【過去問解説】第37回(令和6年度)介護福祉士国家試験|全125問

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第37回(令和6年度)介護福祉士国家試験の全125問を、問題文・選択肢・正答・選択肢ごとの解説までまとめて掲載します。受験者75,387人、合格率78.3%という結果でした。

合格点は125点中70点以上で、例年より高い水準になりました。次回に向けて、出題の傾向とあわせて確認してください。

この記事でわかること
  • 第37回介護福祉士国家試験の全125問と正答
  • 選択肢ごとの解説と、押さえておきたい要点
  • 合格基準点と11科目群の内訳
  • 受験者数・合格者数・合格率
  • 解答早見表(自己採点用)
出典と注意問題文・選択肢・正答は、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表している試験問題および「合格基準及び正答」にもとづいています。解説は当サイトが独自に作成したもので、公式見解ではありません。制度に関する記述は出題時点の内容です。学習にあたっては最新の制度を確認してください。
目次

第37回(令和6年度)介護福祉士国家試験の概要

項目内容
試験日令和7年1月26日(日)
試験地35都道府県
合格発表日令和7年3月24日(月)
受験者数75,387人
合格者数58,992人
合格率78.3%
出題数125問(1問1点)
新人ケアマネ新人

合格率が78%を超えているのですね。

ベテランケアマネ先輩

そうね。ただ、合格点も70点と高かったの。合格点は問題の難易度で補正されるから、やさしい回ほど上がるのよ。「60%取れば受かる」と覚えていると足をすくわれるわ。

合格基準と合格点

合格するには、次の2つの条件を両方とも満たす必要があります。

  • 総得点125点に対し、70点以上を得点すること(総得点の60%程度を基準とし、問題の難易度で補正されます)
  • 上の条件を満たしたうえで、11の科目群すべてにおいて得点があること

11の科目群は次のとおりです。

①人間の尊厳と自立、介護の基本②人間関係とコミュニケーション、コミュニケーション技術
③社会の理解④生活支援技術
⑤介護過程⑥こころとからだのしくみ
⑦発達と老化の理解⑧認知症の理解
⑨障害の理解⑩医療的ケア
⑪総合問題

1科目群でも0点があると、総得点が足りていても不合格になります。捨て科目をつくらないことが、この試験の鉄則です。

第37回と第38回の違い

第37回の次の回である第38回(令和7年度)から、試験を3つのパートに分けて合否を判定するパート合格制が導入されました。第37回まではこの仕組みがなく、一度の受験で全125問を解き、総得点で判定されていました。

項目第37回第38回
パート合格なしあり(A・B・Cの3パート)
合格点125点中70点以上125点中64点以上
合格率78.3%70.1%

過去問を解くときは、この回にはパートの区切りがない点を踏まえて取り組んでください。

新人ケアマネ新人

合格点が回によって6点も違うのですね。

ベテランケアマネ先輩

そこが大事なところ。難易度で補正されるから、目標は「60%」ではなく「7割以上を安定して取る」くらいに置いておくと安心よ。

第37回介護福祉士国家試験の全125問と解説

ここからは、全125問を問題番号順に掲載します。○が正答の選択肢、×が誤りの選択肢です。選択肢ごとの解説を読み、なぜ誤りなのかまで押さえておくと、次回の得点力につながります。

問題1

次の記述のうち,介護福祉職がアドボカシー(advocacy)の視点から行う対応として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 介護を行う前には,利用者に十分な説明をして同意を得る。
  • × 2 利用者の介護計画を作成するときに,他職種に専門的な助言を求める。
  • × 3 利用者個人の趣味を生かして,レクリエーション活動を行う。
  • ○ 4 希望を言い出しにくい利用者の意思をくみ取り,その実現に向けて働きかける。
  • × 5 視覚障害者が必要とする情報を,利用しやすいようにする。
正答 4アドボカシーは権利擁護・代弁を意味します。自分で希望を言えない人の意思をくみ取り、その実現に向けて働きかけることが中心です。

選択肢1 説明して同意を得ることは、インフォームドコンセントにあたります。

選択肢2 他職種に助言を求めることは、多職種連携の取り組みです。

選択肢3 趣味を生かした活動は、個別性を尊重したケアにあたります。

選択肢4 正答です。希望を言い出しにくい人の思いをくみ取り、代弁して実現に向けて動くことがアドボカシーです。

選択肢5 情報を利用しやすくすることは、合理的配慮や情報保障にあたります。

問題2

Aさん(83歳,女性,要介護3)は,脳梗塞(cerebral infarction)の後遺症で左片麻痺があり,介護老人福祉施設で生活している。家族から,「できることは自分で行ってほしい」と希望があり,Aさんは自室から食堂まで車いすで自走することを日課としている。1週間前から,介護福祉士養成施設の学生がAさんのフロアで実習を開始した。数日前からAさんは実習生に,「今日は腕が痛いので,食堂まで車いすを押してください」と依頼するようになった。悩んだ実習生は,実習指導者に相談をした。実習生に対する実習指導者の最初の助言として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 「Aさんの腕は痛くないので,気にしないでください」
  • × 2 「どのようなときも,Aさん自身で行ってもらうことが必要です」
  • × 3 「ご家族から自分で行うように,言われています」
  • × 4 「それは自立につながらないので,車いすを押さないでください」
  • ○ 5 「Aさんが依頼する理由を,まず考えてみることが大切です」
正答 5自立支援では、できることを奪わない一方で、本人の訴えの背景を確かめることが先になります。断ることも受け入れることも、理由を知ってから判断します。

選択肢1 痛くないと決めつけることは、本人の訴えを否定する対応です。

選択肢2 どのようなときも自分で行ってもらうという考え方は、状態の変化に対応できません。

選択肢3 家族の希望を理由に断ることは、本人の訴えに向き合っていません。

選択肢4 自立につながらないと決めつけて断るのは、理由を確かめていない対応です。

選択肢5 正答です。なぜ依頼するようになったのか、その理由を考えることが最初の一歩になります。体調の変化が隠れていることもあります。

問題3

人間関係と心理に関する次の記述のうち,適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 自己愛とは,自分という存在を,他人と区別して意識することである。
  • ○ 2 自己同一性の確立とは,自分とは何かという認識をもつことである。
  • × 3 自我とは,日常行動に影響を与える,表面化していない意識のことである。
  • × 4 自己覚知とは,コミュニケーションにおいて自分について話すことである。
  • × 5 自己中心性とは,自分の意思で自分の行動をコントロールすることである。
正答 2心理に関する用語の定義を入れ替えた出題です。自己覚知、自己開示、自我、自己同一性の意味を正確に押さえます。

選択肢1 自分を他人と区別して意識することは、自己意識にあたります。自己愛は自分を価値ある存在として受け止める感情です。

選択肢2 正答です。自己同一性の確立とは、自分とは何者かという一貫した認識を持つことを指します。

選択肢3 表面化していない意識は無意識です。自我は、現実に合わせて調整する働きを指します。

選択肢4 自分について話すことは自己開示です。自己覚知は、自分の価値観や傾向を客観的に理解することです。

選択肢5 自分の行動をコントロールすることは自己統制です。自己中心性は、他者の視点に立つことが難しい状態を指します。

問題4

Aさん(80歳,男性)は,有料老人ホームに入所することになった。一人暮らしが長かったAさんは,入所当日,担当の介護福祉職と話すことに戸惑っている様子で,なかなか自分のことを話そうとはしなかった。介護福祉職は,一方的な働きかけにならないように,Aさんとコミュニケーションをとるとき,あいづちを打ちながらAさんの発話を引き出すように心がけた。このときの,介護福祉職の対応の意図に当てはまるものとして,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 互いの自己開示
  • × 2 コミュニケーション能力の評価
  • × 3 感覚機能の低下への配慮
  • × 4 認知機能の改善
  • ○ 5 双方向のやり取り
正答 5あいづちを打って相手の発話を引き出すのは、一方通行にせず、やり取りを往復させるための働きかけです。

選択肢1 自己開示は、自分のことを伝える技法です。ここでは行っていません。

選択肢2 能力を評価することが目的ではありません。

選択肢3 感覚機能への配慮であれば、声の大きさや話す速さを調整します。

選択肢4 認知機能の改善を目的とした関わりではありません。

選択肢5 正答です。一方的な働きかけにならないようにという意図から、双方向のやり取りをつくろうとしています。

問題5

次の記述のうち,介護福祉職のキャリアパスに関するものとして,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 介護計画を作成するときのポイントを明確にする。
  • × 2 介護福祉職の業務マニュアルを具体化する。
  • × 3 利用サービスに応じて求められる関係書類を検討する。
  • × 4 介護施設に必要な設備基準について確認する。
  • ○ 5 介護福祉職として必要な能力や経験を明確にする。
正答 5キャリアパスは、職員がどのような段階を経て成長していくかを示す道筋です。求められる能力と経験を明確にすることが中心になります。

選択肢1 介護計画の作成方法は、業務の手順に関することです。

選択肢2 業務マニュアルの具体化も、日々の業務の標準化に関することです。

選択肢3 関係書類の検討は、事務手続きに関することです。

選択肢4 設備基準の確認は、施設の運営に関することです。

選択肢5 正答です。段階ごとに必要な能力や経験を示すことが、キャリアパスの中身になります。

問題6

B介護老人福祉施設に,学校を卒業したばかりの元気なC介護福祉職が加わった。2か月後,ユニットリーダーが,「最近,C介護福祉職に笑顔が少ない。いつもとちがう様子だ」と,フォロワーであるD介護福祉職に話した。D介護福祉職はチームの一員として何ができるのかを考えた。D介護福祉職が最初に行うフォロワーシップとして,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 C介護福祉職に対して,元気を出すように励ます。
  • ○ 2 ユニットリーダーが気になっていることを詳しく聞く。
  • × 3 C介護福祉職の状況をユニット内のほかのメンバーと速やかに共有する。
  • × 4 施設長に対して,何か指示を出すようにお願いする。
  • × 5 C介護福祉職に対して,介助方法について教える。
正答 2フォロワーシップは、リーダーを支えながらチームに貢献する働きです。行動の前に、まず状況を正確に把握することから始めます。

選択肢1 元気を出すよう励ますだけでは、背景にある事情が分かりません。

選択肢2 正答です。リーダーが何を気にしているのかを詳しく聞き、状況を把握することが最初の行動になります。

選択肢3 本人の同意なく状況を広く共有すると、信頼を損ないます。

選択肢4 施設長に指示を求めるのは、フォロワーとしての主体的な関わりではありません。

選択肢5 介助方法を教えることは、笑顔が少ない理由への対応になっていません。

問題7

社会福祉法に基づく社会福祉法人に関する次の記述のうち,適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 収益事業は禁止されている。
  • × 2 所轄庁は内閣府である。
  • × 3 設立時に所轄庁の認可は不要である。
  • ○ 4 評議員会を置く必要がある。
  • × 5 解散は禁止されている。
正答 4社会福祉法人は、所轄庁の認可を受けて設立され、評議員会の設置が義務づけられています。収益事業も一定の条件で行えます。

選択肢1 収益事業は、社会福祉事業に支障がない範囲で行うことができます。

選択肢2 所轄庁は原則として都道府県知事です。内閣府ではありません。

選択肢3 設立には所轄庁の認可が必要です。

選択肢4 正答です。評議員会は必置の機関で、法人運営の重要事項を決議します。

選択肢5 解散が禁止されているわけではありません。所定の手続きにより解散できます。

問題8

次の記述のうち,定期巡回・随時対応型訪問介護看護の説明として,正しいものを1つ選びなさい。

  • × 1 利用定員は,9人以下と定められている。
  • ○ 2 日中・夜間を通じて,提供するサービスである。
  • × 3 認知症対応型共同生活介護(認知症高齢者グループホーム)に入居する利用者に対して,機能訓練を行うサービスである。
  • × 4 通い,泊まり,看護の3種類の組合せによるサービスである。
  • × 5 都道府県が事業者の指定,指導,監督を行うサービスである。
正答 2定期巡回・随時対応型訪問介護看護は、日中も夜間も、定期的な訪問と随時の対応を組み合わせて提供する地域密着型サービスです。

選択肢1 利用定員の定めはありません。9人以下という定員は、認知症対応型通所介護などに定められたものです。

選択肢2 正答です。24時間を通じて、定期巡回と随時対応、訪問看護を組み合わせて提供します。

選択肢3 グループホームの入居者は、原則としてこのサービスの対象になりません。

選択肢4 通い・泊まり・訪問を組み合わせるのは、小規模多機能型居宅介護です。

選択肢5 地域密着型サービスのため、指定や指導監督を行うのは市町村です。

問題9

Aさん(48歳,会社員)は,うつ症状から体調不良が続き,仕事を休むことが増えたため,自主的に退職した。その後,体調は回復したが,再就職先がなかなか見つからなかった。しばらく貯金で生活していたが,数か月後,生活を営むことができなくなってしまった。頼れる親族はなく,生活保護を受給することにした。この事例において,日本国憲法に基づいてAさんに保障された権利として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 団体交渉権
  • × 2 平等権
  • × 3 財産権
  • × 4 思想の自由
  • ○ 5 生存権
正答 5生活保護は、日本国憲法第25条が定める生存権を具体化した制度です。健康で文化的な最低限度の生活を営む権利にあたります。

選択肢1 団体交渉権は、労働者が使用者と交渉する権利です。

選択肢2 平等権は、法の下の平等を定めたものです。

選択肢3 財産権は、財産を保障する権利です。

選択肢4 思想の自由は、内心の自由を保障するものです。

選択肢5 正答です。生活保護の受給は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利である生存権にもとづきます。

問題10

次の記述のうち,保健所に関するものとして,正しいものを1つ選びなさい。

  • × 1 保健師助産師看護師法に基づいて設置されている。
  • × 2 すべての市町村に設置の義務がある。
  • ○ 3 業務には精神保健に関する事項が含まれている。
  • × 4 歯科衛生士を置かなくてはならない。
  • × 5 児童の一時保護を行う。
正答 3保健所は地域保健法にもとづき、都道府県や政令指定都市などに設置されます。精神保健、難病、感染症など専門的で広域的な業務を担います。

選択肢1 根拠となる法律は地域保健法です。

選択肢2 すべての市町村に設置義務はありません。住民に身近な業務は市町村保健センターが担います。

選択肢3 正答です。精神保健に関する相談や訪問指導は、保健所の業務に含まれます。

選択肢4 歯科衛生士の必置の定めはありません。

選択肢5 児童の一時保護を行うのは児童相談所です。

問題11

地域包括支援センターの業務に関する記述として,正しいものを1つ選びなさい。

  • ○ 1 地域ケア会議の開催
  • × 2 施設サービスのケアプランの作成
  • × 3 成年後見制度の申請
  • × 4 介護認定審査会の設置
  • × 5 地域密着型サービスの事業者の指導・監督
正答 1地域包括支援センターの業務は、総合相談支援、権利擁護、包括的・継続的ケアマネジメント支援、介護予防ケアマネジメントの4つです。地域ケア会議の開催もその一環です。

選択肢1 正答です。地域ケア会議を開催し、個別課題の検討から地域課題の把握につなげます。

選択肢2 施設サービス計画を作成するのは、施設の介護支援専門員です。

選択肢3 成年後見の申立てを行うのは、本人や親族、身寄りがない場合は市町村長です。センターは相談と支援を担います。

選択肢4 介護認定審査会を設置するのは市町村です。

選択肢5 地域密着型サービスの指導・監督を行うのも市町村です。

問題12

Bさん(85歳,男性,要支援1)は,自宅で一人暮らしをしている。最近,物忘れが多くなり,1か月前から地域支援事業の訪問型サービスを利用するようになった。ある日,Bさんが,「これからも自宅で生活したいが,日中,話し相手がいなくて寂しい」と介護福祉職に話した。次のうち,Bさんに介護福祉職が勧めるサービスとして,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 認知症対応型共同生活介護(認知症高齢者グループホーム)
  • × 2 介護老人福祉施設
  • ○ 3 第一号通所事業(通所型サービス)
  • × 4 夜間対応型訪問介護
  • × 5 居宅療養管理指導
正答 3要支援1で総合事業を利用している人が、日中の交流を求めている場面です。通所型サービスであれば、今の生活を続けながら人と関われます。

選択肢1 グループホームは共同生活の住まいです。自宅で生活したいという希望に合いません。

選択肢2 介護老人福祉施設は、原則として要介護3以上が対象の入所施設です。

選択肢3 正答です。第一号通所事業であれば、自宅での生活を続けながら日中の交流の場を持てます。

選択肢4 夜間対応型訪問介護は要介護者が対象で、日中の話し相手という希望にも合いません。

選択肢5 居宅療養管理指導は、医師や薬剤師などによる管理や指導を行うサービスです。

問題13

介護保険制度に関する記述として,正しいものを1つ選びなさい。

  • × 1 第1号被保険者の保険料は,都道府県が徴収する。
  • × 2 第1号被保険者の保険料は,全国一律である。
  • × 3 第2号被保険者の保険料は,年金保険の保険料と合わせて徴収される。
  • ○ 4 財源には,第1号被保険者の保険料と第2号被保険者の保険料が含まれる。
  • × 5 介護保険サービスの利用者負担割合は,一律,1割である。
正答 4介護保険の財源は、公費50%と保険料50%で構成され、保険料は第1号被保険者と第2号被保険者の両方から集められます。徴収の仕組みを取り違えさせる出題です。

選択肢1 第1号被保険者の保険料を徴収するのは市町村です。都道府県ではありません。

選択肢2 第1号被保険者の保険料は、市町村ごとに定められます。全国一律ではありません。

選択肢3 第2号被保険者の保険料は、加入している医療保険の保険料と合わせて徴収されます。年金保険ではありません。

選択肢4 正答です。財源のうち保険料部分は、第1号被保険者と第2号被保険者の保険料でまかなわれています。

選択肢5 利用者負担の割合は、所得に応じて1割から3割です。一律ではありません。

問題14

障害者の雇用の促進等に関する法律に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。

  • ○ 1 2024年度(令和6年度)の民間企業の法定雇用率は,2.5%である。
  • × 2 精神障害者は,法定雇用率の対象から除外されている。
  • × 3 2024年度(令和6年度)に,障害者の雇用義務が生じるのは,従業員101人以上の事業主である。
  • × 4 週所定労働時間が10時間以上20時間未満の労働は認められていない。
  • × 5 2024年度(令和6年度)の事業主支援(助成金)は,2023年度(令和5年度)以前と同じである。
正答 1障害者雇用の法定雇用率は段階的に引き上げられています。2024年度は民間企業で2.5%、対象となる事業主は従業員40人以上です。

選択肢1 正答です。2024年度の民間企業の法定雇用率は2.5%に引き上げられました。

選択肢2 精神障害者も法定雇用率の算定対象に含まれます。除外されていません。

選択肢3 雇用義務が生じるのは従業員40人以上の事業主です。101人以上ではありません。

選択肢4 週所定労働時間が10時間以上20時間未満の特定短時間労働者も、実雇用率に算定できるようになりました。

選択肢5 事業主への助成金は拡充されています。以前と同じではありません。

問題15

「障害者総合支援法」のサービスに関する次の記述のうち,適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 介護給付費の支給を受けるときに,障害支援区分の認定は不要である。
  • ○ 2 短期入所は介護給付の1つである。
  • × 3 地域生活支援事業は,国が実施主体である。
  • × 4 自立支援給付は応益負担である。
  • × 5 行動援護は訓練等給付の1つである。(注)「障害者総合支援法」とは,「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」のことである。
正答 2障害者総合支援法のサービスは、介護給付と訓練等給付に分かれます。介護給付には障害支援区分の認定が必要で、負担は応能負担です。

選択肢1 介護給付費の支給を受けるには、障害支援区分の認定が必要です。

選択肢2 正答です。短期入所(ショートステイ)は介護給付に含まれます。

選択肢3 地域生活支援事業の実施主体は市町村および都道府県です。国ではありません。

選択肢4 自立支援給付の利用者負担は、所得に応じた応能負担です。応益負担ではありません。

選択肢5 行動援護は介護給付に含まれます。訓練等給付ではありません。

問題16

障害児支援に関する次の記述のうち,適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 サービスを受けるには,療育手帳の取得が必要である。
  • × 2 放課後等デイサービスは,子ども・子育て支援法に基づく支援である。
  • × 3 障害児通所支援の利用には,障害児支援利用計画の作成は不要である。
  • × 4 障害児入所支援は,すべての市町村が実施主体である。
  • ○ 5 保育所等訪問支援は,保育所等を訪問し,障害のある児童が集団生活に適応できるように専門的な支援を行う。
正答 5障害児支援は児童福祉法にもとづきます。通所支援の実施主体は市町村、入所支援は都道府県という違いを押さえます。

選択肢1 療育手帳がなくても、必要性が認められればサービスを利用できます。

選択肢2 放課後等デイサービスは児童福祉法にもとづく支援です。

選択肢3 障害児通所支援の利用には、障害児支援利用計画の作成が必要です。

選択肢4 障害児入所支援の実施主体は都道府県です。市町村ではありません。

選択肢5 正答です。保育所等訪問支援は、保育所などを訪問し、集団生活への適応に向けた専門的な支援を行うサービスです。

問題17

次の記述のうち,サービス付き高齢者向け住宅に関するものとして,正しいものを1つ選びなさい。

  • ○ 1 「高齢者住まい法」に基づく,高齢者のための住まいである。
  • × 2 65歳以上の者が,市町村の措置によって入居する。
  • × 3 認知症高齢者を対象とした,共同生活の住居である。
  • × 4 食事サービスの提供が義務づけられている。
  • × 5 介護サービスの提供が義務づけられている。(注)「高齢者住まい法」とは,「高齢者の居住の安定確保に関する法律」のことである。
正答 1サービス付き高齢者向け住宅は、高齢者住まい法にもとづく賃貸住宅です。義務づけられているのは状況把握と生活相談のサービスです。

選択肢1 正答です。高齢者住まい法にもとづき、都道府県などに登録される高齢者向けの住まいです。

選択肢2 契約により入居します。市町村の措置による入居ではありません。

選択肢3 認知症高齢者を対象とした共同生活の住居は、認知症対応型共同生活介護(グループホーム)です。

選択肢4 食事の提供は任意のサービスです。義務づけられてはいません。

選択肢5 介護サービスの提供も義務ではありません。必要に応じて外部のサービスを利用します。

問題18

Cさん(60歳,男性)は,休日に自宅で趣味の家庭菜園の作業中に脳出血(cerebral hemorrhage)を起こして救急搬送された。特に麻痺はなく,その後,リハビリテーション病院に転院した。現在は,高次脳機能障害(higher brain dysfunction)の治療とリハビリテーションに専念している。医療費を支払うときにCさんが利用する制度として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 介護保険制度
  • × 2 労働者災害補償保険制度
  • × 3 雇用保険制度
  • ○ 4 医療保険制度
  • × 5 年金制度
正答 4医療費の支払いに使う制度を問う問題です。休日に自宅で趣味の作業中に起きた発症であり、業務や通勤とは関係がありません。

選択肢1 介護保険制度は、要介護認定を受けたうえで介護サービスに使う制度です。医療費の支払いには使いません。

選択肢2 労働者災害補償保険は、業務中や通勤中の負傷や疾病が対象です。休日の自宅での発症は該当しません。

選択肢3 雇用保険制度は、失業や育児・介護休業などに関する給付の制度です。

選択肢4 正答です。治療やリハビリテーションにかかる医療費は、医療保険制度を使って支払います。

選択肢5 年金制度は、老齢・障害・遺族に対する所得保障の制度です。

問題19

次のうち,恐怖や不安,喜びなどの情動に関わる脳の機能局在の部位として,正しいものを1つ選びなさい。

  • ○ 1 扁桃体
  • × 2 小脳
  • × 3 下垂体
  • × 4 海馬
  • × 5 視床下部
正答 1脳の部位と働きの対応を問う定番の出題です。扁桃体は情動、海馬は記憶、小脳は運動の調整、視床下部は自律機能の調節を担います。

選択肢1 正答です。扁桃体は、恐怖や不安、快・不快といった情動に関わる部位です。

選択肢2 小脳は、体のバランスや運動の調整を担います。

選択肢3 下垂体は、ホルモンの分泌を担う内分泌器官です。

選択肢4 海馬は、新しい記憶の形成に関わる部位です。

選択肢5 視床下部は、体温や食欲、自律神経の調節を担います。

問題20

次のうち,顔の感覚に関与する脳神経として,正しいものを1つ選びなさい。

  • × 1 嗅神経
  • ○ 2 三叉神経
  • × 3 顔面神経
  • × 4 迷走神経
  • × 5 舌下神経
正答 2顔に関わる脳神経は、感覚が三叉神経、運動(表情筋)が顔面神経という組合せで覚えます。名前が似ているため入れ替えて問われます。

選択肢1 嗅神経は、においを感じる神経です。

選択肢2 正答です。三叉神経は、顔の触覚や痛覚などの感覚をつかさどります。

選択肢3 顔面神経は、表情筋を動かす運動の神経です。顔の感覚ではありません。

選択肢4 迷走神経は、内臓の働きを調節する神経です。

選択肢5 舌下神経は、舌の運動をつかさどる神経です。

問題21

次の記述のうち,鼻の構造と機能として,適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 鼻腔は前鼻道・中鼻道・後鼻道に分かれる。
  • ○ 2 鼻毛は塵や埃を除去する。
  • × 3 鼻腔の奥は喉頭に直接つながっている。
  • × 4 鼻腔には毛細血管は少ない。
  • × 5 嗅細胞は外鼻孔にある。
正答 2鼻は、空気を温め、湿らせ、異物を取り除く働きを持ちます。鼻腔の構造と嗅細胞の位置もあわせて押さえます。

選択肢1 鼻腔は、上鼻道・中鼻道・下鼻道に分かれます。前・中・後ではありません。

選択肢2 正答です。鼻毛は、吸い込んだ空気に含まれる塵や埃を取り除く働きをします。

選択肢3 鼻腔の奥は咽頭につながっています。喉頭はその先にあります。

選択肢4 鼻腔には毛細血管が豊富にあります。空気を温めるためです。

選択肢5 嗅細胞は鼻腔の上部にあります。外鼻孔(鼻の穴の入口)ではありません。

問題22

次のうち,歯周病(periodontal disease)の症状として,適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 歯のくぼみの形成
  • × 2 歯の硬組織の軟化
  • × 3 歯髄の炎症・疼痛
  • × 4 歯のエナメル質の侵蝕
  • ○ 5 歯周ポケットの形成
正答 5歯周病は歯を支える組織の病気、う蝕(虫歯)は歯そのものが溶ける病気です。症状を入れ替えて問う出題が続いています。

選択肢1 歯にくぼみができるのは、う蝕の症状です。

選択肢2 歯の硬組織が軟らかくなるのも、う蝕の進行によるものです。

選択肢3 歯髄の炎症や疼痛は、う蝕が神経まで達したときの症状です。

選択肢4 エナメル質が溶けるのも、う蝕や酸による変化です。

選択肢5 正答です。歯と歯ぐきの間の溝が深くなる歯周ポケットの形成は、歯周病に特徴的な症状です。

問題23

Aさん(78歳,女性)は,友人から口臭を指摘されて悩んでいる。また,食事をするときに,「水分と一緒に食べないと飲み込みにくい」とも話している。Aさんに歯の欠損,麻痺はなく,ストレスの訴えもない。次のうち,Aさんのからだの中で,機能低下が考えられるものとして,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 咀嚼
  • × 2 蠕動運動
  • × 3 嗅覚
  • ○ 4 唾液分泌
  • × 5 胃液分泌
正答 4口臭があり、水分がないと飲み込みにくいという訴えから、口の中が乾いている状態を考えます。歯の欠損や麻痺がない点も手がかりです。

選択肢1 咀嚼の機能が低下していれば、歯の欠損や麻痺がみられるはずです。Aさんには該当しません。

選択肢2 蠕動運動の低下は、便秘や腹部の症状として現れます。口臭や飲み込みにくさの原因とは考えにくいものです。

選択肢3 嗅覚の低下では、口臭や嚥下のしにくさは説明できません。

選択肢4 正答です。唾液の分泌が減ると、口の中が乾いて口臭が生じ、食べ物をまとめて飲み込むことも難しくなります。

選択肢5 胃液の分泌の低下では、口臭や飲み込みにくさは説明できません。

問題24

皮膚の構造に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 表皮の厚さは平均2.0mmである。
  • × 2 真皮には角質層がある。
  • ○ 3 外界と接する組織は表皮である。
  • × 4 皮脂腺は皮下組織にある。
  • × 5 表皮の最表面は基底層である。
正答 3皮膚は外側から表皮・真皮・皮下組織の3層です。表皮はさらに角質層から基底層までに分かれ、最表面は角質層です。

選択肢1 表皮の厚さは0.2mm程度です。2.0mmではありません。

選択肢2 角質層は表皮の一部です。真皮にはありません。

選択肢3 正答です。外界と接しているのは、いちばん外側にある表皮です。

選択肢4 皮脂腺は真皮にあります。皮下組織ではありません。

選択肢5 表皮の最表面は角質層です。基底層は表皮の最も内側にあります。

問題25

次のうち,高齢者が嗜好や温度覚の低下によって高温浴を希望した場合に,説明すべき高温浴の特徴として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ○ 1 血圧の上昇
  • × 2 腸蠕動の促進
  • × 3 腎機能の促進
  • × 4 副交感神経の亢進
  • × 5 心機能の抑制
正答 142度以上の高温浴では交感神経が優位になり、血圧と心拍が上がります。ぬるめの湯は副交感神経を優位にして体を休めます。

選択肢1 正答です。高温浴では交感神経が優位になり、血管が収縮して血圧が上がります。高齢者では心臓への負担が大きくなります。

選択肢2 腸の動きは、副交感神経が優位なときに活発になります。高温浴では促進されません。

選択肢3 高温浴によって腎機能が促進されることはありません。

選択肢4 高温浴で亢進するのは交感神経です。副交感神経ではありません。

選択肢5 心機能は抑制されず、心拍数が上がって負担が増します。

問題26

次のうち,食物の栄養素の大部分を吸収する部位として,正しいものを1つ選びなさい。

  • × 1 胃
  • ○ 2 小腸
  • × 3 直腸
  • × 4 横行結腸
  • × 5 S状結腸
正答 2消化管の役割分担を押さえます。胃は消化、小腸は栄養素の大部分の吸収、大腸は水分の吸収を担います。

選択肢1 胃では主に消化が行われます。吸収されるのはアルコールなど一部に限られます。

選択肢2 正答です。栄養素の大部分は小腸で吸収されます。

選択肢3 直腸は便をためる部位です。

選択肢4 横行結腸では水分が吸収されます。栄養素の大部分ではありません。

選択肢5 S状結腸も水分の吸収と便の輸送を担う部位です。

問題27

次の記述のうち,レム睡眠に関するものとして,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ○ 1 記憶を整理し,定着させる。
  • × 2 脳を休息させる。
  • × 3 入眠初期に出現する。
  • × 4 成長ホルモンの分泌を促す。
  • × 5 深い眠りの状態である。
正答 1レム睡眠は体が休み脳が活動している浅い眠り、ノンレム睡眠は脳が休む深い眠りです。役割を入れ替えた出題が定番です。

選択肢1 正答です。レム睡眠中は、日中に得た情報が整理され、記憶として定着すると考えられています。

選択肢2 脳を休息させるのはノンレム睡眠です。

選択肢3 入眠初期に現れるのはノンレム睡眠です。レム睡眠は明け方にかけて増えます。

選択肢4 成長ホルモンの分泌が促されるのは、深いノンレム睡眠のときです。

選択肢5 深い眠りの状態はノンレム睡眠です。レム睡眠は浅い眠りです。

問題28

Bさん(76歳,男性)は,この数週間,日中に,「眠い」と訴えている。Bさんは毎日15時にコーヒー1杯を飲み,たばこを1本吸い,21時に就寝する。夜間の睡眠状態を数日間観察すると,睡眠中にぴくぴくと下肢が動いていることがたびたびあった。起床後,手足に異常を感じるかをBさんに確認したが,「特にない」とのことだった。次のうち,Bさんの睡眠障害の原因として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 ニコチン摂取
  • × 2 レム睡眠行動障害
  • × 3 レストレスレッグス症候群
  • × 4 カフェイン摂取
  • ○ 5 周期性四肢運動障害
正答 5睡眠中に本人が気づかないまま下肢が動く場合は、周期性四肢運動障害を考えます。むずむず感の自覚があるレストレスレッグス症候群と区別します。

選択肢1 たばこ1本の影響で、下肢の動きが繰り返し起こることは考えにくいものです。

選択肢2 レム睡眠行動障害では、夢の内容に合わせて大声を出したり激しく動いたりします。

選択肢3 レストレスレッグス症候群では、入眠前に脚のむずむず感を自覚します。Aさんは異常を感じていません。

選択肢4 15時のコーヒー1杯では、21時の入眠を妨げる可能性は低いと考えられます。

選択肢5 正答です。睡眠中に下肢が周期的に動き、本人に自覚がないことから、周期性四肢運動障害が最も考えられます。

問題29

次のうち,呼吸中枢がある部位として,正しいものを1つ選びなさい。

  • × 1 大脳
  • × 2 中脳
  • × 3 小脳
  • ○ 4 延髄
  • × 5 脊髄
正答 4延髄には、呼吸や循環など生命の維持に直結する中枢があります。脳幹の働きとして繰り返し問われます。

選択肢1 大脳は、思考や判断、随意運動を担います。

選択肢2 中脳は、眼球運動や姿勢の調節に関わります。

選択肢3 小脳は、運動の調整とバランスの保持を担います。

選択肢4 正答です。延髄には呼吸中枢と心臓血管中枢があり、生命の維持に直結します。

選択肢5 脊髄は、脳と末梢を結ぶ伝導路であり、反射の中枢でもあります。

問題30

次のうち,脳の機能停止を示す徴候に該当するものとして,適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 呼吸不全
  • × 2 溢流性尿失禁
  • × 3 心停止
  • × 4 蠕動運動の減弱
  • ○ 5 瞳孔散大・対光反射消失
正答 5脳の機能が停止しているかどうかは、脳幹の反射で判断します。瞳孔が開いたまま光に反応しないことは、その代表的な所見です。

選択肢1 呼吸不全は、呼吸の機能が低下した状態を指します。脳の機能停止を示すものではありません。

選択肢2 溢流性尿失禁は、尿が出しきれずにあふれる状態で、排尿の障害によるものです。

選択肢3 心停止は心臓の機能が止まった状態であり、脳の機能停止とは別に判断されます。

選択肢4 蠕動運動の減弱は、消化管の動きの低下です。

選択肢5 正答です。瞳孔が散大し、光を当てても縮まらない状態は、脳幹の機能が失われていることを示します。

問題31

次の記述のうち,子どもの標準的な成長として,適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 1歳半から2歳ごろに,ハイハイをして移動できるようになる。
  • ○ 2 生後9か月から1歳ごろに,指をさして自分の関心や欲求を他者に伝えられるようになる。
  • × 3 子どもが使う言葉が急に増える語彙爆発は,5歳を過ぎたころに生じる。
  • × 4 人見知りの反応は,2歳を過ぎたころに生じる。
  • × 5 イヤイヤをしてすぐに泣く行動は,第二反抗期に生じる。
正答 2乳幼児の発達の目安は、月齢とできることを結びつけて覚えます。指さしは生後9か月から1歳ごろ、語彙爆発は1歳半から2歳ごろです。

選択肢1 ハイハイは生後8か月から10か月ごろに始まります。1歳半から2歳ではもう歩いています。

選択肢2 正答です。生後9か月から1歳ごろに、指さしで自分の関心や欲求を相手に伝えられるようになります。

選択肢3 語彙爆発は1歳半から2歳ごろに起こります。5歳過ぎではありません。

選択肢4 人見知りは生後6か月から8か月ごろに現れます。

選択肢5 イヤイヤ期は第一反抗期にあたり、2歳前後に現れます。第二反抗期は思春期です。

問題32

次の記述のうち,神経性無食欲症(anorexia nervosa)に関するものとして,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ○ 1 活動性が高まる。
  • × 2 学童期に最も生じやすい。
  • × 3 太ることへの恐怖はみられない。
  • × 4 低体重の深刻さを理解している。
  • × 5 多くが男性である。
正答 1神経性無食欲症では、著しい低体重にもかかわらず太ることへの強い恐怖があり、本人は深刻さを認識していません。活動性が高いことも特徴です。

選択肢1 正答です。低体重にもかかわらず活動性が高く、よく動き回ることが特徴として知られています。

選択肢2 思春期から青年期に多く発症します。学童期が最も多いわけではありません。

選択肢3 太ることへの強い恐怖がみられます。

選択肢4 低体重の深刻さを認識できていないことが特徴です。

選択肢5 女性に多い疾患です。

問題33

Aさん(73歳,男性)は,会社の役員として勤めていたが,3年前に退職した。地域の老人クラブへの入会を勧められたが拒否している。毎年,敬老の日に記念品が配布されても,不快感を示して受け取らない。退職後も会社の状況を気にしていて,後輩とときどき連絡をとっている。Aさんは,身体が衰えることに強い不安を感じて,筋力トレーニングを毎日行っている。会社の後輩から,「いつも若々しいですね」と言われることに喜びを感じている。ライチャード(Reichard, S.)による,引退後の男性の5つの適応タイプのうち,Aさんに相当するものとして,適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 外罰(憤慨)型
  • × 2 内罰(自責)型
  • × 3 円熟(成熟)型
  • ○ 4 自己防衛(装甲)型
  • × 5 ロッキングチェアー(安楽椅子)型
正答 4ライチャードの5類型のうち、自己防衛型は、老いへの不安を活動で打ち消そうとするタイプです。老いを認めまいとする姿勢が特徴です。

選択肢1 外罰型は、うまくいかない原因を他人や環境のせいにするタイプです。

選択肢2 内罰型は、過去を悔やみ自分を責めるタイプです。

選択肢3 円熟型は、過去を受け入れ現実に前向きに関わるタイプです。

選択肢4 正答です。老人クラブや敬老の記念品を拒み、身体の衰えへの不安から鍛え続ける姿は、老いを認めまいとする自己防衛型にあたります。

選択肢5 ロッキングチェアー型は、活動から離れて気楽に過ごすタイプです。

問題34

次の記述のうち,結晶性知能に関する説明として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 感覚や運動に基づく知能である。
  • ○ 2 過去に得た知識を活用して問題を解決する能力である。
  • × 3 40〜50歳で急激に低下する。
  • × 4 知識や文化の影響よりも,生理的な老化の影響を受けやすい。
  • × 5 その場で新しい問題を解決する能力である。
正答 2結晶性知能は経験や知識の蓄積による能力で、高齢まで保たれます。流動性知能は新しい課題に対応する能力で、加齢の影響を受けやすいものです。

選択肢1 感覚や運動にもとづく能力は流動性知能にあたります。

選択肢2 正答です。結晶性知能は、これまでに得た知識や経験を生かして問題を解決する能力です。

選択肢3 結晶性知能は高齢になっても保たれやすく、40代から50代で急激に低下することはありません。

選択肢4 生理的な老化の影響を受けやすいのは流動性知能です。

選択肢5 その場で新しい問題を解決する能力は流動性知能です。

問題35

次の記述のうち,加齢に伴う感覚機能の変化として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 皮膚感覚が敏感になる。
  • × 2 高音域の聴力が高まる。
  • ○ 3 暗順応の時間が延長する。
  • × 4 味覚が敏感になる。
  • × 5 嗅覚が敏感になる。
正答 3加齢によって感覚機能は全体に低下します。とくに暗いところで目が慣れるまでの時間が延び、高音域から聞こえにくくなります。

選択肢1 皮膚感覚は鈍くなります。やけどや傷に気づきにくくなる原因です。

選択肢2 高音域から聞こえにくくなります。聴力が高まることはありません。

選択肢3 正答です。暗い場所で目が慣れるまでの時間が長くなります。夜間の転倒の原因にもなります。

選択肢4 味覚は鈍くなり、濃い味を好むようになります。

選択肢5 嗅覚も低下します。ガス漏れや食品の傷みに気づきにくくなります。

問題36

Bさん(74歳,女性)は,地方で一人暮らしをしている。持病はなく,認知機能の異常もない。ダンスサークルに通い,近所との付き合いも良好で,今の暮らしに満足している。最近,白髪が増え,友人との死別もあり,年をとったと感じている。ある日,一人息子(50歳,未婚)から,東京で一緒に住むことを提案された。Bさんは,「ここには知り合いがいるが,東京には誰もいない。ここが一番いい」と言った。すると息子は,Bさんに,「年をとると頑固になる。あと数年したら認知症(dementia)になるかもしれないので,自分と一緒に暮らすべきだ」と言った。次のうち,Bさんに関する記述として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 Bさんには,老性自覚はみられない。
  • × 2 Bさんには,友人との死別による悲嘆がみられる。
  • × 3 Bさんは,今,住んでいる環境や生活に適応できていない。
  • × 4 Bさんには,エイジズム(ageism)の考え方がみられる。
  • ○ 5 Bさんには,住み慣れた環境や仲間を喪失することへの不安がみられる。
正答 5住み慣れた土地を離れることへの抵抗を、頑固さや不適応と受け取らないことが大切です。年齢を理由に決めつける考え方はエイジズムです。

選択肢1 白髪が増え年をとったと感じているため、老性自覚はみられます。

選択肢2 友人との死別による悲嘆はうかがえますが、発言の中心は転居への思いです。

選択肢3 近所付き合いも良好で今の暮らしに満足しており、適応できています。

選択肢4 年をとると頑固になると決めつけているのは息子のほうです。Bさんの考え方ではありません。

選択肢5 正答です。「ここには知り合いがいるが、東京には誰もいない」という言葉に、住み慣れた環境と仲間を失うことへの不安が表れています。

問題37

次の記述のうち,サクセスフル・エイジング(successful aging)として,適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 長生きすることが,最大の目的である。
  • × 2 一人暮らしで,周囲の人と交流をしないようにしている。
  • × 3 膝に痛みがあるので,一日中ベッド上で過ごすようにしている。
  • ○ 4 難聴があるので,補聴器をつけてパソコン教室に通い始めた。
  • × 5 歌を上手に歌えなくなったので,カラオケに誘われても行かないようにしている。
正答 4サクセスフル・エイジングは、長寿そのものではなく、心身の機能を保ちながら社会と関わり続けることを指します。障害があっても工夫して活動を続ける姿が該当します。

選択肢1 長生きすることだけを目的とする考え方ではありません。

選択肢2 周囲との交流を絶つことは、社会参加から遠ざかる行動です。

選択肢3 一日中臥床していると、心身の機能がさらに低下します。

選択肢4 正答です。難聴があっても補聴器という手段を使い、新しい活動に参加しています。機能の低下を補いながら社会と関わる姿が該当します。

選択肢5 うまくできないことを理由に活動をやめると、参加の機会が失われます。

問題38

次のうち,老年症候群に直接関わる疾患として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 高血圧症(hypertension)
  • × 2 糖尿病(diabetes mellitus)
  • ○ 3 骨粗鬆症(osteoporosis)
  • × 4 心筋梗塞(myocardial infarction)
  • × 5 脂質異常症(dyslipidemia)
正答 3老年症候群は、加齢に伴って現れる、治療だけでは解決しにくい一連の症状や状態です。転倒、骨折、低栄養、認知機能の低下などが含まれます。

選択肢1 高血圧症は生活習慣病に分類されます。

選択肢2 糖尿病も生活習慣病です。

選択肢3 正答です。骨粗鬆症は転倒による骨折に直結し、老年症候群と深く関わる疾患です。

選択肢4 心筋梗塞は生活習慣病を背景とする循環器疾患です。

選択肢5 脂質異常症も生活習慣病にあたります。

問題39

次の記述のうち,2019年(令和元年)の認知症施策推進大綱に関する説明として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ○ 1 「共生」と「予防」を車の両輪として施策を推進していく。
  • × 2 「予防」とは,「認知症(dementia)にならない」という意味である。
  • × 3 「認知症高齢者等にやさしい地域づくり」を推進する7つの柱が示された。
  • × 4 「普及啓発・本人発信支援」として,家族が積極的に本人の意思を代弁することが示された。
  • × 5 策定後は,毎年施策の進捗を確認することが示された。
正答 1認知症施策推進大綱は、「共生」と「予防」を車の両輪とすることを基本的な考え方としています。予防の意味を取り違えさせる出題が定番です。

選択肢1 正答です。認知症になっても暮らし続けられる社会をつくる「共生」と、発症を遅らせ進行を緩やかにする「予防」を両輪として進めます。

選択肢2 ここでいう予防は、「ならない」という意味ではありません。発症を遅らせる、進行を緩やかにするという意味です。

選択肢3 示されたのは5つの柱です。7つではありません。

選択肢4 本人発信支援は、認知症のある本人が自ら発信することを支える取り組みです。家族が代弁することではありません。

選択肢5 毎年の進捗確認を定めたものではありません。

問題40

Aさん(84歳,女性,要介護3)は,アルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimerʼs type)で,介護老人福祉施設に入所している。赤ちゃんの人形を持っていて,「はなちゃん」と呼んで話しかけている。昼食のため,介護福祉職が居室を訪問すると,Aさんは不安そうな顔で,「はなちゃんがいなくなった。どこへ連れて行ったの?返して」と大声を出した。人形はAさんのロッカーの上に置かれていた。Aさんに対する介護福祉職の最初の声かけとして,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 「私を疑っているんですか」
  • × 2 「置いた場所を忘れたんですか」
  • ○ 3 「心配ですね,一緒に探しませんか」
  • × 4 「ご飯を食べてから探してはどうですか」
  • × 5 「ロッカーの上にあるのが見えないんですか」
正答 3訴えを否定せず、まず気持ちを受け止めます。物のありかを指摘するより、不安に寄り添って一緒に動く声かけが適切です。

選択肢1 疑っているのかと返すのは、介護福祉職側の感情を向ける対応です。

選択肢2 忘れたのかという問いかけは、できないことを突きつけることになります。

選択肢3 正答です。不安な気持ちを受け止め、一緒に探そうと伝えることで安心につながります。

選択肢4 食事を優先するよう促すことは、今の不安を後回しにする対応です。

選択肢5 見えないのかという言い方は、本人を責める響きになります。

問題41

認知症(dementia)の高齢者にみられる,せん妄に関する記述として,適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 覚醒レベルが重度に低下した状態である。
  • × 2 症状の変動が少ないことが特徴である。
  • × 3 夜間よりも日中に生じやすいことが特徴である。
  • × 4 認知機能障害がみられることはまれである。
  • ○ 5 関与する因子を特定することが重要である。
正答 5せん妄は、急に起こり、日内で変動する意識の障害です。脱水、薬剤、感染、環境の変化など、原因となる因子を見つけて取り除くことが対応の中心になります。

選択肢1 覚醒レベルは軽度から中等度に変動します。重度に低下した状態ではありません。

選択肢2 症状が変動することが特徴です。変動が少ないというのは誤りです。

選択肢3 夜間に生じやすいことが特徴です。夜間せん妄と呼ばれます。

選択肢4 注意の障害や認知機能の障害がみられます。まれではありません。

選択肢5 正答です。脱水や薬剤、環境の変化など関与する因子を特定し、取り除くことが重要です。

問題42

次の記述のうち,アルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimerʼs type)の特徴として,適切なものを1つ選びなさい。

  • ○ 1 近時記憶(新しい記憶)の障害は,初期から始まる。
  • × 2 特徴的な症状として幻視がある。
  • × 3 脳にアミロイドβが沈着し始めると,すぐに発症する。
  • × 4 歩行障害が多く現れるのは,初期の段階である。
  • × 5 嚥下障害が多く現れるのは,初期の段階である。
正答 1アルツハイマー型認知症は、近時記憶の障害から始まり、ゆっくりと進行します。歩行障害や嚥下障害は後期の症状です。

選択肢1 正答です。新しいことを覚えられない近時記憶の障害が、初期から現れます。

選択肢2 幻視が特徴的なのはレビー小体型認知症です。

選択肢3 アミロイドβの沈着は発症のかなり前から始まります。沈着してすぐに発症するわけではありません。

選択肢4 歩行障害が目立つのは後期です。初期ではありません。

選択肢5 嚥下障害も後期に現れる症状です。

問題43

次のうち,認知症(dementia)のリスクを高める要因として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 身体活動
  • × 2 不飽和脂肪酸の摂取
  • ○ 3 歯がなくなることによる咀嚼機能の低下
  • × 4 難聴による補聴器の使用
  • × 5 ボランティア活動
正答 3認知症の危険因子と防御因子を区別します。難聴の未対応、社会的孤立、咀嚼機能の低下などが危険因子、活動や交流は防御因子です。

選択肢1 身体活動は、認知症のリスクを下げる要因です。

選択肢2 不飽和脂肪酸の摂取も、リスクを下げる方向に働くとされています。

選択肢3 正答です。歯を失って咀嚼機能が低下することは、認知症のリスクを高める要因として知られています。

選択肢4 補聴器を使うことは、難聴による影響を減らし、リスクを下げる方向に働きます。

選択肢5 ボランティア活動は、社会参加としてリスクを下げる要因です。

問題44

次のうち,全般的な認知機能を評価する尺度であり,30点満点で20点以下を認知症の目安とするものとして,正しいものを1つ選びなさい。

  • × 1 バーセルインデックス(Barthel Index)
  • ○ 2 改訂長谷川式認知症スケール(HDS-R)
  • × 3 FAST(Functional Assessment Staging)
  • × 4 認知症高齢者の日常生活自立度判定基準
  • × 5 臨床的認知症尺度(CDR:Clinical Dementia Rating)
正答 2改訂長谷川式認知症スケールは30点満点で、20点以下が認知症の疑いとされます。評価尺度と点数の組合せは頻出です。

選択肢1 バーセルインデックスは、日常生活動作を評価する尺度です。

選択肢2 正答です。改訂長谷川式認知症スケールは30点満点で、20点以下が認知症の目安とされます。

選択肢3 FASTは、アルツハイマー型認知症の進行段階を評価するものです。

選択肢4 認知症高齢者の日常生活自立度判定基準は、生活の自立の程度をランクで示すものです。

選択肢5 臨床的認知症尺度は、重症度を5段階で評価する尺度です。

問題45

次の記述のうち,「認知症(dementia)の人の日常生活・社会生活における意思決定支援ガイドライン」(2018年(平成30年)(厚生労働省))で示されている,意思決定支援として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 認知症(dementia)の人の家族の意思を支援することである。
  • × 2 意思決定支援者は特定の職種に限定される。
  • × 3 一度,意思決定したら,最後まで同じ内容で支援する。
  • × 4 看取りの場面になってから支援を開始する。
  • ○ 5 身振りや表情の変化も意思表示として読み取る努力を最大限に行う。
正答 5意思決定支援ガイドラインでは、言葉によらない表出も意思表示として受け止めることが求められます。支援は繰り返し行い、内容も見直します。

選択肢1 支援の対象は本人の意思決定です。家族の意思を支援するものではありません。

選択肢2 意思決定支援者は特定の職種に限られません。関わるすべての人が担い手になります。

選択肢3 状況の変化に応じて、繰り返し確認し見直します。一度決めたら同じ内容で続けるものではありません。

選択肢4 看取りの場面に限らず、日常生活や社会生活の場面から支援を行います。

選択肢5 正答です。身振りや表情の変化も意思表示として読み取る努力を最大限に行うことが示されています。

問題46

次の記述のうち,回想法として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 肩や背中から優しくゆっくりと触れる。
  • × 2 共感を通して,認知症(dementia)の人が体験している現実を受け入れる。
  • × 3 見当識を高めるために,時間や場所,現在の状況を説明する。
  • ○ 4 昔の写真や音楽を活用して,記憶を活性化する。
  • × 5 残存能力を活用し,共同作業を通して仲間をつくる。
正答 4非薬物的な関わりは、それぞれの技法の中身で区別します。回想法は、昔の出来事を思い出して語ることを通じた関わりです。

選択肢1 優しく触れる関わりは、タッチングやタクティールケアにあたります。

選択肢2 体験している現実を受け入れて共感するのは、バリデーションの考え方です。

選択肢3 時間や場所、状況を伝えるのはリアリティ・オリエンテーションです。

選択肢4 正答です。昔の写真や音楽を用いて記憶を呼び起こし、語り合う関わりが回想法です。

選択肢5 共同作業を通じて仲間をつくるのは、グループ活動による関わりです。

問題47

次の記述のうち,認知症疾患医療センターの説明として,適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 事業の実施主体は,市町村である。
  • × 2 都道府県ごとに,1か所の設置が義務づけられている。
  • ○ 3 認知症(dementia)の鑑別診断を行う。
  • × 4 主に認知症(dementia)が進行した人の入院治療を行う。
  • × 5 介護保険法に定められている。
正答 3認知症疾患医療センターは、鑑別診断と専門医療相談を担う機関です。実施主体は都道府県および指定都市で、根拠は予算事業です。

選択肢1 実施主体は都道府県および指定都市です。市町村ではありません。

選択肢2 都道府県ごとに1か所という定めはありません。複数設置されている地域があります。

選択肢3 正答です。認知症の鑑別診断を行い、専門医療相談に応じることが主な役割です。

選択肢4 入院治療を主とする機関ではありません。診断と相談が中心です。

選択肢5 介護保険法に定められたものではありません。

問題48

Bさん(87歳,男性)は,一人暮らしである。玄関前で,脱水で倒れているところを発見され,救急搬送された。入院中,認知症(dementia)の疑いがある行動が見られた。Bさんは,「自宅で暮らしたい」と強く希望していた。退院後,Bさんは外出して自宅に戻れなくなることがあった。近所の人たちが,Bさんの生活を心配して,地域包括支援センターに相談した結果,認知症初期集中支援チームが編成された。次の記述のうち,Bさんに対して認知症初期集中支援チームが行う支援として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 金銭管理を行う。
  • ○ 2 支援方針を検討する。
  • × 3 居宅サービス計画書を作成する。
  • × 4 介護保険サービスを契約する。
  • × 5 法定後見を行う。
正答 2認知症初期集中支援チームは、専門職が家庭を訪問して観察と評価を行い、支援方針を検討して必要なサービスにつなぐ役割を担います。

選択肢1 金銭管理は行いません。必要であれば成年後見制度などにつなぎます。

選択肢2 正答です。訪問して状況を把握し、チームで支援方針を検討して初期の支援を組み立てます。

選択肢3 居宅サービス計画を作成するのは介護支援専門員です。

選択肢4 サービスの契約は、本人や家族が事業者と行います。

選択肢5 法定後見を行うのは家庭裁判所が選任した後見人です。

問題49

次のうち,ICF(International Classification of Functioning, Disability and Health:国際生活機能分類)の社会(人生)レベルに該当するものとして,正しいものを1つ選びなさい。

  • × 1 心身機能・身体構造
  • × 2 活動
  • ○ 3 参加
  • × 4 機能障害
  • × 5 活動制限
正答 3ICFの生活機能は、心身機能・身体構造が生命レベル、活動が生活レベル、参加が社会(人生)レベルにあたります。3つの対応を覚えます。

選択肢1 心身機能・身体構造は、生命レベルにあたります。

選択肢2 活動は、生活レベルにあたります。

選択肢3 正答です。参加は、社会の中で役割を果たすことであり、社会(人生)レベルにあたります。

選択肢4 機能障害は、心身機能・身体構造に問題が生じた状態を指す用語です。

選択肢5 活動制限は、活動に困難が生じた状態を指す用語です。

問題50

次の記述のうち,障害者のエンパワメントに関するものとして,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 障害のある人が障害のない人と同等に生活し,活動する社会を目指す。
  • × 2 専門職が主導し,障害がある人は受動的に支援を受ける。
  • ○ 3 障害のある人が自らの能力や長所に気づき,課題に対応する。
  • × 4 障害のある人が,主体性や人権が守られないことに耐える。
  • × 5 障害のある人が,医学的リハビリテーションを受ける。
正答 3エンパワメントは、本人が本来持っている力に気づき、自ら課題に向き合えるように支えることです。支援者が主導する考え方ではありません。

選択肢1 障害のある人とない人が同等に生活する社会を目指すのは、ノーマライゼーションの考え方です。

選択肢2 専門職が主導し本人が受動的になるのは、エンパワメントと反対の関係です。

選択肢3 正答です。本人が自らの能力や長所に気づき、主体的に課題へ対応できるようになることを支えます。

選択肢4 権利が守られない状態に耐えることは、エンパワメントではありません。

選択肢5 医学的リハビリテーションを受けることは、支援の一つの手段にすぎません。

問題51

次のうち,クローン病(Crohn disease)にみられる特徴的な症状として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 視力低下
  • ○ 2 栄養障害
  • × 3 咳嗽
  • × 4 運動失調
  • × 5 関節痛
正答 2クローン病は消化管に炎症が起こる疾患です。腹痛や下痢に加え、栄養の吸収が妨げられて体重減少や栄養障害が現れます。

選択肢1 視力低下は、この疾患の特徴的な症状ではありません。

選択肢2 正答です。消化管の炎症により栄養の吸収が妨げられ、体重減少や栄養障害が生じます。

選択肢3 咳嗽は呼吸器の症状です。

選択肢4 運動失調は、小脳などの障害でみられる症状です。

選択肢5 関節痛が合併することはありますが、特徴的な症状は栄養障害です。

問題52

次の記述のうち,遂行機能障害の特徴として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 些細なことですぐに興奮して怒鳴る。
  • × 2 新しい知識を覚えることが困難である。
  • × 3 ぼんやりして周囲に注意を向け続けることが困難である。
  • ○ 4 行動を計画して実行することが困難である。
  • × 5 言葉の表出や理解が困難である。
正答 4高次脳機能障害の症状は、記憶障害・注意障害・遂行機能障害・社会的行動障害に整理されます。遂行機能障害は段取りの障害です。

選択肢1 すぐに興奮して怒鳴るのは、社会的行動障害にあたります。

選択肢2 新しいことを覚えられないのは、記憶障害です。

選択肢3 注意を向け続けられないのは、注意障害です。

選択肢4 正答です。計画を立てて順序よく実行することが難しくなるのが遂行機能障害です。

選択肢5 言葉の表出や理解の困難は、失語にあたります。

問題53

視覚障害の特徴と視覚障害者の生活支援に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 ロービジョンは,視覚情報をまったく得られない状態である。
  • × 2 中途視覚障害者は,先天性の障害に比べて障害を受容しやすい。
  • ○ 3 白杖には,視覚に障害があることを周囲に知らせる役目がある。
  • × 4 視覚障害を補うために,ペットの犬と一緒に外出する。
  • × 5 視覚障害者は,ガイドヘルパーの利用はできない。
正答 3白杖には、路面の情報を得る役割と、視覚障害があることを周囲に知らせる役割があります。ロービジョンは、見えにくいが視覚を活用できる状態です。

選択肢1 ロービジョンは、見えにくさはあるものの視覚を活用できる状態です。まったく見えない状態ではありません。

選択肢2 中途で視覚障害を負った人は、それまでの見える生活との差から、受容が難しいことが多くあります。

選択肢3 正答です。白杖は、路面を確認する道具であると同時に、視覚障害があることを周囲に知らせる役目を持ちます。

選択肢4 外出を支えるのは、訓練を受けた盲導犬です。ペットの犬ではありません。

選択肢5 視覚障害者は、同行援護などガイドヘルパーによる支援を利用できます。

問題54

Aさん(76歳,女性)は,パーキンソン病(Parkinson disease)と診断され,日常生活動作(Activities of Daily Living:ADL)は,車いすやベッド上で全介助である。最近,食事に時間がかかって嫌がるようになり,かすれ声が目立つようになった。次のうち,現在のAさんに対して介護福祉職が留意すべきこととして,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 安静時振戦
  • × 2 筋固縮
  • × 3 仮面様顔貌
  • ○ 4 誤嚥
  • × 5 便秘
正答 4パーキンソン病が進行すると、飲み込みと発声に関わる筋の働きが低下します。食事に時間がかかり、かすれ声が出ることは、誤嚥の危険が高まっているサインです。

選択肢1 安静時振戦は初期からみられる症状ですが、今回の変化とは結びつきません。

選択肢2 筋固縮も特徴的な症状ですが、食事の変化を説明するものではありません。

選択肢3 仮面様顔貌は表情の乏しさで、誤嚥の危険を示すものではありません。

選択肢4 正答です。食事に時間がかかり、かすれ声が目立つことは、嚥下機能の低下を示します。誤嚥に最も留意します。

選択肢5 便秘も現れやすい症状ですが、今回の変化から読み取るべきは嚥下の問題です。

問題55

聴覚障害者の特徴や支援の方法に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ○ 1 要約筆記によって意思疎通を補う。
  • × 2 軽度の聴覚障害を「ろう」という。
  • × 3 フラッシュベルは周囲の音を増幅させて伝える。
  • × 4 手話は意思の伝達に役立たない。
  • × 5 両耳の聴力レベルが40dBで身体障害者手帳が交付される。
正答 1聴覚障害への支援は、手話、筆談、要約筆記など複数の手段があります。本人が使いやすい方法を選ぶことが基本です。

選択肢1 正答です。要約筆記は、話の内容を要約して文字で伝える方法で、意思疎通を補います。

選択肢2 「ろう」は、聴力の損失が高度で、主に手話を用いる人を指します。軽度の障害ではありません。

選択肢3 フラッシュベルは、音を光の点滅で知らせる機器です。音を増幅するものではありません。

選択肢4 手話は、意思の伝達に有効な言語です。

選択肢5 身体障害者手帳の交付は、両耳の聴力レベルが70デシベル以上などの基準によります。40デシベルでは該当しません。

問題56

Bさん(24歳,男性)は,母親と二人暮らしで,小学生のときに注意欠陥多動性障害と疑われていた。Bさんは,最近になって昼夜を問わずゲームを続け,朝起きられずにアルバイトを無断で休むことが増えた。次のうち,Bさんの母親が相談する機関として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 ハローワーク(公共職業安定所)
  • × 2 難病情報センター
  • × 3 認知症カフェ
  • × 4 放課後等デイサービス
  • ○ 5 発達障害者支援センター
正答 5発達障害に関する相談は、発達障害者支援センターが窓口です。年齢を問わず、本人と家族の相談に応じます。

選択肢1 ハローワークは就職に関する相談の窓口です。生活リズムの乱れへの相談先ではありません。

選択肢2 難病情報センターは、難病に関する情報提供を行う機関です。

選択肢3 認知症カフェは、認知症のある人と家族、地域住民が集う場です。

選択肢4 放課後等デイサービスは、就学中の障害児が対象です。24歳のBさんは対象外です。

選択肢5 正答です。発達障害が疑われる人と家族の相談に応じるのが、発達障害者支援センターです。

問題57

次の記述のうち,「障害者差別解消法」の合理的配慮に沿った対応として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 車いすの身体障害者から,陳列棚にある商品を見せてほしいと言われたが,口頭で商品を説明した。
  • × 2 聴覚障害者の手話による注文がわからなかったので,最も人気のあるメニューを出した。
  • × 3 盲導犬を連れた視覚障害者が来店したが,動物嫌いの客から苦情を言われると思い,犬は店の中に入れないように頼んだ。
  • × 4 役所に相談に来た精神障害者から,多くの人の中だと不安になると言われたため,帰宅してもらった。
  • ○ 5 知的障害者から申し出があったので,会議に参加するための資料をわかりやすい言葉に直して,事前に口頭で説明した。(注)「障害者差別解消法」とは,「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」のことである。
正答 5合理的配慮は、本人からの申し出を受けて、社会的障壁を取り除く個別の対応を行うことです。代わりに決めたり、断ったりすることは配慮になりません。

選択肢1 商品を見せてほしいという申し出に対し、口頭の説明で済ませるのは障壁を取り除いていません。

選択肢2 注文が分からないまま別のものを出すのは、本人の選択を奪う対応です。

選択肢3 盲導犬の同伴を断ることは、法律上認められません。

選択肢4 不安を訴える人を帰らせるのは、相談の機会を奪う対応です。

選択肢5 正答です。申し出に応じて資料を分かりやすい言葉に直し、事前に説明することは、参加を可能にする合理的配慮です。

問題58

レスパイトケアの望ましいあり方に関する記述として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 障害者はサービスを利用せずに生活するべきである。
  • × 2 利用中,家族は自宅で休まなくてはならない。
  • × 3 家族が障害者を預けて旅行に行くことは認められない。
  • × 4 家族の休息が目的なので,障害者の施設利用は宿泊に限定される。
  • ○ 5 家族が休息している間も,障害者が自分らしく過ごせるようにする。
正答 5レスパイトケアは家族の休息を目的としますが、その間も本人が自分らしく過ごせることが前提です。家族の過ごし方を縛るものでもありません。

選択肢1 サービスを利用せずに生活すべきという考え方は、レスパイトケアの趣旨に反します。

選択肢2 家族が自宅で休まなければならないという決まりはありません。

選択肢3 旅行のために利用することも認められます。

選択肢4 宿泊に限定されません。日中の預かりも含まれます。

選択肢5 正答です。家族が休息している間も、本人が自分らしく過ごせるように支援することが望ましい形です。

問題59

次の記述のうち,成人に対する救急蘇生法での胸骨圧迫の方法として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ○ 1 呼吸が確認できない場合は,すぐに圧迫を始める。
  • × 2 圧迫する部位は,胸骨の左側である。
  • × 3 実施者の両手を重ねて,指先で圧迫する。
  • × 4 圧迫の深さは,胸が10cm沈むようにする。
  • × 5 1分間に60回を目安に圧迫する。
正答 1胸骨圧迫は、胸骨の下半分を、手掌の基部で、約5センチ沈む深さで、1分間に100〜120回の速さで行います。数値を正確に覚えます。

選択肢1 正答です。呼吸が確認できない、または異常な呼吸であれば、ただちに胸骨圧迫を始めます。

選択肢2 圧迫する部位は胸骨の下半分、胸の中央です。左側ではありません。

選択肢3 指先ではなく、手掌の基部で圧迫します。

選択肢4 深さは約5センチです。10センチでは深すぎます。

選択肢5 1分間に100回から120回が目安です。60回では不十分です。

問題60

次の記述のうち,痰を喀出する仕組みに関するものとして,正しいものを1つ選びなさい。

  • × 1 呼吸器官の内部は乾燥した状態になっている。
  • × 2 気管の内部の表面には絨毛があり,分泌物の侵入を防いでいる。
  • × 3 分泌物は,咽頭で吸収される。
  • ○ 4 痰は,咳や咳払いによって排出される。
  • × 5 咳は,下垂体にある咳中枢によっておこる反射運動である。
正答 4気道の表面には線毛があり、粘液とともに異物を押し上げます。押し上げられた分泌物が痰となり、咳や咳払いで排出されます。

選択肢1 呼吸器の内部は粘液によって湿った状態に保たれています。乾燥していません。

選択肢2 気管の内部の表面にあるのは線毛です。絨毛は小腸にあります。

選択肢3 分泌物は咽頭で吸収されません。喀出されるか飲み込まれます。

選択肢4 正答です。押し上げられた分泌物は、咳や咳払いによって体外へ排出されます。

選択肢5 咳中枢があるのは延髄です。下垂体ではありません。

問題61

次の記述のうち,介護福祉士が行う口腔内の喀痰吸引の方法として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 吸引圧は,利用者の体調によって介護福祉士が決める。
  • × 2 吸引圧をかけた状態で,吸引チューブを挿入する。
  • × 3 口蓋垂まで吸引チューブを挿入する。
  • ○ 4 吸引チューブを回転させながら痰を吸引する。
  • × 5 吸引後は洗浄水を吸引し,清浄綿でチューブを拭く。
正答 4喀痰吸引は医師の指示にもとづいて行います。吸引圧をかけずに挿入し、決められた深さまでとし、回転させながら短時間で吸引するのが基本です。

選択肢1 吸引圧は医師の指示によります。介護福祉士が体調をみて決めるものではありません。

選択肢2 吸引圧をかけたまま挿入すると、粘膜を傷つけます。圧をかけずに挿入します。

選択肢3 口腔内の吸引では、口蓋垂の手前までにとどめます。奥まで入れると嘔吐反射を招きます。

選択肢4 正答です。チューブを静かに回転させながら吸引することで、粘膜への吸いつきを防ぎ、効率よく痰を引けます。

選択肢5 順序が逆です。チューブの外側を清浄綿で拭いてから、洗浄水を吸引して内側を洗います。

問題62

次の記述のうち,消化器症状の説明として,正しいものを1つ選びなさい。

  • ○ 1 腹部膨満感は,腹部が張る感覚のことである。
  • × 2 しゃっくり(吃逆)は,胸膜の刺激で起こる現象である。
  • × 3 胸やけは,飲食物による食道の熱傷のことである。
  • × 4 げっぷ(噯気)は,咽頭にたまった空気が排出されることである。
  • × 5 嘔気は,胃や腸の内容物が,食道を逆流して口外に吐き出されることである。
正答 1消化器症状は、それぞれの用語が指す現象を正確に押さえます。嘔気は吐き気、嘔吐は実際に吐き出すことという区別も重要です。

選択肢1 正答です。腹部膨満感は、お腹が張って苦しく感じる状態を指します。

選択肢2 しゃっくりは、横隔膜のけいれんによって起こります。胸膜の刺激ではありません。

選択肢3 胸やけは、胃酸が食道へ逆流して起こる不快感です。熱傷ではありません。

選択肢4 げっぷは、胃にたまった空気が口から排出される現象です。咽頭ではありません。

選択肢5 胃や腸の内容物を吐き出すのは嘔吐です。嘔気は吐き気を指します。

問題63

Aさん(80歳,女性)は,脳梗塞(cerebral infarction)の後遺症で左片麻痺があり,介護老人保健施設に入所して在宅復帰に向けた訓練をしている。嚥下障害もあるため,経鼻経管栄養による栄養摂取をしているが,経口摂取できないことでイライラしてチューブを抜去したことがある。医師からは一時的な治療であると説明を受けて同意していた。経管栄養中に介護福祉士が訪室すると,チューブを触りながら,「自分の口から食べたいから,このチューブを抜いてほしい。見た目も良くない」と訴えがあった。看護師に連絡し,チューブが抜けていないことを確認してもらった。このときのAさんへの介護福祉士の対応として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 チューブを抜かないようにAさんの右手を固定する。
  • × 2 経管栄養が早く終わるように滴下速度を調節する。
  • ○ 3 医師や看護師にAさんの思いを伝える。
  • × 4 Aさんに胃ろうの造設を提案する。
  • × 5 Aさんに経口摂取を提案する。
正答 3医療的な判断を要する訴えを受けたときは、介護福祉士が判断や処置を行わず、医師や看護師へつなぐことが役割です。身体拘束にあたる対応も避けます。

選択肢1 手を固定することは身体拘束にあたります。認められません。

選択肢2 滴下速度の調節は医療行為です。介護福祉士が行うことはできません。

選択肢3 正答です。経口摂取したいというAさんの思いを医師や看護師に伝え、方針の検討につなげます。

選択肢4 胃ろうの造設を提案するのは医師の役割です。

選択肢5 経口摂取の可否は、嚥下機能の評価にもとづく医療的な判断です。介護福祉士が提案することではありません。

問題64

介護福祉に関連する法律に関する次の記述のうち,適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 「高齢者虐待防止法」は,福祉六法の1つである。
  • × 2 「障害者総合支援法」は,障害者基本計画の策定を義務づけている。
  • × 3 社会福祉法によって,社会福祉士の定義が規定されている。
  • ○ 4 介護保険法は,国民の共同連帯の理念に基づいて介護保険制度を設けている。
  • × 5 医師法によって,介護福祉の業務の一部として医行為が認められている。(注)1「高齢者虐待防止法」とは,「高齢者虐待の防止,高齢者の養護者に対する支援等に関する法律」のことである。2「障害者総合支援法」とは,「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」のことである。
正答 4どの法律が何を定めているかを整理します。介護保険法は、国民の共同連帯の理念にもとづいて制度を設けることを明記しています。

選択肢1 福祉六法は、生活保護法、児童福祉法、身体障害者福祉法、知的障害者福祉法、老人福祉法、母子及び父子並びに寡婦福祉法です。高齢者虐待防止法は含まれません。

選択肢2 障害者基本計画の策定を定めているのは障害者基本法です。

選択肢3 社会福祉士の定義を定めているのは、社会福祉士及び介護福祉士法です。

選択肢4 正答です。介護保険法は、国民の共同連帯の理念にもとづき介護保険制度を設けることを定めています。

選択肢5 喀痰吸引等が認められる根拠は、社会福祉士及び介護福祉士法です。医師法ではありません。

問題65

社会福祉士及び介護福祉士法に関する次の記述のうち,適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 資質向上のために,5年に1回,資格更新研修を受けなければならない。
  • × 2 社会福祉士の業務を介護福祉士が行うことは禁じられている。
  • ○ 3 介護福祉士の信用を傷つける行為をしてはならない。
  • × 4 介護福祉士は,その業を辞した後は秘密保持義務が解除される。
  • × 5 介護福祉士国家試験に合格した日から,介護福祉士を名乗ることができる。
正答 3社会福祉士及び介護福祉士法の義務規定は、信用失墜行為の禁止、秘密保持義務、連携、資質向上の責務、名称の使用制限です。

選択肢1 資格の更新研修の制度はありません。

選択肢2 社会福祉士は名称独占の資格です。相談援助の業務を介護福祉士が行うことは禁じられていません。

選択肢3 正答です。介護福祉士の信用を傷つける行為をしてはならないという、信用失墜行為の禁止が定められています。

選択肢4 秘密保持義務は、資格を辞した後も続きます。

選択肢5 名乗れるのは登録を受けてからです。合格した日からではありません。

問題66

Aさん(75歳,女性)は,3か月前に,血管性認知症(vascular dementia)を発症し,軽度の左片麻痺で杖歩行となり,要介護3と認定された。Aさんは,料理が大好きで,娘と一緒に食事を作ることを楽しみに生活していた。1か月前から認知症(dementia)が進行し,ユニット型介護老人福祉施設に入所した。Aさんは夕方になると,「ご飯の支度をしないといけないから帰ります」と言いながら,興奮して歩き回る様子がみられるようになった。Aさんへの介護福祉職の対応として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 居室に鍵をかけて,自室で過ごしてもらう。
  • ○ 2 介護福祉職と一緒に,夕食の準備をしてもらう。
  • × 3 杖を預かり,低めの丸椅子に座ってもらう。
  • × 4 介護福祉職の判断で,向精神薬を服用してもらう。
  • × 5 ここがAさんの自宅であることを,理解してもらう。
正答 2夕方に落ち着かなくなる背景には、本人にとって意味のある役割や習慣があります。行動を止めるのではなく、その思いを生かす関わりを考えます。

選択肢1 居室に鍵をかけることは身体拘束にあたります。

選択肢2 正答です。料理が好きで、夕食の支度をしなければという思いがあります。一緒に準備することで、役割を果たす場になります。

選択肢3 杖を預けることも、行動を制限する身体拘束にあたります。

選択肢4 介護福祉職の判断で薬を服用してもらうことはできません。

選択肢5 ここが自宅だと理解させようとするのは、本人の認識を否定する対応です。

問題67

ICF(International Classification of Functioning, Disability and Health:国際生活機能分類)における「参加」と「活動」の2つが関連した,認知症の人の支援に関する記述として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 若年性アルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimerʼs type with early onset)があり,治療している。
  • ○ 2 認知症カフェに通い,体操をしている。
  • × 3 近所に住む長男が,買物を代行している。
  • × 4 自宅にある広い庭を,バリアフリー化している。
  • × 5 見当識障害があり,GPS装置を身に着けている。
正答 2ICFでは、活動は「している行為」、参加は「社会的な役割や関わり」を指します。両方が同時に成り立つ場面を選びます。

選択肢1 治療を受けていることは、健康状態への対応であり、参加と活動の両方を示すものではありません。

選択肢2 正答です。認知症カフェに通うことが参加、そこで体操をすることが活動にあたります。

選択肢3 長男が買物を代行することは、環境因子にあたります。本人の活動ではありません。

選択肢4 庭のバリアフリー化は、環境因子の整備です。

選択肢5 GPS装置を身に着けることも、環境因子による支援です。

問題68

次の記述のうち,介護保険制度における訪問介護員(ホームヘルパー)が行うサービス内容として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 利用者が大切にしている庭の植木に,水やりをする。
  • × 2 利用者が長年飼っている猫のペットフードを,購入してくる。
  • ○ 3 掃き掃除をする習慣のある利用者と一緒に,寝室をほうきで掃除する。
  • × 4 利用者と一緒に,近所のラーメン屋に行く。
  • × 5 利用者のクレジットカードを預かって,買物を代行する。
正答 3訪問介護の生活援助は、本人の日常生活に必要な範囲に限られます。本人以外のための家事や、日常生活の範囲を超える行為は対象外です。

選択肢1 庭の植木への水やりは、日常生活に必要な範囲を超えるため対象外です。

選択肢2 ペットの世話は、本人の生活支援には含まれません。

選択肢3 正答です。本人の習慣を尊重し、一緒に掃除をすることは、自立支援につながる身体介護として認められます。

選択肢4 外食への同行は、通院等以外の外出であり、原則として対象外です。

選択肢5 クレジットカードを預かって買物を代行することは、金銭管理上のトラブルにつながるため行いません。

問題69

次の記述のうち,介護従事者を守る法制度として,正しいものを1つ選びなさい。

  • ○ 1 労働安全衛生法では,年に1回以上の健康診断を行うことを義務づけている。
  • × 2 労働者災害補償保険法では,労働時間,賃金,休暇などの労働条件を定めている。
  • × 3 環境基本法では,快適な職場環境の形成の促進を定めている。
  • × 4 介護休業は,対象家族1名につき,毎年93日間を取得できる。
  • × 5 出生時育児休業は,子の出生後から8週間取得できる。
正答 1労働に関する法律は、扱う内容で区別します。健康診断は労働安全衛生法、労働条件は労働基準法、業務上の災害補償は労働者災害補償保険法です。

選択肢1 正答です。労働安全衛生法により、事業者には年1回以上の健康診断の実施が義務づけられています。

選択肢2 労働時間や賃金、休暇などの労働条件を定めているのは労働基準法です。

選択肢3 快適な職場環境の形成の促進を定めているのは労働安全衛生法です。環境基本法ではありません。

選択肢4 介護休業は、対象家族1人につき通算93日まで、3回を上限に分割して取得できます。毎年取得できるものではありません。

選択肢5 出生時育児休業は、子の出生後8週間以内に4週間まで取得できる制度です。8週間取得できるものではありません。

問題70

Bさん(68歳,女性,要介護1)は,ヨーロッパで生まれ育ち,50歳のときに日本人と結婚した。65歳で夫と共に日本で暮らすようになったが,日本語は十分に理解できない。半年前に,脳梗塞(cerebral infarction)を起こし,利き手に麻痺があり,立ち上がりも不安定である。現在は,介護老人保健施設に入所し,在宅復帰へ向けたリハビリテーションを行っている。Bさんはこれまでの生活様式を守り,自宅で自分のペースで食事ができるようになりたいと希望している。次の記述のうち,Bさんへの介護福祉職の対応として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 入所中は母語を使わずに,日本語を話すように伝える。
  • × 2 居室の床に布団を敷いて,寝起きができるようにする。
  • ○ 3 自分で食事ができるように,自助具の使用状況を確認する。
  • × 4 ほかの利用者と同じ時間に食べ終えるように伝える。
  • × 5 日本の生活に合わせるように,余暇活動の内容は介護福祉職が判断する。
正答 3文化的な背景を尊重しつつ、本人の希望である「自分のペースで食事ができるようになりたい」に沿った支援を考えます。

選択肢1 母語の使用を制限することは、本人の尊厳を損ないます。

選択肢2 これまでの生活様式を守るという希望があります。床に布団を敷くことが本人の様式とは限りません。

選択肢3 正答です。利き手に麻痺があるため、自助具が合っているかを確認することは、自分で食事をするという希望に直結します。

選択肢4 他の人と同じ時間に食べ終えるよう求めるのは、自分のペースという希望に反します。

選択肢5 余暇活動の内容を介護福祉職が判断するのは、自己決定を奪う対応です。

問題71

次の記述のうち,チームアプローチに関するものとして,適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 介護福祉職が利用者のところに行って,相談,支援を行う。
  • × 2 障害者が,地域の資源を活用して,共生社会の実現を目指す。
  • ○ 3 複数の専門職が共通の目標に向かって協働し,課題解決に取り組む。
  • × 4 利用者に代わって,専門職がサービスを決定する。
  • × 5 当事者が集まって体験談を話し,共に支えあう。
正答 3チームアプローチは、複数の専門職が共通の目標に向かって役割を分担し、協働して課題に取り組むことです。

選択肢1 利用者のもとへ出向いて相談支援を行うのは、アウトリーチです。

選択肢2 地域の資源を活用して共生社会を目指すのは、地域包括ケアやソーシャルインクルージョンの考え方です。

選択肢3 正答です。複数の専門職が共通の目標を持ち、協働して課題の解決に取り組むことがチームアプローチです。

選択肢4 専門職が代わって決定することは、自己決定の尊重に反します。

選択肢5 当事者が集まって支え合うのは、セルフヘルプグループです。

問題72

介護保険施設における防災対策に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 介護福祉士は,災害派遣福祉チームで活動することが義務づけられている。
  • × 2 介護福祉士は,防災スキル向上のために,防災士の資格取得が義務づけられている。
  • × 3 災害対策基本法に基づき,個別避難計画の作成が施設長に義務づけられている。
  • × 4 一般的に,飲料水と非常食は1日分の備蓄が義務づけられている。
  • ○ 5 災害時等に備えて,業務継続計画(BCP:Business Continuity Plan)の策定が義務づけられている。
正答 5介護保険施設には、業務継続計画の策定と、それにもとづく研修・訓練が義務づけられています。感染症と災害の両方が対象です。

選択肢1 災害派遣福祉チームでの活動は義務ではありません。

選択肢2 防災士の資格取得は義務づけられていません。

選択肢3 個別避難計画の作成は、市町村が努力義務として担うものです。施設長の義務ではありません。

選択肢4 飲料水と非常食は、3日分程度の備蓄が求められます。1日分ではありません。

選択肢5 正答です。災害や感染症に備えた業務継続計画の策定が義務づけられています。

問題73

次のうち,結核(tuberculosis)の予防対策に該当するものとして,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 便座のアルコール消毒
  • × 2 肺炎球菌ワクチンの接種
  • × 3 紫外線を避けた生活
  • ○ 4 年に1回の胸部X線検査
  • × 5 50℃以上の温水によるリネン類の洗濯
正答 4結核は空気感染する感染症です。予防では、早期発見のための定期的な胸部X線検査と、換気や日光の活用が中心になります。

選択肢1 便座のアルコール消毒は、接触感染への対策です。

選択肢2 肺炎球菌ワクチンは、肺炎球菌による感染症を予防するものです。結核には効果がありません。

選択肢3 紫外線には結核菌を死滅させる作用があります。避けるのは逆です。

選択肢4 正答です。年に1回の胸部X線検査により、早期に発見して治療と感染の拡大防止につなげます。

選択肢5 リネン類の洗濯は、接触感染への対策です。空気感染する結核の主な予防策ではありません。

問題74

次の記述のうち,利用者とのコミュニケーションの場面で用いる要約の技法として,適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 開かれた質問をして,利用者の気持ちを明らかにした。
  • × 2 共感しながら話を聞き,利用者の気持ちを受け止めた。
  • × 3 話の途中でうなずき,利用者の気持ちに同意した。
  • ○ 4 話の内容を総合的にまとめて返し,利用者の気持ちを整理した。
  • × 5 自己覚知を図り,利用者との人間関係の形成に努めた。
正答 4要約は、相手が話した内容をまとめて返す技法です。話が広がったときに、整理して確認する働きがあります。

選択肢1 開かれた質問は、自由に答えてもらう問いかけの技法です。

選択肢2 共感しながら受け止めるのは、受容と共感の技法です。

選択肢3 うなずきは、あいづちによる促しの技法です。

選択肢4 正答です。話の内容を総合的にまとめて返すことが要約にあたります。

選択肢5 自己覚知は、自分自身を客観的に理解することです。

問題75

次の記述のうち,利用者と家族の意向が異なるとき,家族とのコミュニケーションにおいて介護福祉職が留意すべき点として,適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 家族に支援方針を決めてもらう。
  • × 2 家族を通して利用者の意向を聴き取る。
  • ○ 3 家族と話す機会を別に設ける。
  • × 4 家族にカウンセリングを行うことを意識する。
  • × 5 家族を説得する。
正答 3本人と家族の意向が食い違うときは、それぞれの思いを別々に聴く場をつくります。どちらかに決めさせたり、説得したりする立場ではありません。

選択肢1 支援方針を家族に決めてもらうのは、本人の自己決定を損ないます。

選択肢2 家族を通して聴くと、本人の意向が正確に伝わりません。

選択肢3 正答です。家族と話す機会を別に設けることで、家族が本音を話しやすくなり、双方の理解が進みます。

選択肢4 カウンセリングを行うことは、介護福祉職の役割ではありません。

選択肢5 説得することは、家族との信頼関係を損ないます。

問題76

Aさん(80歳,男性,要介護3)は,介護老人福祉施設に入所している。アルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimerʼs type)が進行している。ある日の昼食時,介護福祉職がAさんに配膳すると,「お金はこれしかありません。足りますか」と小さくたたまれたティッシュペーパーを渡してきた。このときのAさんに対する介護福祉職の対応として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 ティッシュペーパーは,口の周りが汚れたら拭くものだと伝える。
  • × 2 ティッシュペーパーが不足しているサインとして受け止める。
  • ○ 3 飲食店での会計の場面であると認識して対応する。
  • × 4 食事に集中するように促す。
  • × 5 小遣いの増額を家族に相談する。
正答 3認知症のある人が体験している世界を否定せず、その場面に合わせて応じることが基本です。訂正や説得は混乱と不安を強めます。

選択肢1 ティッシュペーパーの本来の用途を説明することは、本人の体験を否定する対応です。

選択肢2 不足のサインと受け止めるのは、状況の読み取りを誤っています。

選択肢3 正答です。支払いをしようとしている場面と受け止め、会計のやりとりとして応じることで安心につながります。

選択肢4 食事に集中するよう促すことは、訴えを退ける対応になります。

選択肢5 小遣いの増額は、この場面の対応にはなりません。

問題77

構音障害のあるBさんは,現在発語訓練を実施中である。ある日,介護福祉職に対して,「おあんで,あつがおごれた」と訴えた。介護福祉職は,Bさんの発語をうまく聞き取れず,「もう一度,言ってください」と伝えた。Bさんは,自身の発語で会話を続けようとしているが,介護福祉職には,その内容を十分に理解することができなかった。このときの,Bさんに対する介護福祉職の判断として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 Bさんは言葉の意味の理解に支障があるため,会話の継続は困難である。
  • ○ 2 発音が苦手なため,短い言葉でゆっくり話してもらう必要がある。
  • × 3 話す意欲があるため,開かれた質問が有効である。
  • × 4 発語訓練の効果がみられないため,訓練を中止する必要がある。
  • × 5 Bさんの言葉が聞き取れないため,会話を中断する必要がある。
正答 2構音障害では、言葉の理解は保たれ、発音が不明瞭になります。失語症と区別し、短く区切ってゆっくり話してもらう工夫をします。

選択肢1 構音障害では、言葉の意味の理解は保たれます。会話の継続は可能です。

選択肢2 正答です。発音が苦手なため、短い言葉でゆっくり話してもらうと聞き取りやすくなります。筆談や文字盤の併用も有効です。

選択肢3 開かれた質問は長い発話を必要とします。構音障害のある人には負担が大きく、閉じた質問のほうが適しています。

選択肢4 聞き取れないことを理由に訓練を中止する判断は、介護福祉職が行うものではありません。

選択肢5 会話を中断すると、話す意欲を損ないます。

問題78

Cさん(55歳,男性)は,知的障害がある。3か月前に,施設から居宅での一人暮らしに移行し,現在は,居宅介護(ホームヘルプサービス)を利用しながら生活している。ある日,Cさんが,「ゴミ,分けて捨てるの,難しいよ」と言うので,室内に分別収集の説明書を貼って,カレンダーに収集日を書くことにした。そして,介護福祉職は,「この説明書とカレンダーを見て,捨てるといいですよ」とCさんに伝えた。その後,Cさんは努力していたが,分別できなかったゴミが少しずつ増えていった。次のうち,Cさんにかける介護福祉職の最初の言葉として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 「ゴミでいっぱいになる前に,適切に捨てられるようになりましょう」
  • × 2 「説明書とカレンダーをよく見てください」
  • × 3 「ゴミが増えてきて,気持ち悪いですね」
  • × 4 「がんばっていれば,上手にできるようになりますよ」
  • ○ 5 「ゴミ捨ては難しいですよね。できることをいっしょに考えましょう」
正答 5努力しても結果が出ていない場面では、できていないことを指摘せず、まず困難さを受け止めます。そのうえで一緒に方法を考える姿勢を示します。

選択肢1 できるようになりましょうという言い方は、本人に責任を負わせることになります。

選択肢2 よく見るように促すことは、すでに努力している本人を追い詰めます。

選択肢3 気持ち悪いという評価を伝えることは、本人の尊厳を傷つけます。

選択肢4 がんばればできるという励ましは、今の困難への対応になっていません。

選択肢5 正答です。難しさを受け止めたうえで、一緒に考えようと伝えることが、最初の言葉として適切です。

問題79

介護保険サービスにおける記録に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 記録に含まれないものとして食事チェック表がある。
  • × 2 介護記録は介護福祉職の意見を中心に記録する。
  • × 3 調査・研究目的で記録を利用することは避ける。
  • × 4 主観的情報と客観的事実は区別しないで記録する。
  • ○ 5 利用者は記録の閲覧を請求することができる。
正答 5介護記録は、事実を正確に残し、主観と客観を分けて書きます。利用者本人には、記録の開示を請求する権利があります。

選択肢1 食事チェック表も介護記録に含まれます。

選択肢2 記録の中心は、観察した事実と提供した支援の内容です。介護福祉職の意見ではありません。

選択肢3 調査・研究に用いる場合は、同意を得て個人が特定されない形にすれば利用できます。一律に避けるものではありません。

選択肢4 主観的情報と客観的事実は、区別して記録します。

選択肢5 正答です。利用者は、自分に関する記録の開示を請求することができます。

問題80

高齢者に配慮した居室環境に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 夏は高齢者が発汗してから冷房を使用する。
  • × 2 暖房を使用するときは除湿機を併用する。
  • × 3 冷房を使用するときは換気を控える。
  • × 4 温度は介護福祉職の感覚で調整する。
  • ○ 5 冬はトイレの温度を居室の温度に近づける。
正答 5高齢者は温度の変化に弱く、部屋ごとの温度差が体に負担をかけます。冬場の脱衣所やトイレとの温度差は、ヒートショックの原因になります。

選択肢1 発汗してから冷房を使うのでは遅すぎます。室温を見ながら早めに調整します。

選択肢2 暖房時は空気が乾燥します。除湿機ではなく加湿が必要です。

選択肢3 冷房中も定期的な換気が必要です。

選択肢4 介護福祉職の感覚ではなく、温度計で確認して調整します。高齢者は暑さ寒さを感じにくくなっています。

選択肢5 正答です。冬にトイレの温度を居室に近づけることで、温度差による血圧の急変を防げます。

問題81

次の記述のうち,介護の現場において,レクリエーション活動で実施するアイスブレーキングの効果として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ○ 1 参加者の緊張感を軽減することができる。
  • × 2 活動内容を毎回固定して実施することができる。
  • × 3 介護福祉職の負担を軽減することができる。
  • × 4 利用者の参加を義務づけることができる。
  • × 5 勝敗を楽しむことができる。
正答 1アイスブレーキングは、活動の導入で行う簡単なやりとりです。場の緊張をほぐし、参加しやすい雰囲気をつくることが目的です。

選択肢1 正答です。初対面の場や活動の始まりで、参加者の緊張を和らげる効果があります。

選択肢2 内容を毎回固定することは、アイスブレーキングの効果ではありません。

選択肢3 職員の負担軽減を目的とするものではありません。

選択肢4 参加を義務づけるものではありません。参加は本人の意思によります。

選択肢5 勝敗を楽しむことは、レクリエーションの一部ではありますが、アイスブレーキングの効果ではありません。

問題82

次の記述のうち,介護福祉職が行う身じたく・整容の介護として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ○ 1 ベッド上で行う口腔ケアは,ガーグルベースンを用いる。
  • × 2 総義歯の洗浄は,歯みがき剤を用いる。
  • × 3 耳垢の除去は,ピンセットを用いる。
  • × 4 ベッド上で行う洗顔は,冷水に浸して絞ったタオルを用いる。
  • × 5 浴室で行う洗髪は,ドライシャンプーを用いる。
正答 1身じたく・整容の介護は、用具の使い方を正確に押さえます。義歯には専用の洗浄剤を使い、耳垢の除去は医療職の判断が必要な場合があります。

選択肢1 正答です。ベッド上での口腔ケアでは、ガーグルベースンを使って含嗽した水を受けます。

選択肢2 総義歯に歯みがき剤を使うと、研磨剤で傷がつきます。義歯用のブラシと洗浄剤を使います。

選択肢3 ピンセットでの耳垢除去は、外耳道や鼓膜を傷つける危険があります。

選択肢4 洗顔には、温かいタオルを使います。冷水では刺激が強くなります。

選択肢5 ドライシャンプーは、入浴や洗髪ができないときに使うものです。浴室では通常の洗髪を行います。

問題83

次の記述のうち,障害のある人への事故防止の対応として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 パーキンソン病(Parkinson disease)の人には,低めのベッドを用意する。
  • × 2 認知症(dementia)の人には,ガスコンロを用意する。
  • ○ 3 在宅酸素療法中の人のそばでは,喫煙しない。
  • × 4 視覚障害のある人には,洗体用に頭受け台を用意する。
  • × 5 聴覚障害のある人には,補高便座を用意する。
正答 3在宅酸素療法では、酸素が燃焼を助けるため火気を近づけてはいけません。喫煙や調理の火が重大な事故につながります。

選択肢1 パーキンソン病では立ち上がりが難しくなるため、低すぎるベッドは適していません。

選択肢2 認知症のある人には、火を使わない調理器具のほうが安全です。

選択肢3 正答です。在宅酸素療法中は火気厳禁です。本人だけでなく周囲の人も喫煙しないようにします。

選択肢4 頭受け台は洗髪のときに使うもので、視覚障害への配慮ではありません。

選択肢5 補高便座は立ち上がりを助ける用具で、聴覚障害への配慮ではありません。

問題84

次のうち,右片麻痺の利用者が多点杖を使用して3動作歩行を開始するときに,介護福祉職が行う説明として,適切なものを1つ選びなさい。

  • ○ 1 「杖,右足,左足の順で歩きましょう」
  • × 2 「杖,左足,右足の順で歩きましょう」
  • × 3 「右足,左足,杖の順で歩きましょう」
  • × 4 「左足,杖,右足の順で歩きましょう」
  • × 5 「左足,右足,杖の順で歩きましょう」
正答 13動作歩行の順番は、杖、患側の足、健側の足です。杖と患側で体を支えてから健側を出すため、常に2点以上が床に接します。

選択肢1 正答です。右片麻痺の場合、杖、患側である右足、健側である左足の順で進みます。

選択肢2 杖の次に健側を出すと、患側だけで体重を支える瞬間ができて危険です。

選択肢3 先に足を出すと、杖で支える前に体重がかかります。

選択肢4 健側から出す順番は、支持が不安定になります。

選択肢5 杖を最後に出す順番では、杖の支えを使えません。

問題85

ノーリフティングケアに関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 仰臥位(背臥位)の利用者を抱え上げて,端座位にする。
  • × 2 仰臥位(背臥位)の利用者を手前に引きよせて,ストレッチャーに移乗する。
  • × 3 端座位の利用者の体幹を抱きかかえて,車いすに移乗する。
  • ○ 4 端座位の利用者にスライディングボードを使用して,車いすに移乗する。
  • × 5 立位が困難な端座位の利用者に回転移動盤を使用して,車いすに移乗する。
正答 4ノーリフティングケアは、人力で抱え上げないケアです。スライディングボードやリフトなどの福祉用具を使い、滑らせる・転がす動きで移乗します。

選択肢1 抱え上げる方法は、ノーリフティングケアの考え方に反します。

選択肢2 手前に引きよせる動作も、人力に頼る介助です。

選択肢3 体幹を抱きかかえる移乗は、介護者の腰への負担が大きく、利用者にも不快です。

選択肢4 正答です。スライディングボードを渡し、滑らせて移乗することで、抱え上げずにすみます。

選択肢5 回転移動盤は、ある程度の立位保持ができる人に用います。立位が困難な人には適していません。

問題86

次の記述のうち,左片麻痺の利用者を右側臥位から端座位にするときの介護として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 利用者に左手でベッド柵をつかむように伝える。
  • ○ 2 利用者に右肘を支点にして上体を起こしてもらう。
  • × 3 利用者の右脚をベッドから下ろす。
  • × 4 利用者の頸部を支えて上体を起こす。
  • × 5 端座位の利用者の右側に立って上体を支える。
正答 2左片麻痺では右が健側です。健側を下にした側臥位から、健側の肘を支点にして起き上がってもらいます。介助者は患側に立ちます。

選択肢1 左手は患側です。患側でベッド柵をつかむことはできません。

選択肢2 正答です。健側である右肘を支点にすれば、自分の力を使って上体を起こせます。

選択肢3 両脚をそろえてベッドから下ろします。右脚だけを下ろすのでは、体のバランスが崩れます。

選択肢4 頸部を支えて起こすと、首に負担がかかり危険です。

選択肢5 介助者は、支えが必要な患側である左側に立ちます。

問題87

口腔ケアに関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 うがいは,顔貌を整える。
  • ○ 2 歯みがきは,感染予防になる。
  • × 3 口腔内の乾燥は,口臭を予防する。
  • × 4 唾液腺マッサージは,唾液の分泌を抑える。
  • × 5 咀嚼機能の向上のために,タッピングを行う。
正答 2口腔ケアは、口の中を清潔に保つだけでなく、誤嚥性肺炎の予防につながります。唾液腺マッサージは分泌を促すために行います。

選択肢1 うがいは口の中を清潔にするためのものです。顔貌を整えるのは整容です。

選択肢2 正答です。歯みがきで口腔内の細菌を減らすことは、誤嚥性肺炎などの感染の予防になります。

選択肢3 口腔内が乾燥すると、細菌が増えて口臭は強くなります。予防にはなりません。

選択肢4 唾液腺マッサージは、唾液の分泌を促すために行います。抑えるものではありません。

選択肢5 タッピングは、上下の歯を軽く打ち合わせる運動です。咀嚼機能の向上を主な目的とする手技ではありません。

問題88

次の記述のうち,口腔ケアを実施するときの留意点として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 実施中は,利用者に顎を上げた姿勢をとってもらう。
  • × 2 総義歯は,上顎から下顎の順に外してもらう。
  • ○ 3 歯みがきの前に,うがいを行ってもらう。
  • × 4 歯ブラシは,大きく動かして磨いてもらう。
  • × 5 舌ブラシは,舌先から咽頭に向かって動かしてもらう。
正答 3口腔ケアは、誤嚥を防ぐ姿勢で行い、汚れをうがいで浮かせてから磨きます。歯ブラシは小刻みに動かし、舌は奥から手前へ清掃します。

選択肢1 顎を上げると気道が開き、誤嚥の危険が高まります。顎を引いた姿勢にします。

選択肢2 総義歯は下顎から外し、装着は上顎からです。順序が逆になっています。

選択肢3 正答です。先にうがいをして食物残渣を流すと、その後の歯みがきで汚れを落としやすくなります。

選択肢4 歯ブラシは小刻みに動かします。大きく動かすと汚れが落ちず、粘膜も傷つけます。

選択肢5 舌ブラシは、奥から手前へ動かします。咽頭に向けると嘔吐反射を招きます。

問題89

次の記述のうち,介護が必要な人への熱中症対策のために,介護福祉職が行う水分補給の対応として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 のどが渇いてから,水分を取るように伝える。
  • × 2 水でむせるときは,ゼリーの提供を控える。
  • × 3 起床時は,水分摂取を控えるように伝える。
  • × 4 食事のときの水分は,一日の水分摂取量から除く。
  • ○ 5 汗の量が多いときは,塩分を含んだ飲み物を勧める。
正答 5高齢者は口渇を感じにくく、脱水に気づきにくくなります。のどが渇く前にこまめに補給し、発汗が多いときは塩分も補います。

選択肢1 のどの渇きを感じたときには、すでに脱水が進んでいます。渇く前に補給します。

選択肢2 水でむせる人こそ、ゼリー状の飲み物を使うと安全に補給できます。控えるのは逆です。

選択肢3 起床時は睡眠中の発汗で水分が失われています。補給が必要な場面です。

選択肢4 食事に含まれる水分も、1日の摂取量に含めて計算します。

選択肢5 正答です。発汗が多いときは水分だけでなく塩分も失われます。塩分を含んだ飲み物が適しています。

問題90

Aさん(75歳,男性)は,1年前に前頭側頭型認知症(frontotemporal dementia)と診断され,現在は,認知症対応型共同生活介護(認知症高齢者グループホーム)に入居している。若い頃から食べることが好きである。現在,咀嚼や嚥下機能の低下はなく,スプーンを使い,自分で食べている。最近,飲み込む前に次々と食べ物を口に入れることが増えた。次の記述のうち,Aさんの現在の状態に合わせた食事の介護として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 取っ手つきのコップを準備する。
  • ○ 2 食器に少量ずつ盛りつけて提供する。
  • × 3 すべての料理をテーブルの上に並べる。
  • × 4 大きなスプーンに変更する。
  • × 5 手で持って食べられる物を準備する。
正答 2前頭側頭型認知症では、次々と口に詰め込む行動がみられます。咀嚼や嚥下の機能は保たれているため、提供の仕方を工夫します。

選択肢1 取っ手つきのコップは、握力の低下がある人への配慮です。今回の課題とは異なります。

選択肢2 正答です。少量ずつ盛りつけて提供すれば、一度に口へ詰め込むことを防げます。

選択肢3 すべてを並べると、次々と手を伸ばして詰め込む行動が助長されます。

選択肢4 大きなスプーンでは一口量が増え、危険が高まります。

選択肢5 手で持って食べられる物は、かえって連続して口に運びやすくなります。

問題91

次の記述のうち,パーキンソン病(Parkinson disease)で上肢の震えはあるが,自力摂取が可能な利用者の食事の介護として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 食事後に口腔内のアイスマッサージを行う。
  • ○ 2 片側の縁が高くなっている皿を準備する。
  • × 3 上半身を後ろに20度程度倒すように伝える。
  • × 4 食器の置いてある位置を説明する。
  • × 5 踵を床から浮かすように伝える。
正答 2上肢に震えがあっても自分で食べられる場合は、すくいやすい食器などの自助具で自立を支えます。姿勢は安定させることが基本です。

選択肢1 アイスマッサージは、嚥下反射を促すために食事の前に行うものです。

選択肢2 正答です。片側の縁が高い皿を使うと、震えがあってもすくいやすくなります。

選択肢3 上半身を後ろに倒すと、誤嚥の危険が高まります。やや前傾が適しています。

選択肢4 食器の位置を説明するのは、視覚障害のある人への配慮です。

選択肢5 踵を床につけることで姿勢が安定します。浮かせるのは逆です。

問題92

次の記述のうち,入浴の作用を生かした,高齢者への入浴の介護として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 食事は,入浴直前に摂取する。
  • × 2 高血圧の人には,42℃以上の湯につかってもらう。
  • ○ 3 浴槽の中では,関節運動を促す。
  • × 4 心疾患(heart disease)のある人には,肩まで湯につかってもらう。
  • × 5 個浴の浴槽内では,足を浮かせてもらう。
正答 3入浴の温熱・静水圧・浮力の作用を踏まえて介助します。浮力が働く浴槽内は、関節を動かしやすい環境です。

選択肢1 食事の直後や直前の入浴は避けます。消化に影響し、血圧も変動します。

選択肢2 42℃以上の湯は交感神経を刺激して血圧を上げます。高血圧の人には適しません。

選択肢3 正答です。浴槽内では浮力によって体が軽くなり、関節を動かしやすくなります。

選択肢4 心疾患のある人は、静水圧による心臓への負担を減らすため半身浴にします。

選択肢5 足を浮かせると体が沈み、溺れる危険があります。足底を浴槽の底につけます。

問題93

次の記述のうち,下肢筋力が低下して介護を必要とする人の入浴に適した環境として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 浴室の入口は開き戸にする。
  • × 2 床から浴槽の縁までの高さは20cmにする。
  • × 3 縦に長く,浅めの洋式の浴槽にする。
  • × 4 浴槽の縁の幅は20cmにする。
  • ○ 5 浴槽への出入りのために,水平および垂直の手すりを設置する。
正答 5入浴環境では、出入りのしやすさと姿勢の安定を考えます。またぎやすい高さの浴槽と、体を支える手すりが基本です。

選択肢1 開き戸は、浴室内で倒れたときに開けられなくなります。引き戸が適しています。

選択肢2 床から浴槽の縁までが20cmでは低すぎ、またいだあとに沈み込んで立ち上がりにくくなります。40cm程度が目安です。

選択肢3 縦に長く浅い浴槽では、体が前に滑って姿勢を保ちにくくなります。

選択肢4 浴槽の縁の幅が20cmもあると、またぐ距離が長くなり負担が増えます。

選択肢5 正答です。またぐときに使う水平の手すりと、立ち座りに使う垂直の手すりの両方があると安全です。

問題94

次の記述のうち,体調不良で入浴できない片麻痺の利用者に対して,ベッド上で行う全身清拭の方法として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 清拭時は,窓を開けて行う。
  • × 2 洗面器には,40℃程度のお湯を準備する。
  • × 3 最初に,腹部から清拭する。
  • × 4 背部は,患側を下にした側臥位にして拭く。
  • ○ 5 蒸しタオルで拭いた後は,乾いたタオルで水分を拭き取る。
正答 5全身清拭では、保温と羞恥心への配慮が中心です。露出を最小限にし、拭いた後の水分は速やかに取り除きます。

選択肢1 窓を開けると体が冷えます。室温を上げ、すきま風を防ぎます。

選択肢2 洗面器の湯は50℃から55℃程度にします。タオルを絞ると温度が下がるためです。

選択肢3 顔や上肢など、汚れの少ない部位から始めます。腹部からではありません。

選択肢4 背部を拭くときは、健側を下にした側臥位にします。患側を下にすると体を支えられません。

選択肢5 正答です。濡れたままにすると気化熱で体が冷えます。乾いたタオルで水分を拭き取ります。

問題95

次のうち,同居の高齢者におむつを使用する家族介護者に対する,介護福祉職の説明として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ○ 1 「使用する本人の羞恥心に気を配りましょう」
  • × 2 「尿失禁を防ぐことができます」
  • × 3 「尿量を気にせずに,1日中同じおむつを使うことができます」
  • × 4 「おむつを着けると,安心して排泄ができます」
  • × 5 「家族の都合に合わせて,おむつを使いましょう」
正答 1おむつの使用は、本人の尊厳に関わります。安易な使用を勧めず、羞恥心への配慮を伝えることが介護福祉職の説明として適切です。

選択肢1 正答です。排泄の介助は本人にとって抵抗の大きい場面です。羞恥心への配慮を家族に伝えます。

選択肢2 おむつは尿失禁を防ぐものではありません。もれを受け止めるものです。

選択肢3 尿量にかかわらず同じおむつを使い続けると、皮膚のトラブルや感染の原因になります。

選択肢4 おむつを着けることで排泄への不安が増したり、意欲が下がったりすることがあります。

選択肢5 家族の都合を基準に使うことは、本人の尊厳を損ないます。

問題96

次の記述のうち,ポータブルトイレを使用するときの排泄の介護として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 ポータブルトイレの下に新聞紙を敷く。
  • × 2 ベッドで臥床している状態で,ズボンや下着をおろす。
  • ○ 3 ポータブルトイレには,前かがみになって座ってもらう。
  • × 4 排泄が終わるまで,ポータブルトイレの後ろに立って待つ。
  • × 5 排泄後の陰部の清拭は,ベッドの上で行う。
正答 3ポータブルトイレでは、排泄しやすい姿勢をつくることと、プライバシーへの配慮が要点です。足底を床につけ、やや前傾の姿勢にします。

選択肢1 新聞紙は汚染を広げ、衛生的ではありません。

選択肢2 臥床したままズボンを下ろすのではなく、座位が安定してから行います。

選択肢3 正答です。前かがみの姿勢をとると腹圧がかかり、排泄しやすくなります。

選択肢4 後ろに立って待つことは、プライバシーへの配慮を欠きます。声が届く場所で離れて待ちます。

選択肢5 陰部の清拭は、ポータブルトイレに座った状態で行います。ベッドに戻してから行うと汚染が広がります。

問題97

次の記述のうち,介護福祉職が行うことのできる,坐薬(座薬)を用いた介護として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 膣から挿入する坐薬(座薬)が扱える。
  • × 2 坐薬(座薬)は,あたたかな場所で保管する。
  • × 3 坐薬(座薬)は,とがっていない方から挿入する。
  • × 4 腹部に力を入れるよう促しながら,坐薬(座薬)を挿入する。
  • ○ 5 下剤以外の坐薬(座薬)挿入は,先に排泄を済ませてから行う。
正答 5介護福祉士が扱えるのは、肛門から挿入する坐薬のうち、あらかじめ医師の処方を受けた一定のものに限られます。挿入の手技も押さえます。

選択肢1 膣から挿入する薬は、介護福祉士が扱える範囲に含まれません。

選択肢2 坐薬は体温で溶けるため、冷所で保管します。あたたかい場所では変形します。

選択肢3 とがっている方から挿入します。挿入しやすく、粘膜を傷つけにくいためです。

選択肢4 腹部に力を入れると、坐薬が押し出されてしまいます。口で呼吸してもらい、力を抜いてもらいます。

選択肢5 正答です。下剤以外の坐薬では、先に排泄を済ませてから挿入します。排便とともに薬が出てしまうのを防ぐためです。

問題98

次の記述のうち,調理における基本調味料の効果や使い方として,適切なものを1つ選びなさい。

  • ○ 1 砂糖は,塩より先に入れると,食物に甘みが浸透しやすくなる。
  • × 2 塩は,食物のうま味を増し,照りを出す。
  • × 3 酢は,食物の水分を引き出し,保存性を高める。
  • × 4 しょうゆは,食物のくさみを抜き,肉を柔らかくする。
  • × 5 みそは,味付けの最初に入れると,特有の香りが逃げない。
正答 1調味料を入れる順番は「さしすせそ」です。砂糖は分子が大きく浸透しにくいため、塩より先に入れます。

選択肢1 正答です。砂糖は塩より分子が大きく浸透しにくいため、先に入れることで甘みがしみ込みます。

選択肢2 うま味を増し照りを出すのは、みりんや砂糖の働きです。塩は主に塩味をつけ、水分を引き出します。

選択肢3 水分を引き出して保存性を高めるのは塩の働きです。酢は殺菌や風味づけに用います。

選択肢4 くさみを抜き肉を柔らかくするのは、酒やしょうがなどの働きです。

選択肢5 みそは香りが飛びやすいため、最後に入れます。最初では香りが逃げます。

問題99

食品の保存に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 賞味期限の切れた未開封の缶詰は,すぐに廃棄する。
  • × 2 ウインナーには,消費期限が記載されている。
  • × 3 前日調理して常温保存した肉入りカレーは,再加熱する。
  • ○ 4 りんごを冷蔵庫で保存するときは,ビニール袋に入れて密封する。
  • × 5 冷凍食品は,一度解凍しても再冷凍すれば長期間の保存が可能である。
正答 4賞味期限と消費期限の違い、食品ごとの保存方法を押さえます。前日に常温で置いた肉入りの料理は、加熱しても安全とはいえません。

選択肢1 賞味期限はおいしく食べられる期限です。未開封の缶詰がすぐに危険になるわけではありません。

選択肢2 ウインナーには賞味期限が記載されます。消費期限が付くのは、弁当や生菓子など傷みやすい食品です。

選択肢3 常温で一晩置いた肉入りカレーは、ウェルシュ菌が増えているおそれがあります。再加熱しても芽胞は死滅せず、安全とはいえません。

選択肢4 正答です。りんごはエチレンガスを出し、ほかの野菜や果物の成熟を早めます。ビニール袋で密封して保存します。

選択肢5 一度解凍した食品の再冷凍は、品質と安全性を損ないます。

問題100

次の記述のうち,衣類の保管方法として,適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 衣装ケースで保管するときは,たたんだ衣類の下に防虫剤を入れる。
  • × 2 ドライクリーニング後の衣類は,ビニールを外さずに保管する。
  • × 3 汚れのひどい衣類は,介護福祉職の判断で廃棄する。
  • × 4 湿気を含んだ衣類は,たたんで引き出しに保管する。
  • ○ 5 絹製品は,タンスの上部に保管する。
正答 5衣類の保管では、湿気を避け、防虫剤の性質を踏まえて配置します。防虫剤の成分は空気より重く、上から下へ広がります。

選択肢1 防虫剤の成分は下に降りるため、衣類の上に置きます。下では効果が届きません。

選択肢2 ビニールをかけたままにすると湿気がこもり、変色やカビの原因になります。外して保管します。

選択肢3 利用者の衣類を介護福祉職の判断で廃棄することはできません。

選択肢4 湿気を含んだまま収納すると、カビや臭いの原因になります。乾かしてから保管します。

選択肢5 正答です。絹は湿気に弱いため、湿気がたまりにくいタンスの上部に保管します。

問題101

次の記述のうち,介護の現場で行うベッドメイキングとして,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 居室の窓は,閉めて行う。
  • × 2 キャスターのあるベッドは,ストッパーを外す。
  • × 3 シーツの中心線を,マットレスの端に合わせる。
  • ○ 4 シーツをマットレスの下に入れるときは,手掌を下にする。
  • × 5 シーツ交換は,両膝を伸ばしたままで行う。
正答 4ベッドメイキングは、安全と衛生、そして介護者の腰への負担の少なさを考えて行います。ストッパーの確認は基本です。

選択肢1 換気のため窓を開けて行います。閉めきると埃がこもります。

選択肢2 ストッパーは必ずかけます。外すとベッドが動いて危険です。

選択肢3 シーツの中心線は、マットレスの中心に合わせます。

選択肢4 正答です。マットレスの下に手を入れるときは手掌を下に向けます。手の甲を下にすると、マットレスの重みで手を痛めます。

選択肢5 膝を伸ばしたままでは腰に負担がかかります。膝を曲げ、重心を低くして行います。

問題102

Bさん(90歳,女性,要介護3)は,アルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimerʼs type)があり,介護老人福祉施設に入所している。テレビを見ることが好きで,日中はお茶を飲みながら,テレビを見て過ごすことが日課である。1週間前からBさんは,夜中に目が覚めたり,3時ごろに起きたりと,不眠が続いている。2時間ほどしか寝ていない日もある。ある日,Bさんは,「昼間,眠くてしかたがない。からだがだるい」と介護福祉職に話した。次の記述のうち,Bさんに安眠を促すための介護福祉職の対応として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ○ 1 午前中,太陽の光を浴びることを勧める。
  • × 2 昼間眠いときは,1時間以上の昼寝を勧める。
  • × 3 夕食後,すぐに寝ることを勧める。
  • × 4 寝る前に,介護福祉職の判断で睡眠薬を勧める。
  • × 5 夜眠れないときは,居室でテレビを見ることを勧める。
正答 1睡眠のリズムを整えるには、朝の光を浴びることが最も効果的です。体内時計が調整され、夜の入眠が促されます。

選択肢1 正答です。午前中に太陽の光を浴びると体内時計が整い、夜間の睡眠が深くなります。

選択肢2 1時間以上の昼寝は、夜の睡眠をさらに妨げます。20分程度にとどめます。

選択肢3 夕食後すぐに寝ると、消化活動によって睡眠が浅くなります。

選択肢4 介護福祉職の判断で睡眠薬を勧めることはできません。

選択肢5 夜間にテレビを見ると、光の刺激で覚醒が強まります。

問題103

終末期の介護に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 決まった時間に食事を提供する。
  • × 2 部屋の換気は控えるようにする。
  • × 3 無反応のときは無言で静かに介護を行う。
  • × 4 呼吸困難時は,顎を下げて頭部を前屈させた仰臥位(背臥位)にする。
  • ○ 5 せん妄によって話のつじつまが合わないときは,否定せずに受け止める。
正答 5終末期の介護では、本人のペースを尊重し、反応がないように見えても声かけを続けます。呼吸が苦しいときは上体を起こします。

選択肢1 食事は決まった時間ではなく、本人が食べたいときに、食べられる量を提供します。

選択肢2 換気は必要です。においや空気のよどみは、本人にも家族にも負担になります。

選択肢3 反応がなくても聴覚は最後まで保たれるとされます。声をかけながら介護します。

選択肢4 呼吸困難時は、上体を起こしたファーラー位などにします。顎を下げて頭部を前屈させると、かえって気道が狭くなります。

選択肢5 正答です。せん妄による発言を否定せず受け止めることで、不安を強めずにすみます。

問題104

次のうち,キューブラー・ロス(Kubler-Ross, E.)が提唱した終末期にある人の死の受容過程のうち,「死は避けられないと知り,さまざまな喪失感を抱く段階」に該当するものとして,適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 否認
  • × 2 怒り
  • × 3 取り引き
  • ○ 4 抑うつ
  • × 5 受容
正答 4キューブラー・ロスの過程は、否認・怒り・取り引き・抑うつ・受容の順です。避けられないと知って喪失感に包まれる段階が抑うつです。

選択肢1 否認は、事実を受け入れられず何かの間違いだと考える段階です。

選択肢2 怒りは、なぜ自分がという思いを周囲に向ける段階です。

選択肢3 取り引きは、何かと引き換えに延命を願う段階です。

選択肢4 正答です。抑うつは、死が避けられないと知り、さまざまな喪失感を抱く段階です。

選択肢5 受容は、静かに事実を受け入れる段階です。

問題105

Cさん(58歳,男性)は,アテトーゼ型(athetosis)の脳性麻痺(cerebral palsy)がある。腕,脚,体幹の筋肉は不随意的にゆっくりと動くことが多く,手指を細かく動かすことは難しい。言葉をはっきり発音することが困難であるが,音の聞き取りはできる。次のうち,Cさんが使用している情報・意思疎通支援用具として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 福祉電話
  • ○ 2 携帯用会話補助装置
  • × 3 人工喉頭
  • × 4 助聴器
  • × 5 点字器
正答 2発話が困難だが聴覚と理解は保たれている状態です。文字や記号を入力して音声や表示で伝える携帯用会話補助装置が適しています。

選択肢1 福祉電話は、聴覚や発話に障害のある人が連絡を取るための電話です。

選択肢2 正答です。携帯用会話補助装置は、簡単な操作で言葉を伝えられる用具で、発話が困難な人に適しています。

選択肢3 人工喉頭は、喉頭を摘出した人が発声するための用具です。

選択肢4 助聴器は、聞こえを補う用具です。Cさんは聞き取りができます。

選択肢5 点字器は、視覚障害のある人が点字を書くための用具です。

問題106

次の記述のうち,介護過程を展開する目的として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 家族が抱える生活課題の解決
  • ○ 2 個別ケアに基づく利用者の自立支援
  • × 3 介護福祉職の職業倫理の向上
  • × 4 利用者と家族の信頼関係の構築
  • × 5 介護福祉職と他職種の連携の促進
正答 2介護過程は、利用者一人ひとりの生活課題を明らかにし、その人らしい生活の実現と自立を支えるために展開します。

選択肢1 対象は利用者本人の生活課題です。家族の課題の解決を目的とするものではありません。

選択肢2 正答です。個別ケアにもとづいて利用者の自立を支えることが、介護過程を展開する目的です。

選択肢3 職業倫理の向上は、専門職としての課題であり、介護過程の目的ではありません。

選択肢4 信頼関係の構築は、支援を進めるうえでの前提であって目的ではありません。

選択肢5 多職種連携の促進も手段の一つであり、目的そのものではありません。

問題107

生活課題に関する記述として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 家族の立場から検討する。
  • ○ 2 利用者のニーズを判断の基盤にする。
  • × 3 利用者の要望を1つに集約する。
  • × 4 介護福祉職の主観を尊重する。
  • × 5 生命の危機よりも利用者の意向を優先する。
正答 2生活課題は、利用者のニーズを基盤に判断します。専門職の主観や家族の立場を基準にすることはありません。

選択肢1 家族の立場からの検討は、本人中心の支援になりません。

選択肢2 正答です。利用者のニーズを判断の基盤として、生活課題を明らかにします。

選択肢3 要望を1つに集約する必要はありません。複数の課題に優先順位をつけて取り組みます。

選択肢4 介護福祉職の主観ではなく、客観的な情報にもとづいて判断します。

選択肢5 生命の危機がある場合は、安全の確保が優先されます。

問題108

次の記述のうち,介護過程の展開における評価の説明として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 他の利用者と比較して評価する。
  • × 2 短期目標の評価によって,介護過程の展開を終了する。
  • ○ 3 目標の達成状況を評価する。
  • × 4 介護計画の実施後に評価日を検討する。
  • × 5 介護計画を修正した場合は,評価を省略する。
正答 3評価は、設定した目標の達成状況を確認する段階です。あらかじめ評価日を決めておき、計画を見直した場合も改めて評価します。

選択肢1 他の利用者との比較ではなく、本人の目標に対して評価します。

選択肢2 短期目標の評価で終了するのではなく、長期目標に向けて展開を続けます。

選択肢3 正答です。設定した目標がどこまで達成できたかを評価します。

選択肢4 評価日は、計画を立てる段階であらかじめ設定します。実施後に決めるものではありません。

選択肢5 計画を修正した場合も、その後の状況を評価します。省略することはありません。

問題109

次のうち,介護保険制度のサービス担当者会議におけるサービス提供責任者の役割として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 会議の主催
  • × 2 居宅サービス計画の原案の説明
  • × 3 他職種が実施したサービス内容の評価
  • × 4 訪問介護計画の作成に要した時間の報告
  • ○ 5 訪問介護計画の作成に必要な情報の確認
正答 5サービス担当者会議を主催するのは介護支援専門員です。サービス提供責任者は、訪問介護計画を作成する立場として必要な情報を確認します。

選択肢1 会議を主催するのは介護支援専門員です。

選択肢2 居宅サービス計画の原案を説明するのも介護支援専門員です。

選択肢3 他職種が実施したサービスを評価する立場ではありません。

選択肢4 計画の作成に要した時間を報告する必要はありません。

選択肢5 正答です。訪問介護計画を作成するために必要な情報を、会議の場で確認することが役割にあたります。

事例

Aさん(78歳,男性,要介護1)は,一人暮らしで,脳梗塞(cerebral infarction)を発症し入院した。その後,リハビリテーションを経て,自宅に戻った。利き手の右手に麻痺が残ったため,左手を使った調理の自立を目的に,訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用することになった。サービス利用時は,訪問介護員(ホームヘルパー)の協力を得ながら,孫からプレゼントされた包丁を使って,調理に取り組んでいた。ある日,好物の牛肉をうまく押さえることができず,切ることができなかった。すると,Aさんは包丁を置き,部屋で横になってしまった。心配した訪問介護員(ホームヘルパー)が声をかけ,バイタルサインを確認したところ変化はなかった。Aさんは,「右手が思うように動いてくれない。悔しい。でも,もう一度ひとりで作れるようになりたい」と話した。次の日,Aさんは,「今日も手伝って」と訪問介護員(ホームヘルパー)に話した。

問題110

調理中にAさんが包丁を置き,部屋で横になってしまった行動に対する解釈として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 体調不良による休憩
  • × 2 食材に対する不満
  • × 3 調理に対する興味の喪失
  • × 4 包丁に対する不満
  • ○ 5 調理がうまくできないことに対する苛立ち
正答 5バイタルサインに変化がなく、「右手が思うように動かない」という言葉があります。行動の背景にあるのは、できないことへの苛立ちだと読み取ります。

選択肢1 バイタルサインに変化はありません。体調不良による休憩とは考えにくい状況です。

選択肢2 食材への不満を示す言動はありません。好物の牛肉です。

選択肢3 調理の自立を目的に取り組んできた経過があり、興味を失ったとは読み取れません。

選択肢4 包丁は孫からのプレゼントで、大切に使っていたものです。

選択肢5 正答です。うまく切れなかったことと、右手が思うように動かないという言葉から、できないことへの苛立ちが読み取れます。

問題111

訪問介護計画の修正を目的としたカンファレンスで,訪問介護員(ホームヘルパー)が提案する内容として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 訪問介護員(ホームヘルパー)による調理の代行
  • × 2 担当する訪問介護員(ホームヘルパー)の交代
  • × 3 配食サービスの利用
  • ○ 4 調理に関する福祉用具の活用
  • × 5 訪問回数の削減
正答 4目的は「左手を使った調理の自立」です。代行や配食は自立の目的から外れます。できない動作を補う福祉用具の活用が適切です。

選択肢1 調理を代行すると、自立という目的から遠ざかります。

選択肢2 担当者を交代しても、食材を押さえられないという課題は解決しません。

選択肢3 配食サービスは、調理の機会そのものを失わせます。

選択肢4 正答です。食材を固定する調理台や自助具を使えば、片手でも切る動作ができるようになります。

選択肢5 訪問回数を減らすことは、課題の解決になりません。

事例

Bさん(42歳,女性,障害支援区分3)は,知的障害があり,母親と二人暮らしである。日中は生活介護事業所に通っている。日常生活動作の一部に見守りが必要である。個別支援計画の短期目標を,「見守りのもと,トイレで排泄ができる」としている。しかし,最近,排泄のときに下着やズボンを汚してしまい,それをほかの利用者にからかわれ,しばらく一人でいる様子があったと生活支援員から申し送りがあった。ある日,事業所長が話しかけると,Bさんは,「トイレで失敗したら恥ずかしい」と元気なく話した。母親からも電話で,「これからは紙おむつを使うように勧めているのだけど,使いたくないとBは話している」とサービス管理責任者に連絡があった。

問題112

次のうち,Bさんがしばらく一人でいた様子を理解するために必要な情報として,最も優先すべきものを1つ選びなさい。

  • × 1 サービス管理責任者との関係
  • × 2 生活支援員との関係
  • × 3 事業所長との関係
  • ○ 4 ほかの利用者との関係
  • × 5 母親との関係
正答 4下着を汚したことを他の利用者にからかわれ、その後一人でいたという経過です。背景を理解するには、他の利用者との関係を知る必要があります。

選択肢1 サービス管理責任者との関係は、今回の場面に直接関わっていません。

選択肢2 生活支援員は様子を申し送った立場です。関係そのものが原因ではありません。

選択肢3 事業所長は後から話しかけた立場です。

選択肢4 正答です。からかわれたことが一人でいた理由につながっています。他の利用者との関係を知ることが最優先です。

選択肢5 母親との関係は、紙おむつの話に関わりますが、事業所で一人でいた理由の理解には直結しません。

問題113

Bさんについて,個別支援会議が開催され,短期目標を,「排泄の自立(下着を汚さずに排泄する)(3か月)」とした。次の記述のうち,Bさんの短期目標を実現するために生活支援員がとる対応として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ○ 1 定期的に,手順を理解できているか一緒に確認する。
  • × 2 自宅で排泄を済ませ,事業所で排泄しないように助言する。
  • × 3 母親の要望であると伝え,紙おむつを使うように助言する。
  • × 4 ポータブルトイレを設置し,そこで排泄をするように誘導する。
  • × 5 排泄に関する行為を,全介助にする。(総合
正答 1目標は「下着を汚さずに排泄する」ことです。本人はおむつを使いたくないと話しています。できている部分を確かめながら支える対応を選びます。

選択肢1 正答です。排泄の手順を理解できているかを一緒に確認することで、どこでつまずいているかが分かり、自立につながります。

選択肢2 事業所で排泄しないよう助言することは、生活の制限であり目標にも反します。

選択肢3 母親の要望を理由に紙おむつを勧めることは、本人の意思を無視する対応です。

選択肢4 ポータブルトイレの設置は、トイレで排泄するという目標から外れます。

選択肢5 全介助にすることは、自立という目標と正反対の対応です。

事例

Aさん(70歳,男性)は,妻と二人で暮らしている。旅行や釣りが趣味で,会社員として勤務していたころは,活動的な生活を送っていた。66歳のときにパーキンソン病(Parkinson disease)と診断されたが,内服治療が開始され,症状はあまり気にならなかった。1年前から顔の表情が乏しくなり,歩行開始時に,はじめの一歩が出にくくなった。3か月前からは,歩き始めると方向転換が難しく,急に止まることができないことがある。Aさんは,今後の生活について相談するために,地域包括支援センターに行った。センターで対応してくれたB主任介護支援専門員は,介護福祉士としての実務経験が豊富だった。Aさんは信頼して,気になっていたことをすべて話すことができた。Aさんは,要介護認定を申請することを勧められ,後日,市役所に行き,要介護認定の申請を行った。

問題114

現在のAさんの症状に該当するホーエン・ヤール重症度分類として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 ステージⅠ
  • × 2 ステージⅡ
  • ○ 3 ステージⅢ
  • × 4 ステージⅣ
  • × 5 ステージⅤ
正答 3ホーエン・ヤール重症度分類では、姿勢反射障害が現れ、日常生活に部分的な介助を要さない段階がステージⅢです。方向転換の困難はその現れです。

選択肢1 ステージⅠは、片側だけに症状がみられる段階です。

選択肢2 ステージⅡは、両側に症状があるが姿勢反射障害はない段階です。

選択肢3 正答です。方向転換が難しく急に止まれないのは姿勢反射障害にあたり、ステージⅢに該当します。

選択肢4 ステージⅣは、日常生活に部分的な介助を要する段階です。Aさんは相談に一人で出向いています。

選択肢5 ステージⅤは、車いすまたは寝たきりの段階です。

問題115

要介護認定を申請してから2週間が経過した。Aさんは要介護認定の認定結果が届かないことが気になった。そこで,以前に対応してくれたB主任介護支援専門員に電話で相談した。次のうち,B主任介護支援専門員の応答として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 「次の受診時に主治医に相談しましょう」
  • ○ 2 「通常1か月程度かかるので,あと2週間くらい待ってみましょう」
  • × 3 「以前に自宅に来てくれた認定調査員に相談しましょう」
  • × 4 「念のためにもう一度要介護認定を申請してください」
  • × 5 「通常であれば認定結果は出ていると思います」
正答 2要介護認定は、申請から原則30日以内に結果が通知されます。2週間の時点では、まだ待つ段階だと伝えるのが適切です。

選択肢1 主治医に相談しても、認定結果の時期は変わりません。

選択肢2 正答です。通常1か月程度かかることを伝え、見通しを示すことで不安が和らぎます。

選択肢3 認定調査員は結果を決める立場ではありません。

選択肢4 重ねて申請する必要はありません。

選択肢5 2週間では、まだ結果が出ていないのが通常です。

問題116

最近,Aさんは急に体の動きが悪くなる時間帯があり,不安を感じた。そこでAさんは,週に2回利用している訪問介護員(ホームヘルパー)に相談した。相談を受けた訪問介護員(ホームヘルパー)はAさんに,日々の症状の変化とその時間,さらにもう一点をメモして,医師に伝えるようにと助言した。日々の症状の変化とその時間に加えて,Aさんが医師に伝える内容として,最も優先度の高いものを1つ選びなさい。

  • ○ 1 服薬の時間
  • × 2 起床の時間
  • × 3 食事の時間
  • × 4 排便の時間
  • × 5 入浴の時間(総合
正答 1パーキンソン病では、薬の効果が切れると動きが悪くなるウェアリングオフ現象がみられます。症状の変化と服薬の時間の関係を医師に伝えます。

選択肢1 正答です。症状の変動と服薬の時間の関係が分かれば、薬の量や回数の調整につながります。

選択肢2 起床の時間は、症状の変動を判断する主な材料ではありません。

選択肢3 食事の時間も参考にはなりますが、優先度は服薬の時間に劣ります。

選択肢4 排便の時間は、今回の相談内容と直接関わりません。

選択肢5 入浴の時間も、症状の変動を説明する情報としては優先度が低くなります。

事例

Cさん(90歳,女性)は,動物好きで長年ペットのオウムを飼っている。5年前に夫が亡くなったときも,ペットが大きな心の支えになった。2年前,身体の衰えから買物や調理などの家事が難しくなり,一人暮らしが困難になったので,ペットと入所できる健康型有料老人ホームに入所した。最近Cさんは,毎週楽しみにしていたレクリエーションがある曜日や時間を忘れてしまう,トイレの場所がわからず失禁するなどの症状が繰り返し生じるようになってきた。心配した娘がCさんと病院を受診したところ,アルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimerʼs type)と診断を受けた。健康型有料老人ホームでは対応が困難になってきたため,心配した娘はCさんが入所できる施設に移ることを検討し始めた。

問題117

次のうち,最近のCさんの症状に該当するものとして,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 妄想
  • ○ 2 見当識障害
  • × 3 失語
  • × 4 遂行機能障害
  • × 5 観念失行
正答 2曜日や時間が分からなくなり、トイレの場所も分からなくなっています。時間と場所の認識が失われる見当識障害にあたります。

選択肢1 妄想は、事実でないことを確信する症状です。該当する記述はありません。

選択肢2 正答です。曜日や時間を忘れ、トイレの場所が分からないのは、時間と場所の見当識障害です。

選択肢3 失語は、言葉の理解や表出の障害です。

選択肢4 遂行機能障害は、段取りを立てて実行することの障害です。

選択肢5 観念失行は、道具を使う一連の動作ができなくなる症状です。

問題118

娘はCさんの病状を心配して,「お父さんが残してくれた貯金があるから,もっとお母さんのお世話をしてくれる施設に移ろう」と提案した。Cさんは,「ペットと一緒に暮らせなくなるのは嫌だ」とつぶやき,うつむいた。困った娘は健康型有料老人ホームの介護福祉士に相談した。次のうち,娘への介護福祉士の応答として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ○ 1 「Cさんがペットを大事にしている意思を尊重してはいかがですか」
  • × 2 「Cさんが新しい施設に行くことが最優先です」
  • × 3 「あなたの意向を優先してはいかがですか」
  • × 4 「Cさんがペットを飼うことは優先度の高いニーズとは言えません」
  • × 5 「Cさんが新しい施設に行くことを受け入れるように説得してください」
正答 1本人が大切にしているものを、家族の判断だけで手放させることは適切ではありません。本人の意思を尊重する視点を家族に伝えます。

選択肢1 正答です。ペットが長年の心の支えであることを踏まえ、本人の意思を尊重する視点を伝えます。

選択肢2 施設を移ることを最優先とするのは、本人の思いを置き去りにする対応です。

選択肢3 娘の意向を優先するよう促すことも、本人中心の支援になりません。

選択肢4 ペットを飼うことを優先度の低いニーズと決めつけるのは、本人にとっての意味を軽視しています。

選択肢5 説得を求めることは、本人の意思を変えさせようとする対応です。

問題119

Cさんと娘は介護福祉士と相談し,希望に沿った施設を見つけることができた。次のうち,Cさんが入所する施設として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 経過的軽費老人ホーム(B型)
  • × 2 介護医療院
  • × 3 介護老人保健施設
  • × 4 養護老人ホーム
  • ○ 5 介護付有料老人ホーム(総合
正答 5ペットと暮らし続けたいという希望と、認知症が進んだ状態への対応の両方を満たす住まいを選びます。介護付有料老人ホームであれば対応できます。

選択肢1 経過的軽費老人ホームは、自立に近い人を対象とする住まいです。

選択肢2 介護医療院は、長期の医療的管理を必要とする人が対象です。

選択肢3 介護老人保健施設は、在宅復帰を目指す施設で、長期の生活の場ではありません。

選択肢4 養護老人ホームは、環境上および経済的な理由で入所する施設です。

選択肢5 正答です。介護付有料老人ホームであれば、介護を受けながら、ペットとの暮らしを続けられる施設を選べます。

事例

Dさん(男性,障害支援区分4)は,ベッカー型筋ジストロフィー(Becker muscular dystrophy)である。自宅で家族と生活をしている。Dさんは,食事は自立しているが,排泄,入浴に介護が必要である。歩行はできず,移動は電動車いすを使用している。絵を描くことが趣味であり,日中は創作活動に取り組んでいる。これまでDさんは自宅で家族の介護を受けながら生活してきたが,Dさんの身体機能の低下に伴い,家族の介護負担が増えたため,居宅介護を利用することになった。

問題120

Dさんの疾患で生じる病態として,適切なものを1つ選びなさい。

  • ○ 1 筋線維の変性
  • × 2 運動神経の変性
  • × 3 網膜の変性
  • × 4 自己免疫の低下
  • × 5 脳細胞の変性
正答 1筋ジストロフィーは、筋線維そのものが変性して壊れていく疾患です。運動神経が障害される筋萎縮性側索硬化症と区別します。

選択肢1 正答です。筋ジストロフィーでは、筋線維が変性して筋力が低下していきます。

選択肢2 運動神経の変性が起こるのは、筋萎縮性側索硬化症などです。

選択肢3 網膜の変性は、網膜色素変性症でみられます。

選択肢4 自己免疫の低下ではありません。遺伝性の疾患です。

選択肢5 脳細胞の変性は、認知症などでみられる病態です。

問題121

E居宅介護事業所に勤務するF介護福祉職は,Dさん宅を初回訪問するにあたりフェイスシートのジェノグラムを確認した。以下のジェノグラムからF介護福祉職が把握した内容として,適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 Dさんは,Dさんの母親と同居している。
  • ○ 2 Dさんには息子がいる。
  • × 3 Dさんの兄は結婚している。
  • × 4 Dさんの父親は生存している。
  • × 5 Dさんの妻には兄弟姉妹がいる。
正答 2ジェノグラムは、家族関係を記号で表した図です。男性は四角、女性は丸、死亡は塗りつぶしや斜線、同居は囲みで示されます。

選択肢1 図から、母親と同居している関係は読み取れません。

選択肢2 正答です。ジェノグラムから、Dさんに息子がいることが読み取れます。

選択肢3 兄が結婚しているという関係は示されていません。

選択肢4 父親の生存は確認できません。

選択肢5 妻の兄弟姉妹は示されていません。

問題122

Dさんが居宅介護を利用してから数年が経過し,Dさんの身体機能は徐々に低下して,着替えに時間がかかるようになった。Dさんは自分のことはできるだけ自分で行いたいという思いがあり,時間がかかっても自分で着替えをしていた。ある日,DさんはF介護福祉職に,「着替えをすると疲れてしまい,絵を描くことができない」とつぶやいた。F介護福祉職は,「着替えは私たちや家族の介護を利用して,Dさんは好きな絵を描いたらいいのではないですか」と伝えた。その後,Dさんは介護福祉職と家族の介護を利用して,短時間で着替えを済ませ,絵を描くことに専念できるようになった。F介護福祉職が発言した自立観を示した人物として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 ヴィクトール・フランクル(Frankl, V.)
  • × 2 バンク−ミケルセン(Bank-Mikkelsen, N.)
  • ○ 3 エド・ロバーツ(Roberts, E.)
  • × 4 フェリックス・バイステック(Biestek, F.)
  • × 5 ミルトン・メイヤロフ(Mayeroff, M.)(総合
正答 3エド・ロバーツは自立生活運動を進めた人物です。介助を利用しながら自分で決めて生きることを自立と捉える考え方を示しました。

選択肢1 フランクルは、極限状況における人間の意味の探求を論じた精神科医です。

選択肢2 バンク-ミケルセンは、ノーマライゼーションの理念を生み出した人物です。

選択肢3 正答です。介助を使って自分らしい活動に時間を使うという考え方は、エド・ロバーツらが進めた自立生活運動の自立観です。

選択肢4 バイステックは、ケースワークの7原則を示した人物です。

選択肢5 メイヤロフは、ケアの本質について論じた哲学者です。

事例

Gさん(38歳,女性)は,母親(65歳)と暮らしていた。両側性感音難聴(sensorineural hearing loss)があり,雑音がある場所では話を聞き取りにくい。相手の口の動きや表情から会話の内容を理解することはできる。Gさんは,脳梗塞(cerebral infarction)を発症し,左片麻痺で車いすの生活となり,障害支援区分4と認定された。母親による介護が難しくなったため,障害者支援施設に入所することになった。Gさんは,写真を撮ることが好きで,施設で近くの公園に出かけたときに,介護福祉職に手伝ってもらいながら好きな風景を撮影している。Gさんは,その写真をアルバムにして,母親にプレゼントしたいと考えている。ある日,Gさんから,「アルバムを作りたい。飾りの付け方やメッセージの書き方を教えてほしい」と相談があった。介護福祉職は,Gさんとアルバムを作ることにした。

問題123

次のうち,Gさんが施設入所支援と同時に利用している障害福祉サービスとして,適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 自立生活援助
  • × 2 療養介護
  • × 3 短期入所
  • ○ 4 生活介護
  • × 5 居宅介護
正答 4障害者支援施設では、夜間の施設入所支援と、日中の生活介護などを組み合わせて利用します。日中活動のサービスがどれかを選びます。

選択肢1 自立生活援助は、一人暮らしを始めた人への定期的な訪問による支援です。

選択肢2 療養介護は、医療と常時介護を必要とする人が病院で受けるサービスです。

選択肢3 短期入所は、一時的に宿泊して介護を受けるサービスです。

選択肢4 正答です。施設入所支援は夜間の支援であり、日中は生活介護を組み合わせて利用します。

選択肢5 居宅介護は、自宅で受ける訪問系のサービスです。

問題124

次のうち,Gさんの難聴の原因となっている損傷部位に該当するものとして,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ○ 1 内耳から聴神経
  • × 2 外耳道から中耳
  • × 3 耳介から中耳
  • × 4 耳介から外耳道
  • × 5 耳介
正答 1難聴は、伝音難聴と感音難聴に分けられます。感音難聴は、内耳から聴神経にかけての障害によって起こります。

選択肢1 正答です。感音難聴は、内耳から聴神経にかけての部位の障害によるものです。音がゆがんで聞こえ、雑音の中では特に聞き取りにくくなります。

選択肢2 外耳道から中耳の障害は、伝音難聴の原因です。

選択肢3 耳介から中耳も、伝音難聴に関わる部位です。

選択肢4 耳介から外耳道の障害も、伝音難聴にあたります。

選択肢5 耳介だけの障害では、感音難聴にはなりません。

問題125

次の記述のうち,Gさんに介護福祉職がアルバムの作り方を説明するときに配慮することとして,最も適切なものを1つ選びなさい。

  • × 1 Gさんの左側に座る。
  • × 2 閉じられた質問を用いる。
  • × 3 小さな声で話す。
  • × 4 Gさんの好きな音楽を流す。
  • ○ 5 1対1で向かい合って話す。
正答 5読話ができ、雑音がある場所では聞き取りにくい状態です。静かな環境で、顔が見える位置から、はっきり話すことが配慮になります。

選択肢1 難聴は両側性です。左側に座る理由はありません。左片麻痺があるため、むしろ健側から関わります。

選択肢2 閉じられた質問に限る必要はありません。アルバムの作り方の説明とも関係しません。

選択肢3 小さな声では聞き取れません。

選択肢4 音楽は雑音となり、聞き取りをさらに妨げます。

選択肢5 正答です。1対1で向かい合えば、口の動きと表情が見え、内容を理解しやすくなります。

解答早見表

自己採点に使ってください。

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正答4525524253134125141225431
26272829303132333435363738394041424344454647484950
正答2154521423543135132543233
51525354555657585960616263646566676869707172737475
正答2434155514413432231335443
767778798081828384858687888990919293949596979899100
正答3255511314223522355135145
101102103104105106107108109110111112113114115116117118119120121122123124125
正答4154222355441321215123415

次回に向けた学習の進め方

  • まず1年分を解いて弱点を知る点数より、どの科目群が落ちているかを確認します。
  • 0点の科目群をなくす苦手分野こそ、基本のところだけでも押さえます。
  • 誤りの選択肢の理由を言葉にする正答を覚えるだけでは、聞き方を変えられると対応できません。
  • 事例問題は場面を想像して読む総合問題は、本人の希望と状態から考えると答えが絞れます。
  • 複数年分を繰り返す同じ論点が形を変えて出ます。反復が最も効きます。

よくある質問(FAQ)

第37回の合格点は何点でしたか?
総得点125点に対して70点以上です。あわせて、11の科目群すべてで得点があることが条件になります。
なぜ合格点が回によって変わるのですか?
総得点の60%程度を基準としたうえで、問題の難易度に応じて補正されるためです。やさしい回ほど合格点は上がります。
1科目でも0点があると不合格ですか?
科目群の単位で判定されます。11の科目群のうち1つでも得点が0であれば、総得点が基準を超えていても合格になりません。
第37回にパート合格はありますか?
ありません。パート合格制は次回の第38回から導入された仕組みです。
問題文はどこで確認できますか?
公益財団法人 社会福祉振興・試験センターのウェブサイトで、過去の試験問題が公開されています。図を用いた問題は、そちらの問題PDFで確認してください。
まとめ
  • 第37回は受験者75,387人、合格者58,992人、合格率78.3%
  • 合格基準は総得点125点中70点以上、かつ11科目群すべてで得点があること
  • 合格点は難易度で補正されるため、回によって変わる
  • パート合格制は第38回から。第37回にはこの仕組みがない
  • 正答を覚えるだけでなく、誤りの選択肢の理由まで説明できるようにする

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