援だけは、これまで全額が保険給付でまかなわれてきました。

なぜ有料化が議論されてきたのか

背景にあるのは、介護保険財政の持続可能性です。高齢化で給付費が膨らみ続けるなか、財務省などからは「他サービスとの公平性」を理由に、ケアマネジメントにも利用者負担を求めるべきだという主張が繰り返されてきました。社会保障審議会の介護保険部会でも、改定のたびに論点として取り上げられてきたテーマです。

一方で根強い反対論

これに対し、現場やケアマネ団体からは強い反対が続いてきました。自己負担が発生することで必要な人がケアマネジメントの利用を控えてしまう(利用控え)、重度化を招く、ケアマネの公正中立な立場が損なわれる、といった懸念です。こうした反対意見の強さから、結果として全面有料化は今回も見送られた、という流れになります。

ポイント:2つの「有料化」を区別する議論には「①居宅介護支援全般への利用者負担(全面有料化)」と「②特定の住まいの入居者に絞った負担導入」の2つがあります。2026年に動いたのは②。①は引き続き見送りです。

2026年4月の閣議決定で決まったこと

2026年4月3日、政府は介護保険法・老人福祉法・社会福祉法などの改正案を閣議決定しました。ケアマネジメントに関わる目玉が、新サービス類型「登録施設介護(予防)支援」の創設です。

新類型「登録施設介護支援」とは

これは、住宅型有料老人ホームの入居者に特化した新しいケアマネジメントの類型です。今回の改正では、中重度の要介護者などを受け入れる住宅型ホームを対象に、事前規制としての「登録制」を導入する方針が示されています。この登録制の対象となるホームの入居者に向けて、ケアプランの作成や生活相談を包括的に提供するのが、新類型の位置づけです。既存の居宅介護支援とは別のスキームとして設計されます。

自己負担は原則1割

新類型では、介護付きホーム(特定施設)と同じように、原則1割の定率の利用者負担を徴収します。これが、今回「ケアプラン有料化」と報じられている部分の正体です。あくまで対象は登録制の対象となる住まいの入居者であり、一般の在宅利用者には及びません。

いつから始まる?

創設時期は、改正案に「公布後2年以内に政令で定める日」と記載されています。具体的な施行日や報酬単価、運営基準などの詳細は、2027年度の介護報酬改定に向けた議論のなかで詰められていきます。現時点(2026年6月)では、細部はまだ確定していません。

注意:詳細はこれから決まる報酬の単価や運営基準、正式な施行日は2027年度改定の議論で確定します。現場対応を判断する際は、必ず厚生労働省や自治体の最新の通知を確認してください。本記事は2026年6月時点の情報です。

なぜ「囲い込み」対策とセットなのか

新類型が住宅型有料老人ホームに絞られているのには理由があります。住宅型ホームやサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)では、併設・系列の介護サービスを過剰に利用させる、いわゆる「囲い込み」が以前から問題視されてきました。

今回の制度改正は、登録制の導入で事前にチェックをかけつつ、介護付きホーム(特定施設)との制度的な均衡を確保し、給付費の適正化につなげる狙いがあります。「囲い込みの是正」と「利用者負担の導入」をセットで進めるのが、2026年改正の特徴といえます。

新人ケアマネ新人

どうして在宅の人は対象外で、住宅型ホームの入居者だけ負担になるんですか?

ベテランケアマネ先輩

すでに自己負担がある介護付きホーム(特定施設)との公平性が大きいの。同じように手厚い住まいなのに、住宅型だけ負担なしというのは不均衡だ、という考え方ね。そこに囲い込み対策も重なって、対象が絞られたのよ。

自己負担の対象になる人・ならない人

2026年の決定をふまえて、「誰が自己負担の対象か」を整理します。ここが利用者・家族にもっとも誤解されやすいポイントです。

区分自己負担の扱い(2026年時点の方向性)
一般の在宅利用者(居宅介護支援)これまで通り自己負担なし(全額保険給付)
登録制の対象となる住宅型有料老人ホームの入居者新類型「登録施設介護支援」の対象。原則1割の自己負担
介護付き有料老人ホーム(特定施設)の入居者従来から施設のケアマネジメント費用は給付に内包(今回の新類型の直接対象ではない)
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)の入居者登録制・新類型の対象になりうる。詳細は今後の政省令で確定
ポイント:在宅の利用者には影響しないもっとも数の多い「自宅で暮らす在宅利用者」のケアプランは、引き続き自己負担なしです。利用者から不安の声が出たら、まずこの点を伝えると安心してもらえます。

なお、新類型以外の論点として「給付管理業務(事務費)への利用者負担」も部会で議論されましたが、ICT化が進むなかで「事務費に負担を求めるのは理解を得にくい」といった慎重論が強く、こちらも導入は見送られています。介護保険の自己負担の基本的な仕組みは、介護保険の自己負担割合|1割・2割・3割の対象者と決まり方もあわせて確認しておくと、利用者への説明がスムーズです。

ケアマネ・利用者への影響と今後の見通し

現場のケアマネへの影響

一般の居宅介護支援を担うケアマネにとって、2026年時点で日々の自己負担徴収の実務が直ちに増えるわけではありません。ただし、住宅型ホームに併設・関与する事業所では、新類型「登録施設介護支援」への移行や、利用者負担の説明・徴収といった新しい業務が今後生じる可能性があります。

利用者・家族への影響

住宅型ホームへの入居を検討している方やその家族にとっては、入居後にケアマネジメントの自己負担(原則1割)が上乗せされるケースが出てきます。入居前の費用説明の段階で、この点を丁寧に伝えることがトラブル防止につながります。

2027年度改定に向けた見通し

今回の新類型創設は、一部とはいえ「ケアマネジメントに利用者負担を導入する」初めての本格的な一歩です。全面有料化は見送られたものの、財政当局からの要求は今後も続くと見られ、将来的な負担拡大の布石と受け止める声もあります。2027年度の介護報酬改定の議論で詳細がどう固まるか、引き続き注視が必要です。

  • 全面有料化は見送り。在宅の居宅介護支援は自己負担なしのまま
  • 新類型は住宅型ホーム等の入居者に限定し、原則1割負担
  • 施行日・報酬・基準は2027年度改定の議論で確定予定
  • 利用者への説明では「対象が絞られている」ことを最初に伝える

ケアマネが今のうちに準備しておきたいこと

2026年時点では、一般の居宅介護支援の実務がすぐに変わるわけではありません。とはいえ、住宅型ホームに関わる事業所や、利用者からの問い合わせに備えて、早めに整理しておくと安心です。次の手順で準備を進めましょう。

  • 1. 自分の事業所が新類型の影響を受けるか確認する併設・系列に住宅型有料老人ホームやサ高住があるか、登録制の対象になりそうかを把握します。在宅中心の事業所であれば、当面の実務への直接的な影響は限定的です。
  • 2. 「対象は絞られている」と説明できるようにする利用者や家族から「ケアプランが有料になるの?」と聞かれたとき、在宅の人は対象外であることを最初に伝えられるよう、ポイントを整理しておきます。
  • 3. 住宅型ホーム入居者の費用説明に備える入居検討者には、入居後に原則1割の自己負担が上乗せされる可能性があることを、入居前の段階で丁寧に伝える準備をしておきます。
  • 4. 最新の通知を継続的にチェックする報酬単価や運営基準、施行日は2027年度改定の議論で確定します。厚生労働省や自治体の発信を定期的に確認し、情報をアップデートしましょう。

こうした準備は、利用者の不安を和らげるだけでなく、制度変更への現場対応をスムーズにします。とくに費用に関する説明は、後から「聞いていない」というトラブルになりやすいため、早めの周知が肝心です。負担割合の基本は介護保険の利用者負担について詳しくわかりやすく解説の記事も参考になります。

新人ケアマネ新人

在宅中心の事業所なら、今は特に何もしなくて大丈夫ということですか?

ベテランケアマネ先輩

実務上の徴収業務はまだ発生しないわ。ただ、利用者さんは報道を見て不安になっていることが多いの。「あなたのケアプランは今まで通りですよ」と一言伝えられるだけで、信頼が違ってくるのよ。情報のアンテナだけは張っておきましょうね。

よくある質問(FAQ)

ケアプラン有料化はもう決定したのですか?
全利用者を対象とした全面有料化は2026年も見送られました。決定したのは、登録制の対象となる住宅型有料老人ホーム等の入居者に絞った新類型「登録施設介護支援」の創設で、ここでは原則1割の自己負担が求められます。
在宅で暮らす利用者のケアプランも有料になりますか?
いいえ。一般の在宅利用者の居宅介護支援は、これまで通り自己負担なし(全額保険給付)です。今回の負担導入の対象には含まれません。
自己負担はいくらになりますか?
新類型では介護付きホーム(特定施設)と同様に、原則1割の定率負担とされています。具体的な報酬単価は2027年度の介護報酬改定で決まるため、金額の確定はこれからです。
いつから始まりますか?
改正案では「公布後2年以内に政令で定める日」とされています。正確な施行日は今後の政令で確定します。
サ高住の入居者も対象になりますか?
登録制・新類型の対象になりうると議論されていますが、対象範囲の細部は今後の政省令で確定します。最新の通知を確認してください。
まとめ
  • 2026年の結論は「全面有料化は見送り、一部の住まいの入居者は有料化」の二段構え
  • 2026年4月3日に閣議決定された新類型「登録施設介護(予防)支援」が、住宅型有料老人ホーム等の入居者を対象に原則1割負担を導入
  • 一般の在宅利用者の居宅介護支援は、引き続き自己負担なし
  • 施行日・報酬単価・運営基準は2027年度の介護報酬改定で確定予定
  • 全面有料化は見送られたが、財政要求は続くため将来的な負担拡大の動向に注視を

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