親の介護が始まったら最初にやること|要介護認定〜ケアマネ依頼の流れ

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「親が急に倒れた」「物忘れが増えて一人にしておけない」——ある日とつぜん始まる親の介護に、何から手をつければいいのか分からず不安でいっぱいになる方は少なくありません。この記事では、親の介護が始まったときに最初にやるべきことを、相談先・要介護認定の申請・ケアマネジャーへの依頼まで、流れにそって順番に解説します。読み終えるころには「次に何をすればいいか」がはっきり見えるはずです。

この記事でわかること
  • 親の介護が始まったときの全体の流れと最初の一歩
  • まず相談すべき窓口「地域包括支援センター」の使い方
  • 要介護認定の申請方法・必要なもの・結果が出るまでの期間
  • ケアマネジャーの探し方と依頼の進め方
  • 介護にかかるお金の目安と、家族が抱え込まないための制度
目次

親の介護が始まったら最初にやること【全体の流れ】

介護はやることが多く、慌てて動くと遠回りになりがちです。まずは全体像をつかむことが何より大切です。親の介護が始まってからサービスを利用するまでは、おおまかに次の流れで進みます。

  • ①地域包括支援センターに相談最初の相談窓口。何から始めればよいか整理してくれます。
  • ②要介護認定を申請市区町村の窓口で介護保険の申請を行います。
  • ③認定調査・主治医意見書調査員の訪問とかかりつけ医の意見書で状態を確認。
  • ④要介護度の認定原則30日以内に「要支援1〜要介護5」などの結果が届きます。
  • ⑤ケアマネジャーを決める居宅介護支援事業所と契約し、担当ケアマネを決めます。
  • ⑥ケアプラン作成・サービス開始本人に合った計画を立て、訪問介護やデイサービスを利用開始。
新人ケアマネ新人

ご家族から「親の介護が始まって何からやればいいですか」と聞かれると、どう答えるのがいいですか?

ベテランケアマネ先輩

まずは「地域包括支援センターに相談してください」でいいのよ。そこが入口で、申請も手伝ってくれるからね。全部を一度に背負わせないことが大事よ。

ポイント:まず動くべきは「相談」と「申請」介護サービスは要介護認定を受けてから本格的に使えます。認定には時間がかかるため、迷ったらまず地域包括支援センターに相談し、早めに申請しておくことが遠回りを防ぐコツです。

【最初の一歩】地域包括支援センターに相談する

親の介護で一番最初に頼ってほしい窓口が「地域包括支援センター」です。高齢者の暮らしを地域で支えるための公的な相談機関で、相談は無料です。

地域包括支援センターとは

地域包括支援センターは、保健師・社会福祉士・主任ケアマネジャーなどの専門職が配置された総合相談窓口です。介護保険の申請方法、利用できるサービス、お金の心配、認知症の対応まで、介護に関することなら何でも相談できるのが特徴です。「まだ介護認定を受けていない」「サービスを使うか決めていない」段階でも問題ありません。

どこにある?何を相談できる?

各市区町村に設置されており、担当エリアは親(介護を受ける本人)が住む地域で決まります。離れて暮らす場合も、本人の住所地のセンターが窓口です。場所が分からないときは、市区町村の役所や公式サイトで「地域包括支援センター ◯◯市」と確認しましょう。

  • 介護保険の申請手続きのサポート
  • 利用できる介護サービスや事業所の情報提供
  • 介護予防・健康づくりの相談
  • 金銭管理や成年後見、虐待など権利を守る相談
注意:本人が動けなくても家族だけで相談できます本人が入院中・外出が難しい場合でも、家族だけで相談に行ったり電話したりできます。まずは状況を伝えるだけでも、次の一手が見えてきます。

要介護認定を申請する

介護保険のサービスを使うには、要介護認定の申請が必要です。申請しないとサービスは始まらないので、介護が始まったら早めに手続きしましょう。

申請の方法と必要なもの

申請先は市区町村の介護保険担当窓口、または地域包括支援センターです。本人・家族のほか、地域包括支援センターや居宅介護支援事業所による代行申請もできます。申請の際は次のものを用意します。

必要なものポイント
要介護・要支援認定申請書窓口や自治体サイトで入手できます
介護保険被保険者証65歳以上の方(第1号被保険者)
医療保険の被保険者証40〜64歳の方(第2号被保険者)
マイナンバーが分かるもの・本人確認書類自治体により求められます
主治医(かかりつけ医)の情報意見書を依頼するため氏名・医療機関を申告

認定調査と主治医意見書

申請すると、認定調査員が自宅や入院先を訪問し、心身の状態を聞き取り・観察します(全国共通の調査項目)。あわせて市区町村が主治医に意見書を依頼します。主治医意見書は家族が用意するものではなく、申告したかかりつけ医に自治体から依頼が届く仕組みです。

ポイント:調査では「できないこと」も正直に伝える本人は調査員の前で「できる」と頑張ってしまいがちです。普段の様子と違うときは、家族が同席してふだんの困りごとをメモで伝えると、実態に合った認定につながります。

結果が出るまでの期間

認定結果は、原則として申請から30日以内に郵送で通知されます。結果は「非該当(自立)」「要支援1〜2」「要介護1〜5」の区分で示されます。介護の必要度が高いほど数字が大きくなります。

区分状態のおおよその目安
要支援1・2日常生活はおおむね自立。一部に支援が必要で、悪化を防ぐ介護予防が中心
要介護1・2立ち上がりや歩行、身の回りの一部に介助が必要
要介護3〜5移動・排泄・食事など生活全般に介助が必要。5が最も重い
新人ケアマネ新人

認定が出るまで1か月もかかるなら、その間サービスは使えないんですか?

ベテランケアマネ先輩

急ぐときは「暫定ケアプラン」で、認定前から先にサービスを始められるのよ。利用できる費用は申請日にさかのぼって介護保険の対象になるから、ケアマネに相談してね。

ケアマネジャー(ケアマネ)を決めて依頼する

要介護1以上の認定が出たら、次はケアマネジャー(介護支援専門員)を決める段階です。ケアマネは介護の計画づくりからサービス事業所との調整まで、介護全体の司令塔となる存在です。

ケアマネの探し方・決め方

ケアマネは居宅介護支援事業所に所属しています。事業所のリストは市区町村や地域包括支援センターでもらえます。どこに頼めばいいか分からないときは、地域包括支援センターに「自宅の近くで対応できる事業所を紹介してほしい」と伝えれば候補を出してくれます。相性も大切なので、合わないと感じたら途中で変更することもできます。

  • 自宅から近く、訪問しやすい事業所か
  • 連絡が取りやすく、説明が分かりやすいか
  • 本人や家族の希望を丁寧に聞いてくれるか
  • 必要なサービスの事業所とつながりがあるか

居宅介護支援事業所と契約しケアプランを作る

依頼先が決まったら事業所と契約し、担当ケアマネが本人の状態や希望を聞き取ってケアプラン(介護サービス計画書)を作成します。ケアプランの作成費用は全額が介護保険でまかなわれ、自己負担はありません。プランに沿って訪問介護・デイサービス・福祉用具レンタルなどが始まります。

ポイント:要支援の人は地域包括支援センターが担当「要支援1・2」の場合は、ケアプラン(介護予防ケアプラン)を地域包括支援センターが担当します。要介護1以上は居宅介護支援事業所のケアマネ、と覚えておきましょう。

介護にかかるお金の目安を知っておく

介護サービスの利用者負担は、原則としてかかった費用の1割です。所得が高い場合は2割または3割になります。さらに、要介護度ごとに1か月に保険が使える上限(区分支給限度基準額)が決まっており、その範囲内なら1割などの負担で利用できます。

自己負担の割合対象のめやす
1割多くの方が該当する標準的な負担
2割・3割一定以上の所得がある方(本人の所得・世帯状況で判定)

負担が重くなりすぎないよう、ひと月の自己負担に上限を設ける高額介護サービス費などの軽減制度もあります。費用が心配なときは、ケアマネや地域包括支援センターに遠慮なく相談しましょう。

親の介護で家族が抱え込まないために

介護は長く続くことが多く、家族だけで抱え込むと共倒れになりかねません。最初の段階から「使える制度・人」を知っておくことが、無理なく続けるカギです。

仕事と介護を両立する制度

働きながら介護をする人のために、法律で次のような制度が用意されています。勤務先に申し出て利用できます。

  • 介護休業:対象家族1人につき通算93日まで、3回まで分割取得できる
  • 介護休暇:対象家族1人なら年5日、2人以上なら年10日まで(時間単位の取得も可)
  • 残業の免除や時短勤務など、勤務先が用意する両立支援の仕組み
注意:「仕事を辞める」のはいったん踏みとどまって介護を理由に離職すると、収入や再就職の面で本人の負担が大きくなりがちです。辞める前にケアマネや会社の窓口に相談し、サービスと制度で乗り切れないかを必ず検討しましょう。
新人ケアマネ新人

遠くに住んでいて頻繁に通えないご家族には、どう声をかければいいですか?

ベテランケアマネ先輩

「全部やらなくていい」と伝えるのが一番よ。ケアマネや訪問サービスが日々を支えるから、家族は要所だけ。一人で頑張りすぎないことが、長く続けるコツなのよ。

申請から認定までに準備しておくと良いこと

認定結果を待つ期間は、ただ待つのではなく介護の土台づくりに使えます。先に整えておくと、サービス開始がスムーズになり、家族の負担も軽くなります。

本人の情報と困りごとを書き出しておく

ケアマネとの面談や認定調査では、普段の生活でどこに困っているかを具体的に伝えられると、本人に合った計画につながります。持病や飲んでいる薬、かかりつけ医、転倒やもの忘れの有無、一日の過ごし方などをメモにまとめておきましょう。離れて暮らす家族とも、この情報を共有しておくと連携しやすくなります。

  • 持病・服薬・かかりつけ医(お薬手帳が役立ちます)
  • 日常生活で困っていること(入浴・排泄・食事・移動など)
  • 本人や家族の希望(自宅で過ごしたい、入所も考えたい など)
  • 介護に関われる家族・親族の状況と連絡先

家の中の安全と緊急時の備えを確認する

転倒は介護が一気に重くなるきっかけになりがちです。段差・手すり・滑りやすい床など、自宅で危険な場所がないかを見ておきましょう。介護保険では手すりの取り付けなどの住宅改修や福祉用具のレンタルも利用できます。あわせて、急変時の連絡先や入院セットの準備をしておくと安心です。

ポイント:完璧を目指さず「できる準備」からすべてを一度に整える必要はありません。できるところから一つずつ進めれば十分です。分からないことは、ケアマネや地域包括支援センターに聞きながら整えていきましょう。

よくある質問(FAQ)

親の介護で、まず最初に連絡するのはどこですか?
住んでいる地域の地域包括支援センターです。介護の入口となる無料の相談窓口で、申請のサポートやサービスの紹介をしてくれます。場所が分からなければ市区町村の役所に問い合わせましょう。
要介護認定の申請は本人が行かないとダメですか?
いいえ。家族による申請のほか、地域包括支援センターや居宅介護支援事業所による代行申請もできます。本人が入院中・外出が難しい場合でも手続きを進められます。
認定の結果が出る前にサービスは使えますか?
急ぐ場合は「暫定ケアプラン」を作ることで、認定前からサービスを利用できます。利用分は申請日にさかのぼって介護保険の対象になります。まずはケアマネや地域包括支援センターに相談してください。
ケアマネは途中で変更できますか?
変更できます。相性が合わない、対応に不安があるといった場合は、別の居宅介護支援事業所に依頼し直すことが可能です。地域包括支援センターに相談すると候補を紹介してもらえます。
介護費用の自己負担はどのくらいですか?
原則は利用した費用の1割で、所得に応じて2割・3割になります。要介護度ごとに保険が使える上限があり、負担が重い場合は高額介護サービス費などの軽減制度も利用できます。
まとめ
  • 親の介護が始まったら、まず地域包括支援センターに相談するのが最初の一歩。
  • 介護サービスの利用には要介護認定の申請が必要。早めに手続きを。
  • 認定結果は原則30日以内。急ぐときは暫定ケアプランで先にサービスを始められる。
  • 要介護1以上はケアマネ(居宅介護支援事業所)、要支援は地域包括支援センターが計画を担当。
  • 自己負担は原則1割。費用の不安や仕事との両立は、制度と専門職を頼って抱え込まない。

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