認知機能検査とは?75歳以上の免許更新の内容と判定・家族ができること

「親に運転免許の更新のお知らせが届いた。75歳以上は認知機能検査があるらしいけど、どんな検査?」「落ちたら免許はどうなるの?」。高齢の親が車を運転している家族にとって、免許更新は気がかりなできごとです。
結論からいうと、免許の有効期間が満了する日に75歳以上の人は、更新の前に「認知機能検査」と「高齢者講習」を受ける必要があります。検査は約30分の筆記式で、「手がかり再生」と「時間の見当識」の2つです。36点未満だと「認知症のおそれあり」と判定され、医師の診断を受けることになります。この記事では、検査の内容と流れ、結果ごとの対応、家族ができることをまとめました。
- 認知機能検査の対象と、免許更新までの流れ
- 検査の内容(手がかり再生・時間の見当識)と判定基準
- 「認知症のおそれあり」と判定されたときの流れ
- 運転技能検査の対象と、家族ができること
認知機能検査の対象と免許更新の流れ
高齢ドライバーの免許更新では、年齢によって受ける講習や検査が変わります。
| 更新満了日の年齢 | 更新前に受けるもの |
|---|---|
| 70〜74歳 | 高齢者講習 |
| 75歳以上 | 認知機能検査 + 高齢者講習 |
| 75歳以上で一定の違反歴がある人 | 運転技能検査 + 認知機能検査 + 高齢者講習 |
更新のお知らせ(はがき)が届いたら、運転免許センターや指定の自動車教習所に予約して受けます。予約が混み合う地域もあるため、通知が届いたら早めに予約しましょう。認知機能検査の手数料は運転免許センターで1,050円(茨城県・滋賀県警の案内、2026年10月確認)で、教習所で受ける場合は教習所によって違います。
新人認知機能検査って、何か特別な準備が必要なんですか?
先輩知識を問うテストではないから、勉強は必要ないの。ただ、緊張すると実力が出しにくいので、検査の流れを事前に知っておくと安心よ。眼鏡や補聴器を使っている人は忘れずに持っていくことね。
認知機能検査の内容と判定基準
検査は約30分の筆記式で、2つの検査があります。
手がかり再生
16種類のイラストを覚え、しばらく別の課題をした後に、何が描かれていたかを答えます。最初はヒントなしで答え、次にヒント(「果物」「動物」など)をもとに答えます。
時間の見当識
検査を受けている時点の「年・月・日・曜日・時間」を答えます。時計やカレンダーは見られないので、普段から日付を意識しておくことが大切です。
・36点未満:認知症のおそれあり → 臨時適性検査(専門医の診断)か、医師の診断書の提出が必要
※検査が終わると、結果通知書が交付されます。
高齢者講習は、認知機能検査の結果にかかわらず受けます。講習では、座学や運転適性の検査、実車での運転指導などがあり、2時間程度かかるのが一般的です。
以前は「時計描写」を含む3つの検査で3段階に判定していましたが、2022年5月の制度改正で2つの検査・2段階の判定になり、以前より短く、わかりやすい検査になりました。
認知機能検査の当日の流れと持ち物
当日の流れ(一例)
- 受付予約した時間の少し前に会場へ行き、更新のお知らせのはがきと免許証を出して手数料を払います。
- 検査の説明検査員が、検査用紙の書き方や進め方を説明します。わからないことはこの時点で質問できます。
- 検査(約30分)イラストを覚える → 別の課題 → 覚えたイラストを答える → 日付や時間を答える、の順に進みます。
- 結果通知書を受け取る採点の後、結果通知書が交付されます。そのまま高齢者講習の予約に進むのが一般的です。
持ち物
- 更新のお知らせ(はがき)と運転免許証
- 手数料
- 眼鏡・老眼鏡、補聴器(普段使っている人)
- 筆記用具(会場で用意されることが多いですが、指定がある場合は持参)
前日はよく眠り、時間に余裕を持って会場に向かうことが、実力を出すためのいちばんの準備です。会場までの移動手段も家族で確認しておくと安心です。
「認知症のおそれあり」と判定されたら
- 医師の診断を受ける公安委員会が指定する医師の臨時適性検査を受けるか、主治医などに診断書を書いてもらって提出します。
- 認知症と診断された場合運転免許の取消しや停止の処分になります。
- 認知症ではないと診断された場合高齢者講習を受けて、免許を更新できます。経過を見るために、一定期間後に診断書の提出を求められることもあります。
判定が出る前に、自分から免許を返す「自主返納」を選ぶこともできます。返納すると、本人確認書類として使える運転経歴証明書を申請でき、自治体や店舗によっては割引などの特典を受けられます。
新人もし認知症のおそれありと出たら、本人がすごく落ち込みそうで…。
先輩そうよね。運転は、買い物や通院、生きがいにもつながっていることが多いの。免許の話だけで終わらせず、「車がなくても困らない暮らし」を一緒に考えることが大切よ。ケアマネや地域包括支援センターも相談に乗ってくれるわ。
運転技能検査の対象と、家族ができること
運転技能検査とは
75歳以上で、過去3年間に信号無視・一時不停止・速度超過などの一定の違反をした人は、更新のときに実際に車を運転する「運転技能検査」を受けます。基準に達しないと免許を更新できませんが、更新期間内であれば繰り返し受けられます。
家族ができること
- 運転の様子を見る:車の傷やへこみが増えた、道に迷う、ブレーキが遅れるなどの変化があれば要注意です。
- 更新時期を一緒に確認する:はがきを見落としていないか、予約ができているかを確認します。
- サポートカー限定免許も選択肢に:衝突被害軽減ブレーキなどがついた車に限って運転できる免許に切り替える方法もあります。
- 車がない生活の準備をする:買い物の宅配、通院の送迎、コミュニティバス、介護タクシーなど、代わりの移動手段を調べておきます。
運転に不安がある場合は、各都道府県警察の「安全運転相談窓口」(相談ダイヤル #8080)に家族が相談することもできます。
よくある質問
認知機能検査は何度でも受けられますか?
認知症の診断を受けている人は、検査を受けなくても免許を返す必要がありますか?
検査の練習問題はありますか?
家族が付き添っても大丈夫ですか?
- 更新満了日に75歳以上の人は、認知機能検査と高齢者講習を受けて免許を更新する
- 検査は「手がかり再生」と「時間の見当識」の2つで、約30分の筆記式
- 36点未満は「認知症のおそれあり」となり、医師の診断が必要になる
- 一定の違反歴がある75歳以上の人は、実車の運転技能検査も受ける
- 家族は運転の様子や更新時期を確認し、車がなくても困らない暮らしを一緒に考える
















