老健と介護医療院の違い|比較表と向いている人・選び方

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「退院した後、老健と介護医療院のどちらを選べばいいの?」「どちらも医師や看護師がいる施設だけど、何が違うのか分からない」。病院の相談員から施設の候補を示されて、迷う家族は少なくありません。

老健と介護医療院の一番の違いは、老健は自宅に戻るためのリハビリの施設、介護医療院は医療を受けながら長く暮らす施設という目的の違いです。この記事では、それぞれの施設の役割、比較表で見る違い、向いている人、費用の考え方、入所までの流れと注意点を解説します。

この記事でわかること
  • 介護老人保健施設(老健)の役割と特徴
  • 介護医療院の役割と特徴
  • 老健と介護医療院の違い(比較表)
  • 老健が向いている人、介護医療院が向いている人
  • 費用の考え方と、入所までの流れ・注意点
目次

介護老人保健施設(老健)とは?

介護老人保健施設(老健)は、病院と自宅の間をつなぎ、在宅復帰を目指す施設です。病院での治療を終えた人が、自宅での生活に戻るためのリハビリや、医療的なケア、介護を受けます。

  • 医師、看護職員、介護職員に加え、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が配置されている
  • リハビリと、自宅に戻るための支援が中心
  • 3か月ごとなど定期的に、在宅復帰ができるかを検討する
  • 要介護1〜5の認定を受けた人が対象

介護医療院とは?

介護医療院は、長期にわたって医療と介護の両方が必要な人が、生活の場として暮らす施設です。2018年4月に創設され、2024年3月末で廃止された介護療養型医療施設(療養病床)の役割を引き継いでいます。

  • 喀痰吸引や経管栄養など、日常的な医療的ケアに対応する
  • 長く暮らすことを前提に、プライバシーや生活の場としての環境にも配慮されている
  • 看取り(ターミナルケア)にも対応する
  • 重い病気や医療の必要性が高い人向けのⅠ型と、比較的状態が安定した人向けのⅡ型がある
  • 要介護1〜5の認定を受けた人が対象
新人ケアマネ新人

どちらも医療が受けられるなら、何を基準に選べばいいんでしょう?

ベテランケアマネ先輩

一番の違いは「目的」と「期間」よ。自宅に戻るためのリハビリなら老健、医療を受けながら長く暮らすなら介護医療院、と考えると分かりやすいわ。

老健と介護医療院の違い【比較表】

項目老健介護医療院
目的リハビリをして自宅に戻る医療を受けながら長く暮らす
入所の期間数か月程度が目安(定期的に在宅復帰を検討)長期の入所が可能
主な対象者状態が安定し、リハビリで在宅復帰を目指す人医療的なケアが継続して必要な人
医療の体制医師・看護職員を配置老健より医療の体制が手厚い(特にⅠ型)
リハビリ手厚い。在宅復帰に向けた訓練が中心状態の維持を目的に行う
看取り対応する施設もあるが、主な目的ではない対応する
対象の要介護度要介護1〜5要介護1〜5
ポイント:違いは「ゴール」にある老健のゴールは「自宅に戻ること」、介護医療院のゴールは「医療を受けながら安心して暮らし続けること」です。同じように医師や看護師がいても、目指す方向が違うと考えると整理しやすくなります。
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老健が向いている人・介護医療院が向いている人

老健が向いている人介護医療院が向いている人
退院後、自宅に戻るためにリハビリを続けたい喀痰吸引や経管栄養などの医療的ケアが日常的に必要
自宅で生活するための動作の練習をしたい自宅での介護が難しく、長く暮らせる場所を探している
家族が介護の方法を教わりながら、在宅の準備をしたい病院からの退院先として、医療の管理を続けたい
一時的に、自宅での介護が難しい事情がある最期まで施設で穏やかに過ごしたい
新人ケアマネ新人

老健に入っても、自宅に戻れないこともありますよね?

ベテランケアマネ先輩

あるわね。その場合は、状態に合わせて特養や介護医療院など、次の住まいを一緒に考えるの。最初から一つに決めつけず、状態の変化に合わせて見直していくことが大切よ。

老健と介護医療院の費用の考え方

どちらの施設も、費用は大きく次の4つで構成されます。

  • 施設サービス費の自己負担:要介護度、部屋のタイプ、施設の体制によって決まり、所得に応じて1〜3割
  • 居住費:多床室か個室かなど、部屋のタイプによって違う
  • 食費:1日あたりの金額で決まる
  • 日常生活費:理美容代や日用品などの実費

居住費と食費は、所得や預貯金が一定以下の人は負担限度額認定を受けると軽くなることがあります。医療の体制が手厚い施設ほど、施設サービス費は高くなる傾向があります。

注意:金額は施設ごとに確認する費用は、地域区分、部屋のタイプ、加算の算定の状況によって施設ごとに違います。また、介護報酬の改定で居住費の扱いが見直されることもあります。入所を決める前に、施設から月額の見積もりを出してもらいましょう。

老健・介護医療院に入所するまでの流れ

  • 相談する入院中なら病院の相談員、在宅ならケアマネや地域包括支援センターに相談します。
  • 施設を探して見学する医療的ケアへの対応、リハビリの内容、費用、雰囲気を確認します。
  • 申し込み、書類を提出する診断書や情報提供書など、施設が指定する書類を用意します。
  • 面談と判定を受ける施設が本人の状態を確認し、受け入れができるかを判断します。
  • 契約して入所する重要事項の説明を受け、契約して入所します。

よくある質問(FAQ)

老健から介護医療院に移ることはできますか?
できます。老健での入所中に医療的なケアの必要性が高くなった場合などに、介護医療院を次の住まいとして検討することがあります。
介護医療院と特養は何が違いますか?
どちらも長く暮らせる施設ですが、介護医療院は医療的なケアの体制が手厚く、特養は原則として要介護3以上の人の生活の場です。医療の必要性で選ぶのが目安になります。
老健にはどのくらいの期間いられますか?
期間の上限が法律で決められているわけではありませんが、在宅復帰を目指す施設のため、定期的に退所できるかを検討します。数か月程度が一つの目安です。
介護医療院のⅠ型とⅡ型はどう違いますか?
Ⅰ型は重い病気の人や医療の必要性が高い人向けで、医師や看護職員の配置が手厚くなっています。Ⅱ型は、比較的状態が安定している人向けです。
入所中に病院を受診することはできますか?
できますが、施設で対応できる医療との関係で、費用の扱いに決まりがあります。受診の方法は施設に確認しましょう。
介護医療院に入所するとき、医療機関からの紹介は必要ですか?
必須ではない施設もありますが、医療的なケアの内容を確認するため、診断書や医療機関からの情報提供を求められることが多いです。
老健と介護医療院は、同じ建物の中にあることもありますか?
病院や老健と同じ法人が運営し、近くや同じ建物の中にある場合もあります。見学のときに、医療機関との連携の体制を確認しましょう。
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まとめ
  • 老健はリハビリをして自宅に戻ることを目指す施設、介護医療院は医療を受けながら長く暮らす施設
  • 介護医療院は2018年に創設され、医療の必要性が高い人向けのⅠ型と、比較的安定した人向けのⅡ型がある
  • 老健は定期的に在宅復帰を検討し、介護医療院は長期の入所や看取りに対応する
  • 費用は施設サービス費、居住費、食費、日常生活費で構成され、負担限度額認定で軽くなることがある
  • 入院中は病院の相談員、在宅ではケアマネに相談し、見学と見積もりで比べて選ぶ

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