初回加算とは?居宅介護支援の算定要件と「新規」の考え方・算定例

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「区分変更で要介護度が変わったけど、初回加算は取れる?」「事業所を移ってきた利用者は新規になるの?」。初回加算は算定する機会の多い加算ですが、どんな場合が「初回」にあたるかで迷う場面も少なくありません。

結論からいうと、初回加算は、新規にケアプランを作成した場合、要支援者が要介護認定を受けてケアプランを作成した場合、要介護状態区分が2区分以上変わった場合に、1か月につき300単位を算定できる加算です。運営基準減算に該当する月は算定できず、退院・退所加算とも同時に算定できません。この記事では、初回加算の単位数と算定要件、「新規」の考え方、算定できるケース・できないケースをまとめました(令和6年度介護報酬改定時点の内容です)。

この記事でわかること
  • 初回加算の単位数と、算定できる3つの場面
  • 「新規」にあたるかどうかの考え方
  • 算定できるケース・できないケースの具体例
  • 運営基準減算・退院・退所加算との関係と注意点
目次

初回加算とは?単位数と算定できる場面

初回加算は、新たにケアマネジメントを始めるときの手間を評価する加算です。初めての利用者は、アセスメントで生活の全体像をつかみ、サービス事業所を探し、担当者会議を開くなど、通常の月よりも多くの業務が発生します。その負担を報酬で評価する仕組みです。

項目内容
単位数300単位(1か月につき)
算定できる場面①新規にケアプランを作成する場合
②要支援者が要介護認定を受けてケアプランを作成する場合
③要介護状態区分が2区分以上変更された利用者のケアプランを作成する場合
算定できない月運営基準減算に該当する月
同時に算定できない加算退院・退所加算
新人ケアマネ新人

「新規」というのは、その人を初めて担当するとき、という意味ですか?

ベテランケアマネ先輩

考え方としてはそうね。ただ、以前担当していた人をまた担当する場合でも、一定の期間があいていれば新規として扱えるのよ。ここが迷いやすいところなの。

「新規」にあたるかどうかの考え方

解釈通知では、「新規」とは、その利用者について、過去2か月以上、その事業所で居宅介護支援を提供しておらず、居宅介護支援費が算定されていない場合をいうとされています。つまり、事業所単位で判断します。

ケース初回加算考え方
初めて契約した利用者算定できる新規の典型
ほかの事業所から移ってきた利用者算定できる自分の事業所では提供していないため新規
3か月入院して、退院後にまた担当する算定できる場合がある2か月以上、居宅介護支援費を算定していなければ新規として扱える
1か月だけ入院して、退院後にまた担当する算定できない2か月以上の空きがない
同じ事業所の中で担当のケアマネが変わった算定できない事業所単位では継続している

入院からの再開で初回加算を算定するときは、直前の居宅介護支援費をいつまで算定していたかを確認しましょう。退院をきっかけに再開する場合は、退院・退所加算の要件を満たすかどうかもあわせて確認します。

要介護度が変わった場合の初回加算

要介護度が変わった場合は、2区分以上の変更であれば算定できます。1区分の変更では算定できません。

変更の内容初回加算
要支援2 → 要介護1算定できる(要支援者が要介護認定を受けた場合)
要介護1 → 要介護3算定できる(2区分の変更)
要介護4 → 要介護2算定できる(重くなる場合も軽くなる場合も対象)
要介護1 → 要介護2算定できない(1区分の変更)

要支援から要介護になった場合は、地域包括支援センターからの引き継ぎで居宅介護支援を始めることになります。予防プランを委託で担当していた利用者でも、要介護になって居宅介護支援として計画を作るなら算定できます。

新人ケアマネ新人

区分変更の結果が出て要介護度が2つ上がったときも、ケアプランを作り直すんですよね。

ベテランケアマネ先輩

そうよ。要介護度が大きく変わるということは、状態も必要な支援も大きく変わっているということ。アセスメントからやり直してケアプランを作る手間を評価しているのが、この場面の初回加算なの。

初回加算の注意点

運営基準減算の月は算定できない

初回加算は、運営基準減算に該当する月には算定できません。初回はアセスメント、担当者会議、ケアプランの説明・同意・交付など、運営基準で求められる手順が多い月です。どれか一つでも抜けると、減算と同時に初回加算も失うことになるため、手順を一つずつ確認しましょう。

退院・退所加算とは同時に算定できない

新規の利用者が退院をきっかけに契約した場合、両方の要件を満たしても算定できるのはどちらか一方です。要件を満たすなら、単位数の大きい退院・退所加算を選ぶのが一般的です。

記録で「初回」を示せるようにする

運営指導では、初回加算の根拠が確認されます。契約日、前回の居宅介護支援費の算定月、要介護度の変更内容など、初回にあたる理由を記録で説明できるようにしておきましょう。

初回にやるべきことのチェックリスト

初回加算を算定する月は、運営基準で求められる手順を一つも漏らさないことが大前提です。次の項目を、契約からケアプランの交付までの流れにそって確認しましょう。

段階確認すること
契約重要事項を説明し、複数の事業所の紹介を求められることなどを文書で説明して同意を得た
アセスメント利用者の居宅を訪問し、本人・家族と面接して課題を分析した
原案の作成アセスメントにもとづいて、目標とサービスを位置づけたケアプランの原案を作った
担当者会議サービス担当者会議を開き、担当者の意見を聞いた(やむを得ず開けない場合は照会で意見を求めた)
説明・同意・交付原案を利用者・家族に説明して文書で同意を得て、利用者と担当者にケアプランを交付した

初回はやることが多く、同意の日付がサービス開始日より後になるなどのミスが起きやすい月です。日付の順番も含めて確認しておきましょう。

よくある質問

初回加算は契約した月と、サービスを使い始めた月のどちらで算定しますか?
居宅介護支援費を算定する月に、あわせて算定するのが基本です。給付管理を行う月と、ケアプラン作成の手順がそろっているかを確認しましょう。
特定事業所加算と初回加算は同じ月に算定できますか?
要件を満たしていれば、同じ月に算定できます。
介護予防支援にも初回加算はありますか?
あります。介護予防支援でも、新規にケアプランを作成した場合などに初回加算を算定できます。
暫定ケアプランで始めた月にも算定できますか?
認定の結果が出て居宅介護支援費を算定できることが前提です。暫定プランで始めた場合は、認定結果が出たあとに要件を満たしているかを確認して算定します。
転居で別の市町村から移ってきた利用者は新規になりますか?
自分の事業所でその利用者に居宅介護支援を提供していなかった場合は、新規として扱えます。転居にともなう認定の引き継ぎや被保険者証の変更も確認しておきましょう。
まとめ
  • 初回加算は1か月につき300単位で、新規・要支援から要介護・2区分以上の変更で算定できる
  • 「新規」は事業所単位で判断し、過去2か月以上算定していなければ新規として扱える
  • 1区分の変更や、同じ事業所内での担当替えでは算定できない
  • 運営基準減算の月は算定できず、退院・退所加算とも同時に算定できない
  • 初回にあたる理由を記録で説明できるようにしておく

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