認知症ケアの本おすすめ6選|ケアマネ・介護職が学ぶ実践書

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「同じことを何度も聞かれて、つい強い口調になってしまう」「帰宅願望や物盗られ妄想に、どう対応すればいいかわからない」。認知症の利用者を支えるケアマネや介護職にとって、認知症ケアの知識と関わり方は日々の仕事の土台です。
この記事では、ケアマネ・介護職など専門職向けに、認知症ケアの本を6冊紹介します。基礎知識・BPSDへの対応・声かけ・チームでの考え方のどれを学びたいかで選べるよう、選び方と現場での活かし方もまとめました。
- 専門職が認知症ケアの本で学んでおきたいこと
- 職種・経験・目的に合わせた本の選び方
- ケアマネ・介護職におすすめの認知症ケアの本6冊
- 本で学んだことをチームのケアに活かす手順
専門職が認知症ケアの本で学んでおきたいこと
認知症の人への関わりは、経験だけに頼ると「その人に合うかどうか」の判断がぶれやすくなります。本で体系的に学ぶと、次のような力が身につきます。
- 認知症の原因疾患と症状の違いを理解し、状態の変化に気づける
- BPSD(行動・心理症状)を「問題行動」ではなく、本人なりの理由がある反応としてとらえられる
- 否定や説得ではない、本人が安心できる声かけを選べる
- 家族やチームに、ケアの根拠をわかりやすく説明できる
とくにBPSDは、環境や関わり方の影響を受けやすいといわれます。背景を考える視点を持っているかどうかで、ケアの質が大きく変わります。
新人家族向けの認知症の本と、専門職向けの本って何が違うんですか?
先輩家族向けは「接し方」が中心ね。専門職向けは、症状のアセスメントやチームでの共有の仕方まで踏み込んでいるのが違いよ。
認知症ケアの本の選び方
学びたいテーマから選ぶ
認知症ケアの本は、テーマによって中身がかなり違います。
| テーマ | わかること | 向いている人 |
|---|---|---|
| 基礎知識 | 原因疾患・症状・治療・倫理 | 知識を体系的に整理したい人 |
| BPSDへの対応 | 症状の背景の読み解き方・予防 | 対応に困っているケースがある人 |
| 声かけ・コミュニケーション | 場面別の言葉の選び方 | 新人・現場の介護職 |
| チームケア・ツール | 情報の整理・共有の方法 | ケアマネ・リーダー職 |
職種と立場に合っているか
介護職なら、日々の介助場面で使える声かけや関わり方の本が役立ちます。ケアマネやリーダー職は、チームで情報を整理し、ケアの方針をそろえるための本を1冊持っておくと、担当者会議やケア会議で説明しやすくなります。
事例やイラストが多いか
認知症ケアは、文章だけではイメージしにくい分野です。場面ごとの事例やイラストが多い本は、自分の担当ケースに置きかえて考えやすくなります。
ケアマネ・介護職におすすめの認知症ケアの本6選
ここからは、専門職が認知症ケアを学ぶのに役立つ本を6冊紹介します。
| 本 | 出版社・発行 | テーマ |
|---|---|---|
| 認知症ケアガイドブック | 照林社・2016年 | 基礎知識 |
| 認知症ケアの達人をめざす | 協同医書出版社・2021年 | BPSDの予防 |
| 認知症ケアの視点が変わる「ひもときシート」活用ガイドブック | 中央法規出版・2013年 | チームケア・ツール |
| よくある場面から学ぶ認知症ケア | 中央法規出版・2019年 | 現場の関わり方 |
| コミュニケーションからはじまる認知症ケアブック 第2版 | 学研メディカル秀潤社・2013年 | コミュニケーション |
| 認知症ケア・基本の声かけ | ひかりのくに・2011年 | 声かけ |
認知症ケアガイドブック
日本看護協会が示す認知症ケアのガイドブックです(照林社・2016年発行・325ページ)。認知症の病態の基本から、ケアにおける倫理、症状と日常生活のアセスメント、さまざまな場でのケアマネジメント、家族支援までを、図表や事例を使って幅広く解説しています。
主な読者は看護職ですが、認知症の知識を体系的に整理したいケアマネや、リーダー職の介護職にも役立ちます。ページ数が多いため、通読よりも必要な章を引いて使うのがおすすめです。
認知症ケアの達人をめざす 予兆に気づきBPSDを予防して効果を見える化しよう
BPSDを「起きてから対処する」のではなく、予兆に気づいて予防するための考え方と対応をまとめた本です(協同医書出版社・2021年発行・152ページ)。物盗られ妄想・徘徊・攻撃的な行動・くり返しの質問などを取り上げ、背景となる要因のとらえ方を解説しています。
出版社の説明によると、ケアの効果を客観的に見る方法も扱っています。BPSDへの対応に悩んでいる介護職や、ケアの見直しを提案する立場のケアマネに向いています。
先輩「なぜその行動が起きたのか」を考える習慣がつくと、関わり方の引き出しが一気に増えるわよ。
認知症ケアの視点が変わる「ひもときシート」活用ガイドブック
認知症介護研究・研修東京センターが開発した「ひもときシート」の使い方を解説した本です(中央法規出版・2013年発行・237ページ)。ひもときシートは、BPSDなどの行動を本人の視点から考え直すための思考整理のツールで、ケア会議や事例検討で使われています。
「対応に困っているケース」をチームで検討したいケアマネやリーダー職に向いています。シートの考え方は、アセスメントや課題整理総括表を書くときの視点としても役立ちます。
新人チームで同じシートを使えば、考え方をそろえやすそうですね。
よくある場面から学ぶ認知症ケア(ステップアップ介護)
介護職の知識を実践力に変える「ステップアップ介護」シリーズの認知症ケア編です(中央法規出版・2019年発行・188ページ)。認知症の人に対して、やってしまいがちなケアの場面を取り上げ、原因から対応までを解説しています。
日々の関わり方や基本の介護技術を見直したい介護職、新人教育の教材を探しているリーダーに向いています。場面ごとにまとまっているので、気になるところから読めます。
コミュニケーションからはじまる認知症ケアブック 第2版 ケアの9原則と66のシーン
行動障害がみられる場面を取り上げ、会話形式のシーンをイラストで視覚的にまとめた本です(学研メディカル秀潤社・2013年発行・173ページ)。タイトルのとおり、ケアの9原則と66のシーンで構成されています。
認知症の人とのコミュニケーションに苦手意識がある介護職や、関わり方の具体例を知りたい人に向いています。発行がやや前のため、治療薬や制度に関する情報は新しい資料で確認しましょう。
認知症ケア・基本の声かけ(安心介護ハンドブック7)
生活場面での「こんなとき、どう言う?」を、NGワードとGOODワードの対比で紹介する本です(ひかりのくに・2011年発行・127ページ)。医学的な解説もあわせて載っています。
コンパクトなハンドブックなので、新人介護職が最初に読む1冊や、事業所の休憩室に置いておく本に向いています。くわしい理論を学びたい人は、ほかの本とあわせて読むのがおすすめです。
本で学んだ認知症ケアをチームに活かす手順
認知症ケアは、一人だけが関わり方を変えても効果が出にくい分野です。学んだことはチームで共有しましょう。
- 困っている場面を1つ選ぶ「夕方になると帰りたいと訴える」など、具体的な場面を1つに絞ります。
- 本人の視点で背景を考える体調・環境・人との関わり・生活歴など、行動の背景になりそうなことを書き出します。
- 関わり方を1つ決めて試す声かけや環境の工夫を1つ決め、全員が同じ方法で一定期間試します。
- 記録して振り返る行動の回数や時間帯、本人の表情の変化を記録し、効果があったかを話し合います。
- ケアプランや手順書に反映する効果のあった関わり方は、ケアプランや申し送りに残し、担当が替わっても続けられるようにします。
新人本で学んだことを、チームで試して振り返るのが大切なんですね。
先輩そうね。うまくいった関わり方を言葉にして残しておくと、チーム全体の力になるわ。
よくある質問
介護職になったばかりです。最初に読むならどれがいいですか?
発行年が古い本でも役立ちますか?
ケアマネにも介護職向けの本は役立ちますか?
家族に紹介できる本はありますか?
研修で学ぶのと本で学ぶのは、どちらがいいですか?
- 専門職向けの認知症ケアの本は、症状のアセスメントやチームでの共有まで学べる
- 「基礎知識」「BPSD」「声かけ」「チームケア」のどれを学びたいかで選ぶ
- ケアマネやリーダー職は、チームで考え方をそろえるツールの本が役立つ
- 学んだことは、場面を1つに絞ってチームで試し、記録して振り返る
- 急な変化は医療的な原因もあるため、主治医や看護職に相談する
















