訪問介護と訪問看護の違いとは?わかりやすく解説
当ページのリンクには広告が含まれています。

在宅介護を考える際によく耳にする「訪問介護」と「訪問看護」。
どちらも自宅にスタッフが来て支援をしてくれるサービスですが、提供できる内容や目的は大きく異なります。
中には「名前が似ていてよく分からない」「どちらを利用すればいいの?」と迷う方も少なくありません。
この記事では、訪問介護と訪問看護の違いをサービス内容・対象者・料金・役割の観点からわかりやすく解説します。
目次
訪問介護(ホームヘルプ)とは?
概要
訪問介護は、介護保険サービスの一つで、介護職員(ホームヘルパー)が利用者の自宅を訪問し、日常生活を支援するサービスです。
サービス内容
- 身体介護:入浴、排泄、食事の介助、着替え、移動介助など
- 生活援助:掃除、洗濯、調理、買い物代行など
- 見守り的援助:安全確認や声掛け
あくまで「日常生活を支える介護」が中心で、医療行為は含まれません。
対象者
要介護1〜5の認定を受けた人。
要支援1・2の場合は「介護予防訪問介護(訪問型サービス)」として利用できます。
利用料金(自己負担1割の場合の目安)
- 身体介護(30分未満):約400円前後
- 生活援助(45分未満):約250円前後
- 加算あり:早朝・夜間・深夜、緊急時は料金が上がります。
あわせて読みたい


訪問介護(ホームヘルパー)とは?わかりやすく解説
介護保険サービスにはさまざまな種類がありますが、その中でも最も身近で利用者数が多いのが訪問介護(ホームヘルパー)です。高齢者が住み慣れた自宅で生活を続けるた...
訪問看護とは?
概要
訪問看護は、介護保険または医療保険の対象となるサービスで、医師の指示に基づき、看護師などが自宅を訪問して医療的なケアを行うサービスです。
サービス内容
- バイタルチェック(血圧・体温・脈拍など)
- 服薬管理、点滴、注射
- 褥瘡(床ずれ)ケア、創傷処置
- 在宅酸素、胃ろう、人工呼吸器など医療機器の管理
- 終末期ケア(ターミナルケア)
介護だけでなく「医療処置や健康管理」に対応できる点が大きな特徴です。
対象者
- 要介護1〜5に認定された人(介護保険で利用)
- がん末期や難病などで医療依存度が高い人(医療保険で利用)
- 主治医が訪問看護の必要性を認めた人
利用料金(自己負担1割の場合の目安)
- 30分〜1時間未満:約500円前後
- 1時間〜1時間30分未満:約800円前後
- 夜間や緊急時訪問は加算あり
あわせて読みたい


訪問看護とは?わかりやすく解説します!
高齢化が進む中で、「病院ではなく自宅で療養したい」と考える方が増えています。 そんなニーズに応えるサービスが訪問看護です。看護師が自宅に訪問し、医療的ケアや療...
訪問介護と訪問看護の違い
項目 | 訪問介護 | 訪問看護 |
---|---|---|
提供者 | ホームヘルパー(介護福祉士など) | 看護師、保健師、助産師など |
主な目的 | 日常生活の支援 | 医療的ケア・健康管理 |
サービス内容 | 入浴介助、排泄介助、食事介助、掃除、洗濯、買い物 | 服薬管理、点滴、褥瘡ケア、医療機器管理、ターミナルケア |
利用保険 | 介護保険 | 介護保険または医療保険 |
対象者 | 要介護1〜5(要支援は予防訪問介護) | 要介護1〜5、医療的ケアが必要な人 |
費用 | 身体介護30分:約400円/生活援助:約250円 | 30分〜1時間:約500円前後 |
訪問介護が向いている人
- 自宅での入浴や排泄、食事の介助が必要な人
- 掃除や洗濯、買い物など日常生活に支援が必要な人
- 認知症で見守りや声掛けが必要な人
- 医療行為は必要ないが生活支援が必要な人
訪問看護が向いている人
- 退院直後で自宅療養に不安がある人
- 点滴や褥瘡ケアなど、医療処置が必要な人
- 在宅酸素や胃ろう、人工呼吸器など医療機器を使用している人
- 終末期を自宅で迎えたい人
訪問介護と訪問看護は併用できる?
結論から言うと 併用可能 です。
例えば、日常生活は訪問介護で支援を受け、医療的な部分は訪問看護でカバーする、といった使い分けができます。
ケアマネジャーが本人の状態を把握し、介護サービス計画(ケアプラン)に基づいて適切に組み合わせることが大切です。
まとめ
訪問介護と訪問看護はどちらも「自宅に訪問して支援するサービス」ですが、役割は大きく異なります。
- 訪問介護:生活支援や身体介護を行うサービス(介護職員が対応)
- 訪問看護:医療的ケアや健康管理を行うサービス(看護師が対応)
「生活の支援」が必要なら訪問介護、「医療的ケア」が必要なら訪問看護、と覚えておくと分かりやすいでしょう。両方を組み合わせることで、自宅でも安心して暮らし続けることができます。