高齢者の介護が必要になったとき、施設の種類が多くて「どこに入ればいいのかわからない…」と悩んでいませんか?
特に「介護老人保健施設(老健)」と「介護医療院」は、どちらも医療ケアが受けられる施設として知られていますが、その役割や目的には大きな違いがあります。
この記事では、老健と介護医療院の違いを分かりやすく表で比較しながら、それぞれの特徴や選び方のポイントを丁寧に解説します。
目次
介護老人保健施設(老健)とは?
介護老人保健施設は、在宅復帰を目指す中間的な施設です。病院での治療を終えたあと、自宅に戻るためのリハビリや生活支援を受ける場所として位置づけられています。
特徴
- 医師・看護師・リハビリ職などが常駐
- リハビリや機能訓練が中心
- 3~6ヶ月程度の短期間利用が基本(長期入所は原則不可)
- 要介護1〜5の認定が必要
介護医療院とは?
介護医療院は、医療と介護の両方を長期的に受けられる新しいタイプの施設です。2018年に創設され、従来の「介護療養型医療施設」の後継として運用されています。
特徴
- 医療的ケア(経管栄養・喀痰吸引など)に対応
- 長期療養を前提とした生活支援
- 看取りケアにも対応
- 要介護1〜5の認定が必要
【比較表】介護老人保健施設と介護医療院の違い
項目 | 介護老人保健施設(老健) | 介護医療院 |
---|---|---|
目的 | 在宅復帰支援・リハビリ中心 | 長期療養・医療的ケアと生活支援の両立 |
利用期間 | 原則3~6ヶ月程度(短期) | 長期入所可(終の棲家としての利用も) |
対象者 | リハビリを経て在宅に戻れる可能性がある人 | 医療的ケアが継続的に必要な高齢者 |
医療体制 | 医師は日中常駐・看護師は24時間配置 | 医師・看護師ともに24時間配置 |
サービス内容 | リハビリ中心の介護・医療支援 | 医療重視の介護・療養支援 |
看取り(ターミナルケア) | 原則不可だが例外的に実施されることもある | 看取りケアに対応 |
居室 | 多床室中心(個室もあり) | 多床室+個室(ユニット型も増加中) |
費用 | 比較的リーズナブル | 医療費が加わるためやや高め |
認定要件 | 要介護1〜5 | 要介護1〜5 |
どちらを選ぶべき?こんな場合におすすめ
介護老人保健施設がおすすめのケース
- 退院後のリハビリ・生活訓練を希望している
- 一時的に家族が介護できない事情がある
- 自宅での生活に戻ることを前提にした支援を受けたい
- リハビリ職(PT・OT・ST)から継続的な指導を受けたい
介護医療院がおすすめのケース
- 医療的ケア(経管栄養・吸引など)が日常的に必要
- 自宅介護が難しく、長期的な入所先を探している
- 最期まで施設で穏やかに過ごしたい(看取り希望)
- 病院からの転院先として医療管理が続けられる場所が必要
入所までの流れと注意点
入所の基本的な流れ(両施設共通)
- 要介護認定(要介護1~5)を取得
- ケアマネージャーや医療ソーシャルワーカーに相談
- 各施設に入所申し込み(空き状況の確認)
- 面談・審査・必要書類の提出
- 入所決定・契約
注意点
- どちらも医療と介護の体制が整った施設ですが、目的や期間が異なります。
- 地域によっては介護医療院の施設数が少なく、待機が長期化する場合もあります。
- 入所前に、家族・主治医・ケアマネジャーとしっかり話し合うことが重要です。
まとめ
介護老人保健施設と介護医療院は、どちらも医療と介護を提供する施設ですが、その目的・役割・利用期間には大きな違いがあります。
- 老健は「自宅に戻る」ためのリハビリ施設
- 介護医療院は「医療が必要な高齢者が安心して暮らせる住まい」
ご本人の状態や家族の希望に応じて、最適な選択をすることが大切です。迷った場合は、ケアマネージャーや医療機関の相談員に相談しながら、施設見学などを通じて比較・検討してみましょう。