障害支援区分とは?区分1〜6の目安と認定調査の流れ

「障害支援区分って何?」「区分によって使えるサービスが違うの?」「認定調査では何を聞かれる?」。障害福祉サービスの申請を考えたとき、多くの人が最初につまずくのが「区分」のしくみです。
結論からいうと、障害支援区分は、どのくらい支援が必要かを「非該当」と「区分1〜6」の7段階で示すもので、数字が大きいほど支援の必要度が高くなります。区分によって使えるサービスや量が変わります。この記事では、区分の目安、認定の流れ、調査のポイント、要介護度との違いをまとめました。
- 障害支援区分の意味と、区分1〜6の目安
- 区分によって使えるサービスの違い
- 認定調査の内容と、申請から決定までの流れ
- 介護保険の要介護度との違い
障害支援区分とは?
障害支援区分は、障害者総合支援法にもとづき、障害の特性や心身の状態に応じて必要とされる支援の度合いを示すものです。障害の重さそのものではなく、「生活の中でどのくらい支援が必要か」を表します。
区分は「非該当」と「区分1〜6」の7段階です。市区町村が認定し、有効期間は原則3年です(状態によって短くなることがあります)。
区分が必要なのは、主に介護給付(居宅介護、生活介護、短期入所など)を使うときです。就労移行支援や就労継続支援などの訓練等給付は、原則として区分の認定がなくても使えます(共同生活援助で介護を受ける場合などを除く)。
新人障害者手帳の等級と、障害支援区分は同じものですか?
先輩別のものよ。手帳の等級は障害の程度、障害支援区分は生活に必要な支援の量を見ているの。手帳が1級でも区分が低いこともあるし、その逆もあるわ。
障害支援区分1〜6の目安と使えるサービス
区分ごとのおおまかな状態の目安と、区分が要件になる主なサービスは次のとおりです。状態の目安はあくまでイメージで、実際の判定は調査項目と医師意見書で決まります。
| 区分 | 状態の目安 | 区分が要件になる主なサービス |
|---|---|---|
| 非該当 | 支援の必要性が低い | 訓練等給付・地域生活支援事業 |
| 区分1 | 身の回りのことはほぼできるが、一部に見守りや支援が必要 | 居宅介護、短期入所 |
| 区分2 | 家事や外出などで部分的な支援が必要 | 上記+生活介護(50歳以上) |
| 区分3 | 日常生活の多くの場面で支援が必要 | 上記+生活介護、行動援護(行動関連項目の要件あり) |
| 区分4 | 食事・排せつ・移動などに継続した支援が必要 | 上記+重度訪問介護(要件あり)、施設入所支援 |
| 区分5 | ほぼすべての場面で支援が必要 | 上記+療養介護(筋ジストロフィー等の要件あり) |
| 区分6 | 常に手厚い支援が必要 | 上記+重度障害者等包括支援、療養介護 |
障害支援区分の認定の流れ
- 市区町村に申請する障害福祉の窓口に申請書を出します。相談支援事業所に手伝ってもらうこともできます。
- 認定調査を受ける調査員が自宅などを訪問し、80項目の聞き取りを行います。
- 医師意見書を用意する市区町村が主治医に依頼します。主治医がいない場合は、市区町村が指定する医師の診察を受けます。
- 一次判定(コンピュータ判定)調査結果と医師意見書の一部をもとに判定します。
- 二次判定(審査会)市区町村の審査会が、特記事項や医師意見書を踏まえて区分を決めます。
- 区分の認定・通知認定後、サービス等利用計画案を出し、支給決定と受給者証の交付へ進みます。
申請から認定までは、地域にもよりますが1〜2か月ほどかかることが多いです。急ぎの事情がある場合は、窓口に相談しましょう。
区分が決まった後、サービスの量はどう決まる?
介護保険と違い、障害福祉サービスには区分ごとの「使える量の上限」が全国一律で決まっているわけではありません。市区町村は、区分に加えて、本人の希望、家族の介護の状況、住まいの環境、サービス等利用計画案などを見て、サービスごとの支給量(月の時間数や日数)を決めます。
多くの市区町村は、区分ごとの支給量の目安(支給決定基準)を持っています。目安を超える支援が必要な場合は、理由を計画案に具体的に書き、相談支援専門員と一緒に説明することで認められることがあります。
認定調査の80項目と受けるときのコツ
認定調査の80項目は、次の6つの分野に分かれています。
| 分野 | 主な内容 |
|---|---|
| 移動や動作 | 寝返り、起き上がり、歩行、移乗など |
| 身の回りの世話や日常生活 | 食事、入浴、排せつ、服薬管理、金銭管理、調理、買い物など |
| 意思疎通 | 視力、聴力、コミュニケーション、説明の理解など |
| 行動障害 | 被害的・拒否的な行動、こだわり、大声、自傷・他害など |
| 特別な医療 | 点滴、透析、たんの吸引、経管栄養など |
| その他 | 調査項目で拾いきれない状態は特記事項に書かれる |
調査では、本人が「できます」と答えてしまい、実際より軽く判定されることがよくあります。次の点を意識しましょう。
- 家族や支援者が同席し、普段の様子を補足する
- 「調子の悪い日」にできないことも伝える(精神障害や発達障害は波があるため特に大事)
- 困っている場面をメモにまとめて、調査員に渡す
- 主治医にも日常生活の困りごとを伝えておく(医師意見書に反映される)
新人本人の前で「できないこと」を話すのは気が引けます…。
先輩その気持ちはわかるわ。メモを渡したり、本人がいないところで補足したりする方法もあるから、調査員に相談してみてね。正しい区分が出ることが、本人に合った支援につながるのよ。
障害支援区分と要介護度の違い
| 障害支援区分 | 要介護度 | |
|---|---|---|
| 根拠法 | 障害者総合支援法 | 介護保険法 |
| 段階 | 非該当・区分1〜6 | 非該当・要支援1〜2・要介護1〜5 |
| 調査項目 | 80項目(行動障害や精神面の項目が多い) | 74項目 |
| 使い方 | 使えるサービスの種類の判断に使い、量は個別に決める | 区分支給限度基準額(使える量の上限)が決まる |
| 有効期間 | 原則3年 | 原則6か月〜(更新は最長48か月) |
65歳になると、障害福祉サービスを使っていた人も介護保険の要介護認定を受けることになります。区分が高くても要介護度が低く出ることがあり、使える量が減ってしまうケースがあるため、早めに相談支援専門員とケアマネが連携しておくことが大切です。
よくある質問
障害支援区分に不満があるときはどうすればいいですか?
障害支援区分の更新はいつですか?
区分がないと障害福祉サービスは使えませんか?
障害支援区分は収入に影響しますか?
- 障害支援区分は、必要な支援の度合いを非該当と区分1〜6の7段階で示す
- 介護給付を使うときに必要で、訓練等給付は原則として区分なしで使える
- 認定は80項目の調査と医師意見書をもとに、一次判定・二次判定で決まる
- 調査では普段の様子や調子の悪い日の状態を、家族や支援者が補足する
- 手帳の等級や要介護度とは別のもの。65歳前後は区分と要介護度の差に注意する
















