介護保険でレンタルできない福祉用具|購入対象と13品目

「ポータブルトイレは、介護保険でレンタルできないの?」「シャワーチェアを借りたいと言ったら、購入になると言われた」。介護保険で福祉用具を使うとき、レンタルできるものとできないものの区別で迷う人は少なくありません。
介護保険の福祉用具は、レンタル(貸与)の対象と、購入(特定福祉用具販売)の対象が品目ごとに決まっています。この記事では、介護保険でレンタルできない福祉用具、レンタルできる13品目、レンタルできない理由、軽度の人の制限、貸与と購入を選べる用具を解説します。
- 介護保険でレンタルできない福祉用具
- 介護保険でレンタルできる13品目
- レンタルと購入に分かれている理由
- 要支援・要介護1の人がレンタルしにくい用具
- 貸与と購入を選べる用具と、利用の注意点
介護保険でレンタルできない福祉用具
介護保険でレンタルできない福祉用具は、主に肌に直接触れる、排泄や入浴に使うなど、ほかの人との使い回しに向かない用具です。これらは「特定福祉用具販売」として、購入の費用に介護保険が使えます。
| 購入の対象(特定福祉用具) | 具体例 |
|---|---|
| 腰掛便座 | ポータブルトイレ、補高便座、立ち上がりを補助する便座 |
| 自動排泄処理装置の交換可能部品 | レシーバー、チューブ、タンクなど |
| 排泄予測支援機器 | 膀胱の尿のたまり具合を感知して知らせる機器 |
| 入浴補助用具 | シャワーチェア、浴槽用手すり、浴槽内いす、入浴台、浴室内すのこ |
| 簡易浴槽 | 空気式や折りたたみ式など、工事をせずに使える浴槽 |
| 移動用リフトのつり具の部分 | 体をつり上げるためのスリングシートなど |
購入の費用は、4月から翌年3月までの1年間で10万円までが介護保険の対象で、自己負担は1〜3割です。
新人ポータブルトイレもレンタルできると思っていました。
先輩排泄に使うものは、ほかの人と使い回すのに向かないから、購入の扱いになるのよ。理由とセットで伝えると、利用者さんや家族も納得しやすいわ。
介護保険でレンタルできる13品目
| 品目 | 具体例 |
|---|---|
| 車いす | 自走用、介助用、電動の車いす |
| 車いす付属品 | クッション、電動の補助装置など |
| 特殊寝台 | 背や脚の角度、高さを調整できる介護用ベッド |
| 特殊寝台付属品 | マットレス、サイドレール、介助用ベルトなど |
| 床ずれ防止用具 | エアマットレス、体圧を分散するマットレス |
| 体位変換器 | 体の向きを変えやすくするクッションなど |
| 手すり | 工事をしない据え置き型の手すり |
| スロープ | 工事をしない段差解消のスロープ |
| 歩行器 | 車輪のついた歩行車、固定型の歩行器 |
| 歩行補助つえ | 多点杖、松葉づえ、ロフストランドクラッチなど |
| 認知症老人徘徊感知機器 | 外に出ようとしたときに知らせるセンサー |
| 移動用リフト(つり具の部分を除く) | 床走行式、固定式、据え置き式のリフト |
| 自動排泄処理装置 | 尿や便を自動で吸引する装置の本体 |
レンタルと購入に分かれている理由
- 衛生面:排泄や入浴に使う用具は、ほかの人との使い回しに向かない
- 体の状態の変化:ベッドや車いすは、状態の変化に合わせて交換できるレンタルが合理的
- 個別に合わせる必要:つり具などは、体格に合わせて個別に選ぶ必要がある
- 費用の面:高額な用具は、必要な期間だけ借りるほうが負担を抑えやすい
要支援・要介護1の人がレンタルしにくい用具
要支援1・2と要介護1の人は、状態から見て必要性が低いと考えられるため、車いす、特殊寝台、床ずれ防止用具、体位変換器、認知症老人徘徊感知機器、移動用リフトなどは、原則として介護保険でのレンタルの対象外です。自動排泄処理装置は、要介護2・3の人も原則対象外です。
ただし、医師の意見などにもとづいて、状態から見て必要と判断された場合は、例外的にレンタルできることがあります。ケアマネに相談しましょう。
貸与と購入を選べる用具
2024年4月から、次の用具は、レンタルと購入のどちらかを利用者が選べるようになりました。
- 固定用スロープ
- 歩行器(歩行車を除く)
- 単点杖(松葉づえを除く)
- 多点杖
長く同じ用具を使う見込みなら購入、状態が変わりそうならレンタル、というように、福祉用具専門相談員やケアマネから説明を受けて選びます。
新人介護保険の対象外の用具は、全部自費になるんですか?
先輩そうね。対象外の用具は自費で買うかレンタルすることになるわ。ただ、自治体によっては独自の助成があることもあるから、地域包括支援センターに聞いてみるといいわよ。
福祉用具を選ぶときの相談先とポイント
- ケアマネ:本人の状態や生活の目標に合わせて、必要な用具を一緒に考える
- 福祉用具専門相談員:用具の種類や使い方を説明し、試しに使う機会をつくる
- 理学療法士・作業療法士:体の動きを見て、合う用具や使い方を助言する
用具を選ぶときは、実際に本人に試してもらい、使う場所で動きを確認することが大切です。レンタルか購入かで迷ったら、状態の変化の見通しも含めて相談しましょう。
よくある質問(FAQ)
購入の10万円は、毎年使えますか?
介護保険でレンタルした用具の料金は、支給限度額に含まれますか?
入院中はレンタルを続けられますか?
同じ種類の用具を2つ購入できますか?
ベッドを購入したい場合はどうすればいいですか?
ポータブルトイレは、どのように選べばいいですか?
- 介護保険でレンタルできないのは、排泄や入浴に使うなど使い回しに向かない特定福祉用具で、購入に介護保険が使える
- 購入の対象は、腰掛便座、自動排泄処理装置の交換可能部品、排泄予測支援機器、入浴補助用具、簡易浴槽、移動用リフトのつり具
- レンタルできるのは、車いすや特殊寝台、手すり、歩行器など13品目
- 要支援と要介護1の人は、車いすや特殊寝台などが原則レンタルの対象外で、例外の手続きがある
- 2024年4月から、固定用スロープ、歩行器、単点杖、多点杖はレンタルと購入を選べる
















