【過去問解説】第36回(令和5年度)介護福祉士国家試験|全125問

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第36回(令和5年度)介護福祉士国家試験の全125問を、問題文・選択肢・正答・選択肢ごとの解説までまとめて掲載します。受験者74,595人、合格率82.8%と、近年でもっとも高い合格率になった回です。

合格点は125点中67点以上でした。次回に向けて、出題の傾向とあわせて確認してください。

この記事でわかること
  • 第36回介護福祉士国家試験の全125問と正答
  • 選択肢ごとの解説と、押さえておきたい要点
  • 合格基準点と11科目群の内訳
  • 受験者数・合格者数・合格率
  • 解答早見表(自己採点用)
出典と注意問題文・選択肢・正答は、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表している試験問題および「合格基準及び正答」にもとづいています。解説は当サイトが独自に作成したもので、公式見解ではありません。制度に関する記述は出題時点の内容です。学習にあたっては最新の制度を確認してください。
目次

第36回(令和5年度)介護福祉士国家試験の概要

項目内容
筆記試験日令和6年1月28日(日)
実技試験日令和6年3月3日(日)
試験地筆記35都道府県/実技2都府
合格発表日令和6年3月25日(月)
受験者数74,595人
合格者数61,747人
合格率82.8%
出題数125問(1問1点)
新人ケアマネ新人

合格率が82.8%もあったのですね。

ベテランケアマネ先輩

この回は特に高かったの。ただ、合格点も67点に上がっているわ。合格点は問題の難易度で補正されるから、やさしい回ほど高くなる。「6割で受かる」と覚えていると危ないのよ。

合格基準と合格点

合格するには、次の2つの条件を両方とも満たす必要があります。

  • 総得点125点に対し、67点以上を得点すること(総得点の60%程度を基準とし、問題の難易度で補正されます)
  • 上の条件を満たしたうえで、11の科目群すべてにおいて得点があること

11の科目群は次のとおりです。

①人間の尊厳と自立、介護の基本②人間関係とコミュニケーション、コミュニケーション技術
③社会の理解④生活支援技術
⑤介護過程⑥こころとからだのしくみ
⑦発達と老化の理解⑧認知症の理解
⑨障害の理解⑩医療的ケア
⑪総合問題

1科目群でも0点があると、総得点が足りていても不合格になります。捨て科目をつくらないことが、この試験の鉄則です。

合格点は回によって変わる

合格点は毎回同じではありません。総得点の60%程度を基準としたうえで、その回の難易度に応じて補正されます。近年の推移は次のとおりです。

合格点合格率
第36回(令和5年度)125点中67点以上82.8%
第37回(令和6年度)125点中70点以上78.3%
第38回(令和7年度)125点中64点以上70.1%

目標は6割ではなく、7割以上を安定して取れる状態に置いておくと安心です。

新人ケアマネ新人

この回には実技試験もあったのですね。

ベテランケアマネ先輩

そう。経済連携協定にもとづく候補者など、一部の受験者が対象よ。多くの受験者は筆記試験だけで判定されるわ。

第36回介護福祉士国家試験の全125問と解説

ここからは、全125問を問題番号順に掲載します。○が正答の選択肢、×が誤りの選択肢です。選択肢ごとの解説を読み、なぜ誤りなのかまで押さえておくと、次回の得点力につながります。

問題1

Aさん(76歳,女性,要支援1)は,一人暮らしである。週1回介護予防通所リハビリテーションを利用しながら,近所の友人たちとの麻雀を楽しみに生活している。最近,膝に痛みを感じ,変形性膝関節症(knee osteoarthritis)と診断された。同時期に友人が入院し,楽しみにしていた麻雀ができなくなった。Aさんは徐々に今後の生活に不安を感じるようになった。ある日,「自宅で暮らし続けたいけど,心配なの…」と介護福祉職に話した。Aさんに対する介護福祉職の対応として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 要介護認定の申請を勧める。
  • × 2 友人のお見舞いを勧める。
  • × 3 膝の精密検査を勧める。
  • × 4 別の趣味活動の希望を聞く。
  • ○ 5 生活に対する思いを聞く。
正答 5不安を打ち明けられた場面では、解決策を示す前に思いを聴きます。「自宅で暮らし続けたいけど、心配なの」という言葉の中身を確かめることが出発点です。

選択肢1 要介護認定の申請は、必要性が分かってから検討することです。いきなり勧めるのは早計です。

選択肢2 お見舞いを勧めることは、Aさんの不安に向き合った対応ではありません。

選択肢3 精密検査を勧めるのは医療の判断です。訴えの中心も膝の痛みではありません。

選択肢4 別の趣味を提案する前に、なぜ不安なのかを聴く必要があります。

選択肢5 正答です。生活に対する思いを聴くことで、不安の中身が明らかになり、その後の支援につながります。

問題2

次の記述のうち,介護を必要とする人の自立についての考え方として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 自立は,他者の支援を受けないことである。
  • ○ 2 精神的自立は,生活の目標をもち,自らが主体となって物事を進めていくことである。
  • × 3 社会的自立は,社会的な役割から離れて自由になることである。
  • × 4 身体的自立は,介護者の身体的負担を軽減することである。
  • × 5 経済的自立は,経済活動や社会活動に参加せずに,生活を営むことである。
正答 2自立は、身体的・精神的・社会的・経済的の側面に分けて考えます。支援を受けながら自分で決めて生活することも自立に含まれます。

選択肢1 支援を受けないことが自立ではありません。必要な支援を使いながら自分らしく暮らすことも自立です。

選択肢2 正答です。精神的自立とは、生活の目標を持ち、自らが主体となって物事を進めていくことを指します。

選択肢3 社会的自立は、社会的な役割を持ち関わりを続けることです。役割から離れることではありません。

選択肢4 身体的自立は、本人が身の回りの動作を行えることを指します。介護者の負担軽減ではありません。

選択肢5 経済的自立は、経済活動や社会活動への参加を通じて生活を営むことです。

問題3

U介護老人福祉施設では,利用者の介護計画を担当の介護福祉職が作成している。このため,利用者の個別の介護目標を,介護福祉職のチーム全員で共有することが課題になっている。この課題を解決するための取り組みとして,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 管理職がチーム全体に注意喚起して,集団規範を形成する。
  • × 2 現場経験の長い介護福祉職の意見を優先して,同調行動を促す。
  • × 3 チームメンバーの懇談会を実施して,内集団バイアスを強化する。
  • × 4 チームメンバー間の集団圧力を利用して,多数派の意見に統一する。
  • ○ 5 担当以外のチームメンバーもカンファレンス(conference)に参加して,集団凝集性を高める。
正答 5チーム全体で目標を共有するには、関わる範囲を広げることが有効です。集団凝集性は、まとまりの強さを指す言葉です。

選択肢1 注意喚起による集団規範の形成は、共有の仕組みをつくる対応にはなりません。

選択肢2 経験の長い人の意見を優先する同調行動は、多様な視点を失わせます。

選択肢3 内集団バイアスの強化は、自分たちの集団を過大に評価する偏りを強めるだけです。

選択肢4 集団圧力による意見の統一は、少数意見を封じることになります。

選択肢5 正答です。担当以外のメンバーもカンファレンスに参加することで、目標の共有が進み、チームのまとまりが高まります。

問題4

Bさん(90歳,女性,要介護3)は,介護老人福祉施設に入所している。入浴日に,担当の介護福祉職が居室を訪問し,「Bさん,今日はお風呂の日です。時間は午後3時からです」と伝えた。しかし,Bさんは言っていることがわからなかったようで,「はい,何ですか」と困った様子で言った。このときの,介護福祉職の準言語を活用した対応として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 強い口調で伝えた。
  • × 2 抑揚をつけずに伝えた。
  • ○ 3 大きな声でゆっくり伝えた。
  • × 4 急かすように伝えた。
  • × 5 早口で伝えた。
正答 3準言語とは、声の大きさ、高さ、速さ、抑揚など、話し方に関わる要素です。言葉の内容そのものではありません。

選択肢1 強い口調は、相手を威圧してしまいます。

選択肢2 抑揚をつけないと、かえって聞き取りにくくなります。

選択肢3 正答です。大きな声でゆっくり伝えることは、声の大きさと速さという準言語を調整した対応です。

選択肢4 急かす伝え方は、混乱を強めます。

選択肢5 早口では、さらに聞き取れなくなります。

問題5

V介護老人福祉施設では,感染症が流行したために,緊急的な介護体制で事業を継続することになった。さらに労務管理を担当する職員からは,介護福祉職の精神的健康を守ることを目的とした組織的なマネジメントに取り組む必要性について提案があった。次の記述のうち,このマネジメントに該当するものとして,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 感染防止対策を強化する。
  • × 2 多職種チームでの連携を強化する。
  • × 3 利用者のストレスをコントロールする。
  • ○ 4 介護福祉職の燃え尽き症候群(バーンアウト(burnout))を防止する。
  • × 5 利用者家族の面会方法を見直す。
正答 4職員の精神的健康を守る組織的な取り組みを問う問題です。緊急的な体制が続くと、心身の消耗から燃え尽き症候群が起こりやすくなります。

選択肢1 感染防止対策の強化は、感染症への対応であり、精神的健康を守る取り組みではありません。

選択肢2 多職種連携の強化は、支援の質に関わる取り組みです。

選択肢3 利用者のストレスへの対応であり、職員の精神的健康を守るものではありません。

選択肢4 正答です。燃え尽き症候群の防止は、職員の精神的健康を守ることを目的とした組織的なマネジメントにあたります。

選択肢5 面会方法の見直しは、家族への対応に関することです。

問題6

次のうち,介護老人福祉施設における全体の指揮命令系統を把握するために必要なものとして,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ○ 1 組織図
  • × 2 勤務表
  • × 3 経営理念
  • × 4 施設の歴史
  • × 5 資格保有者数
正答 1組織図は、部門の構成と指揮命令の流れを一覧で示したものです。誰が誰に報告するのかを把握できます。

選択肢1 正答です。組織図を見れば、全体の構成と指揮命令系統を把握できます。

選択肢2 勤務表は、誰がいつ勤務するかを示すものです。

選択肢3 経営理念は、組織が目指す方向を示すものです。

選択肢4 施設の歴史は、沿革を示すものです。

選択肢5 資格保有者数は、職員の構成に関する情報です。

問題7

次のうち,セルフヘルプグループ(self-help group)の活動に該当するものとして,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ○ 1 断酒会
  • × 2 施設の社会貢献活動
  • × 3 子ども食堂の運営
  • × 4 傾聴ボランティア
  • × 5 地域の町内会
正答 1セルフヘルプグループは、同じ課題を抱える当事者どうしが集まり、支え合う場です。専門職が支援する活動やボランティア活動とは区別します。

選択肢1 正答です。断酒会は、アルコールの問題を抱える当事者とその家族が集まる自助グループです。

選択肢2 施設の社会貢献活動は、事業者が地域に対して行う取り組みです。

選択肢3 子ども食堂の運営は、地域住民やNPOによる支援活動です。

選択肢4 傾聴ボランティアは、支える側と支えられる側が分かれた活動です。

選択肢5 地域の町内会は、地縁にもとづく住民組織です。

問題8

特定非営利活動法人(NPO法人)に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 社会福祉法に基づいて設置される。
  • × 2 市町村が認証する。
  • ○ 3 保健,医療又は福祉の増進を図る活動が最も多い。
  • × 4 収益活動は禁じられている。
  • × 5 宗教活動を主たる目的とする団体もある。
正答 3特定非営利活動法人は特定非営利活動促進法にもとづき、都道府県または指定都市が認証します。分野別では保健・医療・福祉が最も多くなっています。

選択肢1 根拠となる法律は特定非営利活動促進法です。社会福祉法ではありません。

選択肢2 認証を行うのは都道府県または指定都市です。市町村ではありません。

選択肢3 正答です。活動分野としては、保健、医療または福祉の増進を図る活動が最も多くなっています。

選択肢4 収益活動は禁じられていません。得た収益は本来の活動に充てます。

選択肢5 宗教活動を主たる目的とする団体は、認証の対象外です。

問題9

地域福祉において,19世紀後半に始まった,貧困地域に住み込んで実態調査を行いながら住民への教育や生活上の援助を行ったものとして,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 世界保健機関(WHO)
  • × 2 福祉事務所
  • × 3 地域包括支援センター
  • × 4 生活協同組合
  • ○ 5 セツルメント
正答 5セツルメントは、19世紀後半のイギリスで始まった運動です。支援者が貧困地域に住み込み、調査と教育、生活支援を行いました。

選択肢1 世界保健機関は、1948年に設立された国際機関です。

選択肢2 福祉事務所は、日本の社会福祉行政の第一線機関です。

選択肢3 地域包括支援センターは、2006年に制度化された機関です。

選択肢4 生活協同組合は、組合員の相互扶助による事業組織です。

選択肢5 正答です。セツルメントは、貧困地域に住み込んで実態を調査しながら、教育や生活上の援助を行った取り組みです。

問題10

社会福祉基礎構造改革に関する次の記述のうち,適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 社会福祉法が社会福祉事業法に改正された。
  • × 2 利用契約制度から措置制度に変更された。
  • × 3 サービス提供事業者は,社会福祉法人に限定された。
  • × 4 障害福祉分野での制度改正は見送られた。
  • ○ 5 判断能力が不十分な者に対する地域福祉権利擁護事業が創設された。
正答 5社会福祉基礎構造改革は2000年前後の改革で、措置から契約へ、多様な事業者の参入、権利擁護の仕組みの整備が柱でした。

選択肢1 社会福祉事業法が社会福祉法に改正されました。順序が逆になっています。

選択肢2 措置制度から利用契約制度へ変更されました。これも逆です。

選択肢3 社会福祉法人に限定されず、多様な事業者の参入が進められました。

選択肢4 障害福祉分野でも支援費制度が導入されました。見送られてはいません。

選択肢5 正答です。判断能力が不十分な人を支える地域福祉権利擁護事業(現在の日常生活自立支援事業)が創設されました。

問題11

Cさん(77歳,男性)は,60歳で公務員を定年退職し,年金生活をしている。持病や障害はなく,退職後も趣味のゴルフを楽しみながら健康に過ごしている。ある日,Cさんはゴルフ中にけがをして医療機関を受診した。このとき,Cさんに適用される公的医療制度として,正しいものを1つ選びなさい。

  • × 1 国民健康保険
  • ○ 2 後期高齢者医療制度
  • × 3 共済組合保険
  • × 4 育成医療
  • × 5 更生医療
正答 275歳以上の人は、後期高齢者医療制度の被保険者になります。それまで加入していた医療保険からは自動的に移ります。

選択肢1 国民健康保険は、75歳になると脱退し後期高齢者医療制度へ移ります。

選択肢2 正答です。Cさんは77歳のため、後期高齢者医療制度が適用されます。

選択肢3 共済組合の保険も、75歳で後期高齢者医療制度へ移行します。

選択肢4 育成医療は、身体に障害のある児童を対象とする自立支援医療です。

選択肢5 更生医療は、身体障害者を対象とする自立支援医療です。

問題12

次のうち,介護保険法に基づき,都道府県・指定都市・中核市が指定(許可),監督を行うサービスとして,正しいものを1つ選びなさい。

  • × 1 地域密着型介護サービス
  • × 2 居宅介護支援
  • ○ 3 施設サービス
  • × 4 夜間対応型訪問介護
  • × 5 介護予防支援
正答 3指定と監督の権限は、施設サービスと居宅サービスが都道府県等、地域密着型サービスと居宅介護支援・介護予防支援が市町村と整理します。

選択肢1 地域密着型サービスの指定・監督は市町村が行います。

選択肢2 居宅介護支援の指定・監督も市町村が行います。

選択肢3 正答です。介護老人福祉施設などの施設サービスは、都道府県・指定都市・中核市が指定(許可)と監督を行います。

選択肢4 夜間対応型訪問介護は地域密着型サービスのため、市町村が行います。

選択肢5 介護予防支援の指定・監督も市町村が行います。

問題13

「障害者差別解消法」に関する次の記述のうち,適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 法の対象者は,身体障害者手帳を交付された者に限定されている。
  • × 2 合理的配慮は,実施するときの負担の大小に関係なく提供する。
  • × 3 個人による差別行為への罰則規定がある。
  • × 4 雇用分野での,障害を理由とした使用者による虐待の禁止が目的である。
  • ○ 5 障害者基本法の基本的な理念を具体的に実施するために制定された。(注)「障害者差別解消法」とは,「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」のことである。
正答 5障害者差別解消法は、障害者基本法の理念を具体化するために制定されました。不当な差別的取扱いの禁止と、合理的配慮の提供が柱です。

選択肢1 対象は手帳の所持者に限りません。心身の機能の障害により社会的障壁によって生活に制限を受ける人が広く含まれます。

選択肢2 合理的配慮は、過重な負担にならない範囲で提供するものです。負担の大小に関係なく提供するものではありません。

選択肢3 個人の差別行為そのものに罰則を科す規定はありません。

選択肢4 雇用分野における取扱いは、障害者雇用促進法が定めています。

選択肢5 正答です。障害者基本法の基本的な理念を、具体的に実施するために制定された法律です。

問題14

「障害者総合支援法」に規定された移動に関する支援の説明として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 移動支援については,介護給付費が支給される。
  • × 2 行動援護は,周囲の状況把握ができない視覚障害者が利用する。
  • × 3 同行援護は,危険を回避できない知的障害者が利用する。
  • ○ 4 重度訪問介護は,重度障害者の外出支援も行う。
  • × 5 共同生活援助(グループホーム)は,地域で生活する障害者の外出支援を行う。(注)「障害者総合支援法」とは,「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」のことである。
正答 4移動に関する支援は、対象となる障害と給付の種類で整理します。同行援護は視覚障害、行動援護は知的・精神障害、移動支援は地域生活支援事業です。

選択肢1 移動支援は地域生活支援事業に位置づけられ、介護給付費は支給されません。

選択肢2 行動援護は、知的障害や精神障害により行動上著しい困難がある人が対象です。

選択肢3 同行援護は、視覚障害により移動に著しい困難がある人が対象です。

選択肢4 正答です。重度訪問介護は、居宅での介護に加えて外出時の移動支援も行います。

選択肢5 共同生活援助は、共同生活を営む住居での相談や日常生活の援助を行うサービスです。

問題15

Dさん(80歳,男性,要介護2)は,認知症(dementia)がある。訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用しながら一人暮らしをしている。ある日,訪問介護員(ホームヘルパー)がDさんの自宅を訪問すると,近所に住むDさんの長女から,「父が,高額な投資信託の電話勧誘を受けて,契約しようかどうか悩んでいるようで心配だ」と相談された。訪問介護員(ホームヘルパー)が長女に助言する相談先として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 公正取引委員会
  • × 2 都道府県障害者権利擁護センター
  • × 3 運営適正化委員会
  • ○ 4 消費生活センター
  • × 5 市町村保健センター
正答 4訪問販売や電話勧誘など、契約に関するトラブルの相談先は消費生活センターです。認知症がある人の場合は成年後見や日常生活自立支援事業も検討します。

選択肢1 公正取引委員会は、独占禁止法にもとづき事業者間の競争を監視する機関です。

選択肢2 都道府県障害者権利擁護センターは、障害者虐待に関する相談の窓口です。

選択肢3 運営適正化委員会は、福祉サービスに関する苦情を解決する組織です。

選択肢4 正答です。契約トラブルや悪質な勧誘に関する相談は、消費生活センターが窓口になります。

選択肢5 市町村保健センターは、健康診査や保健指導など地域保健の業務を担います。

問題16

災害時の福祉避難所に関する次の記述のうち,適切なものを1つ選びなさい。

  • ○ 1 介護老人福祉施設の入所者は,原則として福祉避難所の対象外である。
  • × 2 介護保険法に基づいて指定される避難所である。
  • × 3 医療的ケアを必要とする者は対象にならない。
  • × 4 訪問介護員(ホームヘルパー)が,災害対策基本法に基づいて派遣される。
  • × 5 同行援護のヘルパーが,災害救助法に基づいて派遣される。
正答 1福祉避難所は災害対策基本法にもとづいて市町村が指定します。すでに施設に入所している人は、その施設で支援を受けるため対象外です。

選択肢1 正答です。介護老人福祉施設の入所者は、入所先で必要な支援を受けるため、原則として福祉避難所の対象外です。

選択肢2 根拠となるのは災害対策基本法です。介護保険法ではありません。

選択肢3 医療的ケアを必要とする人も対象に含まれます。

選択肢4 訪問介護員の派遣は、災害対策基本法にもとづく仕組みではありません。

選択肢5 同行援護のヘルパーが災害救助法にもとづいて派遣される仕組みもありません。

問題17

「感染症法」に基づいて,結核(tuberculosis)を発症した在宅の高齢者に,医療費の公費負担の申請業務や家庭訪問指導などを行う機関として,適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 基幹相談支援センター
  • × 2 地域活動支援センター
  • ○ 3 保健所
  • × 4 老人福祉センター
  • × 5 医療保護施設(注)「感染症法」とは,「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」のことである。
正答 3結核をはじめとする感染症への対応は、保健所が担います。公費負担の申請、接触者健診、家庭訪問指導などが業務に含まれます。

選択肢1 基幹相談支援センターは、障害者の相談支援の中核を担う機関です。

選択肢2 地域活動支援センターは、障害者に創作的活動や交流の場を提供します。

選択肢3 正答です。感染症法にもとづく医療費の公費負担の申請業務や家庭訪問指導は、保健所が行います。

選択肢4 老人福祉センターは、高齢者に相談や健康増進、教養の向上の場を提供する施設です。

選択肢5 医療保護施設は、生活保護法にもとづき医療を提供する保護施設です。

問題18

Eさん(55歳,女性,障害の有無は不明)は,ひきこもりの状態にあり,就労していない。父親の年金で父親とアパートで暮らしていたが,父親が亡くなり,一人暮らしになった。遠方に住む弟は,姉が家賃を滞納していて,生活に困っているようだと,家主から連絡を受けた。心配した弟が相談する機関として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 地域包括支援センター
  • ○ 2 福祉事務所
  • × 3 精神保健福祉センター
  • × 4 公共職業安定所(ハローワーク)
  • × 5 年金事務所
正答 2年齢が65歳未満で、障害の有無も不明、生活に困窮しているという状況です。まずは生活保護や生活困窮者支援の窓口である福祉事務所に相談します。

選択肢1 地域包括支援センターは、原則として65歳以上の高齢者を対象とする相談機関です。

選択肢2 正答です。家賃を滞納し生活に困窮している状況のため、生活保護や生活困窮者自立支援を扱う福祉事務所が適切です。

選択肢3 精神保健福祉センターは、精神保健に関する専門的な相談を担います。障害の有無が不明な段階での最初の窓口ではありません。

選択肢4 公共職業安定所は、就職に関する相談と紹介を行う機関です。

選択肢5 年金事務所は、年金の手続きに関する窓口です。

問題19

次のうち,マズロー(Maslow, A.H.)の欲求階層説で成長欲求に該当するものとして,正しいものを1つ選びなさい。

  • × 1 承認欲求
  • × 2 安全欲求
  • ○ 3 自己実現欲求
  • × 4 生理的欲求
  • × 5 所属・愛情欲求
正答 3マズローの欲求階層説では、生理的・安全・所属と愛情・承認の4つが欠乏欲求、最上位の自己実現欲求が成長欲求にあたります。

選択肢1 承認欲求は欠乏欲求に含まれます。

選択肢2 安全欲求も欠乏欲求です。

選択肢3 正答です。自己実現欲求だけが成長欲求に位置づけられます。

選択肢4 生理的欲求は、最も基礎にある欠乏欲求です。

選択肢5 所属・愛情欲求も欠乏欲求に含まれます。

問題20

次のうち,交感神経の作用に該当するものとして,正しいものを1つ選びなさい。

  • ○ 1 血管収縮
  • × 2 心拍数減少
  • × 3 気道収縮
  • × 4 消化促進
  • × 5 瞳孔収縮
正答 1交感神経は体を活動に向かわせ、副交感神経は休息に向かわせます。作用を対にして覚えると取り違えません。

選択肢1 正答です。交感神経が働くと血管が収縮し、血圧が上がります。

選択肢2 交感神経では心拍数は増加します。減少させるのは副交感神経です。

選択肢3 交感神経では気道が拡張します。収縮させるのは副交感神経です。

選択肢4 消化を促進するのは副交感神経です。交感神経は消化を抑えます。

選択肢5 交感神経では瞳孔が散大します。収縮させるのは副交感神経です。

問題21

Fさん(82歳,女性)は,健康診断で骨粗鬆症(osteoporosis)と診断され,内服治療が開始された。杖歩行で時々ふらつくが,ゆっくりと自立歩行することができる。昼間は自室にこもり,ベッドで横になっていることが多い。リハビリテーションとして週3日歩行訓練を行い,食事は普通食を毎食8割以上摂取している。Fさんの骨粗鬆症(osteoporosis)の進行を予防するための支援として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 リハビリテーションを週1日に変更する。
  • × 2 繊維質の多い食事を勧める。
  • ○ 3 日光浴を日課に取り入れる。
  • × 4 車いすでの移動に変更する。
  • × 5 ビタミンA(vitamin A)の摂取を勧める。
正答 3骨粗鬆症の予防では、カルシウムとビタミンDの摂取、日光浴、荷重のかかる運動が柱になります。日光を浴びるとビタミンDがつくられます。

選択肢1 リハビリテーションを減らすと、骨への刺激が減って進行を早めます。

選択肢2 繊維質の多い食事は便通の改善には有効ですが、骨粗鬆症の予防とは直接つながりません。

選択肢3 正答です。日光を浴びることで体内のビタミンDがつくられ、カルシウムの吸収が高まります。

選択肢4 車いすに変更すると荷重がかからなくなり、骨量の減少が進みます。

選択肢5 骨の健康に関わるのはビタミンDです。ビタミンAではありません。

問題22

中耳にある耳小骨として,正しいものを1つ選びなさい。

  • ○ 1 ツチ骨
  • × 2 蝶形骨
  • × 3 前頭骨
  • × 4 頬骨
  • × 5 上顎骨
正答 1中耳にある耳小骨は、ツチ骨・キヌタ骨・アブミ骨の3つです。鼓膜の振動を内耳へ伝える働きをします。

選択肢1 正答です。ツチ骨は、キヌタ骨・アブミ骨とともに中耳にある耳小骨です。

選択肢2 蝶形骨は頭蓋底を構成する骨です。

選択肢3 前頭骨は額を形づくる骨です。

選択肢4 頬骨は顔の輪郭をつくる骨です。

選択肢5 上顎骨は上あごを構成する骨です。

問題23

成人の爪に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。

  • ○ 1 主成分はタンパク質である。
  • × 2 1日に1mm程度伸びる。
  • × 3 爪の外表面には爪床がある。
  • × 4 正常な爪は全体が白色である。
  • × 5 爪半月は角質化が進んでいる。
正答 1爪はケラチンというタンパク質でできており、1日に0.1mm程度伸びます。爪半月は角質化が進んでいない部分です。

選択肢1 正答です。爪の主成分はケラチンというタンパク質です。

選択肢2 1日に伸びる長さは0.1mm程度です。1mmではありません。

選択肢3 爪床は爪の下にある組織です。外表面ではありません。

選択肢4 正常な爪は、爪床の血流が透けて淡い紅色に見えます。全体が白い場合は異常を疑います。

選択肢5 爪半月は、まだ角質化が十分に進んでいない部分です。

問題24

食物が入り誤嚥が生じる部位として,適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 扁桃
  • × 2 食道
  • × 3 耳管
  • ○ 4 気管
  • × 5 咽頭
正答 4食道と気管の位置関係を押さえます。飲み込んだものが誤って気管に入ることを誤嚥といいます。

選択肢1 扁桃は咽頭にあるリンパ組織です。

選択肢2 食道は、食物が本来通る通り道です。ここに入るのは誤嚥ではありません。

選択肢3 耳管は、中耳と咽頭をつなぐ管です。

選択肢4 正答です。食物が誤って気管に入ることを誤嚥といいます。

選択肢5 咽頭は、食物と空気の両方が通る部分です。ここから気管に入ると誤嚥になります。

問題25

Gさん(79歳,男性)は,介護老人保健施設に入所している。Gさんは普段から食べ物をかきこむように食べる様子がみられ,最近はむせることが多くなった。義歯は使用していない。食事は普通食を摂取している。ある日の昼食時,唐揚げを口の中に入れたあと,喉をつかむようなしぐさをし,苦しそうな表情になった。Gさんに起きていることとして,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 心筋梗塞(myocardial infarction)
  • × 2 蕁麻疹(urticaria)
  • × 3 誤嚥性肺炎(aspiration pneumonia)
  • × 4 食中毒(foodborne disease)
  • ○ 5 窒息(choking)
正答 5食べ物を口に入れた直後に喉をつかむしぐさをするのは、窒息のサインです。誤嚥性肺炎のように時間をかけて起こるものと区別します。

選択肢1 心筋梗塞では胸の痛みが中心で、食べ物を口に入れた直後に喉をつかむ動作は典型的ではありません。

選択肢2 蕁麻疹では皮膚に膨疹とかゆみが現れます。

選択肢3 誤嚥性肺炎は、誤嚥した後に時間をかけて発熱や咳などの症状が現れます。その場で苦しむものではありません。

選択肢4 食中毒は、食後しばらくしてから腹痛や嘔吐、下痢が現れます。

選択肢5 正答です。喉をつかむしぐさは窒息のサインとして知られています。ただちに異物を取り除く対応が必要です。

問題26

Hさん(60歳,男性)は,身長170cm,体重120kgである。Hさんは浴槽で入浴しているときに毎回,「お風呂につかると,からだが軽く感じて楽になります」と話す。胸が苦しいなど,ほかの訴えはない。Hさんが話している内容に関連する入浴の作用として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 静水圧作用
  • × 2 温熱作用
  • × 3 清潔作用
  • ○ 4 浮力作用
  • × 5 代謝作用
正答 4入浴の三大作用は、温熱作用・静水圧作用・浮力作用です。「からだが軽く感じる」という訴えは浮力によるものです。

選択肢1 静水圧作用は、水圧によって体が締めつけられ、血液やリンパの流れが促される作用です。

選択肢2 温熱作用は、体が温まって血管が広がり、血行がよくなる作用です。

選択肢3 清潔作用は、汚れを落とすことによるもので、三大作用には含まれません。

選択肢4 正答です。水中では浮力が働いて体重が軽く感じられ、関節や筋への負担が減ります。

選択肢5 代謝作用は、三大作用として整理される用語ではありません。

問題27

男性に比べて女性に尿路感染症(urinary tract infection)が起こりやすい要因として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 子宮の圧迫がある。
  • ○ 2 尿道が短く直線的である。
  • × 3 腹部の筋力が弱い。
  • × 4 女性ホルモンの作用がある。
  • × 5 尿道括約筋が弛緩している。
正答 2女性に尿路感染症が多いのは、尿道が短くまっすぐで、肛門との距離も近いため、細菌が膀胱に達しやすいからです。

選択肢1 子宮の圧迫は、頻尿の原因にはなりますが、感染しやすさの主な理由ではありません。

選択肢2 正答です。女性の尿道は男性より短く直線的なため、細菌が膀胱に到達しやすくなります。

選択肢3 腹部の筋力の弱さは、感染しやすさとは直接結びつきません。

選択肢4 女性ホルモンは、むしろ腟内の環境を保つ働きがあります。

選択肢5 尿道括約筋の弛緩は尿失禁の要因であり、感染の主な理由ではありません。

問題28

次のうち,眠りが浅くなる原因として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 抗不安薬
  • ○ 2 就寝前の飲酒
  • × 3 抗アレルギー薬
  • × 4 抗うつ薬
  • × 5 足浴
正答 2就寝前の飲酒は寝つきをよくするように感じられますが、途中で目が覚めやすくなり、睡眠は浅くなります。

選択肢1 抗不安薬は、不安を和らげて入眠を助けることがあります。

選択肢2 正答です。アルコールは入眠を早める一方、代謝の過程で覚醒を招き、睡眠を浅くします。

選択肢3 抗アレルギー薬は、眠気を強めることがあります。

選択肢4 抗うつ薬にも、眠気を伴うものがあります。

選択肢5 足浴は体を温め、入眠を助ける効果が期待できます。

問題29

概日リズム睡眠障害(circadian rhythm sleep disorder)に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 早朝に目が覚める。
  • × 2 睡眠中に下肢が勝手にピクピクと動いてしまう。
  • × 3 睡眠中に呼吸が止まる。
  • × 4 睡眠中に突然大声を出したり身体を動かしたりする。
  • ○ 5 夕方に強い眠気を感じて就寝し,深夜に覚醒してしまう。
正答 5概日リズム睡眠障害は、体内時計と生活時間のずれによって起こります。高齢者では、眠る時刻が前にずれる睡眠相前進型が多くみられます。

選択肢1 早朝覚醒だけでは、不眠症の症状のひとつにとどまります。

選択肢2 睡眠中に下肢が動くのは、周期性四肢運動障害です。

選択肢3 睡眠中に呼吸が止まるのは、睡眠時無呼吸症候群です。

選択肢4 睡眠中に大声を出したり体を動かしたりするのは、レム睡眠行動障害です。

選択肢5 正答です。夕方に眠くなって就寝し、深夜に目が覚めてしまうのは、体内時計が前にずれた概日リズム睡眠障害の典型です。

問題30

鎮痛薬としてモルヒネを使用している利用者に,医療職と連携した介護を実践するときに留意すべき観察点として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 不眠
  • × 2 下痢
  • × 3 脈拍
  • ○ 4 呼吸
  • × 5 体温
正答 4モルヒネの重大な副作用は呼吸抑制です。ほかに便秘、吐き気、眠気があります。呼吸の回数と深さの観察が欠かせません。

選択肢1 不眠よりも、むしろ眠気が現れやすくなります。

選択肢2 モルヒネでは便秘が起こります。下痢ではありません。

選択肢3 脈拍の変化より、呼吸の変化に注意します。

選択肢4 正答です。呼吸抑制は生命に関わる副作用です。呼吸の回数と深さを継続して観察します。

選択肢5 体温の変化は、この薬剤で最も注意すべき観察点ではありません。

問題31

スキャモン(Scammon, R.E.)の発達曲線に関する次の記述のうち,適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 神経系の組織は,4歳ごろから急速に発達する。
  • × 2 筋骨格系の組織は,4歳ごろから急速に発達する。
  • ○ 3 生殖器系の組織は,12歳ごろから急速に発達する。
  • × 4 循環器系の組織は,20歳ごろから急速に発達する。
  • × 5 リンパ系の組織は,20歳ごろから急速に発達する。
正答 3スキャモンの発達曲線は、神経型・一般型・リンパ型・生殖型の4つで示されます。生殖型は思春期に急速に発達します。

選択肢1 神経系は乳幼児期に急速に発達し、4〜6歳ごろには成人の大部分に達します。

選択肢2 筋骨格系は一般型にあたり、思春期に急速に伸びます。4歳ごろではありません。

選択肢3 正答です。生殖器系は12歳ごろから思春期にかけて急速に発達します。

選択肢4 循環器系も一般型で、思春期に発達します。20歳ごろではありません。

選択肢5 リンパ系は12歳前後に成人を超える水準まで達し、その後低下します。

問題32

幼稚園児のJさん(6歳,男性)には,広汎性発達障害(pervasive developmental disorder)がある。砂場で砂だんごを作り,きれいに並べることが好きで,毎日,一人で砂だんごを作り続けている。ある日,園児が帰宅した後に,担任が台風に備えて砂場に青いシートをかけておいた。翌朝,登園したJさんが,いつものように砂場に行くと,青いシートがかかっていた。Jさんはパニックになり,その場で泣き続け,なかなか落ち着くことができなかった。担任は,Jさんにどのように対応すればよかったのか,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 前日に,「あしたは,台風が来るよ」と伝える。
  • ○ 2 前日に,「あしたは,台風が来るので砂場は使えないよ」と伝える。
  • × 3 前日に,「あしたは,おだんご屋さんは閉店です」と伝える。
  • × 4 その場で,「今日は,砂場は使えないよ」と伝える。
  • × 5 その場で,「今日は,おだんご屋さんは閉店です」と伝える。
正答 2見通しが立たない変化に強い不安を示す特性があります。変化を事前に、あいまいさのない具体的な言葉で伝えることが有効です。

選択肢1 台風が来ることだけでは、砂場が使えないという結論が伝わりません。

選択肢2 正答です。前日に、台風のために砂場が使えないという事実を具体的に伝えることで、見通しを持てます。

選択肢3 「おだんご屋さんは閉店」という比喩は、字義どおりに受け取る特性がある場合、伝わりにくくなります。

選択肢4 その場で伝えても、すでに見通しが崩れた後になります。

選択肢5 その場であり、かつ比喩を用いている点で二重に適切ではありません。

問題33

生理的老化に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 環境によって起こる現象である。
  • × 2 訓練によって回復できる現象である。
  • × 3 個体の生命活動に有利にはたらく現象である。
  • × 4 人間固有の現象である。
  • ○ 5 遺伝的にプログラムされた現象である。
正答 5生理的老化は、誰にでも起こる、遺伝的にプログラムされた変化です。病気による病的老化とは区別します。

選択肢1 環境によって起こるのは病的老化や外的要因による変化です。

選択肢2 訓練によって回復できるものではありません。進行を緩やかにすることはできます。

選択肢3 生命活動に有利に働く現象ではありません。機能は低下していきます。

選択肢4 人間だけに起こる現象ではありません。多くの生物にみられます。

選択肢5 正答です。生理的老化は、遺伝的にプログラムされた、避けられない変化と考えられています。

問題34

エイジズム(ageism)に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ○ 1 高齢を理由にして,偏見をもったり差別したりすることである。
  • × 2 高齢になっても生産的な活動を行うことである。
  • × 3 高齢になることを嫌悪する心理のことである。
  • × 4 加齢に抵抗して,健康的に生きようとすることである。
  • × 5 加齢を受容して,活動的に生きようとすることである。
正答 1エイジズムは、年齢を理由とする偏見や差別を指します。人種差別や性差別と並ぶ差別の一つとして位置づけられます。

選択肢1 正答です。高齢であることを理由に偏見を持ったり差別したりすることをエイジズムといいます。

選択肢2 高齢になっても生産的な活動を行うことは、プロダクティブ・エイジングの考え方です。

選択肢3 高齢になることを嫌悪する心理は、エイジズムの背景にはなりますが定義そのものではありません。

選択肢4 加齢に抵抗して健康的に生きようとするのは、アンチエイジングの考え方です。

選択肢5 加齢を受容して活動的に生きようとするのは、サクセスフル・エイジングに近い考え方です。

問題35

Kさん(80歳,男性)は,40歳ごろから職場の健康診査で高血圧と高コレステロール血症(hypercholesterolemia)を指摘されていた。最近,階段を上るときに胸の痛みを感じていたが,しばらく休むと軽快していた。喉の違和感や嚥下痛はない。今朝,朝食後から冷や汗を伴う激しい胸痛が起こり,30分しても軽快しないので,救急車を呼んだ。Kさんに考えられる状況として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 喘息(bronchial asthma)
  • × 2 肺炎(pneumonia)
  • × 3 脳梗塞(cerebral infarction)
  • ○ 4 心筋梗塞(myocardial infarction)
  • × 5 逆流性食道炎(reflux esophagitis)
正答 4労作時の胸痛が持続し、冷や汗を伴って30分以上軽快しない場合は、心筋梗塞を第一に考えます。危険因子の有無も手がかりになります。

選択肢1 喘息では、呼気の延長と喘鳴を伴う呼吸困難が中心です。

選択肢2 肺炎では、発熱や咳、痰が主な症状です。

選択肢3 脳梗塞では、麻痺や言語障害などの神経症状が現れます。

選択肢4 正答です。高血圧と高コレステロール血症という危険因子があり、労作時の胸痛が続いていた経過から、心筋梗塞が最も考えられます。

選択肢5 逆流性食道炎では、食後の胸やけが中心で、冷や汗を伴う激しい痛みは典型的ではありません。

問題36

次のうち,健康寿命の説明として,適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 0歳児の平均余命
  • × 2 65歳時の平均余命
  • × 3 65歳時の平均余命から介護期間を差し引いたもの
  • × 4 介護状態に至らずに死亡する人の平均寿命
  • ○ 5 健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間
正答 5健康寿命は、健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間を指します。平均寿命との差が、支援や介護を要する期間にあたります。

選択肢1 0歳児の平均余命は、平均寿命の定義です。

選択肢2 65歳時の平均余命は、その年齢からあと何年生きられるかを示すものです。

選択肢3 平均余命から介護期間を差し引くという計算で求めるものではありません。

選択肢4 介護状態に至らずに死亡する人だけを対象とした指標ではありません。

選択肢5 正答です。健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間を健康寿命といいます。

問題37

次のうち,前立腺肥大症(prostatic hypertrophy)に関する記述として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 抗利尿ホルモンが関与している。
  • × 2 症状が進むと無尿になる。
  • ○ 3 初期には頻尿が出現する。
  • × 4 進行すると透析の対象になる。
  • × 5 骨盤底筋訓練で回復が期待できる。
正答 3前立腺肥大症は、尿道が圧迫されて排尿しにくくなる疾患です。初期には頻尿や残尿感が現れ、進行すると尿が出せなくなる尿閉に至ります。

選択肢1 抗利尿ホルモンは、腎臓での水分の再吸収に関わるホルモンです。この疾患の原因ではありません。

選択肢2 進行して起こるのは尿閉です。尿がつくられなくなる無尿とは異なります。

選択肢3 正答です。初期には、夜間を含む頻尿や残尿感が現れます。

選択肢4 透析の対象となるのは腎不全です。この疾患が直接その原因になるものではありません。

選択肢5 骨盤底筋訓練が有効なのは、腹圧性尿失禁です。

問題38

次のうち,高齢期に多い筋骨格系の疾患に関する記述として,適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 骨粗鬆症(osteoporosis)は男性に多い。
  • × 2 変形性膝関節症(knee osteoarthritis)ではX脚に変形する。
  • × 3 関節リウマチ(rheumatoid arthritis)は軟骨の老化によって起こる。
  • ○ 4 腰部脊柱管狭窄症(lumbar spinal canal stenosis)では下肢のしびれがみられる。
  • × 5 サルコペニア(sarcopenia)は骨量の低下が特徴である。
正答 4高齢期に多い筋骨格系の疾患は、部位と症状を組み合わせて整理します。腰部脊柱管狭窄症では、歩くと下肢がしびれ、休むと回復する間欠性跛行がみられます。

選択肢1 骨粗鬆症は、閉経後の女性に多くみられます。

選択肢2 変形性膝関節症では、内側がすり減ってO脚に変形することが多くなります。

選択肢3 関節リウマチは自己免疫による炎症性の疾患です。軟骨の老化によるものではありません。

選択肢4 正答です。腰部脊柱管狭窄症では、神経が圧迫されて下肢のしびれや痛みが現れます。

選択肢5 サルコペニアは筋肉量と筋力の低下です。骨量の低下は骨粗鬆症です。

問題39

高齢者の自動車運転免許に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。

  • ○ 1 75歳から免許更新時の認知機能検査が義務づけられている。
  • × 2 80歳から免許更新時の運転技能検査が義務づけられている。
  • × 3 軽度認知障害(mild cognitive impairment)と診断された人は運転免許取消しになる。
  • × 4 認知症(dementia)の人はサポートカー限定免許であれば運転が可能である。
  • × 5 認知症(dementia)による運転免許取消しの後,運転経歴証明書が交付される。(注)「サポートカー限定免許」とは,道路交通法第91条の2の規定に基づく条件が付された免許のことである。
正答 175歳以上の運転免許更新では認知機能検査が義務づけられています。一定の違反歴がある人には、加えて運転技能検査が課されます。

選択肢1 正答です。75歳以上の人は、免許更新時に認知機能検査を受けることが義務づけられています。

選択肢2 運転技能検査の対象は、75歳以上で一定の違反歴がある人です。80歳からではありません。

選択肢3 軽度認知障害と診断されただけで取消しになるわけではありません。

選択肢4 認知症と診断された場合、サポートカー限定免許であっても運転はできません。

選択肢5 運転経歴証明書は、自主返納した人に交付されるものです。取消しの場合は交付されません。

問題40

認知症(dementia)の行動・心理症状(BPSD)であるアパシー(apathy)に関する次の記述のうち,適切なものを1つ選びなさい。

  • ○ 1 感情の起伏がみられない。
  • × 2 将来に希望がもてない。
  • × 3 気持ちが落ち込む。
  • × 4 理想どおりにいかず悩む。
  • × 5 自分を責める。
正答 1アパシーは意欲や関心が失われた状態で、本人に苦痛の訴えがないことが特徴です。落ち込みや自責を伴ううつ状態と区別します。

選択肢1 正答です。アパシーでは、感情の起伏が乏しくなり、物事への関心が失われます。

選択肢2 将来に希望が持てないのは、うつ状態にみられる症状です。

選択肢3 気持ちの落ち込みも、うつ状態の症状です。

選択肢4 理想どおりにいかず悩むのは、本人が苦痛を感じている状態で、アパシーとは異なります。

選択肢5 自分を責めるのも、うつ状態にみられる特徴です。

問題41

認知症(dementia)の人にみられる,せん妄に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 ゆっくりと発症する。
  • × 2 意識は清明である。
  • × 3 注意機能は保たれる。
  • ○ 4 体調の変化が誘因になる。
  • × 5 日中に多くみられる。
正答 4せん妄は急に始まり、意識が混濁して注意が保てなくなる状態です。脱水、感染、薬剤、環境の変化などの体調の変化が誘因になります。

選択肢1 せん妄は急激に発症します。ゆっくり進むのは認知症です。

選択肢2 意識は混濁します。清明ではありません。

選択肢3 注意を保つ機能が低下します。保たれてはいません。

選択肢4 正答です。脱水や感染、便秘、薬剤など体調の変化が誘因になります。原因を取り除くことが対応の中心です。

選択肢5 夜間に多くみられます。日中ではありません。

問題42

レビー小体型認知症(dementia with Lewy bodies)にみられる歩行障害として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 しばらく歩くと足に痛みを感じて,休みながら歩く。
  • ○ 2 最初の一歩が踏み出しにくく,小刻みに歩く。
  • × 3 動きがぎこちなく,酔っぱらったように歩く。
  • × 4 下肢は伸展し,つま先を引きずるように歩く。
  • × 5 歩くごとに骨盤が傾き,腰を左右に振って歩く。
正答 2歩き方の特徴と疾患を結びつけて覚えます。最初の一歩が出にくいすくみ足と小刻み歩行は、パーキンソン症状にみられるものです。

選択肢1 歩くと痛みが出て休みながら歩くのは、間欠性跛行で、腰部脊柱管狭窄症や閉塞性動脈硬化症でみられます。

選択肢2 正答です。レビー小体型認知症ではパーキンソン症状が現れ、すくみ足と小刻み歩行がみられます。

選択肢3 酔ったようにふらつく歩き方は、小脳の障害による失調性歩行です。

選択肢4 下肢が伸びてつま先を引きずる歩き方は、痙性歩行です。

選択肢5 腰を左右に振る歩き方は、筋ジストロフィーなどでみられる動揺性歩行です。

問題43

次の記述のうち,若年性認知症(dementia with early onset)の特徴として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 高齢の認知症(dementia)に比べて,症状の進行速度は緩やかなことが多い。
  • × 2 男性よりも女性の発症者が多い。
  • × 3 50歳代よりも30歳代の有病率が高い。
  • × 4 特定健康診査で発見されることが多い。
  • ○ 5 高齢の認知症(dementia)に比べて,就労支援が必要になることが多い。
正答 5若年性認知症は65歳未満で発症します。就労や子育ての世代であるため、仕事の継続や経済面の支援が課題になります。

選択肢1 高齢発症に比べて、進行は速いことが多いとされます。

選択肢2 男性の発症者のほうが多いという調査結果が示されています。

選択肢3 有病率は年齢とともに高くなります。30歳代より50歳代のほうが高くなります。

選択肢4 特定健康診査は生活習慣病を対象とするもので、認知症の発見を目的としていません。

選択肢5 正答です。働く世代に発症するため、就労の継続や退職後の生活に関する支援が必要になります。

問題44

Lさん(78歳,女性,要介護1)は,3年前にアルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimerʼs type)と診断された。訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用し,夫の介護を受けながら二人で暮らしている。ある日,訪問介護員(ホームヘルパー)が訪問すると夫から,「用事で外出しようとすると『外で女性に会っている』と言って興奮することが増えて困っている」と相談を受けた。Lさんの症状に該当するものとして,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 誤認
  • × 2 観念失行
  • ○ 3 嫉妬妄想
  • × 4 視覚失認
  • × 5 幻視
正答 3配偶者が浮気をしていると思い込む症状を嫉妬妄想といいます。物盗られ妄想と並んで、認知症でみられる代表的な妄想です。

選択肢1 誤認は、人や場所を取り違える症状です。

選択肢2 観念失行は、道具を使う一連の動作ができなくなる症状です。

選択肢3 正答です。外出しようとすると「外で女性に会っている」と訴えるのは、嫉妬妄想にあたります。

選択肢4 視覚失認は、見えているのに何であるかが分からない症状です。

選択肢5 幻視は、実際にないものが見える症状です。

問題45

認知機能障害による生活への影響に関する記述として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 遂行機能障害により,自宅がわからない。
  • × 2 記憶障害により,出された食事を食べない。
  • ○ 3 相貌失認により,目の前の家族がわからない。
  • × 4 視空間認知障害により,今日の日付がわからない。
  • × 5 病識低下により,うつ状態になりやすい。
正答 3認知機能障害の種類と、生活に現れる困りごとの対応を問う問題です。症状名と現象を入れ替えた選択肢が並びます。

選択肢1 自宅が分からなくなるのは、見当識障害や地誌的障害によるものです。

選択肢2 出された食事を食べないことは、失認や失行など複数の要因が考えられ、記憶障害だけでは説明できません。

選択肢3 正答です。相貌失認では、顔を見ても誰であるかが分からなくなります。家族の顔が分からなくなるのはこの症状です。

選択肢4 日付が分からないのは、時間の見当識障害です。視空間認知障害ではありません。

選択肢5 病識の低下は、自分の状態を認識できないことです。うつ状態に直結するものではありません。

問題46

バリデーション(validation)に基づく,認知症(dementia)の人の動きや感情に合わせるコミュニケーション技法として,正しいものを1つ選びなさい。

  • × 1 センタリング(centering)
  • × 2 リフレージング(rephrasing)
  • × 3 レミニシング(reminiscing)
  • ○ 4 ミラーリング(mirroring)
  • ○ 5 カリブレーション(calibration)
正答 4・5この問題は、公式に公表された正答が「4」と「5」の複数となっています。ミラーリングは動きに合わせる技法、カリブレーションは感情に合わせる技法で、設問の「動きや感情に合わせる」に両方が該当するためと考えられます。

選択肢1 センタリングは、支援者が自分の心を整えて関わりに臨む準備の技法です。

選択肢2 リフレージングは、本人が言った言葉をそのまま言い換えて返す技法です。

選択肢3 レミニシングは、昔のことを思い出して語ってもらう技法です。

選択肢4 正答の一つです。ミラーリングは、相手の動きや姿勢に合わせて同じように動く技法です。

選択肢5 正答の一つです。カリブレーションは、相手の感情に自分の感情を合わせていく技法です。

問題47

Mさん(80歳,女性,要介護1)は,アルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimerʼs type)であり,3日前に認知症対応型共同生活介護(認知症高齢者グループホーム)に入居した。主治医から向精神薬が処方されている。居室では穏やかに過ごしていた。夕食後,表情が険しくなり,「こんなところにはいられません。私は家に帰ります」と大声を上げ,ほかの利用者にも,「あなたも一緒に帰りましょう」と声をかけて皆が落ち着かなくなることがあった。Mさんの介護を検討するときに優先することとして,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ○ 1 Mさんが訴えている内容
  • × 2 Mさんの日中の過ごし方
  • × 3 ほかの利用者が落ち着かなくなったこと
  • × 4 対応に困ったこと
  • × 5 薬が効かなかったこと
正答 1行動の背景には理由があります。落ち着かなくなった場面では、周囲への影響より先に、本人が何を訴えているのかを理解することを優先します。

選択肢1 正答です。「家に帰ります」という訴えの背景にある不安や思いを理解することが出発点になります。

選択肢2 日中の過ごし方は、その後に検討する材料です。

選択肢3 他の利用者への影響は、施設側の都合が優先された見方です。

選択肢4 対応に困ったことは、職員側の事情です。

選択肢5 薬が効かなかったことを前提に考えるのは、本人の訴えを症状としてのみ扱う見方になります。

問題48

Aさん(80歳,男性,要介護1)は,認知症(dementia)で,妻の介護を受けながら二人で暮らしている。「夫は昼夜逆転がある。在宅介護を続けたいが,私が体調を崩し数日間の入院が必要になった」と言う妻に提案する,Aさんへの介護サービスとして,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 認知症対応型通所介護(認知症対応型デイサービス)
  • ○ 2 短期入所生活介護(ショートステイ)
  • × 3 認知症対応型共同生活介護(認知症高齢者グループホーム)
  • × 4 特定施設入居者生活介護
  • × 5 介護老人福祉施設
正答 2介護者が数日間入院するという状況です。その期間だけ本人を預かる短期入所生活介護が適しています。在宅介護の継続という希望にも沿います。

選択肢1 認知症対応型通所介護は日中の利用です。介護者の入院中、夜間を支えられません。

選択肢2 正答です。短期入所生活介護であれば、入院の期間に合わせて宿泊を伴う支援を受けられます。

選択肢3 グループホームは共同生活を続ける住まいで、数日間の利用を想定したものではありません。

選択肢4 特定施設入居者生活介護も、入居して生活するサービスです。

選択肢5 介護老人福祉施設は、原則として要介護3以上が対象の入所施設です。

問題49

次のうち,ノーマライゼーション(normalization)の原理を盛り込んだ法律(いわゆる「1959年法」)を制定した最初の国として,正しいものを1つ選びなさい。

  • ○ 1 デンマーク
  • × 2 イギリス
  • × 3 アメリカ
  • × 4 スウェーデン
  • × 5 ノルウェー
正答 1ノーマライゼーションは、1959年にデンマークで成立した法律に理念が盛り込まれたのが始まりです。バンク-ミケルセンが中心となりました。

選択肢1 正答です。デンマークで1959年に成立した法律に、ノーマライゼーションの理念が初めて盛り込まれました。

選択肢2 イギリスは、セツルメント運動やコミュニティケアで知られます。

選択肢3 アメリカでは、自立生活運動が展開されました。

選択肢4 スウェーデンでは、ニィリエがノーマライゼーションの8つの原理を整理しました。

選択肢5 ノルウェーは、この法律を制定した最初の国ではありません。

問題50

法定後見制度において,成年後見人等を選任する機関等として,正しいものを1つ選びなさい。

  • × 1 法務局
  • ○ 2 家庭裁判所
  • × 3 都道府県知事
  • × 4 市町村長
  • × 5 福祉事務所
正答 2法定後見制度では、家庭裁判所が審判を行い、成年後見人等を選任します。申立てができる人と選任する機関を区別します。

選択肢1 法務局は、後見登記を扱う機関です。選任は行いません。

選択肢2 正答です。成年後見人等を選任するのは家庭裁判所です。

選択肢3 都道府県知事は選任に関わりません。

選択肢4 市町村長は、身寄りがない場合などに申立てを行う立場です。選任する機関ではありません。

選択肢5 福祉事務所は、生活保護などを扱う行政機関です。

問題51

次の記述のうち,障害を受容した心理的段階にみられる言動として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 障害があるという自覚がない。
  • × 2 周囲に不満をぶつける。
  • × 3 自分が悪いと悲観する。
  • × 4 価値観が転換し始める。
  • ○ 5 できることに目を向けて行動する。
正答 5障害受容の過程は、ショック期・否認期・混乱期・解決への努力期・受容期と進みます。受容期では、できることに目を向けて行動できるようになります。

選択肢1 障害の自覚がないのは、ショック期の特徴です。

選択肢2 周囲に不満をぶつけるのは、混乱期にみられる怒りの表れです。

選択肢3 自分が悪いと悲観するのも、混乱期にみられる自責の状態です。

選択肢4 価値観が転換し始めるのは、解決への努力期にあたります。

選択肢5 正答です。できることに目を向けて行動する姿は、受容期の言動です。

問題52

統合失調症(schizophrenia)の特徴的な症状として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 振戦せん妄
  • ○ 2 妄想
  • × 3 強迫性障害
  • × 4 抑うつ気分
  • × 5 健忘
正答 2統合失調症の症状は、陽性症状(幻覚・妄想)と陰性症状(意欲の低下・感情の平板化)に分けられます。妄想は代表的な陽性症状です。

選択肢1 振戦せん妄は、アルコールの離脱症状としてみられるものです。

選択肢2 正答です。妄想は、統合失調症の陽性症状として特徴的です。

選択肢3 強迫性障害は、別の疾患として分類されます。

選択肢4 抑うつ気分は、うつ病の主な症状です。

選択肢5 健忘は、記憶の障害であり、認知症や解離性障害などでみられます。

問題53

Bさん(60歳,男性)は,一人暮らしをしている。糖尿病性網膜症(diabetic retinopathy)による視覚障害(身体障害者手帳1級)があり,末梢神経障害の症状がでている。Bさんの日常生活において,介護福祉職が留意すべき点として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 水晶体の白濁
  • × 2 口腔粘膜や外陰部の潰瘍
  • × 3 振戦や筋固縮
  • ○ 4 足先の傷や壊疽などの病変
  • × 5 感音性の難聴
正答 4糖尿病では、末梢神経障害により足の感覚が鈍くなります。傷に気づかないまま悪化し、壊疽に至ることがあるため、足の観察(フットケア)が重要です。

選択肢1 水晶体の白濁は白内障の所見です。糖尿病でも起こりますが、末梢神経障害の症状ではありません。

選択肢2 口腔粘膜や外陰部の潰瘍は、ベーチェット病などでみられます。

選択肢3 振戦や筋固縮は、パーキンソン病の症状です。

選択肢4 正答です。末梢神経障害により痛みを感じにくくなるため、足先の傷や壊疽に気づきにくくなります。毎日の観察が欠かせません。

選択肢5 感音性の難聴は、この場面で最も留意すべき点ではありません。

問題54

Cさん(55歳,男性)は,5年前に筋萎縮性側索硬化症(amyotrophic lateral sclerosis:ALS)と診断された。現在は症状が進行して,日常生活動作に介護が必要で,自宅では電動車いすと特殊寝台を使用している。次の記述のうち,Cさんの現在の状態として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 誤嚥せずに食事することが可能である。
  • × 2 明瞭に話すことができる。
  • ○ 3 身体の痛みがわかる。
  • × 4 自力で痰を排出できる。
  • × 5 箸を上手に使える。
正答 3筋萎縮性側索硬化症では運動に関わる神経が障害されます。一方で、感覚、眼球運動、膀胱直腸機能、褥瘡は末期まで保たれやすいとされます。

選択肢1 症状が進行すると嚥下障害が現れ、誤嚥の危険が高まります。

選択肢2 構音障害により、話しにくくなります。明瞭に話すことは難しくなります。

選択肢3 正答です。感覚は保たれるため、身体の痛みは分かります。体位交換などの配慮が必要になります。

選択肢4 呼吸筋の筋力が低下するため、自力で痰を出すことが難しくなります。

選択肢5 手指の筋力が低下するため、箸を使うことは困難になります。

問題55

Dさん(36歳,女性,療育手帳所持)は,一人暮らしをしながら地域の作業所に通っている。身の回りのことはほとんど自分でできるが,お金の計算,特に計画的にお金を使うのが苦手だった。そこで,社会福祉協議会の生活支援員と一緒に銀行へ行って,1週間ごとにお金をおろして生活するようになった。小遣い帳に記録をするようにアドバイスを受けて,お金を計画的に使うことができるようになった。次のうち,Dさんが活用した支援を実施する事業として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 障害者相談支援事業
  • × 2 自立生活援助事業
  • ○ 3 日常生活自立支援事業
  • × 4 成年後見制度利用支援事業
  • × 5 日常生活用具給付等事業
正答 3日常生活自立支援事業は、社会福祉協議会が実施し、福祉サービスの利用援助や日常的な金銭管理を支援する事業です。生活支援員が関わります。

選択肢1 障害者相談支援事業は、生活全般の相談に応じる事業です。日常的な金銭管理の支援そのものではありません。

選択肢2 自立生活援助事業は、定期的な訪問により一人暮らしを支える障害福祉サービスです。

選択肢3 正答です。社会福祉協議会の生活支援員とともに金銭の管理を行うのは、日常生活自立支援事業にあたります。

選択肢4 成年後見制度利用支援事業は、後見の申立てや報酬の助成を行う事業です。

選択肢5 日常生活用具給付等事業は、用具の給付を行う事業です。

問題56

次のうち,障害の特性に応じた休憩時間の調整など,柔軟に対応することで障害者の権利を確保する考え方を示すものとして,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 全人間的復権
  • ○ 2 合理的配慮
  • × 3 自立生活運動
  • × 4 意思決定支援
  • × 5 共同生活援助
正答 2合理的配慮は、障害のある人からの申し出に応じて、社会的障壁を取り除くための個別の調整を行うことです。休憩時間の調整はその一例です。

選択肢1 全人間的復権は、リハビリテーションの理念を表す言葉です。

選択肢2 正答です。障害の特性に応じて休憩時間を調整するなど、柔軟に対応することが合理的配慮です。

選択肢3 自立生活運動は、障害者自身が主体となって権利を求めた運動です。

選択肢4 意思決定支援は、本人が決めることを支える取り組みです。

選択肢5 共同生活援助は、グループホームでの生活を支える障害福祉サービスです。

問題57

「障害者総合支援法」において,障害福祉サービスを利用する人の意向のもとにサービス等利用計画案を作成する事業所に置かなければならない専門職として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 介護支援専門員(ケアマネジャー)
  • × 2 社会福祉士
  • × 3 介護福祉士
  • × 4 民生委員
  • ○ 5 相談支援専門員(注)「障害者総合支援法」とは,「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」のことである。
正答 5サービス等利用計画案を作成するのは、指定特定相談支援事業所の相談支援専門員です。介護保険の介護支援専門員と混同しないようにします。

選択肢1 介護支援専門員は、介護保険における居宅サービス計画を作成します。

選択肢2 社会福祉士は相談援助の国家資格ですが、この計画の作成者として定められた職種ではありません。

選択肢3 介護福祉士は介護の専門職です。

選択肢4 民生委員は、地域住民の相談に応じる委嘱を受けた人です。

選択肢5 正答です。サービス等利用計画案を作成するのは相談支援専門員です。

問題58

家族の介護力をアセスメントするときの視点に関する記述として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 障害者個人のニーズを重視する。
  • × 2 家族のニーズを重視する。
  • × 3 家族構成員の主観の共通部分を重視する。
  • ○ 4 家族を構成する個人と家族全体の生活を見る。
  • × 5 支援者の視点や価値観を基準にする。
正答 4家族のアセスメントでは、個々の家族員の状況と、家族全体としての機能の両方を見ます。どちらか一方に偏らないことが要点です。

選択肢1 本人のニーズだけを見ると、家族の状況が把握できません。

選択肢2 家族のニーズだけを重視すると、本人の意向が置き去りになります。

選択肢3 共通部分だけを見ると、個々の思いの違いが見えなくなります。

選択肢4 正答です。家族を構成する一人ひとりと、家族全体の生活の両方を見ることが求められます。

選択肢5 支援者の価値観を基準にすることは、客観的な評価になりません。

問題59

次の記述のうち,喀痰吸引等を実施する訪問介護事業所として登録するときに,事業所が行うべき事項として,正しいものを1つ選びなさい。

  • × 1 登録研修機関になる。
  • × 2 医師が設置する安全委員会に参加する。
  • × 3 喀痰吸引等計画書の作成を看護師に依頼する。
  • × 4 介護支援専門員(ケアマネジャー)の文書による指示を受ける。
  • ○ 5 医療関係者との連携体制を確保する。
正答 5喀痰吸引等を行う事業所として登録するには、医師や看護師との連携体制の確保、安全確保の措置などの要件を満たす必要があります。

選択肢1 登録研修機関になる必要はありません。研修を実施する機関とは別です。

選択肢2 安全委員会は事業所が設置します。医師が設置するものではありません。

選択肢3 喀痰吸引等計画書は、事業所が作成します。看護師に依頼するものではありません。

選択肢4 指示を受けるのは医師からです。介護支援専門員ではありません。

選択肢5 正答です。医師や看護師など医療関係者との連携体制を確保することが、登録の要件に含まれます。

問題60

次のうち,呼吸器官の部位の説明に関する記述として,正しいものを1つ選びなさい。

  • × 1 鼻腔は,上葉・中葉・下葉に分かれている。
  • × 2 咽頭は,左右に分岐している。
  • × 3 喉頭は,食べ物の通り道である。
  • ○ 4 気管は,空気の通り道である。
  • × 5 肺は,腹腔内にある。
正答 4呼吸器の構造は、鼻腔から咽頭、喉頭、気管、気管支、肺へと続きます。肺が上葉・中葉・下葉に分かれ、胸腔内にあることも押さえます。

選択肢1 上葉・中葉・下葉に分かれているのは肺です。鼻腔ではありません。

選択肢2 左右に分岐するのは気管支です。咽頭ではありません。

選択肢3 喉頭は空気の通り道です。食べ物が通るのは食道です。

選択肢4 正答です。気管は、喉頭から気管支へと続く空気の通り道です。

選択肢5 肺は胸腔内にあります。腹腔内ではありません。

問題61

次のうち,痰の吸引の準備に関する記述として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ○ 1 吸引器は,陰圧になることを確認する。
  • × 2 吸引びんは,滅菌したものを用意する。
  • × 3 吸引チューブのサイズは,痰の量に応じたものにする。
  • × 4 洗浄水は,決められた消毒薬を入れておく。
  • × 5 清浄綿は,次亜塩素酸ナトリウムに浸しておく。
正答 1吸引の準備では、吸引器が陰圧になることを確認します。吸引びんや洗浄水、清浄綿の扱いを問う選択肢と区別します。

選択肢1 正答です。吸引器が正しく作動し、陰圧がかかることを事前に確認します。

選択肢2 吸引びんは、洗浄して清潔に保てば十分です。滅菌の必要はありません。

選択肢3 吸引チューブのサイズは、医師の指示によります。痰の量に応じて変えるものではありません。

選択肢4 洗浄水に消毒薬は入れません。口腔内の吸引では水道水などを用います。

選択肢5 清浄綿を次亜塩素酸ナトリウムに浸す必要はありません。

問題62

次のうち,経管栄養で起こるトラブルに関する記述として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 チューブの誤挿入は,下痢を起こす可能性がある。
  • ○ 2 注入速度が速いときは,嘔吐を起こす可能性がある。
  • × 3 注入物の温度の調整不良は,脱水を起こす可能性がある。
  • × 4 注入物の濃度の間違いは,感染を起こす可能性がある。
  • × 5 注入中の姿勢の不良は,便秘を起こす可能性がある。
正答 2経管栄養のトラブルは、原因と症状を結びつけて覚えます。注入が速いと胃に負担がかかり、嘔吐や逆流が起こります。

選択肢1 チューブの誤挿入では、栄養剤が気道に入り、肺炎や呼吸困難を起こす危険があります。

選択肢2 正答です。注入速度が速いと胃が急に拡張し、嘔吐や逆流が起こりやすくなります。

選択肢3 注入物の温度が低すぎると、下痢を起こすことがあります。脱水ではありません。

選択肢4 濃度が濃すぎると、下痢や脱水を招くことがあります。感染ではありません。

選択肢5 姿勢が不良だと、逆流や誤嚥の危険が高まります。便秘ではありません。

問題63

Eさん(75歳,女性)は,介護老人福祉施設に入所している。脳梗塞(cerebral infarction)の後遺症があり,介護福祉士が胃ろうによる経管栄養を行っている。ある日,半座位で栄養剤の注入を開始し,半分程度を順調に注入したところで,体調に変わりがないかを聞くと,「少しお腹が張ってきたような気がする」とEさんは答えた。意識レベルや顔色に変化はなく,腹痛や嘔気はない。次のうち,介護福祉士が看護職員に相談する前に行う対応として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 嘔吐していないので,そのまま様子をみる。
  • × 2 仰臥位(背臥位)にする。
  • ○ 3 腹部が圧迫されていないかを確認する。
  • × 4 注入速度を速める。
  • × 5 栄養剤の注入を終了する。
正答 3腹部の張りを訴えたときは、まず姿勢や衣服による圧迫など、その場で確認できる原因を確かめます。異常がなければ看護職員へ相談します。

選択肢1 訴えがある以上、そのまま様子をみるのは適切ではありません。

選択肢2 仰臥位にすると逆流の危険が高まります。注入中は上体を起こした姿勢を保ちます。

選択肢3 正答です。衣服やベルト、姿勢による腹部の圧迫がないかを確認することは、その場でできる対応です。

選択肢4 速度を速めると、症状が悪化します。

選択肢5 注入を終了するかどうかは、状況を確認し看護職員に相談したうえで判断します。

問題64

介護を取り巻く状況に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 ダブルケアとは,夫婦が助け合って子育てをすることである。
  • × 2 要介護・要支援の認定者数は,介護保険制度の導入時から年々減少している。
  • × 3 家族介護を支えていた家制度は,地域包括ケアシステムによって廃止された。
  • × 4 要介護・要支援の認定者のいる三世代世帯の構成割合は,介護保険制度の導入時から年々増加している。
  • ○ 5 家族が担っていた介護の役割は,家族機能の低下によって社会で代替する必要が生じた。
正答 5介護をめぐる社会の変化を問う問題です。家族機能の低下により、家族が担ってきた介護を社会全体で支える仕組みとして介護保険制度がつくられました。

選択肢1 ダブルケアは、育児と介護を同時に担う状態を指します。

選択肢2 要介護・要支援の認定者数は、制度の導入時から増加を続けています。

選択肢3 家制度は、戦後の民法改正によって廃止されました。地域包括ケアシステムによるものではありません。

選択肢4 三世代世帯の割合は減少しています。増加していません。

選択肢5 正答です。家族だけでは支えきれなくなり、介護を社会で担う仕組みが求められるようになりました。

問題65

介護福祉士に関する次の記述のうち,適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 傷病者に対する療養上の世話又は診療の補助を業とする。
  • × 2 喀痰吸引を行うときは市町村の窓口に申請する。
  • × 3 業務独占の資格である。
  • × 4 資格を更新するために5年ごとに研修を受講する。
  • ○ 5 信用を傷つけるような行為は禁止されている。
正答 5介護福祉士は名称独占の国家資格です。信用失墜行為の禁止、秘密保持義務などが法律に定められています。

選択肢1 療養上の世話や診療の補助を業とするのは看護師です。

選択肢2 喀痰吸引を行うには、事業者が都道府県に登録します。本人が市町村に申請するものではありません。

選択肢3 名称独占の資格です。業務独占ではありません。

選択肢4 資格の更新研修の制度はありません。

選択肢5 正答です。信用を傷つけるような行為は、法律で禁止されています。

問題66

施設利用者の個人情報の保護に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 職員がすべての個人情報を自由に閲覧できるように,パスワードを共有する。
  • × 2 個人情報を記載した書類は,そのまま新聞紙と一緒に捨てる。
  • ○ 3 個人情報保護に関する研修会を定期的に開催し,意識の向上を図る。
  • × 4 職員への守秘義務の提示は,採用時ではなく退職時に書面で行う。
  • × 5 利用者の音声情報は,同意を得ずに使用できる。
正答 3個人情報の保護は、規程の整備と職員への教育が柱です。研修を定期的に行い、意識を保ち続けることが求められます。

選択肢1 パスワードの共有は、アクセスの管理ができなくなり不適切です。

選択肢2 個人情報を記載した書類は、シュレッダーなどで確実に廃棄します。

選択肢3 正答です。研修会を定期的に開催し、職員の意識を高めることが有効です。

選択肢4 守秘義務の提示は、採用時に行います。退職時だけでは不十分です。

選択肢5 音声情報も個人情報にあたります。利用には同意が必要です。

問題67

個別性や多様性を踏まえた介護に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 その人らしさは,障害特性から判断する。
  • ○ 2 生活習慣は,生活してきた環境から理解する。
  • × 3 生活歴は,成人期以降の情報から収集する。
  • × 4 生活様式は,同居する家族と同一にする。
  • × 5 衣服は,施設の方針によって統一する。
正答 2個別性を尊重する介護では、その人が歩んできた環境や歴史から理解します。障害や施設の方針で一律に決めることはしません。

選択肢1 その人らしさは、障害特性だけから判断できるものではありません。

選択肢2 正答です。生活習慣は、その人が生活してきた地域や文化、家庭の環境から理解します。

選択肢3 生活歴は、生まれてから現在までを通して把握します。成人期以降に限りません。

選択肢4 生活様式を家族と同一にする必要はありません。本人の希望を尊重します。

選択肢5 衣服を施設の方針で統一することは、個別性の尊重に反します。

問題68

Aさん(48歳,女性,要介護1)は,若年性認知症(dementia with early onset)で,夫,長女(高校1年生)と同居している。Aさんは家族と過ごすことを希望し,小規模多機能型居宅介護で通いを中心に利用を始めた。Aさんのことが心配な長女は,部活動を諦めて学校が終わるとすぐに帰宅していた。ある日,夫が,「長女が,学校の先生たちにも相談しているが,今の状況をわかってくれる人がいないと涙を流すことがある」と介護福祉職に相談をした。夫の話を聞いた介護福祉職の対応として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 長女に,掃除や洗濯の方法を教える。
  • × 2 家族でもっと頑張るように,夫を励ます。
  • ○ 3 同じような体験をしている人と交流できる場について情報を提供する。
  • × 4 介護老人福祉施設への入所の申込みを勧める。
  • × 5 介護支援専門員(ケアマネジャー)に介護サービスの変更を提案する。
正答 3介護を担う子どもへの支援が問われています。孤立感を和らげるには、同じ立場の人とつながれる場の情報を提供することが有効です。

選択肢1 家事の方法を教えることは、長女の負担をさらに増やすことになりかねません。

選択肢2 もっと頑張るよう励ますのは、限界に近い家族を追い詰めます。

選択肢3 正答です。同じ体験をしている人と交流できる場を知らせることで、分かってもらえないという孤立感が和らぎます。

選択肢4 本人と家族は同居を希望しています。入所の申込みを勧めるのは希望に沿いません。

選択肢5 サービスの変更を提案する前に、長女の気持ちに応える対応が必要です。

問題69

Bさん(61歳,男性,要介護3)は,脳梗塞(cerebral infarction)による左片麻痺がある。週2回訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用し,妻(58歳)と二人暮らしである。自宅での入浴が好きで,妻の介助を受けながら,毎日入浴している。サービス提供責任者に,Bさんから,「浴槽から立ち上がるのがつらくなってきた。何かいい方法はないですか」と相談があった。Bさんへのサービス提供責任者の対応として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 Bさんがひとりで入浴できるように,自立生活援助の利用を勧める。
  • × 2 浴室を広くするために,居宅介護住宅改修費を利用した改築を勧める。
  • × 3 妻の入浴介助の負担が軽くなるように,行動援護の利用を勧める。
  • ○ 4 入浴補助用具で本人の力を生かせるように,特定福祉用具販売の利用を勧める。
  • × 5 Bさんが入浴を継続できるように,通所介護(デイサービス)の利用を勧める。
正答 4浴槽からの立ち上がりが難しいという相談です。残っている力を生かすには、入浴補助用具の活用が有効で、これは特定福祉用具販売の対象です。

選択肢1 自立生活援助は、障害福祉サービスです。介護保険の利用者には該当しません。

選択肢2 住宅改修費の対象は、手すりの取り付けや段差の解消などです。浴室を広くする改築は対象外です。

選択肢3 行動援護は、知的障害や精神障害のある人への障害福祉サービスです。

選択肢4 正答です。浴槽用手すりや入浴台などの入浴補助用具は特定福祉用具販売の対象で、本人の力を生かした入浴を支えます。

選択肢5 自宅での入浴を希望しています。通所介護への変更は希望に沿いません。

問題70

社会奉仕の精神をもって,住民の立場に立って相談に応じ,必要な援助を行い,社会福祉の増進に努める者として,適切なものを1つ選びなさい。

  • ○ 1 民生委員
  • × 2 生活相談員
  • × 3 訪問介護員(ホームヘルパー)
  • × 4 通所介護職員
  • × 5 介護支援専門員(ケアマネジャー)
正答 1民生委員は、民生委員法にもとづき、社会奉仕の精神をもって住民の相談に応じ、必要な援助を行う無報酬の委嘱職です。

選択肢1 正答です。社会奉仕の精神をもって住民の立場に立ち、相談援助を行うのが民生委員です。

選択肢2 生活相談員は、施設に配置されて相談業務を担う職員です。

選択肢3 訪問介護員は、居宅で介護サービスを提供する職員です。

選択肢4 通所介護職員は、通所介護事業所で支援を行う職員です。

選択肢5 介護支援専門員は、ケアプランを作成し調整を行う専門職です。

問題71

3階建て介護老人福祉施設がある住宅地に,下記の図記号に関連した警戒レベル3が発令された。介護福祉職がとるべき行動として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 玄関のドアを開けたままにする。
  • × 2 消火器で,初期消火する。
  • ○ 3 垂直避難誘導をする。
  • × 4 利用者家族に安否情報を連絡する。
  • × 5 転倒の危険性があるものを固定する。
正答 3警戒レベル3は高齢者等避難にあたります。浸水の危険があり、外へ出るほうが危ない場合は、建物内の上階へ移る垂直避難を選びます。

選択肢1 玄関のドアを開けたままにするのは、浸水時の対応として適切ではありません。

選択肢2 初期消火は火災への対応です。

選択肢3 正答です。3階建ての施設であるため、上階へ移動する垂直避難誘導が適切です。

選択肢4 安否情報の連絡は、避難行動より後になります。

選択肢5 転倒の危険があるものの固定は、地震への備えです。

問題72

次の記述のうち,介護における感染症対策として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 手洗いは,液体石鹸よりも固形石鹸を使用する。
  • × 2 配膳時にくしゃみが出たときは,口元をおさえた手でそのまま行う。
  • × 3 嘔吐物の処理は,素手で行う。
  • ○ 4 排泄の介護は,利用者ごとに手袋を交換する。
  • × 5 うがい用のコップは,共用にする。
正答 4感染対策の基本は、標準予防策です。手袋は利用者ごとに交換し、手指衛生を徹底します。嘔吐物の処理には手袋とマスク、ガウンを使います。

選択肢1 固形石鹸は、置き場所で細菌が繁殖しやすくなります。液体石鹸のほうが適しています。

選択肢2 くしゃみを押さえた手でそのまま配膳すると、感染を広げます。手指衛生を行ってから配膳します。

選択肢3 嘔吐物は素手で扱いません。手袋、マスク、ガウンを着用して処理します。

選択肢4 正答です。手袋は利用者ごとに交換します。同じ手袋で複数の人に対応してはいけません。

選択肢5 うがい用のコップの共用は、感染の原因になります。

問題73

介護福祉士が行う服薬の介護に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 服薬時間は,食後に統一する。
  • × 2 服用できずに残った薬は,介護福祉士の判断で処分する。
  • × 3 多種類の薬を処方された場合は,介護福祉士が一包化する。
  • × 4 内服薬の用量は,利用者のその日の体調で決める。
  • ○ 5 副作用の知識をもって,服薬の介護を行う。
正答 5介護福祉士が行える服薬の介助は、決められた薬を決められた時間に飲むのを手伝う範囲です。用量や種類の判断、一包化は行えません。

選択肢1 服薬の時間は処方の指示によります。食後に統一できるものではありません。

選択肢2 残薬を自分の判断で処分してはいけません。医療職に報告します。

選択肢3 一包化は薬剤師が行います。介護福祉士が行うことはできません。

選択肢4 用量を体調に合わせて変えることはできません。処方どおりに介助します。

選択肢5 正答です。副作用の知識を持ち、変化に気づいて医療職へ伝えることが求められます。

問題74

Cさん(85歳,女性,要介護3)は,介護老人保健施設に入所しており,軽度の難聴がある。数日前から,職員は感染症対策として日常的にマスクを着用して勤務することになった。ある日,D介護福祉職がCさんの居室を訪問すると,「孫が絵を描いて送ってくれたの」と笑いながら絵を見せてくれた。D介護福祉職はCさんの言動に共感的理解を示すために,意図的に非言語コミュニケーションを用いて対応した。このときのD介護福祉職のCさんへの対応として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 「よかったですね」と紙に書いて渡した。
  • ○ 2 目元を意識した笑顔を作り,大きくうなずいた。
  • × 3 「お孫さんの絵が届いて,うれしかったですね」と耳元で話した。
  • × 4 「私もうれしいです」と,ゆっくり話した。
  • × 5 「えがとてもじょうずです」と五十音表を用いて伝えた。
正答 2非言語コミュニケーションは、表情、うなずき、視線、姿勢などで伝える方法です。文字や音声による伝達は言語的コミュニケーションに含まれます。

選択肢1 紙に書いて渡すのは、文字による言語的コミュニケーションです。

選択肢2 正答です。マスクで口元が隠れるため、目元の表情と大きなうなずきで気持ちを伝えています。非言語による共感の示し方です。

選択肢3 耳元で話すのは、言葉による伝達です。

選択肢4 ゆっくり話すことは、準言語的コミュニケーションにあたります。

選択肢5 五十音表を用いるのも、文字による伝達です。

問題75

利用者の家族との信頼関係の構築を目的としたコミュニケーションとして,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 家族に介護技術を教える。
  • × 2 家族に介護をしている当事者の会に参加することを提案する。
  • ○ 3 家族から介護の体験を共感的に聴く。
  • × 4 家族に介護を続ける強い気持ちがあるかを質問する。
  • × 5 家族に介護保険が使える範囲を説明する。
正答 3信頼関係の構築が目的の場面です。指導や説明より先に、家族の体験や思いを受け止めて聴く関わりが求められます。

選択肢1 介護技術を教えることは、信頼関係ができてからの支援です。

選択肢2 当事者の会への参加を提案することも、関係ができた後に有効になります。

選択肢3 正答です。家族がこれまでどう介護してきたかを共感的に聴くことが、信頼関係の土台になります。

選択肢4 気持ちの強さを問うことは、家族を追い詰めます。

選択肢5 制度の説明は必要な情報提供ですが、信頼関係の構築を目的とした関わりではありません。

問題76

Eさん(70歳,女性)は,脳梗塞(cerebral infarction)の後遺症で言語に障害がある。発語はできるが,話したいことをうまく言葉に言い表せない。聴覚機能に問題はなく,日常会話で使用する単語はだいたい理解できるが,単語がつながる文章になるとうまく理解できない。ある日,Eさんに介護福祉職が,「お風呂は,今日ではなくあしたですよ」と伝えると,Eさんはしばらく黙って考え,理解できない様子だった。このとき,Eさんへの介護福祉職の対応として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 「何がわからないのか教えてください」と質問する。
  • ○ 2 「お風呂,あした」と短い言葉で伝える。
  • × 3 「今日,お風呂に入りたいのですね」と確かめる。
  • × 4 「あしたがお風呂の日で,今日は違いますよ」と言い換える。
  • × 5 「お・ふ・ろ・は・あ・し・た」と1音ずつ言葉を区切って伝える。
正答 2単語は理解できるが文章になると理解しにくい状態です。情報量を減らし、短い言葉で区切って伝えることが有効です。

選択肢1 何が分からないかを説明することは、言葉で表すことが難しいEさんには負担です。

選択肢2 正答です。「お風呂、あした」と要点だけを短く伝えることで、理解しやすくなります。

選択肢3 本人が言っていないことを確かめる形になり、意図が伝わりません。

選択肢4 言い換えても文章が長いままでは、理解の助けになりません。

選択肢5 1音ずつ区切る伝え方は、かえって意味がまとまらず理解しにくくなります。

問題77

Fさん(70歳,女性)は,最近,抑うつ状態(depressive state)にあり,ベッドに寝ていることが多く,「もう死んでしまいたい」とつぶやいていた。Fさんの発言に対する,介護福祉職の言葉かけとして,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 「落ちこんだらだめですよ」
  • ○ 2 「とてもつらいのですね」
  • × 3 「どうしてそんなに寝てばかりいるのですか」
  • × 4 「食堂へおしゃべりに行きましょう」
  • × 5 「元気を出して,頑張ってください」
正答 2死にたいという訴えには、否定も励ましもせず、まずつらさを受け止めます。話題をそらすことも避けます。

選択肢1 落ち込んではいけないと否定することは、本人の気持ちを拒む対応です。

選択肢2 正答です。つらさをそのまま受け止めて返すことで、気持ちを話せる関係につながります。

選択肢3 責めるような問いかけは、本人を追い詰めます。

選択肢4 話題をそらすことは、訴えを受け止めていないことになります。

選択肢5 頑張るよう励ますことは、すでに苦しんでいる人にさらに負担をかけます。

問題78

Gさん(70歳,女性,要介護1)は,有料老人ホームに入居していて,網膜色素変性症(retinitis pigmentosa)による夜盲がある。ある日の夕方,Gさんがうす暗い廊下を歩いているのをH介護福祉職が発見し,「Hです。大丈夫ですか」と声をかけた。Gさんは,「びっくりした。見えにくくて,わからなかった…」と暗い表情で返事をした。このときのGさんに対するH介護福祉職の受容的な対応として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ○ 1 「驚かせてしまいましたね。一緒に歩きましょうか」
  • × 2 「明るいところを歩きましょう。電気をつけたほうがいいですよ」
  • × 3 「見えにくくなってきたのですね。一緒に点字の練習を始めましょう」
  • × 4 「白杖があるかを確認しておきます。白杖を使うようにしましょう」
  • × 5 「暗い顔をしないでください。頑張りましょう」
正答 1受容的な対応とは、本人の体験と気持ちをそのまま受け止めることです。指導や助言を先に出すことは受容になりません。

選択肢1 正答です。驚かせたことを受け止め、一緒に歩こうと提案することで、安心と支援の両方を示せます。

選択肢2 明るいところを歩くよう指示する助言であり、気持ちを受け止めていません。

選択肢3 点字の練習を突然勧めることは、本人の気持ちの整理を飛び越えた提案です。

選択肢4 白杖の使用を求めることも、指導が先に出た対応です。

選択肢5 暗い顔をしないでと言うことは、気持ちを否定する対応です。

問題79

事例検討の目的に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 家族に介護計画を説明し,同意を得る。
  • × 2 上司に利用者への対応の結果を報告し,了解を得る。
  • × 3 介護計画の検討をとおして,チームの交流を深める。
  • ○ 4 チームで事例の課題を共有し,解決策を見いだす。
  • × 5 各職種の日頃の悩みを共有する。
正答 4事例検討は、チームで事例を持ち寄り、課題を共有して支援の方向性を見いだす場です。報告や同意を得る場ではありません。

選択肢1 家族への説明と同意は、別の場面で行うことです。

選択肢2 上司への報告と了解を得ることが目的ではありません。

選択肢3 交流を深めることは副次的な効果であり、目的ではありません。

選択肢4 正答です。チームで事例の課題を共有し、具体的な解決策を見いだすことが目的です。

選択肢5 日頃の悩みの共有は、事例検討の主目的ではありません。

問題80

介護老人福祉施設における,レクリエーション活動に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 利用者全員が参加することを重視する。
  • × 2 毎回,異なるプログラムを企画する。
  • ○ 3 プログラムに買い物や調理も取り入れる。
  • × 4 利用者の過去の趣味を,プログラムに取り入れることは避ける。
  • × 5 地域のボランティアの参加は,遠慮してもらう。
正答 3レクリエーション活動は、本人の意思を尊重し、生活に根ざした内容を取り入れることが大切です。参加の強制や地域との断絶は適切ではありません。

選択肢1 全員の参加を重視すると、参加したくない人に強制することになります。

選択肢2 毎回異なる内容にする必要はありません。継続することで身につく活動もあります。

選択肢3 正答です。買い物や調理は生活に根ざした活動であり、役割や楽しみにつながります。

選択肢4 過去の趣味は、本人の意欲を引き出す手がかりです。避ける理由はありません。

選択肢5 地域のボランティアの参加は、社会とのつながりを保つうえで有効です。

問題81

関節リウマチ(rheumatoid arthritis)で,関節の変形や痛みがある人への住まいに関する介護福祉職の助言として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ○ 1 手すりは,握らずに利用できる平手すりを勧める。
  • × 2 いすの座面の高さは,低いものを勧める。
  • × 3 ベッドよりも,床に布団を敷いて寝るように勧める。
  • × 4 部屋のドアは,開き戸を勧める。
  • × 5 2階建ての家の場合,居室は2階にすることを勧める。
正答 1関節リウマチでは、関節に負担をかけない工夫をします。握る動作を避け、立ち座りの負担を減らす環境が適しています。

選択肢1 正答です。平手すりは握らずに前腕で体を支えられるため、手指の関節への負担が減ります。

選択肢2 座面が低いと、立ち上がるときに膝や股関節への負担が大きくなります。

選択肢3 床からの立ち座りは関節への負担が大きくなります。ベッドのほうが適しています。

選択肢4 開き戸はドアノブを握って回す必要があります。引き戸のほうが負担が少なくなります。

選択肢5 居室を2階にすると階段の昇降が必要になり、関節への負担が増えます。

問題82

心身機能が低下した高齢者の住環境の改善に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 玄関から道路までは,コンクリートから砂利敷きにする。
  • × 2 扉の取っ手は,レバーハンドルから丸いドアノブにする。
  • × 3 階段の足が乗る板と板の先端部分は,反対色から同系色にする。
  • ○ 4 車いすを使用する居室の床は,畳から板製床材(フローリング)にする。
  • × 5 浴槽は,和洋折衷式から洋式にする。
正答 4住環境の改善は、移動のしやすさ、識別のしやすさ、姿勢の安定という観点で考えます。車いすを使う居室では、床材を平滑にします。

選択肢1 砂利敷きは、車いすや歩行の妨げになります。

選択肢2 丸いドアノブは握って回す必要があります。レバーハンドルのほうが操作しやすくなります。

選択肢3 段の先端は、反対色にして見分けやすくします。同系色では踏み外しの危険が増します。

選択肢4 正答です。畳では車いすの走行が重く、畳も傷みます。板製床材のほうが適しています。

選択肢5 和洋折衷式の浴槽は、深さとまたぎやすさのバランスがよく、高齢者に適しています。洋式は浅く長いため姿勢を保ちにくくなります。

問題83

仰臥位(背臥位)から半座位(ファーラー位)にするとき,ギャッチベッドの背上げを行う前の介護に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 背部の圧抜きを行う。
  • ○ 2 臀部をベッド中央部の曲がる部分に合わせる。
  • × 3 ベッドの高さを最も低い高さにする。
  • × 4 利用者の足がフットボードに付くまで水平移動する。
  • × 5 利用者のからだをベッドに対して斜めにする。
正答 2背上げの前に、体の曲がる位置とベッドの折れる位置を合わせます。ずれたまま上げると、腹部が圧迫され、体が下方へずれます。

選択肢1 背部の圧抜きは、背上げをした後に行います。

選択肢2 正答です。臀部をベッドの曲がる部分に合わせてから背上げを行うことで、圧迫とずれを防げます。

選択肢3 ベッドの高さは、介助しやすい高さに調整します。最も低くする必要はありません。

選択肢4 フットボードに足が付くまで移動させる必要はありません。

選択肢5 体を斜めにすると、背上げのときに姿勢が崩れます。

問題84

回復期にある左片麻痺の利用者が,ベッドで端座位から立位になるときの基本的な介護方法に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 利用者の右側に立つ。
  • × 2 利用者に,ベッドに深く座るように促す。
  • × 3 利用者に,背すじを伸ばして真上に立ち上がるように促す。
  • × 4 利用者の左側に荷重がかかるように支える。
  • ○ 5 利用者の左の膝頭に手を当てて保持し,膝折れを防ぐ。
正答 5左片麻痺では、患側である左の膝折れを防ぐことが要点です。介助者は患側に立ち、浅く座って前傾してから立ち上がってもらいます。

選択肢1 介助者は、支えが必要な患側である左側に立ちます。

選択肢2 立ち上がるときは浅く座り直します。深く座ったままでは立てません。

選択肢3 真上に立ち上がるのではなく、上体を前に傾けて重心を移してから立ち上がります。

選択肢4 荷重は健側である右側にかけます。患側に荷重すると崩れます。

選択肢5 正答です。患側である左の膝頭に手を当てて支えることで、膝折れを防げます。

問題85

標準型車いすを用いた移動の介護に関する次の記述のうち,適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 急な上り坂は,すばやく進む。
  • × 2 急な下り坂は,前向きで進む。
  • × 3 踏切を渡るときは,駆動輪を上げて進む。
  • ○ 4 エレベーターに乗るときは,正面からまっすぐに進む。
  • × 5 段差を降りるときは,前輪から下りる。
正答 4車いすの介助は、場面ごとの基本動作を覚えます。下り坂や段差を下りるときは後ろ向き、エレベーターや踏切は正面からまっすぐ進みます。

選択肢1 急な上り坂をすばやく進むと、後方へ転倒する危険があります。ゆっくり進みます。

選択肢2 急な下り坂は後ろ向きで進みます。前向きでは前方へ転落する危険があります。

選択肢3 踏切では、駆動輪ではなくキャスター(前輪)を上げて進み、溝にはまらないようにします。

選択肢4 正答です。エレベーターには正面からまっすぐ進入します。斜めに入ると扉に接触する危険があります。

選択肢5 段差を下りるときは後ろ向きで、後輪から下ろします。前輪からでは前方へ投げ出されます。

問題86

医学的管理の必要がない高齢者の爪の手入れに関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 爪は,入浴の前に切る。
  • × 2 爪の先の白い部分は,残らないように切る。
  • × 3 爪は,一度にまっすぐ横に切る。
  • × 4 爪の両端は,切らずに残す。
  • ○ 5 爪切り後は,やすりをかけて滑らかにする。
正答 5爪は入浴後の柔らかいときに切り、白い部分を1mm程度残して、少しずつまっすぐ切ります。最後にやすりで整えます。

選択肢1 入浴後のほうが爪が柔らかく切りやすくなります。入浴前ではありません。

選択肢2 白い部分を残さず切ると、深爪になり痛みや感染の原因になります。

選択肢3 一度に横一直線に切ると、爪に負担がかかり割れやすくなります。数回に分けて切ります。

選択肢4 両端を切らずに残すと、巻き爪の原因になります。角を少し整えるスクエアオフにします。

選択肢5 正答です。切った後にやすりをかけて滑らかにすることで、引っかかりや皮膚の損傷を防げます。

問題87

左片麻痺の利用者が,端座位でズボンを着脱するときの介護に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 最初に,左側の腰を少し上げて脱ぐように促す。
  • × 2 右膝を高く上げて,脱ぐように促す。
  • ○ 3 左足を右の大腿の上にのせて,ズボンを通すように促す。
  • × 4 立ち上がる前に,ズボンを膝下まで上げるように促す。
  • × 5 介護福祉職は右側に立って,ズボンを上げるように促す。
正答 3左片麻痺では右が健側です。端座位でズボンを通すときは、患側の足を健側の大腿にのせると、自分で通しやすくなります。

選択肢1 脱ぐときは健側から行います。最初に左側の腰を上げるのは患側からになります。

選択肢2 右膝を高く上げる必要はありません。健側の足は床につけて姿勢を安定させます。

選択肢3 正答です。患側である左足を健側の右大腿にのせることで、足元に手が届きやすくなり、自分でズボンを通せます。

選択肢4 立ち上がる前にズボンを膝下まで上げておくと、立ち上がったときに足元でつまずく危険があります。大腿部まで上げておきます。

選択肢5 介助者は、支えが必要な患側である左側に立ちます。

問題88

次のうち,嚥下機能の低下している利用者に提供するおやつとして,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 クッキー
  • × 2 カステラ
  • × 3 もなか
  • × 4 餅
  • ○ 5 プリン
正答 5嚥下しやすい食品は、まとまりがあり、のどを通りやすく、口の中でばらけないものです。水分が少なく口内に張りつくものは避けます。

選択肢1 クッキーは水分が少なく、口の中でばらけるため誤嚥しやすい食品です。

選択肢2 カステラも口の中の水分を奪い、飲み込みにくくなります。

選択肢3 もなかは上あごや口の中に張りつきやすく、適していません。

選択肢4 餅は粘りが強く、窒息の原因になります。最も避けたい食品です。

選択肢5 正答です。プリンは適度な粘度があってまとまりやすく、嚥下機能が低下した人にも提供しやすい食品です。

問題89

介護老人福祉施設の介護福祉職が,管理栄養士と連携することが必要な利用者の状態として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ○ 1 利用者の食べ残しが目立つ。
  • × 2 経管栄養をしている利用者が嘔吐する。
  • × 3 利用者の食事中の姿勢が不安定である。
  • × 4 利用者の義歯がぐらついている。
  • × 5 利用者の摂食・嚥下の機能訓練が必要である。
正答 1他職種との連携は、それぞれの専門性で選びます。栄養の摂取量や食事の内容に関わることは、管理栄養士と連携します。

選択肢1 正答です。食べ残しが目立つことは栄養の摂取量に直結します。献立や形態の見直しについて管理栄養士と連携します。

選択肢2 経管栄養中の嘔吐は、看護職や医師との連携が必要な場面です。

選択肢3 食事中の姿勢の不安定さは、理学療法士や作業療法士と連携します。

選択肢4 義歯のぐらつきは、歯科医師や歯科衛生士と連携します。

選択肢5 摂食・嚥下の機能訓練は、言語聴覚士などと連携します。

問題90

次の記述のうち,血液透析を受けている利用者への食事の介護として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 塩分の多い食品をとるように勧める。
  • ○ 2 ゆでこぼした野菜をとるように勧める。
  • × 3 乳製品を多くとるように勧める。
  • × 4 水分を多くとるように勧める。
  • × 5 魚や肉を使った料理を多くとるように勧める。
正答 2血液透析では、塩分・水分・カリウム・リン・たんぱく質の制限が必要です。野菜はゆでこぼすことでカリウムを減らせます。

選択肢1 塩分は制限します。多くとると血圧が上がり、水分も欲しくなります。

選択肢2 正答です。野菜をゆでこぼすとカリウムが溶け出して減ります。高カリウム血症の予防になります。

選択肢3 乳製品はリンを多く含みます。とりすぎないようにします。

選択肢4 水分は制限します。体重の増加や心臓への負担につながります。

選択肢5 魚や肉はたんぱく質とリンを多く含みます。指示された量を守ります。

問題91

介護老人福祉施設の一般浴(個浴)で,右片麻痺の利用者が移乗台に座っている。その状態から安全に入浴をするための介護福祉職の助言として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 「浴槽に入るときは,右足から入りましょう」
  • × 2 「湯につかるときは,左膝に手をついてゆっくり入りましょう」
  • ○ 3 「浴槽内では,足で浴槽の壁を押すようにして姿勢を安定させましょう」
  • × 4 「浴槽内では,後ろの壁に寄りかかり足を伸ばしましょう」
  • × 5 「浴槽から出るときは,真上方向に立ち上がりましょう」
正答 3浴槽への出入りは健側から入り、健側から出ます。浴槽内では足で壁を押して姿勢を安定させ、立ち上がるときは前傾します。

選択肢1 浴槽に入るときは健側である左足からです。右足は患側にあたります。

選択肢2 手をつくのは健側である左手です。左膝に手をつく動作は姿勢を崩します。

選択肢3 正答です。浴槽内で足底を壁に押しつけると、体が沈み込まず姿勢が安定します。

選択肢4 後ろの壁に寄りかかって足を伸ばすと、体が前に滑って沈む危険があります。

選択肢5 真上に立ち上がるのではなく、上体を前に傾けて重心を移してから立ち上がります。

問題92

次の記述のうち,椅座位で足浴を行う介護方法として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 ズボンを脱いだ状態で行う。
  • × 2 湯温の確認は,介護福祉職より先に利用者にしてもらう。
  • ○ 3 足底は,足浴用容器の底面に付いていることを確認する。
  • × 4 足に付いた石鹸の泡は,洗い流さずに拭き取る。
  • × 5 足浴用容器から足を上げた後は,自然乾燥させる。
正答 3足浴では、湯温を介護者が先に確認し、足底が容器の底についた安定した姿勢で行います。石鹸は洗い流し、水分は拭き取ります。

選択肢1 ズボンを脱ぐ必要はありません。裾を上げて濡れないようにします。

選択肢2 湯温は介護福祉職が先に確認します。利用者に先に触れてもらうのは危険です。

選択肢3 正答です。足底が容器の底についていると姿勢が安定し、安全に足浴を行えます。

選択肢4 石鹸の泡は洗い流します。残ると皮膚トラブルの原因になります。

選択肢5 自然乾燥では体が冷え、指の間に水分が残って皮膚が傷みます。タオルで拭き取ります。

問題93

身体機能が低下している高齢者が,ストレッチャータイプの特殊浴槽を利用するときの入浴介護の留意点として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 介護福祉職2名で,洗髪と洗身を同時に行う。
  • ○ 2 背部を洗うときは,側臥位にして行う。
  • × 3 浴槽に入るときは,両腕の上から固定ベルトを装着する。
  • × 4 浴槽では,首までつかるようにする。
  • × 5 浴槽につかる時間は,20分程度とする。
正答 2ストレッチャータイプの特殊浴槽では、体位を変えながら洗い、湯につかる範囲と時間に配慮します。首までつかると心臓への負担が増します。

選択肢1 2名で同時に洗髪と洗身を行うと、利用者が落ち着かず、動きも把握しにくくなります。

選択肢2 正答です。背部を洗うときは側臥位にします。安全に体位を変えて洗うことができます。

選択肢3 固定ベルトは、腕の上からではなく体幹に装着します。腕の上からでは腕を動かせず不快です。

選択肢4 首までつかると静水圧で心臓への負担が大きくなります。

選択肢5 20分は長すぎます。のぼせや疲労を招くため、5分程度を目安にします。

問題94

Jさん(84歳,女性,要介護3)は,認知症(dementia)があり,夫(86歳,要支援1)と二人暮らしである。Jさんは尿意はあるが,夫の介護負担を軽減するため終日おむつを使用しており,尿路感染症(urinary tract infection)を繰り返していた。夫が体調不良になったので,Jさんは介護老人福祉施設に入所した。Jさんの尿路感染症(urinary tract infection)を予防する介護として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 尿の性状を観察する。
  • × 2 体温の変化を観察する。
  • × 3 陰部洗浄の回数を検討する。
  • ○ 4 おむつを使わないで,トイレに誘導する。
  • × 5 膀胱留置カテーテルの使用を提案する。
正答 4尿意があるのにおむつを使い続けることが、尿路感染症を繰り返す背景にあります。トイレでの排泄に戻すことが根本の予防になります。

選択肢1 尿の観察は早期発見に役立ちますが、予防そのものではありません。

選択肢2 体温の観察も発見のための対応です。

選択肢3 陰部洗浄の回数の検討は有効ですが、根本の解決にはなりません。

選択肢4 正答です。尿意があるのですから、おむつをやめてトイレへ誘導することが、感染を繰り返さないための最も有効な介護です。

選択肢5 膀胱留置カテーテルは、かえって感染の危険を高めます。

問題95

夜間,自宅のトイレでの排泄が間に合わずに失敗してしまう高齢者への介護福祉職の助言として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 水分摂取量を減らすように勧める。
  • × 2 終日,リハビリパンツを使用するように勧める。
  • × 3 睡眠薬を服用するように勧める。
  • × 4 泌尿器科を受診するように勧める。
  • ○ 5 夜間は,ポータブルトイレを使用するように勧める。
正答 5夜間の間に合わない失敗には、トイレまでの距離を短くする工夫が有効です。水分制限やおむつの常用は、別の問題を生みます。

選択肢1 水分を減らすと脱水を招きます。適切な対応ではありません。

選択肢2 終日リハビリパンツを使うことは、日中の排泄の自立を損ないます。

選択肢3 睡眠薬は夜間の覚醒を妨げ、かえって失敗を増やします。

選択肢4 受診が必要な場合もありますが、まず環境の工夫を助言する場面です。

選択肢5 正答です。夜間だけポータブルトイレを使えば、移動の距離が短くなり間に合うようになります。

問題96

介護福祉職が行うことができる,市販のディスポーザブルグリセリン浣腸器を用いた排便の介護に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ○ 1 浣腸液は,39℃〜40℃に温める。
  • × 2 浣腸液を注入するときは,立位をとるように声をかける。
  • × 3 浣腸液は,すばやく注入する。
  • × 4 浣腸液を注入したら,すぐに排便するように声をかける。
  • × 5 排便がない場合は,新しい浣腸液を再注入する。
正答 1市販のディスポーザブルグリセリン浣腸は、体温程度に温め、左側臥位で、ゆっくり注入します。すぐに排便せず数分我慢してもらいます。

選択肢1 正答です。浣腸液は39℃から40℃程度に温めます。冷たいままでは腸が刺激され、血圧の変動を招きます。

選択肢2 立位での挿入は、直腸を傷つける危険があります。左側臥位で行います。

選択肢3 すばやく注入すると、腹痛や血圧の低下を招きます。ゆっくり注入します。

選択肢4 すぐに排便すると薬液だけが出てしまいます。3分から5分程度我慢してもらいます。

選択肢5 排便がない場合に再注入することはできません。医療職に報告します。

問題97

訪問介護員(ホームヘルパー)が行う見守り的援助として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ○ 1 ゴミの分別ができるように声をかける。
  • × 2 利用者がテレビを見ている間に洗濯物を干す。
  • × 3 着られなくなった服を作り直す。
  • × 4 調理したものを盛り付け,食事を提供する。
  • × 5 冷蔵庫の中を整理し,賞味期限が切れた食品を捨てておく。
正答 1見守り的援助は、本人ができることを奪わず、声かけや見守りによって自分で行えるよう支える身体介護です。代わりに行う援助と区別します。

選択肢1 正答です。分別ができるように声をかけることは、本人が自分で行えるよう支える見守り的援助です。

選択肢2 本人が関わらないところで洗濯物を干すのは、家事の代行にあたります。

選択肢3 服を作り直すことは、日常生活の援助の範囲を超えます。

選択肢4 盛り付けて提供することは、代行にあたります。

選択肢5 冷蔵庫の整理を本人抜きで行うことも、代行になります。

問題98

高齢者が靴下・靴を選ぶときの介護福祉職の対応として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 靴下は,指つきのきついものを勧める。
  • × 2 靴下は,足底に滑り止めがあるものを勧める。
  • × 3 靴は,床面からつま先までの高さが小さいものを勧める。
  • × 4 靴は,踵のない脱ぎやすいものを勧める。
  • ○ 5 靴は,先端部に0.5〜1cmの余裕があるものを勧める。
正答 5靴選びでは、つま先に適度な余裕があり、踵をしっかり覆い、つまずきにくい形状のものを選びます。数値を問う出題が続いています。

選択肢1 きつい靴下は血流を妨げます。

選択肢2 靴下の滑り止めは、床に引っかかって転倒の原因になることがあります。

選択肢3 つま先が床に近い靴は、つまずきやすくなります。少し反り上がった形が安全です。

選択肢4 踵のない靴は脱げやすく、転倒につながります。

選択肢5 正答です。つま先に0.5cmから1cm程度の余裕があると、指が圧迫されず歩きやすくなります。

問題99

Kさん(77歳,女性,要支援2)は,もの忘れが目立ちはじめ,訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用しながら夫と二人で生活している。訪問時,Kさん夫婦から,「Kさんがテレビショッピングで購入した健康食品が毎月届いてしまい,高額の支払いが発生して困っている」と相談があった。Kさん夫婦に対する訪問介護員(ホームヘルパー)の発言として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 「健康食品は処分しましょう」
  • × 2 「クーリング・オフをしましょう」
  • × 3 「買い物は夫がするようにしましょう」
  • ○ 4 「契約内容を一緒に確認しましょう」
  • × 5 「テレビショッピングでの買い物はやめましょう」
正答 4契約に関する困りごとでは、まず事実を確認します。本人と一緒に契約内容を確かめたうえで、必要に応じて消費生活センターなどにつなぎます。

選択肢1 健康食品を処分しても、契約は続きます。解決になりません。

選択肢2 クーリング・オフができるかどうかは、契約の種類と時期によります。確認せずに勧めることはできません。

選択肢3 買い物を夫に任せることは、本人の権利を制限する提案です。

選択肢4 正答です。まず契約内容を一緒に確認することで、解約できるかどうかや今後の対応が見えてきます。

選択肢5 買い物そのものをやめるよう求めるのは、生活の楽しみを奪う対応です。

問題100

消化管ストーマを造設した利用者への睡眠の介護に関する記述として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 寝る前にストーマから出血がある場合は,軟膏を塗布する。
  • ○ 2 寝る前に,パウチに便がたまっていたら捨てる。
  • × 3 寝る前に,ストーマ装具を新しいものに交換する。
  • × 4 便の漏れが心配な場合は,パウチの上からおむつを強く巻く。
  • × 5 睡眠を妨げないように,パウチの観察は控える。
正答 2ストーマのある人の就寝前は、パウチの中身を捨てて漏れを防ぎます。装具の交換は毎日行うものではなく、出血への処置は医療職の対応です。

選択肢1 出血がある場合は医療職に報告します。軟膏の塗布は介護福祉職が行える行為ではありません。

選択肢2 正答です。就寝前にパウチの便を捨てておくと、重みによる漏れや剥がれを防げます。

選択肢3 装具は数日ごとに交換するもので、毎晩交換する必要はありません。

選択肢4 おむつを強く巻くと、パウチが圧迫されて漏れや皮膚のトラブルの原因になります。

選択肢5 観察は必要です。漏れや皮膚の状態を確認します。

問題101

Lさん(79歳,男性,要介護2)は,介護老人保健施設に入所して1か月が経過した。睡眠中に大きないびきをかいていることが多く,いびきの音が途切れることもある。夜間に目を覚ましていたり,起床時にだるそうにしている様子もしばしば見られている。介護福祉職がLさんについて収集すべき情報として,最も優先度の高いものを1つ選びなさい。

  • × 1 枕の高さ
  • × 2 マットレスの硬さ
  • × 3 掛け布団の重さ
  • × 4 睡眠中の足の動き
  • ○ 5 睡眠中の呼吸状態
正答 5大きないびきが途中で途切れ、夜間の覚醒と日中のだるさがあります。睡眠時無呼吸症候群を疑い、呼吸の状態を観察します。

選択肢1 枕の高さも関係しますが、最優先の情報ではありません。

選択肢2 マットレスの硬さも同様です。

選択肢3 掛け布団の重さは、今回の症状を説明しません。

選択肢4 足の動きは、周期性四肢運動障害を疑うときの観察点です。いびきの途切れとは結びつきません。

選択肢5 正答です。いびきが途切れることから無呼吸が疑われます。睡眠中の呼吸状態が最も優先度の高い情報です。

問題102

Mさん(98歳,男性,要介護5)は,介護老人福祉施設に入所している。誤嚥性肺炎(aspiration pneumonia)で入退院を繰り返し,医師からは終末期が近い状態であるといわれている。介護福祉職が確認すべきこととして,最も優先度の高いものを1つ選びなさい。

  • × 1 主治医の今後の見通し
  • × 2 誤嚥性肺炎(aspiration pneumonia)の発症時の入院先
  • ○ 3 経口摂取に対する本人の意向
  • × 4 経口摂取に対する家族の意向
  • × 5 延命治療に対する家族の希望
正答 3終末期では、本人の意思が最優先されます。食べることをどうしたいかを、本人に確認することが出発点になります。

選択肢1 主治医の見通しは重要な情報ですが、介護福祉職がまず確認すべきは本人の意向です。

選択肢2 入院先の確認は、その後に検討することです。

選択肢3 正答です。経口摂取を続けたいかどうか、本人の意向を確認することが最も優先されます。

選択肢4 家族の意向も大切ですが、本人の意思が先です。

選択肢5 延命治療に関する家族の希望も、本人の意向を踏まえたうえで確認します。

問題103

デスカンファレンス(death conference)の目的に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 一般的な死の受容過程を学習する。
  • × 2 終末期を迎えている利用者の介護について検討する。
  • × 3 利用者の家族に対して,死が近づいたときの身体の変化を説明する。
  • ○ 4 亡くなった利用者の事例を振り返り,今後の介護に活用する。
  • × 5 終末期の介護に必要な死生観を統一する。
正答 4デスカンファレンスは、亡くなった利用者への関わりを振り返り、支援の内容を検証して今後に生かす場です。職員の気持ちの整理にもつながります。

選択肢1 死の受容過程の学習は、研修の目的です。

選択肢2 終末期を迎えている人の介護の検討は、ケアカンファレンスで行います。

選択肢3 家族への説明は、別の場面で行うことです。

選択肢4 正答です。亡くなった利用者の事例を振り返り、学びを今後の介護に生かすことが目的です。

選択肢5 死生観を統一することは目的ではありません。それぞれの考えを尊重します。

問題104

福祉用具を活用するときの基本的な考え方として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 福祉用具が活用できれば,住宅改修は検討しない。
  • ○ 2 複数の福祉用具を使用するときは,状況に合わせた組合せを考える。
  • × 3 福祉用具の選択に迷うときは,社会福祉士に選択を依頼する。
  • × 4 家族介護者の負担軽減を最優先して選ぶ。
  • × 5 福祉用具の利用状況のモニタリング(monitoring)は不要である。
正答 2福祉用具は単独で考えず、住環境や他の用具との組合せで検討します。導入後のモニタリングも欠かせません。

選択肢1 福祉用具と住宅改修は、組み合わせて検討します。どちらか一方で済ませるものではありません。

選択肢2 正答です。複数の用具を使うときは、互いの相性と使う場面を踏まえて組合せを考えます。

選択肢3 選択に迷うときは、福祉用具専門相談員や理学療法士などに相談します。

選択肢4 最優先されるのは本人の自立と安全です。家族の負担軽減も大切ですが、それだけを基準にはしません。

選択肢5 導入後のモニタリングは必要です。体の状態は変わります。

問題105

以下の図のうち,握力の低下がある利用者が使用する杖として,最も適切なものを1つ選びなさい。

図を用いた問題です選択肢が図で示されるため、本文では選択肢を再現できません。問題の図は試験センターが公開している問題PDFでご確認ください。
正答 3握力が低下している人には、前腕で体を支えられるロフストランドクラッチ(前腕固定型杖)が適しています。図から杖の形状を選ぶ問題です。

選択肢1 この形状は、握力が保たれている人向けの杖です。

選択肢2 握力の低下を補う形状ではありません。

選択肢3 正答です。前腕を支える部分があるため、握力が弱くても体重を支えられます。

選択肢4 握力を必要とする形状のため、適していません。

選択肢5 この形状も、握って支えることが前提になります。

問題106

介護福祉職が,初回の面談で情報を収集するときの留意点として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 用意した項目を次から次に質問する。
  • ○ 2 目的を意識しながら話を聴く。
  • × 3 ほかの利用者が同席する状況で質問する。
  • × 4 最初に経済状態に関する質問をする。
  • × 5 家族の要望を中心に話を聴く。
正答 2初回面談では、信頼関係を築きながら必要な情報を集めます。質問を並べるのではなく、何のために聴くのかを意識して話を聴きます。

選択肢1 項目を次々に質問すると、尋問のようになり信頼関係を損ないます。

選択肢2 正答です。何を明らかにしたいのかを意識しながら聴くことで、必要な情報が得られます。

選択肢3 他の利用者が同席する場では、話しにくい内容があります。

選択肢4 経済状態は、信頼関係ができてから慎重に尋ねる内容です。

選択肢5 本人の話を中心に聴きます。家族の要望が中心ではありません。

問題107

介護過程の評価に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 生活状況が変化しても,介護計画で設定した日に評価する。
  • × 2 サービス担当者会議で評価する。
  • × 3 相談支援専門員が中心になって評価する。
  • ○ 4 利用者の満足度を踏まえて評価する。
  • × 5 介護計画の実施中に評価基準を設定する。
正答 4評価では、目標の達成状況に加えて、本人がどう感じているかを踏まえます。生活状況が変われば、評価の時期も前倒しします。

選択肢1 生活状況が変化したときは、予定した日を待たずに評価します。

選択肢2 介護過程の評価は、介護福祉職が中心となって行います。サービス担当者会議はケアプランに関する会議です。

選択肢3 相談支援専門員は障害福祉分野の職種です。介護過程の評価の中心ではありません。

選択肢4 正答です。目標の達成状況だけでなく、利用者の満足度も踏まえて評価します。

選択肢5 評価基準は、計画を立てる段階で設定します。実施中ではありません。

問題108

次の記述のうち,介護老人保健施設で多職種連携によるチームアプローチ(team approach)を実践するとき,介護福祉職が担う役割として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ○ 1 利用者の生活状況の変化に関する情報を提供する。
  • × 2 総合的な支援の方向性を決める。
  • × 3 サービス担当者会議を開催する。
  • × 4 必要な検査を指示する。
  • × 5 ほかの職種が担う貢献度を評価する。
正答 1チームアプローチでは、それぞれの職種が専門性を生かした役割を担います。介護福祉職は、日々の生活に最も近い立場から情報を提供します。

選択肢1 正答です。日常の関わりから得た生活状況の変化を伝えることが、介護福祉職の役割です。

選択肢2 総合的な方向性は、チームで検討して決めます。一職種が決めるものではありません。

選択肢3 サービス担当者会議を開催するのは介護支援専門員です。

選択肢4 検査の指示は医師が行います。

選択肢5 他職種の貢献度を評価する立場ではありません。

事例

Aさん(75歳,女性)は,一人暮らしで,身体機能に問題はない。70歳まで地域の子どもたちに大正琴を教えていた。認知症(dementia)の進行が疑われて,心配した友人が地域包括支援センターに相談した結果,Aさんは介護老人福祉施設に入所することになった。入所時のAさんの要介護度は3であった。入所後,短期目標を,「施設に慣れ,安心して生活する(3か月)」と設定し,計画は順調に進んでいた。Aさんは施設の大正琴クラブに自ら進んで参加し,演奏したり,ほかの利用者に大正琴を笑顔で教えたりしていた。ある日,クラブの終了後に,Aさんは部屋に戻らずに,エレベーターの前で立ち止まっていた。介護職員が声をかけると,Aさんが,「あの子たちが待っているの」と強い口調で言った。

問題109

大正琴クラブが終わった後のAさんの行動を解釈するために必要な情報として,最も優先すべきものを1つ選びなさい。

  • × 1 介護職員の声かけのタイミング
  • × 2 Aさんが演奏した時間
  • ○ 3 「あの子たちが待っているの」という発言
  • × 4 クラブに参加した利用者の人数
  • × 5 居室とエレベーターの位置関係
正答 3行動の意味を理解するには、本人の言葉が最大の手がかりです。「あの子たちが待っているの」という発言は、大正琴を教えていた過去とつながっています。

選択肢1 声かけのタイミングは、行動の意味を説明する情報にはなりません。

選択肢2 演奏した時間の長さからは、発言の背景を読み取れません。

選択肢3 正答です。「あの子たちが待っている」という言葉に、地域の子どもたちに教えていた生活歴が表れています。

選択肢4 参加人数は、Aさんの行動の理由と結びつきません。

選択肢5 居室とエレベーターの位置関係は、行動の意味の理解には役立ちません。

問題110

Aさんの状況から支援を見直すことになった。次の記述のうち,新たな支援の方向性として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 介護職員との関係を改善する。
  • × 2 身体機能を改善する。
  • × 3 演奏できる自信を取り戻す。
  • × 4 エレベーターの前に座れる環境を整える。
  • ○ 5 大正琴を教える役割をもつ。
正答 5生活歴に根ざした役割を支援に取り入れます。教える立場であったことが、Aさんにとっての意味であり力の源です。

選択肢1 介護職員との関係に問題があったわけではありません。

選択肢2 身体機能に問題はないと示されています。

選択肢3 自ら進んで参加し笑顔で教えており、自信を失っている状況ではありません。

選択肢4 エレベーターの前に座れるようにするのは、行動を受け止めるだけで、背景にある思いに応えていません。

選択肢5 正答です。大正琴を教えるという役割を持つことが、Aさんの願いに沿った支援の方向性になります。

事例

Bさん(50歳,男性,障害支援区分3)は,49歳のときに脳梗塞(cerebral infarction)を発症し,左片麻痺で高次脳機能障害(higher brain dysfunction)と診断された。以前は大工で,手先が器用だったと言っている。現在は就労継続支援B型事業所に通っている。短期目標を,「右手を使い,作業を自分ひとりで行える(3か月)」と設定し,製品を箱に入れる単純作業を任されていた。ほかの利用者との人間関係も良好で,左片麻痺に合わせた作業台で,毎日の作業目標を達成していた。生活支援員には,「将来は手先を使う仕事に就きたい」と希望を話していた。将来に向けて,生活支援員が新たに製品の組立て作業を提案すると,Bさんも喜んで受け入れた。初日に,「ひとりで頑張る」と始めたが,途中で何度も手が止まり,完成品に不備が見られた。生活支援員が声をかけると,「こんなの,できない」と大声を出した。

問題111

生活支援員の声かけに対し,Bさんが大声を出した理由を解釈する視点として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 ほかの利用者との人間関係
  • × 2 生活支援員に話した将来の希望
  • × 3 製品を箱に入れる毎日の作業量
  • ○ 4 製品の組立て作業の状況
  • × 5 左片麻痺に合わせた作業台
正答 4それまで落ち着いていた人が、新しい作業の初日に大声を出しています。変化が起きた場面そのものに理由を求めます。

選択肢1 人間関係は良好だったと示されています。

選択肢2 将来の希望は前向きに語られており、大声の理由にはなりません。

選択肢3 これまでの単純作業は毎日目標を達成していました。

選択肢4 正答です。新たに始めた組立て作業の初日に起きた出来事です。その作業の状況に理由を求めるのが適切です。

選択肢5 作業台は左片麻痺に合わせたもので、これまで問題なく使えていました。

問題112

Bさんに対するカンファレンス(conference)が開催され,短期目標を達成するための具体的な支援について見直すことになった。次の記述のうち,見直した支援内容として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 完成品の不備を出すことへの反省を促す。
  • × 2 左側に部品を置いて作業するように促す。
  • ○ 3 完成までの手順を理解しやすいように示す。
  • × 4 生活支援員が横に座り続けて作業内容を指示する。
  • × 5 製品を箱に入れる単純作業も同時に行うように調整する。
正答 3高次脳機能障害では、複数の手順を組み立てて進めることが難しくなります。手順を目に見える形で示す工夫が有効です。

選択肢1 反省を促すことは、本人を追い詰めるだけで解決になりません。

選択肢2 左側は患側です。部品を左に置くと作業しにくくなります。

選択肢3 正答です。完成までの手順を図や写真で示すことで、遂行機能の障害を補えます。

選択肢4 横に座り続けて指示を出すのは、自分ひとりで行うという目標に反します。

選択肢5 単純作業を同時に行わせると、負担が増えて混乱します。

問題113

事例研究を行うときに,遵守すべき倫理的配慮として,適切なものを1つ選びなさい。

  • ○ 1 研究内容を説明して,事例対象者の同意を得る。
  • × 2 個人が特定できるように,氏名を記載する。
  • × 3 得られたデータは,研究終了後すぐに破棄する。
  • × 4 論文の一部であれば,引用元を明示せずに利用できる。
  • × 5 研究成果を得るために,事実を拡大解釈する。(総合
正答 1事例研究では、対象者への説明と同意、個人が特定されない配慮、データの適切な管理、引用元の明示が求められます。

選択肢1 正答です。研究の内容を説明したうえで、対象者本人の同意を得ることが前提になります。

選択肢2 氏名の記載は、個人が特定されるため認められません。

選択肢3 データは、定められた期間、適切に保管します。すぐに破棄するものではありません。

選択肢4 一部であっても、引用元は必ず明示します。

選択肢5 事実を拡大解釈することは、研究倫理に反します。

事例

Cさん(59歳,男性)は,妻(55歳)と二人暮らしであり,専業農家である。Cさんはおとなしい性格であったが,最近怒りやすくなったと妻は感じていた。Cさんは毎日同じ時間に同じコースを散歩している。ある日,散歩コースの途中にあり,昔からよく行く八百屋から,「Cさんが代金を支払わずに商品を持っていった。今回で2回目になる。お金を支払いにきてもらえないか」と妻に連絡があった。妻がCさんに確認したところ,悪いことをした認識がなかった。心配になった妻がCさんと病院に行くと,前頭側頭型認知症(frontotemporal dementia)と診断を受けた。妻は今後同じようなことが起きないように,Cさんの行動を常に見守り,外出を制限したが,疲労がたまり,今後の生活に不安を感じた。そこで,地域包括支援センターに相談し,要介護認定の申請を行い,訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用することになった。

問題114

Cさんが八百屋でとった行動から考えられる状態として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ○ 1 脱抑制
  • × 2 記憶障害
  • × 3 感情失禁
  • × 4 見当識障害
  • × 5 遂行機能障害
正答 1前頭側頭型認知症では、社会的に抑えるべき行動が抑えられなくなる脱抑制がみられます。悪いことをしたという認識がない点も特徴です。

選択肢1 正答です。代金を支払わずに商品を持ち去り、悪いことをした認識がないのは、脱抑制による行動です。

選択肢2 記憶障害であれば、支払ったかどうかを忘れるという形で現れます。

選択肢3 感情失禁は、感情のコントロールが効かず泣いたり笑ったりする症状です。

選択肢4 見当識障害は、時間や場所、人が分からなくなる症状です。

選択肢5 遂行機能障害は、段取りを立てて実行することの障害です。

問題115

Cさんの介護保険制度の利用に関する次の記述のうち,適切なものを1つ選びなさい。

  • ○ 1 介護保険サービスの利用者負担割合は1割である。
  • × 2 介護保険料は特別徴収によって納付する。
  • × 3 要介護認定の結果が出る前に介護保険サービスを利用することはできない。
  • × 4 要介護認定の利用者負担割合は2割である。
  • × 5 介護保険サービスの費用はサービスの利用回数に関わらず定額である。
正答 1Cさんは59歳で、介護保険の第2号被保険者にあたります。第2号被保険者の利用者負担は、所得にかかわらず1割です。

選択肢1 正答です。第2号被保険者の利用者負担割合は、一律1割です。

選択肢2 特別徴収(年金からの天引き)は第1号被保険者の納付方法です。第2号被保険者は医療保険と合わせて納めます。

選択肢3 暫定のケアプランを作成すれば、結果が出る前でも利用できます。

選択肢4 要介護認定の申請そのものに利用者負担はありません。

選択肢5 費用は利用したサービスの量に応じて決まります。定額ではありません。

問題116

その後,妻に外出を制限されたCさんは不穏となった。困った妻が訪問介護員(ホームヘルパー)に相談したところ,「八百屋に事情を話して事前にお金を渡して,Cさんが品物を持ち去ったときは,渡したお金から商品代金を支払うようにお願いしてはどうか」とアドバイスを受けた。訪問介護員(ホームヘルパー)が意図したCさんへの関わりをICF(International Classification of Functioning, Disability and Health:国際生活機能分類)に当てはめた記述として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 個人因子への影響を意図して,健康状態に働きかける。
  • × 2 健康状態への影響を意図して,心身機能に働きかける。
  • × 3 活動への影響を意図して,身体構造に働きかける。
  • ○ 4 参加への影響を意図して,環境因子に働きかける。
  • × 5 環境因子への影響を意図して,個人因子に働きかける。(総合
正答 4八百屋に事情を伝えて協力を得ることは、周囲の人的環境を整える働きかけです。それにより散歩という社会参加を続けられます。

選択肢1 健康状態に働きかけるものではありません。

選択肢2 心身機能に働きかける関わりでもありません。

選択肢3 身体構造に働きかけるものではありません。

選択肢4 正答です。八百屋という環境因子に働きかけ、散歩を続けるという参加を支える関わりです。

選択肢5 個人因子に働きかけるものではありません。

事例

Dさん(70歳,男性)は,自宅で妻と二人暮らしで,年金収入で生活している。ある日,車を運転中に事故に遭い救急搬送された。医師からは,第4胸髄節まで機能が残存している脊髄損傷(spinal cord injury)と説明を受けた。Dさんは,入院中に要介護3の認定を受けた。Dさんは,退院後は自宅で生活することを望んでいた。妻は一緒に暮らしたいと思うが,Dさんの身体状況を考えると不安を感じていた。介護支援専門員(ケアマネジャー)は,「退院後は,在宅復帰を目的に,一定の期間,リハビリテーション専門職がいる施設で生活してはどうか」とDさんに提案した。Dさんは妻と退院後の生活について話し合った結果,一定期間施設に入所して,その間に,自宅の住宅改修を行うことにして,介護支援専門員(ケアマネジャー)に居宅介護住宅改修費について相談した。

問題117

次のうち,Dさんが提案を受けた施設として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 養護老人ホーム
  • × 2 軽費老人ホーム
  • × 3 介護老人福祉施設
  • ○ 4 介護老人保健施設
  • × 5 介護医療院
正答 4在宅復帰を目的として、一定期間リハビリテーション専門職の支援を受ける施設は介護老人保健施設です。

選択肢1 養護老人ホームは、環境上および経済的な理由で入所する施設です。

選択肢2 軽費老人ホームは、低額な料金で入所できる住まいです。

選択肢3 介護老人福祉施設は、原則として要介護3以上の人が生活する場で、在宅復帰を目的とする施設ではありません。

選択肢4 正答です。介護老人保健施設は、在宅復帰を目指してリハビリテーションを行う施設です。

選択肢5 介護医療院は、長期の医療的管理を必要とする人が対象です。

問題118

次のうち,介護支援専門員(ケアマネジャー)がDさんに説明する居宅介護住宅改修費の支給限度基準額として,適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 10万円
  • × 2 15万円
  • ○ 3 20万円
  • × 4 25万円
  • × 5 30万円
正答 3居宅介護住宅改修費の支給限度基準額は20万円です。この範囲で、自己負担割合に応じた額が給付されます。

選択肢1 10万円ではありません。福祉用具購入費の年間限度額が10万円です。

選択肢2 15万円ではありません。

選択肢3 正答です。住宅改修費の支給限度基準額は20万円です。

選択肢4 25万円ではありません。

選択肢5 30万円ではありません。

問題119

Dさんが施設入所してから3か月後,住宅改修を終えた自宅に戻ることになった。Dさんは自宅での生活を楽しみにしている。その一方で,不安も抱えていたため,担当の介護福祉士は,理学療法士と作業療法士に相談して,生活上の留意点を記載した冊子を作成して,Dさんに手渡した。次の記述のうち,冊子の内容として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 食事では,スプーンを自助具で手に固定する。
  • × 2 移動には,リクライニング式車いすを使用する。
  • × 3 寝具は,エアーマットを使用する。
  • × 4 更衣は,ボタンエイドを使用する。
  • ○ 5 外出するときには,事前に多機能トイレの場所を確認する。(総合
正答 5第4胸髄節まで機能が残存している脊髄損傷では、上肢の機能は保たれています。必要なのは、車いすでの外出と排泄に関する備えです。

選択肢1 上肢の機能は保たれているため、スプーンを固定する自助具は必要ありません。

選択肢2 座位を保てるため、リクライニング式車いすは必要ありません。

選択肢3 エアーマットが必ず必要とは限りません。自分で座り直して除圧できます。

選択肢4 手指の機能は保たれているため、ボタンエイドは必要ありません。

選択肢5 正答です。車いすでの外出では、多機能トイレの場所を事前に確認しておくことが実用的な備えになります。

事例

Eさん(34歳,女性,障害支援区分3)は,特別支援学校の高等部を卒業後,週2回,生活介護を利用しながら自宅で生活している。Eさんはアテトーゼ型(athetosis)の脳性麻痺(cerebral palsy)で不随意運動があり,首を振る動作が見られる。食事は首の動きに合わせて,自助具を使って食べている。食事中は不随意運動が強く,食事が終わると,「首が痛い,しびれる」と言ってベッドに横になるときがある。また,お茶を飲むときは取っ手つきのコップで飲んでいるが,コップを口元に運ぶまでにお茶がこぼれるようになってきた。日頃から自分のことは自分でやりたいと考えていて,お茶が上手に飲めなくなってきたことを気にしている。Eさんは,生活介護事業所で油絵を描くことを楽しみにしている。以前から隣町の油絵教室に通い技術を高めたいと話していた。そこでEさんは,「自宅から油絵教室に通うときの介助をお願いするにはどうしたらよいか」と介護福祉職に相談した。

問題120

Eさんの食事の様子から,今後,引き起こされる可能性が高いと考えられる二次障害として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 変形性股関節症(coxarthrosis)
  • × 2 廃用症候群(disuse syndrome)
  • × 3 起立性低血圧(orthostatic hypotension)
  • × 4 脊柱側弯症(scoliosis)
  • ○ 5 頚椎症性脊髄症(cervical spondylotic myelopathy)
正答 5アテトーゼ型脳性麻痺では、長年の不随意運動によって頸椎に負担がかかり、頚椎症性脊髄症を起こすことがあります。首の痛みやしびれはその前ぶれです。

選択肢1 変形性股関節症は、股関節への負担によるものです。今回の訴えとは部位が異なります。

選択肢2 廃用症候群は、活動しないことで起こる機能の低下です。Eさんは活動しています。

選択肢3 起立性低血圧は、立ち上がったときの血圧低下です。

選択肢4 脊柱側弯症も二次障害として起こりますが、首の痛みとしびれを直接説明するものではありません。

選択肢5 正答です。首を振る不随意運動が続くことで頸椎に負担がかかり、頚椎症性脊髄症につながります。

問題121

Eさんがお茶を飲むときの介護福祉職の対応として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 吸い飲みに変更する。
  • ○ 2 ストローつきコップに変更する。
  • × 3 重いコップに変更する。
  • × 4 コップを両手で持つように伝える。
  • × 5 全介助を行う。
正答 2自分でやりたいという思いを尊重し、こぼれにくい方法に変えます。口元まで運ぶ動作を減らせるストローが有効です。

選択肢1 吸い飲みは介助を前提とする用具で、自分で飲みたいという思いに沿いません。

選択肢2 正答です。ストローつきコップであれば、コップを大きく傾けずに飲め、こぼれにくくなります。

選択肢3 重いコップは、不随意運動のある人にはかえって扱いにくくなります。

選択肢4 両手で持っても、不随意運動によるこぼれは防げません。

選択肢5 全介助は、自分でやりたいという思いを奪います。

問題122

介護福祉職は,Eさんが隣町の油絵教室に通うことができるようにサービスを提案したいと考えている。次のうち,Eさんが利用するサービスとして,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 自立生活援助
  • × 2 療養介護
  • ○ 3 移動支援
  • × 4 自立訓練
  • × 5 同行援護(総合
正答 3余暇活動のための外出を支えるのは、市町村が実施する地域生活支援事業の移動支援です。

選択肢1 自立生活援助は、一人暮らしを始めた人への定期的な訪問による支援です。

選択肢2 療養介護は、医療と常時介護を必要とする人が病院で受けるサービスです。

選択肢3 正答です。油絵教室に通うための外出は、移動支援の対象になります。

選択肢4 自立訓練は、身体機能や生活能力の向上を目的とした訓練です。

選択肢5 同行援護は、視覚障害のある人が対象です。

事例

Fさん(20歳,男性)は,自閉症スペクトラム障害(autism spectrum disorder)と重度の知的障害があり,自宅で母親(50歳),姉(25歳)と3人で暮らしている。Fさんは生活介護事業所を利用している。事業所では比較的落ち着いているが,自宅に帰ってくると母親に対してかみつきや頭突きをすることがあった。また,自分で頭をたたくなどの自傷行為もたびたび見られる。仕事をしている母親に代わり,小さい頃から食事や排泄の介護をしている姉は,これまでFさんの行動を止めることができていたが,最近ではからだが大きくなり力も強くなって,母親と協力しても止めることが難しくなっていた。家族で今後のことを考えた結果,Fさんは障害者支援施設に入所することになった。

問題123

次のうち,Fさんが自宅に帰ってきたときの状態に該当するものとして,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 学習障害
  • × 2 注意欠陥多動性障害
  • × 3 高次脳機能障害
  • ○ 4 強度行動障害
  • × 5 気分障害
正答 4強度行動障害は、自傷や他害などが著しく高い頻度で起こり、特別な支援を必要とする状態を指します。診断名ではなく状態像を表す用語です。

選択肢1 学習障害は、読み書きや計算など特定の学習に困難がある状態です。

選択肢2 注意欠陥多動性障害は、不注意や多動、衝動性を特徴とします。

選択肢3 高次脳機能障害は、脳の損傷によって生じる記憶や注意などの障害です。

選択肢4 正答です。かみつきや頭突き、自傷行為が繰り返される状態は、強度行動障害に該当します。

選択肢5 気分障害は、うつ状態や躁状態を示す疾患です。

問題124

Fさんが入所してからも月1,2回は,姉が施設を訪ね,Fさんの世話をしている。ある日,担当の介護福祉職が姉に声をかけると,「小学生の頃から,学校が終わると友だちと遊ばずにまっすぐ家に帰り,母親に代わって,弟の世話をしてきた。今は,弟を見捨てたようで,申し訳ない」などと話す。介護福祉職の姉への対応として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 「これからもFさんのお世話をしっかり行ってください」
  • × 2 「Fさんは落ち着いていて,自傷他害行為があるようには見えませんね」
  • ○ 3 「お姉さんは,小さい頃からお母さんの代わりをしてきたのですね」
  • × 4 「訪問回数を減らしてはどうですか」
  • × 5 「施設入所を後悔しているのですね。もう一度在宅ケアを考えましょう」
正答 3小さい頃から家族の介護を担ってきた姉の思いを受け止めます。評価や助言ではなく、これまでの歩みを言葉にして返すことが支えになります。

選択肢1 これからも世話をするよう求めることは、姉の負担をさらに増やします。

選択肢2 自傷他害がないように見えると伝えることは、姉の心配や経験を否定することになります。

選択肢3 正答です。小さい頃から母親の代わりを担ってきた事実を受け止めて返すことで、思いを語れる関係につながります。

選択肢4 訪問回数を減らす提案は、申し訳ないという気持ちに応えていません。

選択肢5 在宅ケアの再検討を促すことは、家族が話し合って決めた結論を覆すことになります。

問題125

Fさんが施設に入所して1年が経った。介護福祉職は,Fさん,母親,姉と共にこれまでの生活と支援を振り返り,当面,施設で安定した生活が送れるように検討した。次のうち,Fさんの支援を修正するときに利用するサービスとして,正しいものを1つ選びなさい。

  • × 1 地域定着支援
  • ○ 2 計画相談支援
  • × 3 地域移行支援
  • × 4 基幹相談支援
  • × 5 基本相談支援
正答 2サービス等利用計画を作成し、定期的に見直す(モニタリングする)のは計画相談支援です。支援を修正する場面で利用します。

選択肢1 地域定着支援は、地域で一人暮らしを始めた人への緊急時の対応です。

選択肢2 正答です。支援の内容を振り返って計画を修正するときに利用するのが計画相談支援です。

選択肢3 地域移行支援は、施設や病院から地域生活へ移るときの支援です。

選択肢4 基幹相談支援は、地域の相談支援の中核を担う機能であり、個別の計画作成のサービスではありません。

選択肢5 基本相談支援は、一般的な相談に応じるもので、計画の作成と見直しを行うのは計画相談支援です。

解答早見表

自己採点に使ってください。

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次回に向けた学習の進め方

  • まず1年分を解いて弱点を知る点数より、どの科目群が落ちているかを確認します。
  • 0点の科目群をなくす苦手分野こそ、基本のところだけでも押さえます。
  • 誤りの選択肢の理由を言葉にする正答を覚えるだけでは、聞き方を変えられると対応できません。
  • 事例問題は場面を想像して読む総合問題は、本人の希望と状態から考えると答えが絞れます。
  • 複数年分を繰り返す同じ論点が形を変えて出ます。反復が最も効きます。

よくある質問(FAQ)

第36回の合格点は何点でしたか?
総得点125点に対して67点以上です。あわせて、11の科目群すべてで得点があることが条件になります。
なぜ合格点が回によって変わるのですか?
総得点の60%程度を基準としたうえで、問題の難易度に応じて補正されるためです。やさしい回ほど合格点は上がります。
1科目でも0点があると不合格ですか?
科目群の単位で判定されます。11の科目群のうち1つでも得点が0であれば、総得点が基準を超えていても合格になりません。
実技試験は誰が受けるのですか?
経済連携協定にもとづく候補者など、一部の受験者が対象です。多くの受験者は筆記試験のみで判定されます。
問題文はどこで確認できますか?
公益財団法人 社会福祉振興・試験センターのウェブサイトで、過去の試験問題が公開されています。図を用いた問題は、そちらの問題PDFで確認してください。
まとめ
  • 第36回は受験者74,595人、合格者61,747人、合格率82.8%
  • 合格基準は総得点125点中67点以上、かつ11科目群すべてで得点があること
  • 合格点は難易度で補正されるため、回によって変わる
  • 目標は6割ではなく、7割以上を安定して取れる状態に置く
  • 正答を覚えるだけでなく、誤りの選択肢の理由まで説明できるようにする

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