【コピペOK】入院時情報提供書の記入例242事例|書き方と加算要件

担当している利用者が入院した瞬間から、ケアマネジャーには「入院時情報提供書をいつまでに、何を書いて出すか」という時間との勝負が始まります。入院時情報連携加算は算定期限が非常に短く、様式を前にして手が止まると、それだけで加算を落としかねません。この記事では、入院時情報提供書の各項目にそのまま貼り付けて使える記入例を242事例掲載します。加算の要件と書き方のコツも合わせて解説します。
- 入院時情報提供書とは何か、なぜ「入院当日」が勝負なのか
- 入院時情報連携加算(I)(II)の算定要件と、落としやすい落とし穴
- 様式の項目ごとに使える記入例242事例(コピペOK)
- 病院に「使ってもらえる」情報提供書にするための書き分け方
- 実際の記載例セット(骨折・肺炎・認知症のケース別)
入院時情報提供書とは?ケアマネが病院へ渡す「引き継ぎの手紙」
入院時情報提供書とは、担当利用者が入院したときに、居宅介護支援事業所のケアマネジャーが入院先の医療機関へ提供する情報の書式です。在宅での暮らしぶり、介護サービスの利用状況、家族の状況、本人の意向といった「カルテには載らない情報」を病院側に渡すためのものです。
病院の医師や看護師、医療ソーシャルワーカー(MSW)は、入院してきた高齢者が入院前にどんな生活をしていたかを知りません。トイレまで何メートル歩けていたのか、誰が食事を作っていたのか、薬をきちんと飲めていたのか。これらが分からないまま治療が進むと、退院の目標設定がずれ、結果として在宅復帰が難しくなります。
つまり入院時情報提供書は、単なる加算のための書類ではなく、その利用者が元の暮らしに戻れるかどうかを左右する引き継ぎの手紙です。
新人入院の連絡が来たとき、まず何から手をつければいいんですか?書く欄が多すぎて固まってしまって…。
先輩全部を完璧に埋めようとしないことね。病院が最初の48時間で本当に知りたいのは「入院前のADL」「認知面」「服薬」「家族の介護力」の4つよ。ここを先に埋めて、残りは後から追記すればいいの。
誰が、いつ、どこに出すのか
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 作成者 | 居宅介護支援事業所の担当ケアマネジャー |
| 提出先 | 入院先の医療機関(地域連携室・医療相談室・病棟看護師など) |
| 提出方法 | 持参・FAX・郵送・電子的送付。病院が指定する方法に合わせる |
| タイミング | 加算(I)は入院日中、(II)は入院日の翌日または翌々日 |
| 様式 | 厚生労働省の様式例のほか、地域の医療介護連携で定めた共通様式を使う地域も多い |
入院時情報連携加算の要件|「入院当日」の壁を越える
入院時情報提供書を出す実務上の動機になっているのが、入院時情報連携加算です。居宅介護支援費の加算で、利用者1人につき月1回を限度に算定できます。
| 区分 | 単位数 | 情報提供のタイミング |
|---|---|---|
| 入院時情報連携加算(I) | 250単位 | 入院した当日中に情報提供した場合 |
| 入院時情報連携加算(II) | 200単位 | 入院した日の翌日または翌々日に情報提供した場合 |
令和6年度の介護報酬改定で、この算定要件はより早い情報提供を評価する方向に見直されました。かつては「3日以内」「7日以内」という比較的余裕のある区分でしたが、現在は当日か翌々日までかという厳しい線引きになっています。
加算を落とす3つのパターン
- 入院を知るのが遅れる…家族から連絡が来ず、数日後にサービス事業所経由で知るパターン。契約時に「入院したらすぐ連絡を」と伝えておく。
- 提供した記録が残っていない…FAXの送信記録や持参日時を支援経過に残していないと、実地指導で算定を否認されることがある。
- 様式は出したが「提供した相手」が不明確…誰に渡したかを記録していない。受領者の部署名・氏名まで残す。
新人FAXで送っただけでも算定できるんですか?
先輩提供方法自体は問われないけれど、「いつ・誰に・何を渡したか」が記録で証明できることが要よ。FAXなら送信結果票を綴じて、支援経過にも日時と相手先を書いておくこと。ここを面倒がる人ほど、指導で困るのよ。
病院に「使ってもらえる」情報提供書にする4つのコツ
コツ1:評価語ではなく「事実」で書く
「ADL低下あり」「認知症が進行している」という書き方は、書いた側は伝えたつもりでも、読む側には何も伝わりません。病院が知りたいのは、程度と場面が特定できる事実です。
| 伝わらない書き方 | 伝わる書き方 |
|---|---|
| ADL低下あり | 屋内は伝い歩き。トイレまで約5mを手すり伝いに1分ほどかけて移動していました。 |
| 認知症が進行している | 日付と曜日の見当識に低下があり、服薬は毎回声かけが必要でした。長谷川式は昨年10月時点で18点です。 |
| 介護力が乏しい | 同居の長男は日勤で平日8時から19時まで不在です。介護に関わるのは土日のみでした。 |
コツ2:退院後を見据えた「戻る先」を明示する
病院が最も知りたいことのひとつが、退院後にどこへ戻る想定なのかです。自宅なのか、施設申込中なのか、家族が引き取りを検討しているのか。ここが空欄だと、退院支援の方向性が定まりません。
コツ3:本人と家族の意向を分けて書く
本人は自宅に帰りたい、家族は施設を希望している。この食い違いは在宅の現場では日常茶飯事ですが、病院はその温度差を知りません。意向が一致していないなら、一致していないことをそのまま書くのが誠実で、かつ実務上も有用です。
コツ4:緊急度の高い医療情報を先頭に置く
内服薬、アレルギー、感染症、医療処置、ペースメーカーなどの体内デバイス。これらは治療方針に直結します。様式の項目順に関わらず、特記事項欄に要点を再掲しておくと確実に読まれます。
記入例を使うときの注意点
- 「約5m」「1日3回」などの数値は必ず実測・実態に合わせて書き換える
- 推測で書かない。分からない項目は「不明」「確認中」と書き、後日追記する
- 家族の悪口・批判ととられる表現は避け、事実の記述にとどめる
- 本人・家族から聞いた言葉は「」でくくり、誰の発言かを明示する
- 提供後に状況が変わったら、追加で情報提供して支援経過に残す
入院時情報提供書の記入例242事例【項目別・コピペOK】
ここからは、様式の項目ごとに記入例を掲載します。通し番号は1から242まで続きます。該当する項目から探して、必要な部分を書き換えて使ってください。
1. 入院理由・入院までの経緯(15事例)
- 自宅の廊下で転倒し、右股関節の痛みで起き上がれず、家族が救急要請し同日入院となりました。
- 朝から38.5度の発熱と食欲低下があり、訪問看護師の勧めでかかりつけ医を受診し、肺炎の診断で入院となりました。
- デイサービス利用中に呂律が回らない様子がみられ、施設から救急搬送され脳梗塞の診断で入院となりました。
- 3日前から下肢の浮腫と息切れが強まり、心不全の増悪で緊急入院となりました。
- 浴室で足を滑らせて転倒し、左手首の骨折で入院・手術予定となりました。
- 自宅で意識消失し、家族が発見して救急要請しました。原因検索のため入院となっています。
- 食事量が2週間ほど減り続け、脱水と低栄養の指摘を受けて入院となりました。
- 予定していた右膝人工関節置換術のため、本日入院されました。
- 血糖コントロール不良が続いており、インスリン調整目的での教育入院となりました。
- 夜間に強い腹痛を訴え、腸閉塞の診断で緊急入院となりました。
- 訪問時に呼びかけへの反応が乏しく、低血糖が疑われ救急搬送されました。
- 圧迫骨折の疼痛が強く在宅での安静が保てないため、疼痛コントロール目的で入院となりました。
- 誤嚥性肺炎を繰り返しており、今回3か月で2回目の入院となります。
- 尿路感染による発熱で全身状態が悪化し、抗菌薬治療のため入院となりました。
- 介護者である妻が体調を崩し在宅介護が困難となったため、レスパイト目的の入院となりました。
2. 本人の意向(15事例)
- 本人は「早く家に帰りたい」と繰り返し話しており、自宅復帰への意欲は高い状態です。
- 「トイレだけは自分で行きたい」と話しており、排泄の自立を強く望んでいます。
- 「息子に迷惑をかけたくない」との発言が多く、遠慮から希望を言い出しにくい傾向があります。
- 「もう年だから治療は無理をしなくていい」と話しており、侵襲的な治療に消極的です。
- 「畑にまた出たい」と話し、趣味の再開を目標にされています。
- 「歩けるようになるまでリハビリを頑張りたい」と意欲的に話されています。
- 認知症のため明確な意向表明は困難ですが、自宅の話題では表情が和らぎます。
- 「施設は嫌だ、この家で死にたい」と繰り返し話しており、在宅継続への希望が強い状態です。
- 本人からは特に希望の表明がなく、質問しても「お任せします」との返答が続いています。
- 「妻のそばにいたい」と話し、夫婦での在宅生活の継続を望んでいます。
- 「入院は長引かせたくない」と話し、早期退院を希望されています。
- 「風呂に自分で入れるようになりたい」と入浴の自立を目標にされています。
- 「食事は口から食べたい」と話し、経管栄養には強い抵抗を示しています。
- 「デイサービスの仲間に会いたい」と話し、サービス再開を楽しみにされています。
- その日によって発言が変わるため、複数回の確認が必要な状態です。直近では自宅復帰を希望されています。
3. 家族の意向・キーパーソン(15事例)
- キーパーソンは長女です。日中は連絡がつきにくく、19時以降の電話が確実です。
- キーパーソンは同居の妻ですが、難聴があるため重要な連絡は長男へお願いします。
- 家族は「本人が望むなら自宅で」との意向ですが、夜間の介護には不安を感じています。
- 家族は今回の入院を機に施設入所を検討したいとの意向です。本人には未告知です。
- 長男は「できる限りのことをしてほしい」と積極的な治療を希望されています。
- 家族間で意見が分かれており、長女は在宅継続、次女は施設入所を希望しています。
- キーパーソンの長男は県外在住で、来院は月1回程度が限度とのことです。
- 家族は退院後の介護に強い不安を訴えており、在宅サービスの増量を希望しています。
- 妻が主介護者ですが、腰痛のため移乗介助は困難とのことです。
- 家族は「本人に病名を伝えないでほしい」との意向を示されています。
- 身寄りがなく、成年後見人が選任されています。連絡は後見人へお願いします。
- 家族は延命治療を希望せず、本人の意思を尊重したいとの意向です。
- キーパーソンの姪は本人と別居ですが、週2回訪問し金銭管理を担っています。
- 同居の孫が主な介護者ですが、就労のため平日日中の対応は困難です。
- 家族から「退院前に必ずカンファレンスを開いてほしい」との要望を受けています。
4. 家族構成・介護力(15事例)
- 独居です。近隣に長女が住んでおり、週3回買い物と洗濯の支援に来ています。
- 90歳の夫との二人暮らしで、いわゆる老老介護の状態です。
- 長男夫婦と同居ですが、両名とも日中就労のため平日は日中独居となります。
- 独居で身寄りがなく、地域の民生委員が定期的に見守りをしています。
- 認知症のある妻との二人暮らしで、相互に支え合いながら生活していました。
- 長女と二人暮らしですが、長女に精神疾患があり安定した介護は期待できません。
- 同居家族はいますが介護には非協力的で、実質的には独居に近い状態です。
- 三世代同居で、日中は嫁が在宅しており見守りが可能です。
- 独居ですが、隣家の親族が毎日朝夕に安否確認をしています。
- 次男と同居していますが、次男に知的障害があり支援を受ける側です。
- 夫と二人暮らしで、夫が食事作りと洗濯を担っています。
- 独居で、遠方の長男が月1回帰省し通院に付き添っています。
- 孫夫婦と同居していますが、生後間もない乳児がおり介護に手が回りにくい状況です。
- 妻と二人暮らしですが、妻も要介護2で訪問介護を利用しています。
- 子どもは3人いますが全員県外在住で、日常的な支援は受けられません。
5. ADL:移動・移乗(15事例)
- 屋内は伝い歩きで自立していました。トイレまで約5mを1分ほどかけて移動していました。
- 屋内は歩行器を使用し見守りで移動、屋外は車いすを使用していました。
- 四点杖を使用し屋内歩行は自立していますが、屋外は必ず付き添いが必要でした。
- 移乗は手すりを使って自立していましたが、疲労時は一部介助を要していました。
- 車いす全介助です。移乗はスライディングボードを使用し2人介助で行っていました。
- ベッドから車いすへの移乗は、前腕を支える程度の一部介助で可能でした。
- 自立歩行可能ですが、方向転換時にふらつきがあり転倒歴が過去1年で2回あります。
- 屋内は独歩自立、屋外はシルバーカーを使用し近隣のスーパーまで歩いていました。
- 立ち上がりに介助を要し、立位保持は手すりがあれば約1分可能でした。
- 寝返り・起き上がりともに全介助で、日中もベッド上で過ごすことが大半でした。
- 歩行は可能ですが、5m程度で息切れが出現し休憩を要していました。
- 浴室内はシャワーチェアを使用し、洗身は見守りで自立していました。
- 右片麻痺があり、T字杖と短下肢装具を使用して屋内歩行は自立していました。
- 夜間はポータブルトイレへの移乗のみで、日中はデイで歩行練習を行っていました。
- 階段昇降は手すりを使い一段ずつ、家族の見守りのもとで可能でした。
6. ADL:食事・嚥下(15事例)
- 普通食を自力摂取していました。摂取量は毎食8割程度です。
- 一口大の刻み食で、汁物には中間のとろみを付けていました。
- ミキサー食を全介助で摂取し、1食あたり30分程度を要していました。
- 自力摂取は可能ですが、食事の途中で中断することが多く、声かけを要していました。
- むせ込みが週に数回あり、特に水分でむせやすい状態でした。
- 義歯が合わず、装着を嫌がるため軟菜食を提供していました。
- 食事は自立していますが、食事量が減少し3か月で3kgの体重減少がありました。
- 胃ろうから1日3回、経腸栄養剤を注入していました。口からは楽しみ程度のゼリーを摂取していました。
- 糖尿病食1600kcalで、家族が計量して調理していました。
- 腎臓病食で塩分6g未満、たんぱく質制限があり配食サービスを利用していました。
- 右片麻痺のため自助具のスプーンを使用し、セッティングすれば自力摂取可能でした。
- 認知症のため食事を食べたことを忘れ、繰り返し要求されることがありました。
- 嚥下機能の低下があり、言語聴覚士による訪問リハビリで嚥下訓練を行っていました。
- 食事中の傾眠がみられ、覚醒を確認してから提供する必要がありました。
- 好き嫌いが多く、魚類はほとんど摂取されませんでした。
7. ADL:排泄(15事例)
- 日中はトイレで自立、夜間はポータブルトイレを使用していました。
- リハビリパンツと尿取りパッドを使用し、交換は訪問介護が1日2回行っていました。
- トイレ動作は自立していますが、間に合わずに失禁することが週2〜3回ありました。
- 排尿は自立、排便は3日に1回で緩下剤を服用していました。
- 膀胱留置カテーテルを使用し、訪問看護が週1回管理していました。
- おむつ全介助です。皮膚の発赤があり、軟膏塗布を行っていました。
- 夜間の排尿回数が5回程度あり、そのたびに家族が介助していました。
- 便意の訴えが不明瞭で、時間を決めてトイレ誘導していました。
- ストーマを造設しており、装具交換は本人が自立して行っていました。
- 下剤の調整が難しく、下痢と便秘を繰り返していました。
- トイレまでの移動に介助を要し、日中はポータブルトイレを併用していました。
- 認知症の影響でトイレの場所が分からなくなり、居室内で失禁することがありました。
- 排便コントロールのため、週2回の摘便を訪問看護が実施していました。
- 尿意はありますが、ズボンの上げ下ろしに一部介助が必要でした。
- 失禁への羞恥心が強く、パッド使用を拒否されることがありました。
8. ADL:入浴・整容(12事例)
- デイサービスで週2回入浴し、自宅では清拭のみでした。
- 自宅浴槽をシャワーチェアと浴槽台を使用して利用し、見守りで入浴していました。
- 訪問入浴を週2回利用していました。全身介助が必要な状態です。
- 洗身・洗髪ともに一部介助で、背部と足先に介助を要していました。
- 入浴を強く拒否され、月に1〜2回程度しか入れていませんでした。
- 整容は自立し、毎朝ひげ剃りと整髪を自分で行っていました。
- 爪切りは訪問看護が実施していました。糖尿病があり自己処置は避けています。
- 口腔ケアは声かけで自立していますが、磨き残しが多い状態でした。
- 義歯の着脱は自立、洗浄は家族が行っていました。
- 更衣は上衣が自立、下衣は一部介助が必要でした。
- 入浴後の疲労が強く、入浴日は午後を臥床して過ごしていました。
- 浴室に段差があり、住宅改修で手すりを2か所設置しています。
9. IADL・在宅での生活状況(12事例)
- 調理は本人が行っていましたが、鍋を焦がすことが増えていました。
- 買い物は週2回、長女が付き添って行っていました。
- 金銭管理は長男が行い、本人は小遣い程度を管理していました。
- 掃除・洗濯は訪問介護が週2回実施していました。
- 服薬は一包化し、お薬カレンダーで管理していましたが飲み忘れがありました。
- 電話の応対は可能で、緊急時は家族へ連絡できていました。
- 日中はテレビを見て過ごすことが多く、外出は通所のみでした。
- 近所付き合いがあり、週1回の集いの場に参加していました。
- ゴミ出しが難しくなり、近隣住民が協力していました。
- 火の始末に不安があり、IHクッキングヒーターに変更しています。
- 週2回の配食サービスを利用し、安否確認も兼ねていました。
- 庭の手入れを日課にしており、生活のはりになっていました。
10. 認知面・行動症状(15事例)
- アルツハイマー型認知症の診断があり、認知症高齢者の日常生活自立度はIIbです。
- 日付・曜日の見当識に低下があり、季節に合わない服装を選ぶことがありました。
- 短期記憶の低下が顕著で、直前の会話内容を忘れることが多い状態です。
- 長谷川式簡易知能評価スケールは令和7年10月時点で18点でした。
- 物盗られ妄想があり、財布を家族が隠したと訴えることが週数回ありました。
- 夕方になると落ち着かなくなり、「家に帰る」と外に出ようとすることがありました。
- 昼夜逆転傾向があり、夜間に大声を出すことがありました。
- レビー小体型認知症の診断があり、幻視の訴えが日常的にあります。
- 症状の日内変動が大きく、午前と午後で反応が大きく異なります。
- 初対面の相手に強い警戒心を示しますが、時間をかければ受け入れられます。
- 入浴や更衣の場面で介護拒否がみられ、無理に進めると大声が出ます。
- 認知症の診断はありませんが、加齢に伴う物忘れが徐々に進行しています。
- 手続き記憶は保たれており、洗濯物たたみなど慣れた作業は自立して行えます。
- 環境変化に弱く、ショートステイ利用時に不穏が強まった経過があります。
- 徘徊歴があり、令和7年に一度警察に保護されたことがあります。
11. 精神面・コミュニケーション(12事例)
- 難聴が強く、右耳側から大きめの声でゆっくり話すと聞き取れます。
- 補聴器を使用していますが、電池交換は家族が行っていました。
- 構音障害があり発語は不明瞭ですが、はい・いいえの意思表示は明確です。
- 失語症があり、絵カードや筆談を併用して意思疎通を図っていました。
- 視力低下が進み、新聞は読めなくなっていました。
- 気分の落ち込みが続き、抗うつ薬が処方されています。
- 意欲低下が強く、勧めても外出したがらない状態が続いていました。
- 人と話すことを好み、デイサービスでは中心的な存在でした。
- 不安が強く、独りになると何度も電話をかけてくることがありました。
- 頑固な一面があり、納得しないと支援を受け入れない傾向があります。
- 穏やかな性格で、支援には協力的です。
- 睡眠導入剤を服用していますが、中途覚醒が続いていました。
12. 医療情報・服薬(15事例)
- かかりつけ医は〇〇内科クリニックで、月2回の訪問診療を受けていました。
- 内服薬は一包化されており、朝夕2回、訪問介護の声かけで服用していました。
- ワーファリンを服用中で、月1回の血液検査で用量調整を行っていました。
- インスリンを朝夕2回自己注射しており、手技は自立していました。
- 薬の飲み忘れが週2〜3回あり、残薬が蓄積していました。
- 服薬回数が多く、朝・昼・夕・眠前の4回に分かれていました。
- 複数の医療機関を受診しており、薬の重複が指摘されたことがあります。
- 薬剤師による居宅療養管理指導を月2回受けていました。
- 抗認知症薬を服用中で、開始後に食欲低下がみられました。
- 降圧薬を服用しており、家庭血圧は概ね130/80台で経過していました。
- 疼痛時に頓服薬を使用しており、週3回程度の使用がありました。
- 吸入薬を1日2回使用していますが、手技が不確実で家族が介助していました。
- 骨粗鬆症の治療として、月1回の注射を通院で受けていました。
- 錠剤が飲み込みにくく、粉砕して服用していました。
- 服薬拒否があり、食事に混ぜて飲んでもらうことがありました。
13. 医療処置・医療機器(12事例)
- 在宅酸素療法を導入しており、安静時1L、労作時2Lで使用していました。
- 胃ろうを造設しており、訪問看護が週1回チューブ周囲の管理を行っていました。
- ペースメーカーを植え込んでおり、年2回の外来チェックを受けていました。
- 吸引器を自宅に設置し、家族が1日数回の口腔内吸引を行っていました。
- 持続皮下注射のポンプを使用し、訪問看護が管理していました。
- 褥瘡が仙骨部にあり、訪問看護が週3回処置を行っていました。
- 人工肛門を造設しており、装具交換は週2回本人が実施していました。
- 腹膜透析を自宅で実施しており、1日4回の交換を家族が介助していました。
- 週3回の血液透析に通院しており、送迎は透析クリニックが行っていました。
- 気管切開をしており、カニューレ交換は訪問診療医が月2回実施していました。
- 膀胱留置カテーテルを使用し、月2回訪問看護が交換していました。
- インスリンポンプを使用しており、操作は長女が管理していました。
14. 住環境・住宅改修(12事例)
- 木造2階建ての1階で生活しており、居室からトイレまでは約5mです。
- 玄関に段差が20cmあり、住宅改修で手すりを設置しています。
- 集合住宅の3階でエレベーターがなく、外出時は階段昇降が必要です。
- 浴室に手すり2か所と滑り止めマットを設置しています。
- 居室からトイレまで段差があり、退院後は解消が必要と考えられます。
- 介護ベッドを居間に設置し、日中も家族の目が届く配置にしていました。
- トイレは和式で、洋式への改修を検討していた段階でした。
- 廊下幅が狭く、車いすでの通行が困難な構造です。
- 持ち家で本人名義です。退院後の改修についても対応可能な状況です。
- 賃貸住宅のため大規模な改修が難しく、福祉用具での対応を中心にしています。
- 寝室が2階にあり、階段昇降が転倒リスクとなっていました。
- 玄関前に外階段が5段あり、退院後は屋外用スロープの検討が必要です。
15. 経済状況・制度利用(10事例)
- 介護保険の負担割合は1割です。負担割合証の有効期限は令和8年7月31日までです。
- 後期高齢者医療制度に加入しており、医療費の窓口負担は1割です。
- 介護保険負担限度額認定を受けており、認定段階は第3段階(1)です。
- 生活保護を受給しており、担当ケースワーカーは〇〇福祉事務所の△△氏です。
- 国民年金のみの収入で、経済的な余裕は乏しい状況です。
- 高額介護サービス費の払い戻しを受けています。
- 身体障害者手帳2級を所持しており、重度心身障害者医療費助成を受けています。
- 指定難病の医療費助成を受けており、受給者証を所持しています。
- 金銭管理は長男が行っており、支払いに関する連絡は長男へお願いします。
- 日常生活自立支援事業を利用しており、社会福祉協議会が金銭管理を支援しています。
16. サービス利用状況(12事例)
- 要介護2の認定を受けており、認定有効期間は令和8年3月31日までです。
- 通所介護を週2回(火・金)、訪問介護を週3回利用していました。
- 訪問看護を週1回、訪問リハビリテーションを週2回利用していました。
- 福祉用具貸与で介護ベッド・車いす・歩行器を利用していました。
- 短期入所生活介護を月1回、4泊5日で定期利用していました。
- 小規模多機能型居宅介護を利用し、通いを週4回、泊まりを月2回利用していました。
- 定期巡回・随時対応型訪問介護看護を利用し、1日3回の訪問を受けていました。
- 居宅療養管理指導として、医師の訪問診療と薬剤師の訪問を受けていました。
- 認知症対応型通所介護を週3回利用していました。
- 配食サービスを週5回利用し、安否確認も兼ねていました。
- 区分支給限度基準額に対する利用率は約85%でした。
- 介護保険外の家事支援サービスを週1回、自費で利用していました。
17. 感染症・アレルギー・その他特記事項(10事例)
- ペニシリン系抗菌薬でアレルギー歴があります。
- そばアレルギーがあり、除去食で対応していました。
- MRSAの保菌歴があり、前回入院時に指摘を受けています。
- 疥癬の治療歴が令和7年にあります。現在は治癒しています。
- B型肝炎ウイルスのキャリアです。
- 結核の既往があり、抗結核薬の治療歴があります。
- 湿布薬でかぶれた経験があり、テープ類の使用に注意が必要です。
- 粉塵や強い香りで咳込みやすい傾向があります。
- 喫煙歴は1日20本を40年間、5年前に禁煙しています。
- 飲酒習慣があり、毎日日本酒1合程度を晩酌していました。
18. 退院に向けた課題・希望(15事例)
- 退院後は自宅への復帰を予定しています。同一のサービス体制で受け入れ可能です。
- 入院前と同程度のADLまで回復すれば、在宅復帰は十分可能と考えています。
- 歩行が困難なまま退院となる場合、住宅改修と福祉用具の見直しが必要です。
- 主介護者の負担が大きく、退院後はサービスの増量を検討したいと考えています。
- 退院前カンファレンスへの参加を希望します。日程調整をお願いいたします。
- 退院日が決まりましたら、居宅サービス計画の変更が必要なため早めにご連絡ください。
- 経管栄養が継続となる場合、対応可能な訪問看護事業所の再調整が必要です。
- 認知症の症状が悪化した場合、独居継続が困難となる可能性があります。
- 家族は施設入所を希望しており、退院支援と並行して入所調整を進めたいと考えています。
- 退院後の通院手段が確保できておらず、介護タクシーの調整が必要です。
- 本人は自宅復帰を強く希望していますが、家族の受け入れ体制に不安があります。
- 退院時の状態によっては、区分変更申請を検討する必要があります。
- 退院前の自宅訪問(家屋評価)へのご協力をお願いできればと考えています。
- 看取りを見据えた段階であり、本人・家族の意向を踏まえた方針の共有をお願いします。
- 服薬管理が自立困難なため、退院時の処方は一包化をご検討いただけますと幸いです。
ケース別の記載例セット【骨折・肺炎・認知症】
ここまでの文例を組み合わせて、実際の様式に落とし込んだ例を3ケース示します。
ケースA:大腿骨頸部骨折で緊急入院(要介護1・独居)
| 項目 | 記載例 |
|---|---|
| 入院理由 | 自宅の廊下で転倒し、右股関節の痛みで起き上がれず、家族が救急要請し同日入院となりました。 |
| 家族構成 | 独居です。近隣に長女が住んでおり、週3回買い物と洗濯の支援に来ています。 |
| 移動 | 屋内は伝い歩きで自立していました。トイレまで約5mを1分ほどかけて移動していました。屋外はシルバーカーを使用し、近隣のスーパーまで歩いていました。 |
| 認知面 | 認知症の診断はありませんが、加齢に伴う物忘れが徐々に進行しています。 |
| 本人の意向 | 「もう一度自分の足で歩きたい」と話し、自宅復帰への意欲は高い状態です。 |
| 退院に向けて | 歩行が困難なまま退院となる場合、住宅改修と福祉用具の見直しが必要です。退院前カンファレンスへの参加を希望します。 |
ケースB:誤嚥性肺炎で入院(要介護4・老老介護)
| 項目 | 記載例 |
|---|---|
| 入院理由 | 誤嚥性肺炎を繰り返しており、今回3か月で2回目の入院となります。 |
| 家族構成 | 90歳の夫との二人暮らしで、いわゆる老老介護の状態です。夫が食事作りと洗濯を担っています。 |
| 食事・嚥下 | 一口大の刻み食で、汁物には中間のとろみを付けていました。むせ込みが週に数回あり、特に水分でむせやすい状態でした。言語聴覚士による訪問リハビリで嚥下訓練を行っていました。 |
| 服薬 | 錠剤が飲み込みにくく、粉砕して服用していました。 |
| サービス | 訪問看護を週1回、訪問リハビリテーションを週2回利用していました。 |
| 退院に向けて | 経管栄養が継続となる場合、対応可能な訪問看護事業所の再調整が必要です。主介護者の負担が大きく、退院後はサービスの増量を検討したいと考えています。 |
ケースC:認知症の進行と身体合併症(要介護3・同居)
| 項目 | 記載例 |
|---|---|
| 入院理由 | 尿路感染による発熱で全身状態が悪化し、抗菌薬治療のため入院となりました。 |
| 認知面 | アルツハイマー型認知症の診断があり、認知症高齢者の日常生活自立度はIIbです。長谷川式簡易知能評価スケールは令和7年10月時点で18点でした。夕方になると落ち着かなくなり、「家に帰る」と外に出ようとすることがありました。 |
| コミュニケーション | 難聴が強く、右耳側から大きめの声でゆっくり話すと聞き取れます。初対面の相手に強い警戒心を示しますが、時間をかければ受け入れられます。 |
| 排泄 | 認知症の影響でトイレの場所が分からなくなり、居室内で失禁することがありました。時間を決めてトイレ誘導していました。 |
| 介護力 | 長男夫婦と同居ですが、両名とも日中就労のため平日は日中独居となります。 |
| 退院に向けて | 環境変化に弱く、ショートステイ利用時に不穏が強まった経過があります。入院による環境変化で症状が悪化する可能性があり、早期の退院調整をご検討いただけますと幸いです。 |
新人認知症の方の「環境変化に弱い」って、書いても失礼にならないでしょうか。
先輩むしろ書くべき情報よ。病院は環境変化がせん妄の引き金になることをよく知っているから、事前に伝われば予防的な関わりをしてくれるの。悪口ではなく、治療に役立つ事実として書けばいいのよ。
入院当日の動き方【5ステップ】
- 入院の一報を受ける誰から・いつ・どの病院に入院したかを確認し、その場で支援経過に記録します。病棟名と連絡先も必ず聞き取ります。
- 病院の窓口を確認する地域連携室があるか、提出はFAXでよいか、様式の指定はあるかを電話で確認します。ここを飛ばすと二度手間になります。
- 最低限の4項目を先に埋める入院前のADL・認知面・服薬・家族の介護力。この4つが埋まっていれば、病院は初期対応を組み立てられます。
- 当日中に提供する加算(I)を狙うなら当日中です。完璧を目指すより、まず出すことを優先します。不明な項目は「確認中」と書いて構いません。
- 提供の記録を残すいつ・誰に・どの方法で渡したかを支援経過に記載し、FAX送信結果票を保管します。ここまでが加算の要件です。
よくある質問(FAQ)
入院時情報提供書は必ず出さないといけないのですか?
入院を知ったのが入院から3日後でした。加算は算定できますか?
入院と退院を同じ月に繰り返した場合、加算は何回算定できますか?
FAXで送るとき、個人情報の取り扱いはどうすればよいですか?
病院から「様式はうちのものを使ってほしい」と言われました。
入院時情報提供書と退院・退所情報記録書は何が違うのですか?
- 入院時情報提供書は、カルテに載らない「在宅での暮らし」を病院へ引き継ぐ書類。退院後に元の生活へ戻れるかを左右する。
- 入院時情報連携加算は(I)が入院当日、(II)が翌日または翌々日。月1回が限度で、期限が非常に短い。
- 加算を落とす主因は「入院を知るのが遅い」「提供の記録がない」の2つ。契約時の説明と支援経過への記載で防げる。
- 書き方の要は「評価語ではなく事実」。距離・時間・回数といった数値を入れると、病院が使える情報になる。
- 完璧を目指して遅れるより、まず4項目(ADL・認知面・服薬・介護力)を埋めて当日中に出す。不明欄は「確認中」と書いて後から追記する。
















