【コピペOK】認定調査 特記事項の文例232事例|書き方4原則も解説

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認定調査の特記事項は、選択肢だけでは伝わらない「その人の実際の困りごと」を審査会に届ける唯一の欄です。ここが薄いと、実態より軽い認定結果になりかねません。とはいえ「どう書けば伝わるのか」は、経験を積むまで手探りになりがちです。この記事では、認定調査の特記事項にそのまま使える文例を232事例、調査項目のグループ別に掲載します。書き方の原則とNG例もあわせて解説します。

この記事でわかること
  • 特記事項が二次判定でどう使われるのか
  • 審査会に伝わる特記事項の書き方4原則
  • 調査項目グループ別の文例232事例(コピペOK)
  • やってしまいがちなNG表現と、その直し方
  • ケアマネが調査に立ち会うときの準備
目次

認定調査の特記事項とは?二次判定を動かす記述欄

要介護認定は、一次判定二次判定の2段階で決まります。一次判定は認定調査の基本調査項目をコンピュータが処理して要介護度の目安を出すもの。二次判定は介護認定審査会が、一次判定の結果に特記事項と主治医意見書を突き合わせて最終判断する場です。

つまり特記事項は、一次判定の結果を審査会が上下に動かすための材料です。基本調査で「できる」に丸がついていても、特記事項に「1人ではできるが、毎回声かけがないと始められない」と書かれていれば、審査会はその実態を考慮します。

基本調査特記事項
形式選択肢を選ぶ自由記述
使われる場面一次判定(コンピュータ処理)二次判定(審査会の判断)
役割状態像の類型化選択肢では表せない実態の補足
書かないと審査会は実態を知る手段がなくなる
新人ケアマネ新人

選択肢を選んであれば、特記事項は書かなくてもいいのでは…と思ってしまいます。

ベテランケアマネ先輩

それが一番もったいないパターンよ。介護の手間がどれだけかかっているかは、選択肢だけでは絶対に伝わらないの。「できる」の一言で片づけられた人が、実際は毎朝30分かけて説得されているかもしれないでしょう。それを書けるのが特記事項なのよ。

審査会に伝わる特記事項の書き方4原則

原則1:能力ではなく「介護の手間」を書く

審査会が見ているのは、その人がどれだけ手間をかけられているかです。「歩ける/歩けない」ではなく、「歩けるが、毎回付き添いが必要で、1回15分を要する」と書きます。

原則2:頻度と時間を数値で示す

「時々」「たまに」は、読む人によって解釈が10倍違います。「週2〜3回」「1日平均4回」「1回につき20分」と、必ず数値に置き換えてください。

原則3:具体的な場面を1つ添える

抽象的な説明より、実際に起きた場面を1つ書くほうが伝わります。「調査当日、椅子から立ち上がる際にふらつき、調査員が支えた」といった記述です。

原則4:選択肢と食い違うときは理由を書く

基本調査で「介助されていない」を選んだが実際は困っている、という場合は、なぜその選択肢を選んだのかと、実態のずれを両方書きます。これを書かないと、審査会は矛盾に気づけません。

NG表現直した表現
時々失禁がある週3〜4回、夜間に失禁がある。1回につき寝具の交換に15分程度を要している。
物忘れがある直前の会話内容を忘れることが1日数回あり、服薬のたびに家族が声をかけている。
介助が必要ズボンの上げ下ろしに介助が必要で、日中5回、夜間2回の計7回、毎回2分程度を要する。
本人はできると言っている本人は「自分でできる」と話すが、同席した長女によると実際は週の半分は手伝っているとのこと。
認知症のため危険調理中に火をつけたまま離れることが月2〜3回あり、家族が確認のため日中も帰宅している。
注意:推測と伝聞を混ぜない特記事項に書けるのは、調査員が確認した事実と、本人・家族から聞き取った内容です。「〜と思われる」といった推測は避け、聞き取った情報は「長女によると〜とのこと」と出所を明記してください。

特記事項の文例232事例【調査項目グループ別・コピペOK】

認定調査の基本調査項目のグループに沿って文例を掲載します。通し番号は1から232まで続きます。実際の状況に合わせて、数値と場面を書き換えてお使いください。

1. 麻痺・拘縮(20事例)

  1. 右上肢に麻痺があり、肩の高さまで挙上できるが保持は5秒程度で下がってしまう。
  2. 左下肢に麻痺があり、膝の伸展が不十分で、歩行時に引きずる様子がみられる。
  3. 両下肢に軽度の麻痺があり、つま先が上がらず段差でつまずくことが週2回程度ある。
  4. 右肩関節に拘縮があり、他動で90度までしか挙上できない。更衣時に痛みを訴える。
  5. 両膝関節に拘縮があり、伸展が160度までにとどまる。立位保持が困難な要因となっている。
  6. 股関節の拘縮により開脚が制限され、おむつ交換に2人の介助を要している。
  7. 調査時、右手の指を握ったまま開くことができず、手掌に発赤がみられた。
  8. 麻痺の程度に日内変動があり、午前は動かせるが午後は挙上困難になるとのこと。
  9. 左片麻痺があり、麻痺側の存在を忘れて動こうとするため転倒のリスクが高い。
  10. 足関節に拘縮があり、装具を装着しないと足底が接地しない状態である。
  11. 調査当日は麻痺の確認ができたが、家族によると調子の良い日は自分で箸が持てるとのこと。
  12. 肘関節の拘縮により、袖を通す動作に毎回2分程度を要している。
  13. 頸部の可動域制限があり、後方を振り向く動作ができない。
  14. 麻痺による筋力低下が進行しており、半年前と比べて明らかに動きが小さくなったと家族が話す。
  15. 両上肢に振戦があり、コップを持つと中身がこぼれるため、家族が蓋つきのものを用意している。
  16. 右上肢は動かせるが力が入らず、ペットボトルの蓋を開けられない。
  17. 拘縮予防のため、訪問リハビリで週2回の関節可動域訓練を実施している。
  18. 麻痺側の下肢に浮腫があり、靴が履けないため専用の履物を使用している。
  19. 調査時に痛みの訴えが強く、他動運動での確認は途中で中止した。
  20. 麻痺・拘縮ともに認められない。

2. 寝返り・起き上がり・座位・立位(25事例)

  1. 寝返りはベッド柵をつかめば可能だが、柵がないと自力では困難である。
  2. 調査時、寝返りに20秒程度を要し、途中で息切れがみられた。
  3. 寝返りは全介助で、体位変換を2時間ごとに家族が行っている。
  4. 起き上がりは電動ベッドの背上げ機能を使えば可能で、機能がないと介助を要する。
  5. 起き上がりの際に一度腹臥位になってから起きるため、通常より時間がかかる。
  6. 起き上がりは可能だが、めまいのため1〜2分座って待つ必要がある。
  7. 座位保持は10分程度可能だが、その後は左に傾き始めるため見守りが必要である。
  8. 座位保持は背もたれと肘置きがあれば可能で、支えがないと後方に倒れる。
  9. 座位は全介助で、車いす上でもクッションによる姿勢調整を要する。
  10. 立位保持は手すりを使用して1分程度可能。手を離すと数秒でふらつく。
  11. 立ち上がりに毎回2〜3回の試行を要し、成功しないこともある。
  12. 立ち上がりの際、家族が腰を支える介助を1日10回程度行っている。
  13. 両足での立位保持は可能だが、片足立ちは全くできない。
  14. 調査時、立ち上がり後に血圧低下によるふらつきがみられ、椅子に座り直した。
  15. ベッドからの起き上がりに毎回5分程度を要し、痛みのため声が出る。
  16. 座位保持中に傾眠となることが多く、ずり落ちの危険があるため見守りを要する。
  17. 寝返りは可能だが、その後に自分で体勢を戻せず、家族を呼ぶことが夜間に2〜3回ある。
  18. 起き上がりは介助バーを使用して自立している。
  19. 立ち上がりは可能だが、腰痛のため1日の後半は介助が必要になる。
  20. 調査当日は立位保持ができたが、家族によると転倒への恐怖から普段は試みないとのこと。
  21. 座位から立位への移行に、両手で手すりを引く動作が必要である。
  22. 体幹の支持性が乏しく、座位でも常に側方への転倒リスクがある。
  23. 寝返り・起き上がりとも自立しており、動作に問題はみられない。
  24. 立ち上がり時に膝折れがみられ、月1回程度その場に座り込むことがある。
  25. 床からの立ち上がりは不可能で、転倒すると自力では起き上がれない。

3. 歩行・移乗・移動(25事例)

  1. 屋内は伝い歩きで移動するが、手を離すとふらつくため常時見守りが必要である。
  2. 歩行器を使用して約20mの連続歩行が可能。それ以上は疲労のため休憩を要する。
  3. 調査時、5m歩行に35秒を要し、途中で2回立ち止まった。
  4. 屋外歩行は不可能で、外出時はすべて車いすを使用している。
  5. 歩行は可能だが、方向転換の際にふらつき、過去1年で3回転倒している。
  6. T字杖歩行が自立しているが、雨の日は滑るのを恐れて外出しない。
  7. 移乗は手すりを使用して自立しているが、疲労時は一部介助を要する。
  8. 移乗は全介助で、スライディングボードを使用し2人で行っている。
  9. 車いすの自走は平地のみ可能で、段差やスロープでは介助を要する。
  10. 移動はすべてベッド上で完結しており、離床の機会がない。
  11. 歩行時に腰部の痛みが出現し、100m程度で休憩が必要になる。
  12. 夜間はトイレまでの移動が困難で、ポータブルトイレを使用している。
  13. 調査時に歩行を確認できたが、家族によると日によって全く歩けない日があるとのこと。
  14. 下肢筋力の低下により、階段は手すりを使用して1段ずつ両足を揃えて昇降する。
  15. 移乗時に立位が不安定で、家族が毎回腰を抱えて支えている。1日8回程度。
  16. 屋内は独歩で自立しているが、屋外は転倒への不安から家族の同行を求める。
  17. 認知症の影響で歩行そのものは可能だが、目的地にたどり着けないことがある。
  18. 歩行時に息切れが強く、在宅酸素を使用しながら移動している。
  19. 移動能力は保たれているが、視力低下のため障害物に接触することがある。
  20. 車いすからベッドへの移乗に、毎回3分程度と2人の手を要する。
  21. 調査時、歩行の指示が理解できず、動作の確認ができなかった。
  22. 歩行は自立しており、屋内外とも介助を要さない。
  23. 足の変形により通常の靴が履けず、専用の履物でなければ歩行できない。
  24. 移乗は可能だが、動作の途中で止まってしまい、声かけを要する。
  25. 1日の大半を椅子で過ごし、移動は1日2〜3回に限られている。

4. 食事摂取・嚥下(20事例)

  1. 食事は自力摂取可能だが、途中で止まってしまい、毎食2〜3回の声かけを要する。
  2. スプーンを使用して自力摂取するが、こぼれが多く、毎食後に床の清掃が必要である。
  3. 食事は全介助で、1食に30〜40分を要している。
  4. きざみ食と中間とろみを使用しており、家族が毎食調整している。
  5. むせ込みが毎食2〜3回あり、そのたびに食事を中断している。
  6. 調査時、水分摂取でむせがみられ、家族がとろみ剤を追加した。
  7. 義歯が合わず装着を拒否するため、軟らかいものしか摂取できない。
  8. 食事量が3か月で半減し、体重が4kg減少している。
  9. 食べたことを忘れ、1日に何度も食事を要求するため、家族が対応に苦慮している。
  10. 右片麻痺のため自助具を使用し、セッティングすれば自力摂取が可能である。
  11. 胃ろうからの注入を1日3回、家族が実施している。1回につき1時間を要する。
  12. 食事中の傾眠が強く、覚醒を確認しながらの介助が必要である。
  13. 糖尿病食の制限を理解できず、間食を隠れて食べるため家族が管理している。
  14. 調査当日は自力で摂取できたが、家族によると疲れている日は介助しているとのこと。
  15. 嚥下機能低下により、食事に1時間以上かかることがある。
  16. 誤嚥性肺炎を過去1年で2回起こしており、食事介助に細心の注意を要する。
  17. 配膳を目の前にしても食べ始めず、最初の一口を介助すると自分で食べ進める。
  18. 好き嫌いが強く、家族が毎回複数の献立を用意している。
  19. 食事摂取は自立しており、介助を要さない。
  20. 経口摂取ができず、経管栄養のみで栄養を摂取している。

5. 排尿・排便(20事例)

  1. 夜間の失禁が週3〜4回あり、寝具交換に毎回15分程度を要している。
  2. トイレでの排泄は可能だが、ズボンの上げ下ろしに介助が必要で、1日7回程度対応している。
  3. 尿意の訴えが不明瞭で、2時間ごとの定時誘導を行っている。
  4. ポータブルトイレを使用しており、後始末はすべて家族が行っている。
  5. おむつ全介助で、1日5回の交換に毎回10分を要する。
  6. 排便は3日に1回で、毎回下剤の使用と摘便を要している。
  7. トイレの場所が分からなくなり、居室内で排泄してしまうことが週1回程度ある。
  8. 失禁後の処理を自分で行おうとするため、汚染が広がることがある。
  9. 膀胱留置カテーテルを使用しており、家族が尿破棄を1日3回行っている。
  10. 夜間の排尿が5〜6回あり、そのたびに家族が起きて介助している。
  11. 便意を訴えてから間に合わないことが多く、リハビリパンツを使用している。
  12. 下痢が続いており、1日6〜7回の交換が必要な時期がある。
  13. 調査時は「トイレは自分で行ける」と話したが、同席の妻によると夜間は介助が必要とのこと。
  14. ストーマを造設しており、装具交換は本人が週2回実施している。
  15. 羞恥心が強く、介助を拒否するため排泄に時間がかかる。
  16. 排泄後の清拭が不十分で、皮膚トラブルを繰り返している。
  17. トイレまでの移動に介助を要し、間に合わず失敗することが週2回ある。
  18. 排尿・排便とも自立しており、介助を要さない。
  19. 失禁への自覚がなく、家族が定期的に確認して交換している。
  20. 浣腸を週2回、訪問看護が実施している。

6. 清潔・整容・更衣(20事例)

  1. 入浴は全介助で、洗身・洗髪ともに家族が行っている。1回につき40分を要する。
  2. 入浴を強く拒否し、説得に毎回30分程度かかるため、週1回が限度となっている。
  3. 洗身は前面のみ自立で、背部と足先は介助を要する。
  4. シャワーチェアを使用し、見守りのもとで入浴している。
  5. 洗顔・整髪は自立しているが、ひげ剃りは家族が行っている。
  6. 爪切りは自分でできず、訪問看護が2週に1回実施している。
  7. 口腔ケアは声かけで行うが、磨き残しが多く仕上げ磨きを要する。
  8. 義歯の洗浄を忘れるため、家族が毎晩確認している。
  9. 上衣の着脱は自立だが、下衣は座位で一部介助が必要である。
  10. ボタンをかけることができず、更衣に毎回10分程度を要する。
  11. 季節に合わない服を選ぶため、家族が毎日衣類を用意している。
  12. 同じ服を続けて着ようとするため、着替えの促しが毎日必要である。
  13. 失禁による汚染で、1日2〜3回の更衣が必要になっている。
  14. 装具の着脱に介助を要し、更衣の手間が増えている。
  15. 入浴中に立ち上がろうとするため、常時見守りが必要である。
  16. 清拭のみで対応しており、入浴は月1回程度にとどまっている。
  17. 整容への関心が低下し、促さないと何日も同じ状態で過ごす。
  18. 入浴・整容・更衣とも自立しており、介助を要さない。
  19. 浴槽をまたぐ動作に介助が必要で、家族が毎回身体を支えている。
  20. 訪問入浴を週2回利用しており、自宅浴槽での入浴は不可能である。

7. 意思疎通・認知機能(25事例)

  1. 調査時、自分の生年月日は答えられたが、年齢は答えられなかった。
  2. 今日の日付・曜日・季節のいずれも答えることができなかった。
  3. 短期記憶の低下が著しく、5分前に話した内容を覚えていない。
  4. 調査員の質問に対し、同席の家族が代わりに答える場面が繰り返しみられた。
  5. 自分の名前は答えられるが、家族の名前は出てこない。
  6. 現在いる場所が自宅であることを認識できていない。
  7. 意思の伝達は可能だが、内容が要領を得ず、結論に至らないことが多い。
  8. 難聴が強く、大きな声で耳元から話しかけないと聞き取れない。
  9. 失語症のため発語が困難だが、はい・いいえの意思表示は可能である。
  10. 調査中、同じ質問を4回繰り返した。
  11. 話の途中で内容が別の話題にすり替わり、元に戻れない。
  12. 視力低下により、目の前の物を認識できないことがある。
  13. 指示の理解が困難で、動作を実際に示さないと伝わらない。
  14. 調査時は受け答えができたが、家族によると日によって全く会話が成立しないとのこと。
  15. 改訂長谷川式簡易知能評価スケールは令和8年1月時点で15点であった。
  16. 薬を飲んだことを忘れ、重複して服用しかけたことが過去に2回ある。
  17. 金銭の計算ができず、買い物のたびに家族が同行している。
  18. 電話の内容を理解できず、家族への伝言ができない。
  19. 自分の身体状況を理解しておらず、「どこも悪くない」と話す。
  20. 意思疎通に問題はなく、質問に的確に回答できる。
  21. 調査への協力が得られず、途中で退席してしまった。
  22. 過去の出来事は詳細に話せるが、直近の出来事は思い出せない。
  23. 言葉が出てこず、「あれ」「それ」といった指示語が会話の大半を占める。
  24. 認知機能の低下により、危険の予測ができない。
  25. 会話の内容に一貫性がなく、事実と異なる話が混在する。

8. 精神・行動障害(30事例)

  1. 夕方になると落ち着かなくなり、「家に帰る」と外に出ようとすることが週4〜5回ある。
  2. 過去1年で2回、自宅から外出して所在不明となり、警察に保護されている。
  3. 物盗られ妄想があり、財布を隠したと家族を責めることが週3回程度ある。
  4. 夜間に大声を出すことが週2〜3回あり、家族が起きて対応している。
  5. 昼夜逆転しており、夜間はほとんど眠らず日中に傾眠となる。
  6. 介護に抵抗し、入浴時に手を払いのける行為がみられる。
  7. 調査中、突然立ち上がって部屋を出て行こうとし、家族が制止した。
  8. 感情の起伏が激しく、些細なことで泣き出すことが1日数回ある。
  9. 幻視の訴えがあり、「知らない人が座っている」と話すことが毎日ある。
  10. 被害的な訴えが多く、家族への攻撃的な言動が週数回ある。
  11. 同じ話を繰り返し、家族が対応に疲弊している。
  12. 火の始末ができず、鍋を焦がすことが月2〜3回あった。
  13. 収集癖があり、ゴミを部屋に溜め込むため家族が定期的に片づけている。
  14. 不潔行為があり、便を触ってしまうことが月に1〜2回ある。
  15. 意欲の低下が強く、1日中臥床して過ごしている。
  16. 抑うつ状態が続いており、「死にたい」と口にすることがある。
  17. 不安が強く、家族が席を外すと繰り返し電話をかけてくる。
  18. 薬を飲むことを拒否し、毎回説得に15分程度を要する。
  19. 徘徊はないが、家の中を落ち着きなく歩き回る行動が1日数時間続く。
  20. 調査員に対して警戒心が強く、質問への回答を拒否した。
  21. 過食傾向があり、制止しないと食べ続けてしまう。
  22. 身体を揺らす、手をこするなどの常同行動が長時間続く。
  23. 他者との口論が絶えず、通所サービスの利用が困難になっている。
  24. 家族の顔が分からなくなり、「知らない人が家にいる」と訴える。
  25. 大声で助けを求めることがあり、近隣から苦情が寄せられている。
  26. 精神・行動上の問題は認められない。
  27. 入眠困難があり、眠剤を使用しても中途覚醒が毎晩2〜3回ある。
  28. 調子の波が大きく、穏やかな日と不穏な日が交互に現れる。
  29. 介護者以外の人物を受け入れられず、サービス導入が進まない。
  30. 自傷行為はないが、危険な行動への理解がなく常時見守りを要する。

9. 社会生活への適応(20事例)

  1. 金銭管理は長男がすべて行っており、本人は現金を扱っていない。
  2. 買い物は品物を選べず、家族の同行が毎回必要である。
  3. 調理は火の管理が危険なため中止し、配食サービスを利用している。
  4. 掃除は自分ではできず、訪問介護が週2回実施している。
  5. 洗濯機の操作が分からなくなり、家族が代行している。
  6. 公共交通機関の利用ができず、外出時は家族の送迎を要する。
  7. 薬の管理ができず、お薬カレンダーへのセットを家族が行っている。
  8. 書類の内容を理解できず、行政手続きはすべて家族が代行している。
  9. 電話の応対はできるが、内容を家族に正確に伝えられない。
  10. 訪問販売の契約をしてしまったことがあり、家族が注意している。
  11. 日常の意思決定は簡単なものに限られ、複雑な判断は困難である。
  12. 近隣との交流が途絶え、外出は通所サービスのみとなっている。
  13. 集団の中で過ごすことができず、通所を1時間で帰ることがある。
  14. ゴミ出しの曜日が分からず、近隣住民が協力している。
  15. 社会生活への適応に問題はなく、地域活動にも参加している。
  16. 年金の管理を成年後見人が行っている。
  17. 調理・洗濯・掃除のすべてに支援が必要な状態である。
  18. 意思の決定を求めると「お任せします」と答え、選択を回避する。
  19. 買い物の際、同じ物を繰り返し購入してしまう。
  20. 役割を持つ機会がなくなり、日中は何もせず過ごしている。

10. 特別な医療(15事例)

  1. 在宅酸素療法を実施しており、安静時1L・労作時2Lで24時間使用している。
  2. 胃ろうからの経管栄養を1日3回実施している。
  3. 膀胱留置カテーテルを留置しており、月2回訪問看護が交換している。
  4. 仙骨部の褥瘡に対し、訪問看護が週3回の処置を実施している。
  5. インスリン注射を1日2回、家族が実施している。
  6. 口腔内および気管内の吸引を1日5〜6回実施している。
  7. 人工肛門を造設しており、装具交換を週2回実施している。
  8. 中心静脈栄養を実施しており、輸液ポンプの管理が必要である。
  9. 疼痛管理のため、医療用麻薬の貼付剤を3日ごとに交換している。
  10. 週3回の血液透析に通院している。
  11. 腹膜透析を1日4回、家族が介助して実施している。
  12. 気管切開をしており、カニューレの管理を訪問診療医が行っている。
  13. 点滴による補液を週2回、訪問診療で実施している。
  14. モニター測定として、血圧・体温の測定を1日2回実施している。
  15. 特別な医療の実施はない。

11. 日常生活自立度・その他の状況(12事例)

  1. 障害高齢者の日常生活自立度はB2、認知症高齢者の日常生活自立度はIIIaと判断した。
  2. 認知症高齢者の日常生活自立度はIIbで、日中は独居となる時間帯に見守りが必要である。
  3. 調査時の状態は普段より良好で、家族によると調査を意識して気を張っていたとのこと。
  4. 独居であり、緊急時に自ら助けを求めることが困難な状況にある。
  5. 主介護者である妻自身も要介護1であり、十分な介護力が期待できない。
  6. 介護者が就労しており、平日日中は8時間程度独居となる。
  7. 過去6か月で入院が2回あり、状態の変動が大きい。
  8. 認定調査は入院中の病室にて実施した。退院後は状態が変わる可能性がある。
  9. 調査には長女が同席し、本人の回答に補足を得ながら実施した。
  10. 住環境に段差が多く、転倒リスクが高い状況である。
  11. 本人は現状を実際より良く申告する傾向があり、家族からの聞き取りを重視した。
  12. 前回認定時と比べ、歩行と認知面の両方に明らかな低下がみられる。

ケアマネが認定調査に立ち会うときの準備

認定調査そのものは市区町村または委託を受けた事業者が行いますが、ケアマネジャーが立ち会う場面は少なくありません。立ち会うなら、事前準備が結果を左右します。

  • 直近のモニタリング記録を見返す過去3か月で起きた転倒・失禁・不穏などの出来事を、日付と回数で拾い出しておきます。
  • 家族に「盛らず、隠さず」を伝える本人が実際より良く見せようとするのはよくあることです。家族から実態を補足してもらえるよう、事前に伝えておきます。
  • サービス事業所から情報を集める通所や訪問での様子は、自宅での調査では見えません。事業所からの記録を用意します。
  • 調査当日の状態が普段と違えばその場で伝える「今日は調子が良い日です」の一言が、特記事項に反映されます。
  • 終わったら支援経過に記録する調査日・調査員・立会者・伝えた内容を残しておきます。
新人ケアマネ新人

本人の前で「実はできていません」と言うのは、失礼にならないでしょうか。

ベテランケアマネ先輩

気を遣う場面ね。本人の尊厳を守りながら実態を伝えるのが腕の見せどころよ。「ご本人はよく頑張っておられますが、ご家族の支えがあってのことなので、その部分もお伝えしますね」という言い方なら角が立たないわ。別室で調査員に補足する方法もあるの。

よくある質問(FAQ)

特記事項は全項目に書かないといけませんか?
すべての項目に記載が必要というわけではありません。ただし、選択肢だけでは実態が伝わらない項目、選択肢と実際の状況にずれがある項目、介護の手間が特に大きい項目については、必ず記載してください。
ケアマネが認定調査を行うことはありますか?
更新認定などにおいて、市区町村が居宅介護支援事業所等に調査を委託する場合があります。委託の範囲や条件は保険者によって異なるため、確認してください。
調査結果に納得できないときはどうすればよいですか?
認定結果に不服がある場合は、都道府県の介護保険審査会へ審査請求を行う方法があります。実務上は区分変更申請で対応することも多く、状況に応じた選択が必要です。
「調子の良い日」に調査が当たってしまったら?
その場で調査員に伝えてください。「今日は普段より状態が良い」という情報自体が特記事項に記載されるべき内容です。日内変動や日差変動があること自体が、介護の手間を示す重要な情報になります。
特記事項に家族の負担を書いてもよいですか?
介護の手間を示す情報として重要です。ただし家族への非難ととられる表現は避け、「介護者が夜間に2〜3回起きて対応している」といった事実の記述にとどめてください。
まとめ
  • 特記事項は、一次判定の結果を審査会が動かすための材料。選択肢では表せない実態を伝える唯一の欄。
  • 書き方の要は「能力ではなく介護の手間」「頻度と時間を数値で」「具体的な場面を1つ」「選択肢とのずれは理由も書く」の4原則。
  • 「時々」「たまに」は解釈が人によって大きく変わる。必ず週◯回・1回◯分と数値化する。
  • 推測は書かない。聞き取った情報は「長女によると〜とのこと」と出所を明記する。
  • ケアマネが立ち会うなら、直近3か月の出来事を日付と回数で拾い出してから臨む。

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