生活介護とは?対象(区分3以上)・1日の流れ・B型との違い

「特別支援学校を卒業したあと、日中はどこで過ごせばいい?」「生活介護と就労継続支援B型は何が違う?」「生活介護では、どんなことをするの?」。障害のある人の日中の過ごし方を考えるとき、多くの家族や支援者が検討するのが生活介護です。
結論からいうと、生活介護は、常に介護が必要な障害のある人が日中に通い、入浴・排せつ・食事などの介護を受けながら、創作活動や軽作業などの活動に取り組むサービスです。原則として障害支援区分3以上(50歳以上は区分2以上)が対象です。この記事では、生活介護の内容、対象者、費用、B型との違い、事業所の選び方をまとめました。
- 生活介護とは何か、1日の過ごし方
- 対象になる人と、障害支援区分の条件
- 費用の目安と、就労継続支援B型との違い
- 利用の流れと事業所選びのポイント
生活介護とは?受けられる支援
生活介護は、障害者総合支援法の介護給付のひとつです。主に日中、障害者支援施設や生活介護事業所に通い、次のような支援を受けます。
- 入浴、排せつ、食事などの介護
- 健康状態の確認、服薬の見守り
- 創作活動(絵画、音楽、手芸など)や、散歩・体操などの活動
- 生産活動(袋詰め、部品の組み立てなどの軽作業)と、その工賃の支払い
- 生活に関する相談や助言
高齢者のデイサービスに近いイメージですが、利用者の年齢が若く、長い年月にわたって通い続ける人が多いのが特徴です。施設に入所している人が、日中のサービスとして生活介護を使うこともあります。
1日の流れの例
| 時間 | 活動 |
|---|---|
| 9:30 | 送迎で到着、健康チェック |
| 10:00 | 朝の会、体操、午前の活動(軽作業・創作活動) |
| 12:00 | 昼食、休憩、歯みがき |
| 13:30 | 午後の活動(散歩、音楽、レクリエーション)、入浴 |
| 15:30 | 帰りの会、送迎で帰宅 |
新人就労継続支援B型との違いがよくわかりません。
先輩B型は「働くこと」が中心で、生活介護は介護を受けながら、本人のペースで日中の活動をすることが中心なの。生活介護でも軽作業で工賃が出ることはあるけれど、目的が違うのよ。
利用者は、重い知的障害のある人、重い身体障害のある人、重複障害のある人など、障害の種類も年齢もさまざまです。事業所の規模や雰囲気も、少人数で家庭的なところから、大きな施設に併設されたところまで幅があります。
対象者と障害支援区分の条件
生活介護を使えるのは、常に介護が必要な障害のある人で、次の条件に当てはまる人です。
| 利用の形 | 障害支援区分の条件 |
|---|---|
| 通所で利用 | 区分3以上(50歳以上は区分2以上) |
| 施設に入所して利用 | 区分4以上(50歳以上は区分3以上) |
区分が条件に届かない場合は、就労継続支援B型や地域活動支援センターなど、ほかの日中活動の場を検討します。特別支援学校の高等部の在学中から、卒業後の進路として実習で体験することが多いです。
費用の目安
サービスの利用料は原則1割負担で、世帯の所得に応じた月ごとの上限額(0円、9,300円、37,200円)があります。生活保護世帯や住民税非課税世帯は0円です。障害のある人の場合、世帯は本人と配偶者で判断するため、親と同居していても本人の収入が少なければ負担が0円になることが多いです。
このほかに、昼食代(食事提供体制加算の対象になる人は負担が軽くなります)、創作活動の材料費、行事の費用などの実費がかかります。
生活介護と就労継続支援B型の違い
| 生活介護 | 就労継続支援B型 | |
|---|---|---|
| 目的 | 介護と日中活動、生活の支え | 働く場の提供と、働く力を高める支援 |
| 区分の条件 | 区分3以上(50歳以上は区分2以上) | 区分は不要 |
| 工賃 | 生産活動がある場合に支払われる(少額のことが多い) | 必ず支払われる(月平均2万円台) |
| 介護 | 入浴・排せつ・食事の介護が受けられる | 介護は中心ではない |
本人の体力や、介護の必要度、作業への関心によって合う場所は変わります。生活介護に通いながら、作業が好きな人は工賃の出る活動に参加するなど、事業所の中で工夫している例もあります。
利用の流れと事業所選び
- 市区町村に相談・申請障害福祉の窓口で生活介護の利用を申請します。
- 障害支援区分の認定認定調査と医師意見書をもとに区分が決まります。
- 事業所の見学・体験相談支援専門員と一緒に、いくつかの事業所を見学します。
- 支給決定と契約受給者証が届いたら、事業所と契約して通い始めます。
見学で確認したいこと
- 活動の内容が本人の好きなことや得意なことに合っているか
- 入浴や医療的ケア、食事の形態など、必要な支援に対応しているか
- 送迎の範囲と時間、通所できる曜日
- 短期入所やグループホームなど、同じ法人で将来の暮らしの支援があるか
- 職員が利用者にどんな言葉で話しかけているか、利用者の表情
家族・支援者が考えておきたい将来のこと
生活介護は、長い年月にわたって通い続けることが多いサービスです。そのため、今の日中の過ごし方だけでなく、親が年を重ねたときの暮らしも見すえて考えることが大切です。
たとえば、同じ法人が短期入所やグループホームを運営していれば、日中の生活介護の職員が本人のことをよく知っているため、泊まりや住まいの支援に移るときも本人が安心しやすくなります。親が元気なうちから短期入所を少しずつ使い、家族以外の人と過ごす経験を積んでおくと、いざというときの備えになります。
また、本人が高齢になると、体力が落ちて活動の内容を見直す必要が出てきます。65歳を過ぎると介護保険との調整も必要になるため、相談支援専門員やケアマネジャーと早めに話し合っておきましょう。本人が好きな活動や、大切にしている人間関係を、次の支援者にきちんと引き継ぐことが、長く安心して暮らすためのポイントです。
よくある質問
65歳を過ぎても通えますか?
工賃はどのくらいもらえますか?
送迎はありますか?
毎日通わないといけませんか?
医療的ケアが必要でも通えますか?
- 生活介護は、介護を受けながら日中の活動に取り組む通所のサービス
- 通所は区分3以上(50歳以上は区分2以上)、入所は区分4以上(50歳以上は区分3以上)
- 利用料は原則1割で上限あり。本人の収入が少なければ0円のことが多い
- B型は働くことが中心、生活介護は介護と本人のペースでの活動が中心
- 見学で活動内容、必要な支援への対応、送迎、将来の暮らしの支援を確認する
















