ショートステイに行きたがらない親への対応|理由と声かけ例

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「ショートステイの日になると、親が『行かない』と言い張る」「無理に連れて行くのも、かわいそうに感じてしまう」。家族が休むために必要なショートステイなのに、本人が行きたがらず悩む人は少なくありません。

ショートステイに行きたがらない背景には、知らない場所への不安や、家族に置いていかれるという気持ちがあることが多くあります。理由に合わせた声かけや、少しずつ慣れる工夫で、受け入れてもらえることがあります。この記事では、行きたがらない主な理由、対応のしかた、場面別の声かけ例、避けたい対応、家族とケアマネができる工夫を解説します。

この記事でわかること
  • ショートステイに行きたがらない主な理由5つ
  • 理由に合わせた対応のしかた
  • 場面別の声かけの例
  • 避けたい対応
  • 家族とケアマネができる工夫
目次

ショートステイに行きたがらない主な理由5つ

理由本人の気持ちの例
1. 知らない場所への不安「どんなところか分からなくて怖い」
2. 家族に置いていかれる気持ち「このまま家に帰れなくなるのでは」
3. 集団での生活が苦手「知らない人と一緒に過ごしたくない」
4. 前回の利用で嫌な思いをした「眠れなかった」「ご飯が口に合わなかった」
5. 自分には必要ないと思っている「まだ一人でできる。人の世話にはならない」

認知症がある場合は、ショートステイの目的や日程を覚えていられず、そのたびに初めてのように不安を感じることもあります。

新人ケアマネ新人

本人が嫌がると、家族は「無理に行かせていいのか」と悩みますよね。

ベテランケアマネ先輩

そうね。でも家族が休めないと、自宅での介護そのものが続かなくなるの。家族が休むことも、本人の暮らしを守るために必要なことだと考えてほしいわ。そのうえで、本人の不安を減らす工夫を一緒に考えましょう。

ショートステイに行きたがらないときの対応のしかた

1. 行きたくない理由を聞く

「どうして行きたくないの?」と責めずに聞き、本人の不安の中身を知ることから始めます。理由が分かれば、対策を考えやすくなります。

2. 見学やお試しで慣れてもらう

いきなり泊まるのではなく、見学や日帰りの利用、1泊だけのお試しから始めると、場所や職員に慣れやすくなります。

3. 同じ施設を続けて使う

毎回違う施設だと、そのたびに不安が大きくなります。なじみの施設となじみの職員をつくると、本人も安心しやすくなります。

4. 本人の好きなものを持っていく

使い慣れた枕やひざ掛け、家族の写真、好きな本など、なじみの物があると落ち着きやすくなります。

5. 迎えに来る日をはっきり伝える

「〇日の午後に迎えに行くね」とカレンダーに書いておくなど、帰ってこられることを分かりやすく伝えます。

ポイント:施設の職員と情報を共有する本人が嫌がっていること、落ち着く声かけ、好きな話題などを施設に伝えておくと、職員も関わり方を工夫できます。前回の利用で嫌だったことも、遠慮なく伝えましょう。

場面別の声かけの例

場面声かけの例
知らない場所が不安なとき「一度一緒に見に行ってみようか。嫌だったら、そのときにまた考えよう」
家族と離れるのが不安なとき「〇日には必ず迎えに行くよ。カレンダーに印をつけておくね」
自分には必要ないと言うとき「私が少し休ませてもらいたいの。助けてくれるとうれしいな」
お風呂や体操が好きなとき「大きなお風呂にゆっくり入れるみたいだよ」
医師の言葉に安心する人のとき「先生も、ときどき体を休めるといいって言っていたよ」
注意:うそで連れて行くのは避ける「病院に行くだけ」などとうそをついて連れて行くと、家族や施設への信頼がなくなり、次からさらに嫌がるようになることがあります。本人が理解できる言葉で、できるだけ正直に伝えましょう。

ショートステイで避けたい対応

  • 「わがままを言わないで」と責める
  • 本人に何も伝えずに、当日急に連れて行く
  • 嫌がる気持ちを無視して、長い日数を一度に予約する
  • 行きたがらないことを理由に、家族が休むことをあきらめてしまう

家族とケアマネができる工夫

  • ケアマネに本人の様子を伝える行きたがらない理由や、前回の利用の様子を共有します。
  • 施設やサービスの種類を見直す小規模な施設や、デイサービスと同じ場所のショートステイなど、本人に合う場所を探します。
  • デイサービスで慣れてから泊まる同じ法人のデイサービスに通い、場所と職員に慣れてから泊まりを始めます。
  • 小規模多機能型居宅介護を検討する通いと泊まりを同じ職員が担当するため、環境の変化が少なくなります。
新人ケアマネ新人

何をしても嫌がる場合は、どうしたらいいでしょう?

ベテランケアマネ先輩

訪問介護を増やしたり、家族が交代で休めるようにしたり、泊まり以外の方法で家族の負担を減らすことも考えましょう。一つの方法にこだわらず、ケアマネと一緒に組み合わせを探してね。

ショートステイの前日と当日の準備

時期準備すること
数日前カレンダーに日程を書き、本人に少しずつ伝える
前日持ち物に名前をつけ、なじみの物を一緒にかばんに入れる
当日の朝いつもどおりの朝の過ごし方をして、落ち着いた雰囲気で送り出す
送迎のとき「〇日に迎えに行くね」と明るく伝え、長く引き留めない

家族が不安そうにしていると、本人にも不安が伝わります。家族も落ち着いて送り出すことが、本人の安心につながります。

よくある質問(FAQ)

ショートステイの当日に強く拒否したら、キャンセルしてもいいですか?
キャンセルはできますが、キャンセル料がかかることがあります。無理に連れて行くか迷ったら、施設やケアマネに相談しましょう。職員が迎えに来て声をかけると、行ける場合もあります。
ショートステイから帰ってきたら、機嫌が悪くなります。
環境の変化による疲れや不安が出ていることがあります。帰宅後はいつもの生活のリズムに戻し、ゆっくり過ごせるようにしましょう。
本人がショートステイを嫌がるのは、施設が合わないからですか?
施設が合わない場合もありますが、どの施設でも最初は不安を感じる人が多いです。前回の様子を施設に聞き、合わない理由があれば施設を変えることも検討しましょう。
ショートステイは何泊から始めるのがいいですか?
初めての場合は、1泊2日などの短い日数から始めると、本人も家族も様子を確認しやすくなります。
行きたがらない本人に、家族が罪悪感を持ってしまいます。
家族が休むことは、在宅での介護を続けるために必要なことです。一人で抱え込まず、ケアマネや地域包括支援センターに気持ちも相談してください。
ショートステイの施設に、本人の好きな食べ物を持って行ってもいいですか?
施設によって決まりが違います。持ち込みができるか、事前に施設に確認しましょう。
ショートステイの間、家族は面会に行ってもいいですか?
面会ができる施設もありますが、帰りたい気持ちが強くなる人もいます。施設と相談して決めましょう。
まとめ
  • ショートステイに行きたがらない背景には、知らない場所への不安や、置いていかれる気持ちがある
  • 理由を聞き、見学やお試し、同じ施設の継続利用で少しずつ慣れてもらう
  • 迎えに来る日を分かりやすく伝え、なじみの物を持っていくと安心しやすい
  • うそで連れて行ったり、責めたりする対応は避ける
  • 家族が休むことは介護を続けるために必要で、ケアマネと一緒に方法を探す

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編集:中央法規「ケアマネジャー」編集部, 著:福島敏之
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