介護職の目標例|人事考課で評価される書き方と文例集

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「人事考課の目標、何を書けばいいか分からない」——毎年この時期になると手が止まる、という介護職は多いものです。「がんばります」では評価されず、かといって数字にしづらい仕事でもあります。

この記事では、介護職の目標の立て方と、経験年数・役割別にそのまま使える目標例をまとめました。

この記事でわかること
  • 介護職の人事考課で見られる3つの領域
  • 評価されやすい目標の書き方(4つの条件)
  • 経験年数別の目標例(新人・中堅・リーダー)
  • 領域別の目標例(ケアの質・チーム・業務改善・自己研鑽)
  • 面談で伝えるときのコツと、振り返りの書き方
目次

介護職の人事考課で見られる3つの領域

介護の職場で使われる評価シートは、おおむね次の3つに分かれています。どの領域の目標を立てているのかを意識すると、内容が整理しやすくなります。

領域見られること目標の例
能力・技術介護技術、知識、記録、判断移乗介助の手順を習得する、記録の質を上げる
情意・姿勢チームワーク、責任感、報連相申し送りの精度を上げる、後輩の相談に応じる
成果・業績担当業務の達成、改善の実績事故報告の分析と対策の実施、加算の要件を整える
新人ケアマネ新人

介護の仕事は数字にしにくいです。

ベテランケアマネ先輩

そうね。だからこそ「回数」「期限」「対象」を入れるのがコツよ。「利用者に寄り添う」ではなく「毎月2名分のケース記録を見直す」と書けば、達成できたかどうかが分かるでしょう。

評価されやすい目標の4つの条件

  • 行動が具体的:何をするのかが、読んだ人に伝わる
  • 期限がある:いつまでに行うかが決まっている
  • 達成を確認できる:できたかどうかを判断できる
  • 職場の目標とつながっている:事業所の方針や課題に結びついている
ポイント:「〜に努める」で終わらせない「努める」「心がける」は、達成したかどうかを判断できません。「〜を月◯回実施する」「〜を◯月までに作成する」のように、行動と期限に置き換えましょう。

介護職の目標例|経験年数別

新人(1〜2年目)

  • 移乗・入浴・排泄の基本手順を、9月までに指導者の確認を受けて一人で実施できるようにする
  • 申し送りで必要な情報を漏れなく伝えるため、毎日メモを取り、3か月後に指導者の評価を受ける
  • 利用者20名の名前・疾患・注意点を、6月末までに覚える
  • ヒヤリハットを月1件以上提出し、原因と対策を記載する

中堅(3〜7年目)

  • 新人1名のOJT担当として、月1回の振り返り面談を実施する
  • 担当利用者5名について、個別機能訓練計画の見直しを半期ごとに行う
  • ユニット内の事故報告を四半期ごとに分析し、対策を1つ以上実施する
  • 認知症介護実践者研修を年度内に受講し、学んだ内容を勉強会で共有する

リーダー・主任

  • シフト作成の基準を明文化し、9月までに運用を開始する
  • 月1回の勉強会を企画・実施し、参加率80%以上を目指す
  • 職員面談を半期に1回、全メンバーに対して実施する
  • 離職につながる負担を洗い出し、業務分担を1つ以上見直す
  • 新人の教育計画を作成し、3か月・6か月時点で到達度を確認する

領域別の目標例

領域目標例
ケアの質担当利用者の口腔ケアを毎食後に実施し、月末に実施率を記録する
安全転倒のヒヤリハットを分析し、居室の環境を3か所改善する
記録実施記録を当日中に入力する割合を、90%以上にする
チーム申し送りノートの様式を見直し、伝達漏れを減らす
業務改善備品の在庫管理表を作成し、発注の手間を減らす
自己研鑽介護福祉士の受験に向けて、月20時間の学習時間を確保する
利用者・家族対応家族への連絡を月1回以上行い、内容を記録に残す

面談で伝えるときのコツ

  • 事実を挙げる「がんばった」ではなく、実施した回数や具体的な出来事を挙げます。
  • できなかったことも言葉にする未達の理由と、次にどうするかをセットで伝えます。
  • 職場の課題と結びつける「人手不足のなかで、この工夫をした」と伝えると評価につながります。
  • 次の目標を自分から提案する指示待ちではなく、自分の言葉で提案します。

振り返り(自己評価)の書き方

振り返りは、「何をしたか」「どうなったか」「次にどうするか」の3点で書くとまとまります。たとえば「口腔ケアを毎食後に実施した(何をしたか)。誤嚥性肺炎による入院が期間中ゼロだった(どうなったか)。次は新人への手順の指導に取り組みたい(次にどうするか)」といった形です。

そのまま使える目標のテンプレート

書き出しに迷ったら、次の型に自分の業務を当てはめてみてください。

使い方記入例
習得型[技術・知識]を[期限]までに[確認方法]で身につける移乗介助の手順を9月までに指導者の確認を受けて習得する
実施型[対象]に対して[行動]を[頻度]行う担当利用者5名に口腔ケアを毎食後実施する
改善型[課題]について[対策]を[件数]実施する転倒のリスクについて環境の改善を3件実施する
作成型[成果物]を[期限]までに作成し、運用を始める新人向けの手順書を12月までに作成する
育成型[対象者]に対して[関わり]を[頻度]行う新人1名に月1回の振り返り面談を行う

やってしまいがちなNG例

  • 「利用者に寄り添った介護をする」:評価できないため、具体的な行動に置き換える
  • 「ミスをなくす」:達成が難しく、原因も示されていない
  • 「積極的に取り組む」:何にどう取り組むのかが不明
  • 目標が多すぎる:5つ以上あると、どれも中途半端になりやすい
  • 他人まかせの目標:「職場が〜してくれたら」では、自分の行動になっていない

目標は年度の途中でも見直してよい

状況が変わったら、目標も変えて構いません。異動、担当の変更、事業所の方針の変更——環境が変われば、立てた目標が実情に合わなくなることもあります。期中の面談で相談し、合意のうえで修正するほうが、達成できない目標を抱え続けるより有益です。

参考:目標の書き方に迷ったら、事業所の年度目標や、過去に評価が高かった同僚の目標を見せてもらうのも近道です。書式や粒度が職場ごとに違うため、身近な例に合わせるのが確実です。

よくある質問(FAQ)

目標はいくつ立てればよいですか?
職場の様式によりますが、3つ前後が一般的です。数を増やすより、達成を確認できる内容にすることが大切です。
数字で表せない目標はどう書けばよいですか?
「回数」「期限」「対象者数」に置き換えると書きやすくなります。たとえば「月2回」「9月までに」「担当5名について」などです。
達成できなかった場合、評価は下がりますか?
未達でも、取り組みの過程や工夫が評価されることがあります。理由と次の対策を説明できるようにしておきましょう。
目標が思いつかないときは?
直近で困った場面や、先輩に指摘された内容から考えると具体的になります。職場の年度目標を見るのも近道です。
資格取得を目標にしてもよいですか?
問題ありません。ただし「受験する」だけでなく、学習時間や模試の受験など、過程も目標に入れると評価しやすくなります。
まとめ
  • 人事考課は「能力・技術」「情意・姿勢」「成果・業績」の3領域で見られる
  • 評価されやすい目標は、行動が具体的で、期限があり、達成を確認できるもの
  • 「〜に努める」ではなく「月◯回実施する」と、行動と期限に置き換える
  • 新人は基本の習得、中堅は指導と改善、リーダーは仕組みづくりが軸になる
  • 振り返りは「何をしたか」「どうなったか」「次にどうするか」の3点で書く

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