世帯分離をすると介護保険料は安くなる?メリットとデメリットを解説

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高齢の親を扶養しているご家庭や、二世帯で暮らすご家庭の中には、「世帯分離をすると介護保険料が安くなるらしいけど本当?」「そもそも世帯分離ってどういうこと?」と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。

実は、世帯分離を行うことで、介護保険料や介護サービス利用時の自己負担が軽減される可能性があります。

しかし一方で、注意すべきデメリットや影響も存在します。

本記事では、世帯分離の仕組みから、介護保険料との関係、メリット・デメリットを分かりやすく解説します。

目次

そもそも「世帯分離」とは

■ 世帯分離とは

「世帯分離」とは、同じ住所に住む家族が、それぞれ別の世帯として住民票を分けることです。

例えば、親と子が同居している場合でも、住民票上で親世帯と子世帯を別々にすることが可能です。

  • 同居していても「別世帯」として扱われる
  • 税務や社会保険、介護制度上の取り扱いが変わることがある
  • 役所に届け出ればいつでも変更可能(特別な条件は不要)

世帯分離で介護保険料が安くなる理由

介護保険料は、65歳以上の「第1号被保険者」について、市区町村が所得や世帯構成に基づいて段階的に決定しています。

■ ポイントは「世帯内の所得の合算」

介護保険料の計算においては、同一世帯内に所得の多い人がいると、その影響で高齢者本人の介護保険料が上がることがあります

■ 世帯分離すると…

  • 高齢者と同居の子ども(高所得)が別世帯になることで、高齢者の所得区分が下がる可能性がある
  • 結果として、介護保険料が1~2段階安くなり、年間数万円単位での節約になるケースも

世帯分離のメリット

1. 介護保険料が軽減される可能性がある

高齢者が住民税非課税世帯となれば、介護保険料の基準が下がり、年間の保険料が大幅に安くなる場合があります。

2. 介護サービスの自己負担が軽減されることも

以下の制度で「住民税非課税世帯」であることが優遇条件になっています。

  • 高額介護サービス費(月額の自己負担上限が引き下がる)
  • 補足給付(施設利用時の食費・居住費の助成)
  • 高額医療・高額介護合算制度(医療費と介護費を合算して上限額を設定)

これらの制度を利用することで、介護費用全体を軽減することが可能になります。

3. 手続きが簡単

役所の住民課に届出をすれば、即日で世帯分離が可能です。書類も住民票と印鑑程度で済み、費用も基本的にかかりません。

世帯分離のデメリットと注意点

1. 扶養控除や医療費控除の適用に影響する可能性

  • 高齢の親を子どもが扶養に入れていた場合、世帯分離後も扶養の条件を満たすか確認が必要です。
  • 所得税の扶養控除や、医療費控除の対象にするには、「生計が同一」である必要があります。

2. 国民健康保険料に影響が出ることも

世帯分離により、片方の世帯が「単独世帯」扱いになることで、逆に国民健康保険料が上がることもあります。特に所得のある子ども側が健康保険の被保険者(自営業など)の場合は要注意です。

3. 住民票上の世帯分離と、実生活での「生計同一性」が一致しないことがある

税法上では、たとえ世帯を分けていても、生活費や医療費を支援していると「生計同一」と判断される場合があります。そのため、税控除を引き続き受けたい場合は、生活支援の証明ができるようにしておく必要があります。

世帯分離はどんな人に向いている?

以下のような方は、世帯分離を検討する価値があります。

  • 同居している親が住民税非課税世帯になることで介護費用が減る見込みがある
  • 高齢の親が介護施設に入所する予定で、補足給付を受けたい
  • 医療費や介護費の自己負担が重く、自己負担限度額の引き下げを狙いたい
  • 子ども世帯の所得が高く、親の介護保険料が高額になっている

ただし、扶養控除や税制面の影響もあるため、トータルの費用と控除を比較してから判断することが大切です。

まとめ

世帯分離は、住民票の上で世帯を分けるだけで介護保険料や自己負担額を軽減できる可能性がある制度上の工夫です。

特に高齢の親が住民税非課税世帯になることで、介護保険料が下がったり、介護サービス費用の補助が受けやすくなるという大きなメリットがあります。

ただし、税制や保険料の扱いには注意点もあるため、必ず事前に市区町村の介護保険担当窓口や税務署、ケアマネージャーに相談した上で判断しましょう。

「介護はお金がかかる時代」だからこそ、制度を正しく理解して、家族にとって最適な選択をしていくことが重要です。

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