高齢者のインフルエンザ予防接種|費用・時期と受けられない人

「親にインフルエンザの予防接種を受けさせたいけど、費用はいくら?」「いつまでに受ければいいの?」「持病があっても大丈夫?」。毎年秋になると、家族や介護の現場からこうした質問が増えます。
結論からいうと、65歳以上の人のインフルエンザ予防接種は「定期接種」で、市区町村の助成により少ない自己負担で受けられます。接種期間は多くの自治体で10月ごろから始まり、流行前の12月中旬ごろまでに済ませるのが目安です。この記事では、対象・費用・時期・受けられない人・介護している家族が気をつけたいことをまとめました。
- 高齢者のインフルエンザ予防接種(定期接種)の対象
- 費用の目安と、無料になる人
- 受ける時期と、効果が続く期間の目安
- 接種を受けられない人・注意が必要な人、受ける前後の注意点
高齢者のインフルエンザ予防接種は定期接種
インフルエンザの予防接種は、予防接種法で高齢者を対象とする「定期接種(B類疾病)」に位置づけられています。対象は次の人です。
| 対象 | 条件 |
|---|---|
| 65歳以上の人 | 接種する日に65歳以上であること |
| 60〜64歳の人 | 心臓・腎臓・呼吸器の機能、またはヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能に、日常生活がほとんどできない程度の障害がある人(身体障害者手帳1級相当) |
定期接種は、本人が希望した場合に受ける接種で、義務ではありません。ただ、高齢者はインフルエンザにかかると肺炎を起こしたり、持病が悪くなったりしやすいため、重症化を防ぐ目的で接種が勧められています。
新人予防接種を受けても、インフルエンザにかかることはあるんですよね?
先輩そうね、かからないことを完全に約束するものではないの。いちばんの目的は、かかったときに重くなるのを防ぐことよ。高齢の人にとっては、入院や命にかかわる状態を防ぐ意味が大きいのよ。
インフルエンザ予防接種の費用と無料になる人
定期接種の自己負担額は、市区町村ごとに決まっています。多くの自治体では1,000円〜2,500円程度の自己負担で受けられ、全額助成で無料の自治体もあります(2026年10月時点の各自治体の案内を見た目安)。
- 無料になることが多い人:生活保護を受けている世帯の人、住民税非課税世帯の人など(自治体によって条件が違います)。
- 住んでいる市区町村以外で受ける場合:近隣の市町村の医療機関では使えないこともあります。施設に入所している人は、施設の嘱託医などで受ける方法を施設に確認しましょう。
- 定期接種の期間外に受ける場合:助成の対象外となり、全額自己負担(任意接種)になります。
正確な金額や必要な書類(予診票、免除の証明など)は、市区町村のホームページや広報、かかりつけ医で確認してください。
インフルエンザ予防接種を受ける時期と効果の続く期間
日本のインフルエンザは、例年12月から3月ごろに流行します。厚生労働省の資料では、予防接種の効果が現れるまでに約2週間かかり、効果が期待できるのは約5か月程度と考えられています。
・おすすめの時期:流行が始まる前の、10月下旬〜12月中旬ごろまで
・回数:高齢者は原則1回
デイサービスやショートステイを利用している人は、施設内で広がるのを防ぐためにも早めの接種が勧められます。家族や介護する人も一緒に接種すると、家庭内に持ち込むリスクを減らせます。
新人新型コロナのワクチンと同じ日に受けてもいいんですか?
先輩厚生労働省のQ&Aでは、同じ日に接種することもできるとされているわ。体調によって医師が判断するから、かかりつけ医にまとめて相談するといいわね。65歳以上は新型コロナも秋冬に定期接種があるのよ。
インフルエンザ予防接種を受けられない人・注意が必要な人
接種を受けられない人
- 明らかに熱がある人(一般に37.5℃以上)
- 重い急性の病気にかかっている人
- 過去にインフルエンザワクチンでアナフィラキシー(重いアレルギー反応)を起こしたことがある人
- その他、医師が不適当と判断した人
医師とよく相談したほうがいい人
- 心臓病・腎臓病・肝臓病・血液の病気などの持病がある人
- 過去の予防接種で、2日以内に発熱や発疹などがあった人
- けいれんを起こしたことがある人、免疫の働きに異常がある人
- 卵や鶏肉などにアレルギーがある人
接種後に気をつけること
- 接種後30分は様子を見る急な副反応が起こることがあるため、医療機関で少し休むか、すぐ連絡できるようにしておきます。
- 当日は激しい運動を避ける入浴はしてもかまいませんが、注射した部分を強くこすらないようにします。
- 腫れや熱が出たら様子を見る注射した部分の赤み・腫れ・痛み、軽い発熱などは、通常2〜3日でおさまります。高熱や息苦しさ、全身のじんましんなどが出たら、すぐ医療機関に連絡します。
予防接種とあわせて家庭でできるインフルエンザ対策
予防接種だけで感染を完全に防ぐことはできません。高齢の親が暮らす家では、次の対策も組み合わせましょう。
| 対策 | 具体的なやり方 |
|---|---|
| 手洗い | 外出後・食事前・トイレの後に石けんで洗う。手が届きにくい人は手指消毒剤を玄関や食卓に置く |
| 室内の湿度 | 加湿器や濡れタオルで湿度50〜60%を目安に保つ。暖房で乾燥しやすい寝室は特に意識する |
| 換気 | 寒くても1時間に数分、窓を少し開けて空気を入れ替える |
| 栄養と睡眠 | 食事と水分をしっかりとり、体力を落とさない |
| 持ち込まない | 帰省や面会の前は家族も体調を確認し、症状があれば会うのを控える |
高熱、息苦しさ、水分がとれない、いつもと様子が違う(ぼんやりしている)などの変化があれば、早めにかかりつけ医に相談してください。高齢者は熱があまり上がらないまま重くなることもあるため、体温だけで判断しないことが大切です。
よくある質問
寝たきりで通院できない親はどうすればいいですか?
去年受けたので今年は受けなくてもいいですか?
施設に入所している親の予防接種はどうなりますか?
肺炎球菌ワクチンも受けたほうがいいですか?
- 65歳以上(一部60〜64歳)のインフルエンザ予防接種は定期接種で、自治体の助成がある
- 自己負担は自治体ごとに違い、生活保護世帯などは無料になることが多い
- 効果が出るまで約2週間・続くのは約5か月なので、12月中旬ごろまでに受けるのが目安
- 熱がある日は受けられない。持病やアレルギーがある人は医師に相談する
- 家族や介護する人も一緒に接種すると、家庭内の感染予防につながる
















