老健から特養に移るメリットとは?手続き等もわかりやすく解説

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高齢者が入所できる介護施設にはいくつか種類がありますが、その代表的なものが介護老人保健施設(老健)と特別養護老人ホーム(特養)です。

老健はリハビリを中心に在宅復帰を目指す施設であり、特養は長期的に暮らせる介護施設です。老健を利用していた方が特養に移るケースは少なくありませんが、「なぜ老健から特養に移るの?」「どんなメリットがある?」「手続きはどうすればいい?」と疑問に思う方も多いでしょう。

この記事では、老健から特養に移るメリット、移行の流れや手続き、注意点についてわかりやすく解説します。

目次

老健(介護老人保健施設)とは?

定義と役割

老健(介護老人保健施設)は、在宅復帰を目指すリハビリ施設です。医師、看護師、リハビリ専門職(理学療法士・作業療法士など)、介護職員がチームで支援し、退院後すぐに自宅での生活が難しい人や、在宅生活を続けるのが不安な人に対してリハビリと介護を提供します。

特徴

  • 入所期間は原則3か月ごとに見直される
  • 在宅復帰が前提のため、長期入所は難しい
  • 医療ケアやリハビリに重点を置いている

特養(特別養護老人ホーム)とは?

定義と役割

特養(特別養護老人ホーム)は、要介護高齢者が長期的に暮らせる公的介護施設です。生活の場としての性格が強く、食事・入浴・排泄などの介護、健康管理、レクリエーションなどを受けながら暮らせます。

特徴

  • 原則要介護3以上で入所可能
  • 長期間の生活が前提
  • 公的施設のため、費用が比較的安い
  • 入居待機者が多く、入所まで時間がかかる場合がある

老健から特養に移るメリット

1. 長期的に安心して暮らせる

老健は在宅復帰が目的のため、長期滞在は難しいですが、特養は終身利用も可能です。介護度が進行しても継続して暮らせる安心感があります。

2. 費用が比較的安い

特養は公的施設のため、月額12万〜18万円程度で利用でき、介護付き有料老人ホームなどに比べると費用を抑えられます。老健も比較的安価ですが、長期的に見れば特養のほうが経済的負担が安定します。

3. 介護サービスが充実

特養では入浴や排泄など日常生活全般の介護が充実しており、重度の要介護者でも安心して暮らせます。老健はリハビリ重視であり、生活の場としては不十分な場合もあります。

4. 家族の負担軽減

老健では在宅復帰を前提としているため、定期的に家族への協力や一時帰宅が求められる場合があります。一方、特養は生活の場であるため、家族の介護負担は大きく軽減されます。

老健から特養に移るデメリット・注意点

  1. 医療体制が老健ほど充実していない
     特養には医師が常勤していない場合が多く、医療依存度が高い人には不向きです。
  2. 入所待機期間がある
     特養は人気が高く、数か月〜数年待機することもあります。その間は老健やショートステイなどを利用しながら待つケースが多いです。
  3. リハビリの頻度が減る可能性
     特養では老健ほどリハビリ専門職が常勤していないため、リハビリ機会が減ることがあります。

老健から特養へ移る流れ

1. ケアマネジャー・支援相談員へ相談

老健に入所している場合は、施設の支援相談員やケアマネジャーに「特養入所を希望している」と伝える。

2. 入所申込

入所を希望する特養に入所申込書を提出。必要書類は以下が一般的です。

  • 入所申込書
  • 要介護認定情報(介護保険証など)
  • 主治医の意見書や診療情報

3. 入所判定

施設内の判定委員会で、介護度・緊急性・家庭状況などを考慮し入所の優先度が決定される。

4. 待機期間

すぐに入所できない場合は、老健や他の施設で暮らしながら空きを待つ。

5. 入所決定・契約

空きが出たら、契約を行い特養へ移る。

老健から特養への移行にかかる費用

老健の費用目安

  • 月額:10万〜18万円程度(介護度・部屋タイプによる)

特養の費用目安

  • 月額:12万〜18万円程度(居住費・食費込み)

→ 老健と大きな差はありませんが、長期的な安定と負担軽減を考えると特養のほうが安心です。

老健から特養に移る際のポイント

  1. 早めの申込みが重要
     特養は待機者が多いため、老健に入った段階で並行して申込みをしておくのが理想です。
  2. 医療依存度の確認
     吸引・点滴・胃ろうなど医療的ケアが必要な場合、対応可能な特養を探す必要があります。
  3. 家族の意向も考慮
     通いやすさや施設の雰囲気を確認し、家族が関わりやすい環境かどうかも重要です。

よくある質問(Q&A)

Q:老健から特養に必ず移れるの?
A:必ずではありません。待機者が多いため、優先度や地域の状況によります。

Q:特養に入所できる条件は?
A:原則、要介護3以上です。ただし特例で要介護1・2でも入所できるケースがあります。

Q:老健から特養へ移ると費用は高くなる?
A:大きな差はありません。むしろ長期的に利用できる安心感がメリットです。

まとめ

老健から特養に移るメリットは、長期的に安心して暮らせること、費用が比較的安定していること、介護サービスが充実していることです。

  • 老健は在宅復帰を目指す施設 → 長期入所は難しい
  • 特養は生活の場 → 終身利用も可能で安心
  • 移行には申込みと待機が必要で、医療体制や費用を確認することが重要

「老健から特養に移る」ことは、多くの高齢者とその家族にとって自然な流れです。早めに情報収集を行い、ケアマネジャーや支援相談員と相談しながら準備を進めることが安心につながります。

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