日中一時支援とは?対象・料金と短期入所・放デイとの違い

「仕事の日、特別支援学校の放課後や長期休みに子どもを預けられる場所がない」「親の通院や冠婚葬祭のときだけ、障害のある家族を見てもらいたい」「泊まりではなく、日中だけ預けたい」。障害のある家族を介護していると、こうした「数時間だけ預けたい」場面が必ず出てきます。
結論からいうと、日中一時支援は、障害のある人の日中の居場所を確保し、介護する家族の就労や一時的な休息(レスパイト)を支えるために、市区町村が行うサービスです。施設や事業所で数時間から1日、見守りや活動の支援を受けられます。この記事では、日中一時支援の対象、料金、使える場面、短期入所や放課後等デイサービスとの違い、利用の流れをまとめました。
- 日中一時支援とは何か、誰が使えるか
- 料金と利用できる時間・日数の目安
- 短期入所・放課後等デイサービスとの違い
- 利用の流れと、事業所探しのポイント
日中一時支援とは?目的と対象
日中一時支援は、障害者総合支援法の「地域生活支援事業」の一つです。国の障害福祉サービス(介護給付・訓練等給付)ではなく、市区町村が実施するかどうかや内容を決める事業のため、地域によって名前や中身が違います。
目的は、大きく次の2つです。
- 障害のある人が、日中に安心して過ごせる場所を確保すること
- 介護している家族の仕事や、一時的な休息(レスパイト)を支えること
対象は、日中に見守りなどの支援が必要な障害のある人(子どもを含む)で、介護する家族がいる人です。障害者手帳を持っていることや、障害支援区分の認定を受けていることなどが条件になる市区町村もあります。
新人どんなときに使えるんですか?
先輩たとえば家族の仕事、通院、冠婚葬祭、きょうだいの学校行事、介護疲れのときの休息などね。生活介護や放課後等デイサービスが終わったあと、家族が帰宅するまでの時間に使う人も多いのよ。
日中一時支援でしてもらえること
実施する場所は、障害者支援施設、短期入所事業所、生活介護や放課後等デイサービスの事業所、医療機関など、さまざまです。主な内容は次のとおりです。
- 見守りと安全の確保
- 食事・排せつなどの介助
- 創作活動、遊び、散歩などの日中活動
- 送迎(事業所によって対応が違い、別料金のこともある)
あくまで「日中の一時的な預かり」なので、宿泊はできません。泊まりが必要な場合は、短期入所(ショートステイ)を使います。
料金と利用時間の目安
料金は市区町村ごとに決められています。多くはサービス費用の1割負担で、利用時間(4時間未満、4〜8時間、8時間以上など)によって単価が決まる方式です。所得の低い世帯は無料になる自治体も多くあります。
| 費用 | 内容 |
|---|---|
| 利用料 | 原則1割負担(自治体によって負担上限や減免がある) |
| 実費 | 食事代、おやつ代、活動の材料費、送迎費など |
| 利用できる日数 | 月に何日までと上限を決めている自治体が多い |
1回あたりの自己負担は数百円程度のことが多いですが、食事代などの実費が加わります(金額は自治体と事業所によって違う)。月の利用日数の上限も市区町村で違うため、窓口で確認しましょう。
短期入所・放課後等デイサービスとの違い
| 日中一時支援 | 短期入所 | 放課後等デイサービス | |
|---|---|---|---|
| 位置づけ | 地域生活支援事業(市区町村) | 障害福祉サービス(介護給付) | 児童福祉法の障害児通所支援 |
| 対象 | 子どもも大人も | 子どもも大人も | 6〜18歳の就学している子ども |
| 宿泊 | なし | あり(日帰りもある) | なし |
| 目的 | 日中の居場所、家族の就労・休息 | 家族の休息、緊急時の預かり | 療育(発達の支援)と居場所 |
放課後等デイサービスは療育が目的のため、「預かりだけ」の利用は本来の目的から外れます。療育の目的とは別に、家族の仕事のために長い時間の預かりが必要な場合は、日中一時支援を組み合わせて使うことがあります。また、18歳を過ぎて放課後等デイサービスを使えなくなった人が、生活介護のあとの時間に日中一時支援を使うケースも多くあります。
新人高校を卒業すると、夕方の居場所がなくなる問題をよく聞きます。
先輩「18歳の壁」と言われる問題ね。生活介護は夕方早めに終わることが多いから、共働きの家庭では、卒業前から日中一時支援の事業所を探しておくことが大切よ。地域によっては空きが少ないから、早めに相談しておいてね。
日中一時支援の利用の流れ
- 市区町村の窓口に相談する日中一時支援を実施しているか、利用の条件、料金、日数の上限を確認します。
- 申請して利用の決定を受ける申請すると、利用できる日数などが書かれた決定通知や受給者証が届きます。
- 事業所を探して契約する市区町村や相談支援専門員に、地域の事業所を紹介してもらいます。
- 予約して利用する多くの事業所は予約制です。人気のある事業所は早めに予約しましょう。
事業所を選ぶときのポイント
- 本人の障害の特性に対応できるか(医療的ケア、行動面の支援など)
- 送迎があるか、ある場合はどこまで来てもらえるか
- 利用できる曜日と時間帯(土日や長期休みに対応しているか)
- 過ごし方の内容(活動があるか、静かに過ごせる場所があるか)
日中一時支援の使い方の例
| 家族の状況 | 使い方の例 |
|---|---|
| 共働きで、特別支援学校の高等部に通う子がいる | 放課後等デイサービスがない日や、長期休みの日中に利用する |
| 生活介護に通う成人の子がいる | 生活介護が終わる15時〜18時ごろまで、親が仕事から帰るまで利用する |
| 親が自分の通院や介護で手が離せない | 月に数回、親の通院日に合わせて利用する |
| 介護疲れで休息が必要 | 月に1〜2回、1日利用して親が休む時間をつくる |
使い方は家族によってさまざまです。「こんな理由で使っていいのか」と迷ったときも、まずは市区町村の窓口や相談支援専門員に相談してみましょう。
家族の休息(レスパイト)をためらわない
障害のある家族の介護は、長い年月にわたって続きます。家族が倒れてしまうと、本人の暮らしも続けられなくなります。日中一時支援や短期入所を使って休むことは、本人の暮らしを守るためにも大切なことです。
また、本人にとっても、家族以外の人と過ごす時間は大切な経験になります。最初は短い時間から始めて、職員や場所に慣れていくと、いざというときに安心して預けられます。慣れるまでは、好きなおもちゃや音楽など、落ち着けるものを持っていくのも一つの工夫です。
よくある質問
介護保険を使っている高齢の障害者も使えますか?
住んでいる市区町村以外の事業所も使えますか?
急に預けたいときも使えますか?
- 日中一時支援は、障害のある人の日中の居場所と家族の就労・休息を支える市区町村の事業
- 内容や料金、利用日数の上限は市区町村によって違う
- 料金は原則1割負担で、食事代などの実費がかかる。宿泊はできない
- 放課後等デイサービスや生活介護のあとの時間の居場所としても使われる
- 卒業や家族の状況の変化に備えて、早めに登録と契約をしておく















