ケアマネは国家資格ですか？資格の位置づけや取得方法をわかりやすく解説

介護業界でよく耳にする「ケアマネ（介護支援専門員）」。

高齢化が進む中で需要が高まっている専門職ですが、よくある疑問が「ケアマネは国家資格なのか？」という点です。

看護師や介護福祉士などと同じように国家資格なのか、あるいは別の資格なのかが気になる方も多いでしょう。

この記事では、ケアマネ資格の位置づけや受験資格、国家資格との違い、更新制度までわかりやすく解説します。

ケアマネは国家資格なのか？

結論から言うと、ケアマネ（介護支援専門員）は国家資格ではなく、公的資格（公的認定資格）に分類されます。

国家資格とは、国の法律に基づき厚生労働省などが直接資格試験を管理・認定している資格のことです。

看護師や理学療法士、介護福祉士などがその代表です。

一方でケアマネ資格試験は、各都道府県が実施主体となっており、国が直接認定する「国家資格」には含まれません。

ただし、介護保険法に基づいた法定資格であり、介護保険制度を支える重要な専門職であるため「国家資格に準ずる資格」とも言われることがあります。

国家資格と公的資格の違い

国家資格

• 国の法律に基づき、国が直接試験や免許を管轄
• 例：看護師、医師、薬剤師、介護福祉士、理学療法士など
• 登録機関は厚生労働省など国の機関

公的資格（ケアマネはこちら）

• 法律に基づき設けられているが、試験や登録は都道府県が実施
• ケアマネは介護保険法に基づき各都道府県が試験を行い、合格後は実務研修を経て資格登録される
• 資格自体は国の制度に裏付けされているため信頼性は高い

つまり「国家資格ではないが、法律で定められた信頼性の高い資格」という位置づけです。

ケアマネの受験資格

ケアマネ試験は誰でも受けられるわけではなく、介護・福祉・医療分野の実務経験が必要です。

• 医師、看護師、介護福祉士、社会福祉士などの国家資格を持ち、5年以上の実務経験がある人
• 生活相談員、支援相談員、主任相談支援員などとして5年以上勤務した人
  これらの条件を満たしたうえで、年1回実施される「介護支援専門員実務研修受験試験」に合格し、その後の実務研修を修了することでケアマネ資格を取得できます。

ケアマネ資格の更新制度

ケアマネは一度資格を取れば永久に有効というわけではなく、5年ごとの更新制度があります。

更新の際には所定の研修を受ける必要があり、最新の制度改正やケアマネジメント技術を学び続けることが求められます。

これは制度の複雑化や利用者の多様化に対応するためであり、常にスキルを磨き続けることが前提となっています。

ケアマネが国家資格と勘違いされやすい理由

• 介護保険法に基づいた「法定資格」であるため
• 受験資格に他の国家資格が必要な場合が多い
• 公的な専門職として介護保険サービスの要であること
  これらの理由から、世間一般では「国家資格と同等の重みを持つ資格」と誤解されることが少なくありません。

まとめ

ケアマネ（介護支援専門員）は国家資格ではなく、公的資格に分類されます。

しかし介護保険法に基づいた法定資格であり、介護保険サービスを運用する上で欠かせない重要な専門職です。

受験資格には医療・福祉分野での実務経験が必要で、さらに合格後も研修や更新制度を通じて学び続けることが求められます。

国家資格ではないものの、その責任と専門性は国家資格に匹敵するものであり、介護業界で高い評価を受けています。