支給限度基準額が設定されないサービスと覚え方を紹介

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介護保険を利用するときに必ず関わってくるのが「支給限度基準額」です。

これは、要介護度に応じて在宅サービスをどれくらい利用できるかを決める上限額のことです。

しかし、実はすべての介護保険サービスに限度額があるわけではありません。

中には「支給限度基準額に含まれないサービス」があり、利用者や家族が混乱するポイントでもあります。

この記事では、支給限度基準額が設定されないサービスの一覧と、その覚え方をわかりやすく紹介します。

ケアマネジャーの視点からも整理しますので、介護を受ける方やご家族、そして新人職員の学習にも役立ちます。

目次

支給限度基準額とは?

定義

支給限度基準額とは、介護保険で在宅サービスを利用するときの1か月あたりの上限額のことです。要介護度ごとに金額が設定されており、この範囲内であれば介護保険が適用されます。

例:要介護2の方 → 1か月約19万6千円(単位数換算)までサービス利用可能。

超えるとどうなる?

基準額を超えてサービスを利用した場合、その超過分は全額自己負担になります。そのため、ケアマネジャーはサービスを組み合わせる際に必ず基準額を意識します。

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支給限度基準額が設定されないサービスとは?

ここが重要なポイントです。介護保険サービスの中でも、支給限度基準額に含まれないものが存在します。主なサービスを整理すると次の通りです。

1. 居宅介護支援(ケアマネジメント費)

  • ケアマネジャーがケアプランを作成する費用
  • 利用者の負担はなし(全額介護保険から給付)
  • 支給限度基準額の枠外

2. 福祉用具購入費

  • ポータブルトイレやシャワーチェアなど、購入が必要な福祉用具
  • 年間10万円を上限として介護保険から給付
  • 「購入」という性質上、月額の限度額とは別枠

3. 住宅改修費

  • 手すり設置や段差解消などの住宅改修
  • 原則20万円までが保険適用(1割〜3割自己負担あり)
  • 一度の改修ごとに支給され、在宅サービスの限度額には含まれない

4. 特定福祉用具・住宅改修に伴う手続き費

  • 申請や工事関連の手続きも枠外で扱われる

5. 地域密着型特定サービスの一部

  • 市区町村が独自に定めるサービスには、基準額外のものもある

なぜ「限度額が設定されない」のか?

サービスの性質が異なるため

支給限度基準額は「定期的に利用する在宅サービス」に適用される仕組みです。一方で、ケアマネジメントや住宅改修、福祉用具購入は「継続利用ではない」「一時的・特殊な利用」であるため、限度額管理の対象外となっています。

利用者の公平性を守るため

住宅改修や福祉用具購入は人によって必要な時期や回数が異なります。これを限度額に含めてしまうと公平性が損なわれるため、別枠として扱われています。

支給限度基準額に含まれないサービスの覚え方

覚え方のコツとして、よく使われるのが次のフレーズです。

「ケア・道具・家」

  • ケア → 居宅介護支援(ケアマネジメント)
  • 道具 → 福祉用具購入
  • 家 → 住宅改修

この3つを押さえておけば、ほとんどのケースで混乱しません。

ケアマネジャーの視点から見た注意点

1. 利用者や家族に分かりやすく説明する

「限度額を超えても大丈夫なサービス」と「超えたら全額自己負担になるサービス」を明確に伝える必要があります。特に住宅改修や福祉用具購入は誤解されやすいため注意が必要です。

2. 手続きのサポート

購入や改修は事前申請が必須です。ケアマネがサポートしなければ、自己負担になってしまうリスクがあります。

3. ケアプランへの位置づけ

居宅介護支援費用は限度額外ですが、必ずケアプランに位置づけなければ介護保険給付の対象にはなりません。

よくある質問(Q&A)

Q:福祉用具レンタルは限度額に含まれますか?
A:はい。レンタルは在宅サービスの一部なので、支給限度基準額に含まれます。

Q:住宅改修は20万円を超えたらどうなりますか?
A:超過分は全額自己負担となります。ただし、転居や要介護度の変化などで再度支給が認められる場合もあります。

Q:居宅介護支援は本当に自己負担ゼロですか?
A:はい。ケアマネが作成するケアプラン費用は全額保険給付ですので、利用者負担はありません。

まとめ

支給限度基準額は、介護保険サービスを利用するときに必ず意識すべきルールですが、すべてのサービスが限度額に含まれるわけではありません。

  • 限度額が設定されないサービスは「居宅介護支援(ケア)」「福祉用具購入(道具)」「住宅改修(家)」
  • これらは在宅サービスの月額枠外で利用可能
  • ケアマネは利用者や家族にわかりやすく説明し、誤解を防ぐことが重要

つまり、「ケア・道具・家」で覚えればOK! これを頭に入れておけば、限度額の仕組みをしっかり理解し、安心して介護保険を利用することができます。

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