ケアマネジャーとしてケアプランを作成する際、通所介護(デイサービス)を利用する方に合わせて「どのような表現にすべきか?」「生活支援とレクリエーションのバランスをどう書くか?」と悩むことも多いのではないでしょうか。
通所介護は、在宅生活を送る高齢者の生活機能維持、社会参加促進、孤立予防、そして家族の介護負担軽減にもつながる重要なサービスです。
本記事では、通所介護のケアプラン第1表・第2表に使える実用的な文例を目的別に多数ご紹介します。
現場でそのまま使える表現をまとめているので、ぜひ参考にしてください。
目次
通所介護のケアプラン作成のポイント
“生活の質”を意識した目標設定がカギ
通所介護は、入浴や食事などの日常生活支援に加え、運動機能訓練やレクリエーションなど、多様な機能を持ったサービスです。そのため、以下のような視点を盛り込むことが重要です。
- 生活機能(ADL・IADL)の維持・向上
- 社会的孤立の予防・交流機会の提供
- 認知機能の維持・進行予防
- 家族の介護負担軽減
「本人の楽しみ」「意欲」も盛り込むとより良い
生活機能の回復・維持だけでなく、「通うことで気分転換になる」「会話の機会があると元気が出る」など、利用者本人の主観的満足感もプランに反映させると、ケアの質が高まります。
第1表:アセスメント・課題分析の文例
本人の意向(例文)
- 「週に何回か外に出て、人と話す機会があると元気になる。」
- 「家のお風呂は狭くて危ないので、安全にお風呂に入りたい。」
- 「一人暮らしで誰とも話さない日があるので、話し相手が欲しい。」
- 「足腰が弱くなってきたので、運動して体力をつけたい。」
家族の意向(例文)
- 「1人にさせるのが心配なので、日中に見守ってもらえると安心。」
- 「最近、歩くのが不安定で転倒が心配。運動機能訓練をお願いしたい。」
- 「入浴の介助が大変なので、デイサービスで入浴してもらえると助かる。」
- 「会話の機会が減っているので、認知症予防として通ってほしい。」
ケアマネによる課題分析(例文)
- 一人暮らしで閉じこもりがちであり、社会的孤立の傾向がある。定期的な通所による外出機会と交流の場が必要。
- 転倒歴があり、下肢筋力の低下もみられる。身体機能の維持を目的とした運動プログラムの導入が望ましい。
- 家族の介護負担が高まっており、定期的な通所によって身体的・精神的負担を軽減する必要がある。
第1表:総合的な援助方針の文例
- 利用者が自宅で安心して暮らし続けられるよう、通所介護を通じて日常生活の支援・社会的交流・身体機能維持を図る。
- 安全な入浴・栄養管理・生活リズムの調整を行い、利用者の心身の安定を目指す。
- 家族支援の観点からも、介護負担の軽減を目的とした定期的な利用を継続的に支援する。
第2表:ニーズ・長期目標・短期目標・サービス内容の文例
ニーズの文例
- 安全に入浴し、清潔を保ちたい
- 他者と交流することで、気分転換し生活に張りを持ちたい
- 運動機能を維持し、転倒を防ぎたい
- 家族に負担をかけすぎずに、自宅で過ごしたい
長期目標の文例
- 自宅での生活を継続しながら、清潔保持・栄養管理・運動機能維持ができている
- 週2回の通所介護を継続利用し、生活リズムを維持できている
- デイサービスでの交流・活動参加により、認知機能が安定している
- 家族の介護負担が軽減され、安定した在宅生活が送れている
短期目標の文例(目的別)
入浴・衛生管理
- 週2回、デイサービスで安全に入浴できるよう支援する
- 利用者が介助を受けながら安心して浴槽出入りができるようになる
交流・社会参加
- 1ヶ月以内にグループ活動に1回以上参加し、会話の機会を増やす
- レクリエーションや体操などに週1回以上参加し、楽しみを持つ
運動機能・転倒予防
- 転倒予防体操を週2回継続し、下肢筋力を維持する
- デイサービス内での歩行移動を安定して行えるようになる
認知機能維持
- 簡単な計算・言葉遊びに取り組み、認知刺激を受ける
- 活動参加を通じて、表情・発語の頻度が増加する
サービス内容の文例
- 週2回の通所介護を利用し、入浴支援・食事提供・運動機能訓練・レクリエーションなどを提供する
- 集団体操・脳トレ・創作活動などに参加し、生活意欲・認知機能の維持を図る
- 日中の見守り・介助を行うことで、安心した在宅生活の継続を支援する
- 家族と連携し、利用状況や体調変化の情報を適宜共有し、支援体制を強化する
サービス担当者会議の記録例(要点)
- デイサービス職員より、入浴時の介助状況・移動時の安定性・活動参加状況の報告があった
- 家族からは「利用後は表情が明るくなる」「入浴をしてもらえるので助かる」との声あり
- ケアマネより、ケアプラン上の目的とサービス内容の整合性を確認し、支援方針に全員が同意
- 利用者本人も「通うのが楽しみ」と発言があり、継続利用への意欲が確認された
モニタリング記録の視点(例文)
- 今月は4回通所。入浴時の動作は安定しており、浴槽出入りも職員の見守りで実施できている
- グループ活動への参加頻度が増加し、会話や笑顔がみられる機会が増えている
- 転倒はなく、安全に過ごせている。立ち上がりや移動動作のスムーズさが向上している
- 家族より「以前よりも活動的になった」との報告あり。今後も継続的に見守りながら支援を続ける
まとめ
通所介護のケアプランでは、「生活の質をどう支えるか」を明確にすることが大切です。
入浴・運動・交流・認知機能など、多様なサービス内容に合わせた具体的な目標と文例を用意しておくと、業務効率が上がり、利用者や家族への説明もスムーズになります。
今回紹介した文例は、現場でそのまま使えるものを目的別に整理したものです。
実際の利用者像に合わせてアレンジしながら、より質の高いプラン作成につなげていきましょう。