老人ホームの費用が払えないときの対処法|使える制度と住み替え

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「親の年金と貯金で老人ホームの費用を払ってきたけれど、このままでは足りなくなりそう」「入居してから費用が上がって、払えなくなったらどうなるの?」。老人ホームの費用は長く続くため、途中で支払いが苦しくなる家族は少なくありません。

この記事では、老人ホームの費用が払えなくなったときに起こることと、費用を軽くする制度、住み替えなどの対処法を解説します。滞納してしまう前に動くことが大切です。

この記事でわかること
  • 老人ホームの費用が払えなくなるとどうなるか
  • 費用の負担を軽くする公的な制度
  • 費用の安い施設への住み替えと、その進め方
  • 払えなくなる前に家族ができる準備
目次

老人ホームの費用が払えなくなる主な理由

費用が払えなくなる背景には、次のような理由があります。

  • 入居期間が想定より長くなった:貯金を取り崩すペースが計画より早くなる
  • 介護度が上がって費用が増えた:介護サービス費やおむつ代などが増える
  • 医療費がかさむようになった:通院や入院の費用が重なる
  • 家族の援助が難しくなった:子どもの収入の変化や、自身の老後資金との兼ね合い
  • 月額費用が値上げされた:物価や人件費の上昇で、施設の費用が見直される

とくに有料老人ホームは月額費用が高めのため、「何年まで払えるか」を入居前に計算していないと、途中で資金が尽きることがあります。

老人ホームの費用が払えないとどうなるか

支払いが遅れると、まず施設から連絡があり、支払いの相談や督促が行われます。それでも滞納が続くと、契約書に定められた期間を過ぎた時点で、退去を求められることがあります。

退去となれば、次の住まいを急いで探さなければならず、本人にも家族にも大きな負担になります。そうならないためにも、支払いが苦しくなってきた段階で動くことが重要です。

多くの施設では、入居時に身元保証人や連帯保証人を立てています。本人が払えない場合、保証人に支払いを求められることもあります。

新人ケアマネ新人

いきなり追い出されることはあるんですか?

ベテランケアマネ先輩

すぐに退去ということは少ないわ。ただ、契約で決められた期間を過ぎると退去になることがあるから、払えなくなりそうだと分かった時点で施設に相談するのが大事よ。

注意:まず契約書を確認する退去の条件や滞納できる期間は、施設ごとの契約書(重要事項説明書)に書かれています。手元の契約書を確認し、分からないところは施設の担当者に聞きましょう。

老人ホームの費用を軽くする公的な制度

費用の負担を軽くする制度はいくつかあります。対象になるか確認しましょう。

制度内容主な対象
高額介護サービス費1か月の介護サービスの自己負担が上限を超えた分が戻る介護保険サービスを使う人
特定入所者介護サービス費(補足給付)食費と居住費の負担を軽くする特養・老健・介護医療院・ショートステイを使う、所得や資産が一定以下の人
社会福祉法人等による利用者負担軽減社会福祉法人が運営するサービスの利用者負担を軽くする低所得で生活が困難な人
高額医療・高額介護合算療養費1年間の医療費と介護費の合計が上限を超えた分が戻る医療と介護の両方に費用がかかる人

注意したいのは、補足給付は有料老人ホームやサ高住では使えないことです。有料老人ホームで費用が苦しい場合は、特養などへの住み替えも含めて考える必要があります。

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費用の安い施設への住み替え

今の施設の費用を払い続けるのが難しい場合、費用を抑えやすい施設への住み替えを考えましょう。

  • 特養(特別養護老人ホーム):公的な施設で費用が比較的安く、補足給付も使える。原則要介護3以上
  • ケアハウス(軽費老人ホーム):所得に応じて費用が決まる。自立〜要介護の人向け
  • 費用の安い有料老人ホーム・サ高住:入居一時金がない、月額が抑えめの施設もある
  • グループホーム:認知症の人向け。地域によって費用に差がある

特養は待機者が多い地域もあるため、早めに申し込んでおくことが大切です。住み替え先を探すときは、複数の施設の費用を並べて比べると、条件に合う施設を見つけやすくなります。

老人ホームの費用が払えないときの相談先

  • 施設の相談員支払い方法の相談や、住み替え先の情報をもらえることがあります。
  • ケアマネジャー入居中の施設にいるケアマネに、介護サービスの見直しを相談できます。
  • 地域包括支援センター使える制度や、費用の安い施設の情報を教えてもらえます。
  • 市区町村の窓口補足給付の申請や、生活に困ったときの相談ができます。
  • 福祉事務所資産や収入がなく生活が難しい場合は、生活保護の相談ができます。

払えなくなる前に家族ができる準備

費用の問題は、早めに気づけば選択肢が多くなります。次の準備をしておきましょう。

  • 年金額、貯金、毎月の費用から、あと何年払えるかを計算しておく
  • 介護度が上がったときの費用の増え方を、施設に確認しておく
  • 兄弟姉妹で、費用の分担について話し合っておく
  • 特養など、費用を抑えやすい施設に早めに申し込んでおく
新人ケアマネ新人

お金の話は、親や兄弟となかなかしにくいです…。

ベテランケアマネ先輩

話しにくいからこそ、困る前に数字を見ながら話すのが大事なの。ケアマネや相談員に同席してもらうのも一つの方法よ。

よくある質問(FAQ)

生活保護を受けていても老人ホームに入れますか?
入れる施設はあります。特養のほか、生活保護を受けている人を受け入れている有料老人ホームやサ高住もあります。福祉事務所に相談しましょう。
入居一時金は、退去すると戻ってきますか?
償却されていない分が戻る仕組みの施設が多いです。戻る金額の計算方法は契約書に書かれているので確認しましょう。
世帯分離をすると費用は安くなりますか?
住民票の世帯を分けることで、補足給付などの判定に影響する場合があります。ただし配偶者の所得や資産は世帯を分けても判定に含まれるなど、例外があります。メリットとデメリットを市区町村の窓口で確認してから判断しましょう。
親の費用を子どもが払う義務はありますか?
保証人になっている場合は、支払いを求められることがあります。保証人でなくても、家族としてどこまで援助するかは話し合って決めることが大切です。
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まとめ
  • 老人ホームの費用が払えない状態が続くと、契約で定めた期間を過ぎて退去になることがある
  • 高額介護サービス費や補足給付など、費用を軽くする制度を確認する
  • 補足給付は有料老人ホーム・サ高住では使えないため、住み替えも選択肢になる
  • 払えなくなりそうな時点で、施設・ケアマネ・地域包括支援センターに相談する
  • 入居中から「あと何年払えるか」を計算し、家族で話し合っておく

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