ケアマネ実務研修の日程と流れ|期間・内容・費用の目安

「ケアマネ試験に合格したけれど、実務研修はいつから始まるの?」「仕事を続けながら、研修の日程に通えるか心配」。合格の喜びのあとに気になるのが、介護支援専門員実務研修の日程と流れです。
結論から言うと、ケアマネの実務研修は合格発表のあと数か月かけて、講義・演習と居宅介護支援事業所での実習を合わせて87時間以上受けるのが基本の形です。修了して都道府県に登録し、介護支援専門員証の交付を受けるまでは、ケアマネとして働けません。この記事では、実務研修の日程と流れの目安、研修で学ぶ科目、実習の進め方、費用の総額、仕事と両立するための準備、修了後の手続きまで解説します。
- ケアマネの実務研修とはどんな研修か
- 合格発表から修了・登録までの日程と流れの目安
- 前期・実習・後期で学ぶ主な科目と内容
- 研修の費用の目安と、仕事と両立するための準備
- 実習の準備と、修了後の登録・専門員証の交付の流れ
ケアマネの実務研修とは?
介護支援専門員実務研修は、ケアマネ試験に合格した人が、ケアマネとして働くために必ず受ける研修です。ケアマネ試験の正式名称が「介護支援専門員実務研修受講試験」であるとおり、試験はこの研修を受ける資格を得るためのものです。研修を修了し、都道府県に登録して介護支援専門員証の交付を受けると、ケアマネとして働けるようになります。
| 項目 | 一般的な内容 |
|---|---|
| 対象 | ケアマネ試験の合格者 |
| 実施 | 都道府県(または都道府県が指定した研修実施機関) |
| 研修時間 | 講義・演習と実習を合わせて87時間以上 |
| 構成 | 前期の講義・演習、居宅介護支援事業所での実習、後期の講義・演習 |
| 修了の要件 | 原則として全科目の受講と、課題・実習の修了。欠席の扱いは都道府県で異なる |
研修の目的は、知識を増やすことよりも、アセスメントからケアプランの作成、サービス担当者会議、モニタリングまでの一連の流れを、実際にできるようになることです。そのため、講義だけでなく、グループ演習や事例を使ったケアプランの作成、実習の比重が大きくなっています。
新人合格したら、すぐにケアマネとして働けると思っていました。
先輩合格はスタートラインなの。実務研修を修了して登録するまでは、ケアマネとして働けないのよ。研修の期間も含めて、転職や配置換えの時期を考えておくといいわね。
ケアマネ実務研修の日程と流れの目安
ケアマネ試験は例年10月に行われ、合格発表は12月ごろです。実務研修はその後に始まり、修了は翌年の春から夏ごろになるのが一般的です。
| 時期の目安 | 主な流れ |
|---|---|
| 12月ごろ | 合格発表、実務研修の案内が届く |
| 12月〜翌年1月ごろ | 研修の申し込み、受講料の支払い、事前課題の配布 |
| 翌年1月〜春ごろ | 前期の講義・演習 |
| 前期と後期の間 | 居宅介護支援事業所での実習(数日間) |
| 春〜初夏ごろ | 後期の講義・演習、修了の評価 |
| 修了後 | 都道府県への登録、介護支援専門員証の交付の申請 |
講義や演習は十数日程度に分けて行われることが多く、そこに実習の日数が加わります。数か月にわたって月に数回のペースで通うイメージを持っておくと、仕事や家庭の予定を立てやすくなります。土日を中心に開催する地域もあれば、平日開催が中心の地域もあります。
ケアマネ実務研修で学ぶ主な科目と内容
実務研修のカリキュラムは国が示すガイドラインに沿って作られており、2024年度からは「適切なケアマネジメント手法」の考え方なども盛り込まれた内容に見直されています。科目の名前や順番は都道府県で多少異なりますが、おおむね次のような内容を学びます。
| まとまり | 主な科目の内容 |
|---|---|
| 基本の理念と姿勢 | 介護保険制度の理念、自立支援と尊厳の保持、相談援助の基本姿勢、権利擁護と倫理 |
| ケアマネジメントの流れ | 受付・相談・契約、アセスメントとニーズの把握、ケアプランの作成、サービス担当者会議、モニタリングと評価 |
| 地域と制度 | 地域包括ケアシステムと社会資源、ケアマネジメントに関わる法令、チームでの連携 |
| 疾患・場面別の支援 | 脳血管疾患、認知症、筋骨格系の疾患と廃用症候群、心疾患などの内臓の機能不全、看取りなどの事例 |
| 総合演習と振り返り | アセスメントからケアプラン作成までの総合演習、実習の振り返り、受講者同士の意見交換 |
前期の講義・演習
介護保険制度の理念、ケアマネジメントの基本、利用者の尊厳や自立支援の考え方、アセスメントやケアプランの作り方などを学びます。グループでの演習が多く、ほかの受講者と意見を出し合う時間があります。看護師、介護福祉士、相談員、リハビリ職など、さまざまな職種の受講者と話すことで、自分にない視点に気づけるのも実務研修の良さです。
居宅介護支援事業所での実習
実習先の居宅介護支援事業所で、ケアマネの訪問やサービス担当者会議に同行し、アセスメントからケアプランの作成、モニタリングまでの流れを実際に見て学びます。実際の利用者の協力を得てアセスメントを行い、ケアプランを作成する課題が出されることが一般的です。
後期の講義・演習
実習での学びを振り返り、事例を使ったケアプランの作成、医療との連携、認知症や看取りなど場面別の支援を学びます。最後に、研修全体の振り返りと修了の評価が行われます。
新人事前課題やケアプランの作成って、どれくらい大変なんですか?
先輩普段の仕事で書類を書き慣れていない人は、最初は時間がかかるわね。でも研修は「完璧なプランを書く場」じゃなくて「考え方を身につける場」なの。分からないところは講師や同じグループの人に聞いて大丈夫よ。
ケアマネ実務研修の実習の進め方と準備
実習は、ケアマネの実際の仕事を間近で見られる貴重な機会です。実習先の決め方は、都道府県や研修実施機関が調整する方式と、受講者が自分で依頼する方式があります。自分で探す方式の地域では、早めに動かないと実習先が見つからないことがあるため注意しましょう。
- 実習先との連絡:初日の集合時間、場所、持ち物、訪問時の移動手段を事前に確認する
- 服装:清潔感のあるオフィスカジュアルを基本に、指定があれば従う
- 記録の様式:研修で配られた実習記録やアセスメントの様式を用意する
- 個人情報の扱い:実習で知った利用者の情報を、外に持ち出さない・話さない。記録は匿名で書く
- 質問の準備:「訪問で気をつけていること」「目標をどう決めているか」など、聞きたいことをメモしておく
- お礼:実習の終わりに感謝を伝え、必要に応じてお礼状を送る
実習先が見つからないときの対応はケアマネ実習協力者が見つからない時の対応策、実習後のお礼状はケアマネ実習後のお礼状の書き方で詳しく解説しています。
ケアマネ実務研修の費用の目安
| 費用の項目 | 目安 |
|---|---|
| 受講料 | 都道府県によって違い、数万円程度かかることが多い |
| テキスト代 | 受講料に含まれる場合と、別に購入する場合がある |
| 交通費 | 会場や実習先までの交通費は自己負担が一般的 |
| 登録・専門員証の交付手数料 | 修了後の手続きで、都道府県が定める手数料がかかる |
勤務先が受講料を負担したり、研修の日を勤務扱いにしたりする場合もあります。受験料から登録までの総額はケアマネ資格取得にかかる費用の解説にまとめています。
仕事と実務研修を両立するための準備
- 日程が分かったら職場に伝える研修と実習の日程を早めに伝え、シフトや休みの調整をお願いします。実習は連続した日程になることもあります。
- 費用と勤務の扱いを確認する受講料の負担や、研修の日を勤務扱いにできるか、有給休暇を使うのかを確認します。
- 課題に取り組む時間を確保する研修の日以外にも、事前課題や実習記録、ケアプランの作成の時間を週単位で予定に入れておきます。
- 家族の協力を得る研修の期間は、家事や育児などを家族と分担します。
- 体調を整える研修が続く時期は、無理な予定を入れないようにします。欠席すると修了できない場合があるため、体調管理は大切です。
どうしても休めない事情がある人は、ケアマネ実務研修を休めない人のための両立の対処法も参考にしてください。
新人実習先の事業所は、自分で探すんですか?
先輩都道府県や研修実施機関が調整してくれることが多いけれど、自分で依頼する方式の地域もあるの。案内をよく読んで、自分で探す必要があるなら早めに動いてね。
実務研修の修了後の手続き
- 修了証明書を受け取る研修をすべて修了すると、修了証明書が交付されます。
- 介護支援専門員の登録を申請する都道府県に登録を申請します。必要書類や手数料は都道府県の案内で確認します。
- 介護支援専門員証の交付を申請する登録と同時に、または登録後に専門員証の交付を申請します。
- 専門員証の交付を受けて働き始める交付を受けた日から、ケアマネとして業務ができます。専門員証の有効期間は5年で、更新には研修が必要です。
よくある質問(FAQ)
実務研修を休んだら、修了できませんか?
合格した年に実務研修を受けられない場合はどうなりますか?
実務研修はオンラインで受けられますか?
実務研修は、住んでいる都道府県で受けるのですか?
実務研修の課題は、どのくらいの量がありますか?
実務研修中に仕事を休む場合、有給休暇を使うべきですか?
- ケアマネの実務研修は、合格者がケアマネとして働くために必ず受ける87時間以上の研修
- 前期の講義・演習、居宅介護支援事業所での実習、後期の講義・演習で構成される
- 12月ごろの合格発表のあとに申し込み、翌年の春〜夏ごろの修了まで数か月かけて通うのが一般的
- 費用・日程・実習先の決め方は都道府県で違うため、案内を早めに確認し、職場と家族に相談する
- 修了後に都道府県へ登録し、介護支援専門員証(有効期間5年)の交付を受けて働けるようになる
















